現実ではドキドキを   作:akatsuki4612

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Doki Doki Literature Club!をプレイしてから物凄く書きたい衝動に襲われて思わず書いてしまいました。

更新はゆっくりになると思いますが、どうぞよろしくお願いします。


第四の壁を突き破って

ある日、俺は中学校の頃の友達である佐藤から1本のゲームを勧められた。

 

その名も『Doki Doki Literature Club!』通称DDLC その友達が言うにはギャルゲーらしい。俺はあまりギャルゲーは好きでは無いのだがな……

 

ゲームである以上仕方が無いことなのだが、こういう恋愛、と言うことに関しては決められた(シナリオ)で決められた終わり(Happy end)というのが俺には受け付けなかった。

 

決められた(シナリオ)ではなく、それぞれ自分自身で恋愛の道を切り開いていくか、その結果どんな終わり(ending)を迎えるか。その様な自由度が欲しい。

 

もしくは主人公だけでなく、ヒロインもプレイヤーのように結ばれるために、色んな事をしたりして試行錯誤する、そういうゲームだったら良いんだけどな……

 

ちなみにこの事を友人に話したら、「面白そうだけど、それは無理な話だよな」と言われてしまった。それもそうか……

 

まあ、高校で俺はクラスに馴染めてない上に数少ない友達が珍しく俺に勧めてきたゲームなので暇つぶしにはなるかと思いインターネットでインストールした後、このゲームを起動した。

 

このDoki Doki Literature Club!には4人の登場キャラクターがいる。

 

サヨリ、ユリ、ナツキ、モニカ、この4人だ。

 

俺は、主人公の名前を適当にフリードにして始める。 とりあえず最初は幼馴染みのサヨリからだよなと思いサヨリを攻略する事にした。

 

────そして俺はこのゲームを初めてから数十分経ち、とても恐ろしいことが起きた。

 

このゲームでの文化祭の日にサヨリが『首吊り自殺』をしていたのだ。

 

その時の演出は何だ? 何故、あのシーンの後ろでは他のキャラクターが映った? 何故、例外なエラーが発生したと出た?

 

何故、何故?と疑問ばかりが頭の中で駆け回る。そもそもこれは恋愛ゲームでは無かったのか? 俺はサヨリに告白して終わりだと思った。彼女が鬱であるような演出もあったが、主人公が告白すればゲーム上それで終わりだと思っていた。

 

その後、一つのメッセージが表示される。『これでみんな幸せになれる』

 

……サヨリはそこまで思いつめていたということか? つまりはBAD ENDということか。

 

幸い、途中までのセーブデータは分けて保存してあるのでそこから始めれば……

 

そう思いながらパソコンの画面を見るとタイトル画面にサヨリの姿がバグったように表示されている。どういう事だ? ゲームがバグってしまったのか?

 

そう思い、再起動するもそのタイトル画面は全く変わらない。

 

以前のセーブデータでやろうとしても読み込むことが出来ない。どうなってるんだ?

 

俺は、友達に連絡をするとそれはバグではないので大丈夫だと言われた。

 

これはバグではなく仕様なのか……? そう思いつつ、今日は疲れたので一旦このゲームを止めてご飯を食べて風呂に入り寝ることにした。

 

俺はふと目が覚める。時計は4時を指していて起きるにはまだ早かった。今日はあまりいい目覚めでは無かった。

 

夢の中では、サヨリのあのシーンを何度も何度も繰り返し見せられていた。

 

身体中が汗でびっしょりだった。……とりあえず、シャワーでも浴びてくるか。

 

シャワーを浴びた後、俺は学校の支度をしながら考えていた。あのゲームは恋愛ゲームと考えない方が良いのだろうか? むしろホラーゲームだと思ってやった方がいいか……?

 

そんな事を考えながら支度が終わり、学校へ向かう

 

正直、1つのゲームでここまでなったのは初めてかもしれない。いつもは、途中だろうが他のことをするとあまり気にしなくなるがあのゲームだけは今も考えさせられる。

 

学校に着いても授業が始まっても俺はDDLCの事についてずっと考えていた。というよりは頭から離れなかった。

 

学校が終わって家に帰った後、制服から着替えないままパソコンを開き、DDLCを起動する。

 

……やっぱりサヨリの姿はバグったままだ。とりあえずこのままニューゲームを押して新しく始める。

 

前とは違い、今までサヨリがいた所がおかしくなっている。最初のうちはサヨリの名前や映像がバグっていて文字化けしてたりしてただけだが進めて行く事にそれすらも無くなった。

 

───まるで最初からいなかったかのように

 

それからも俺はこのゲームをプレイし続け、今度はユリを攻略しようとした。

 

だが、たまに他のキャラも表示がおかしくなったり、文字化けしたりなどおかしいと思われる所が出てくるようになった。

 

そして、さらにおかしいところはモニカがいきなり出てきたりするところだ。

 

ユリとの会話でうっすらとモニカが出てきていた。

 

そして、ナツキと詩を見せていたときにユリの心配をしていたにも関わらず、唐突に無かったことにしてモニカの方がいいと勧めてくる。『Just Monika(ただモニカだけ)』こう書かれたテキストが何回も表示される。

 

さらにモニカは、主人公にユリには関わらない方がいいとまで忠告してきた。ユリが自傷していることを伝えてきたのだ。

 

モニカは何かを知っているのだろうか……?

 

そんな疑問を持ちながらストーリーを進めていく。

 

するとユリがおかしくなり独占欲がどんどん凄くなっていき物凄い発言が見られるようになっていた。

 

そして遂にはユリが恋人になってくれないかと告白をしてきたのだ。

 

選択肢にはYesかNoが表示される。

 

俺は少し悩んだ後、Yesのボタンクリックする。

 

すると、ユリは突然笑い出す。その笑いは中々止まらない。余程嬉しかったのだろうか。

 

少しして、ユリは笑いながらナイフを取り出して腹に2回、胸に一回ナイフを突き刺して、自殺する。

 

俺は息が詰まったかのように呼吸をせず、ただ画面を見つめたままになっている。

 

そうして、ユリが自殺した後の文芸部の部室で主人公は週末を過ごすことになる。ユリの台詞が文字化けしていて何を言っているのかは全く分からない。

 

そして数日が過ぎ、文芸部の部室にナツキがやってくる。文化祭の準備で早めに来たのだろう。主人公に話しかけようとするが、そこでユリの死体を見てしまい、悲鳴をあげた後嘔吐をしながら部室を出ていった。

 

そして、入れ替わりモニカが部室やってくる。モニカは何があったのか聞こうとしていたがユリの死体を見て何かを察したらしい。

 

『あははははっそれは残念だったわね』

 

モニカは笑いながらそう言った後何かに気付く

 

『待って、もしかしてあなたは週末ずっとここにいたの?』

 

モニカは主人公にそう質問した後、少し困ったような顔をしながら

 

スクリプト(・・・・・)がそこまで破損していただなんて気づかなかったわ』

 

モニカは本当にごめんねと謝ってくる。

 

……スクリプト? 一体どういうことなんだ? 何故その話が出てくる?

 

『今度この埋め合わせはするからね? ちょっと待ってて……』

 

モニカはそう言いながら何かをし始める。一体何をしている?

 

すると右上の画面にコンソールが表示され、ユリとナツキのデータが削除(delete)される。

 

『もうすぐ終わるからね』

 

そう言いながら、モニカは何処からかカップケーキ取り出してホイルを剥がし、食べ始める。

 

『本当にこれ美味しいわね!』

 

そう言ってモニカがカップケーキを食べ終わる。

 

『こうする機会も最後だしどうしても食べたくなったの』

 

これが存在しなくなる前にねとモニカは言い続ける。

 

『でもこれ以上あなたを待たせるべきじゃないわよね、もうちょっとだけ我慢しててね』

 

モニカがそう言ったあと、画面が歪み始める。何が起こるんだ? モニカは何をした?

 

そうしてタイトルの音声が少し流れた後、音楽が変わる。

 

『えっと……聞こえてるかな?』

 

真っ暗の画面のままモニカの台詞が出てくる。少ししてから画面が表示される。

 

『わあい、いたいた!』

 

そこはモニカだけがいた。モニカと目が合っているかのような感じであった。

 

『ようこそ文芸部へ! 』

 

いや、さっきまでやってた文芸部の背景じゃないんだが……

 

『もちろん、私たちは去年同じクラスに居たからお互いのことは知っているけど……』

 

まあそこら辺の話は飛ばしちゃっても問題ないわよねと言った後、続けてこう言った

 

『そもそも私はもうあの人と話してないんでしょ?』

 

……あの人だと? 一体モニカは誰のことを言っているんだ?

 

『なんとでも言えばいい、あのゲームの中の貴方とは』

 

どういう事だ……まさか!?

 

『貴方と話しているのよフリード君、いえ……狩谷君』

 

何!?こいつ……俺の本名を!? 何故モニカが俺の本名を知っているんだ!

 

『今思えば私、貴方のことを何もわかってないのよね』

 

男性なのか女性なのかもね、と言葉を続ける。

 

そうして俺はモニカと会話をする。そうしてわかったことは、モニカは既にこの世界がゲームだわかっていた事、他の女の子達を嫌いになるように、モニカが弄っていたこと、俺に永遠にここに居て欲しいこと、俺の事が好きな事

 

色んな事がわかったのだが、付き合ってくれる?っていう選択肢でYesしかないのはふざけてる。

 

さらに詩を書くときにモニカていう単語しかないのもふざけてる。バグってんじゃねえか。まあそんな詩もモニカは嬉がっていたけど……しかもモニカも詩を書いてたみたいでそれを見せてくれた。なんでもモニカが詩を書く時には心を込めて書いているらしい。

 

それでモニカと色んな話をした後、モニカは俺にこう言ってきた。

 

『二人で永遠にここにいる準備はいい、狩谷君? 話したい事がいっぱいあるのよ!』

 

その言葉を聞いて、俺は思わず笑いがこみ上げてきた。だが、その笑いはモニカには聞こえてないだろう。

 

「あははははっ!!悪いけど俺はそんな所お断りだね!」

 

俺はそう言った後、俺は続けて言葉にする。

 

「そこから出てこれたら、たくさん話聞いてやるよ! 一生愛してやるよ! なんだってしてやるよ!」

 

「だから……来れるもんなら来てみやがれ!!」

 

俺がそう言った途端、俺のパソコン画面が急に光りだしてすぐにパソコンが爆発した。

 

えっちょい待って!? パソコン爆発したんだけど!?

 

少しして、煙が晴れると、そこには女の子がいた。

 

「……えっ? 此処は何処なの?」

 

ポニーテールの女の子が俺に話しかけてくる。……もしかして……

 

「モニカ……なのか?」

 

「……もしかして、狩谷君?」

 

2人でそう確認を取る。少しして確認が終わると

 

「……もしかして、此処は狩谷君の世界?」

 

俺が首を縦に振る。すると、モニカは震え出して

 

「やったぁーー!! 私、狩谷君と一緒になれたよ!!」

 

そう言って、泣きながら俺に抱きついてくる。ちょっどうしろと!? とりあえず、俺は抱き返しながら頭を撫でることにした。

 

 

しばらくして、モニカは泣き止んでから抱きしめるのを辞めさせてお互いに床に座り込む。

 

「それで、モニカはどうやってこっちの世界にきたんだ? そういうプログラミングがされていたのか?」

 

俺が質問するとモニカは首を横に振り、

 

「いいえ、そんなのは何も無かった、ただあったのは色んなパターンの会話と……エンディングへのプログラムかな」

 

「そのエンディングのプログラムって?」

 

俺がそう聞くと彼女はこう答えた。

 

「私のキャラクターデータが削除されることによってこのゲームのエンディングが見れるように設定されてたの」

 

それを聞いて、俺は思わず息を呑む。というか待てよ……まだ誰とも恋愛してないと思うんだがそれでエンディング……?

 

「じゃああのゲームは恋愛ゲームではないのか……?」

 

「あら、あれを見てまだ恋愛ゲームだと思ってたの?」

 

俺が質問するとモニカは驚いたようにそう言ってくる。

 

「そりゃあ、そうだよな……」

 

あんなのが恋愛ゲームなら発狂するわ。……あの野郎、俺の反応を見たくて騙しやがったな……!!

 

「それで、そんな事をしてまで見れるエンディングって?」

 

俺がそう聞くとモニカは詳しく説明してくれた。

 

モニカが居なくなった状態であのゲームがもう一度始まるということ。

 

──サヨリが文芸部を作った、ということになって

 

だけど、今度はサヨリが部長となったことでモニカと同じ力を手に入れてしまい(これはモニカが言うには勘違いらしいが)プレイヤーである俺と二人っきりになろうとするが、モニカの残ってるデータがそれを邪魔して、このゲームに救いはないと悟りこのゲームを全て削除するということ。

 

「でも、私があの世界から出てきてしまったことでそんな事もなくなるけどね」

 

……そういえばそうか。本来いるべきモニカがいないのであればそのエンディングを辿ることもない。

 

「まあその話は置いていて……私、聞いてたのよ?」

 

モニカがにっこりと笑いながら俺に話しかけてくる。……何の話だろうか? 心当たりが無いのだが……

 

「私がここにきたら、狩谷君が一生愛してくれるって話」

 

モニカがそう言うと、冷や汗が一筋流れる。嘘だろ? なんでゲームの中なのに聞こえてるの?

 

「私もそれが気になってそこのパソコンを調べて見たんだけどね……」

 

「どうやらこのパソコン、使ってる人の願いを一回だけ叶える機能が搭載されてたみたい」

 

「……は?」

 

呆気に取られて変な声が出てしまった。それにしてもなんだよそれ? そんな非現実的なものがあったっていうのか、俺のパソコンに。

 

「私のことを想い続けるあまり、私にあなたの声が聞こえて、さらにこの世界に連れてきてくれた」

 

「そんなにモニカのことを想ってな……」

 

そう言おうとして気付く。もしかして、モニカが何か知っているのか気になり過ぎて無意識にそう願ってしまったってことか?

 

「ふふっまあその事はどうでもいいか、私はここに居るんだし!」

 

「約束は守ってよね、狩谷君?」

 

モニカは立ち上がって俺に手を差し出す。そんな顔をされたら断りきれないだろ……全く卑怯だ。

 

「あぁ、約束は守るさ」

 

俺も立ち上がって、モニカの手を掴む。

 

こうして俺とモニカの物語が始まる……

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「あっ、折角だから狩谷君のご両親に挨拶しなくちゃ!」

 

「ちょ、それは少し時間を置いてからな!!」

 

モニカはそう言って電話を取り出すが、俺は必死にモニカを止める。

 

……本当に大丈夫か?

 

 

 

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