Fate/Apocrypha ~星に願いを~   作:風鈴火山

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型月の設定は矛盾が出てしまうかもしれませんが笑って許してください(懇願)

では、どうぞ。


“星”の陣営

ルーマニア、トランシルヴァニア地方に位置する都市トゥリファス。

その街の面積の半分を占めるトゥリファス最古の建築物“ミレニア城塞”。

普段は人気もなく、私有地ということも手伝って幽霊屋敷のような認識をされているこの城塞は物々しい雰囲気に包まれていた。

 

忙しく動く、人造人間(ホムンクルス)

のそりとうごめく、虫と人が混ざったような容姿をした兵士。

 

彼らはただ主達の命に従い正しく戦準備を行っていたのである。

その城塞の地下の空洞には一族の長、ダーニック・プレストーン・ユグドミレニアが六十年を容易く超える時の間隠匿してきた大聖杯が納められていた。

 

ただし、大聖杯は本来のそれではないのだが。

 

神々しい輝きを放ち膨大な魔力を秘めていた大聖杯は鋼鉄の外殻に覆われ、中心を通る位置には不気味な紋様の浮かぶ円筒がそびえていた。

その円筒には翼のような装飾がなされ、上部には目のような黄色の石が嵌め込まれて怪しく光を放っていたのだ。

 

ソレを眺める二つの人影。

 

──白を基調とした貴族服を纏う墨色の髪の青年

一族の長、ダーニック・プレストーン・ユグドミレニア。

 

──瑠璃(ラピスラズリ)色にローズピンクが混じった髪色をした絶世の美女

ダーニックのサーヴァントであるキャスター。

 

「素晴らしい。まさしく万能の願望機よ」

 

そう呟いたのはキャスター。

傍で傅くダーニックもこの光景に概ね満足していた。

彼の計算外は、強奪した大聖杯の輸送の時に起こった。

というのも、彼の予想よりも早く本格的な戦闘になった第二次大戦の混乱に巻き込まれたのだ。

それによる大聖杯の破損。

一族の再興を懸けていた希望が傷ついた光景に一度絶望したダーニックだったが、諦めずに欠片から修復を試みた。

しかし、大聖杯を創りだしたのは彼のアインツベルン。

創造はもちろん、修復さえ容易なことではなかった。

ダーニックが慎重に修復を続けて五十年。

その時期から聖杯大戦に対する計画を練りはじめていた彼の一族に新たに加入した者達が居た。

ゲインズ・インカム・ハルトマン率いる一族だ。

 

ハルトマンの手によって大聖杯は瞬く間に修復・改造されたが、確かに願望機という機能が正常になって再び真の聖杯戦争が起ころうとしていたのである。

 

深夜2時。

召集された五人の魔術師が魔方陣の前に立ち、各々触媒を祭壇に配置する。

そして、一斉に英雄を呼ぶ詠唱を開始した。

 

「素に銀と鉄。礎に契約の大公。

 

 ──願いを託すは“星”

 

降り立つ風には壁を。四方の門は閉じ、王冠より出で、王国に至る三叉路は循環せよ。

閉じろ(みたせ)閉じろ(みたせ)閉じろ(みたせ)閉じろ(みたせ)閉じろ(みたせ)

繰り返すつどに五度。

ただ、満たされる刻を破却する。

────告げる。

汝の身は我が下に、我が命運は汝の剣に。

聖杯の寄る辺に従い、この意、この理に従うならば応えよ。

誓いを此処に。

我は常世総ての善と成る者、我は常世総ての悪を敷く者」

 

魔方陣に魔力が通り、広間は光で満たされる。

此処で四人は詠唱を止め、一人が詠唱を追加する。

 

「──されど汝はその眼を混沌に曇らせ侍るべし。

   汝、狂乱の檻に囚われし者。我はその鎖を手繰る者」

 

高まっている魔力は此処に英雄の降臨を予感させるに充分な威容だろう。

魔術師達はそう確信して叫ぶ。

 

汝三大の言霊を纏う七天、

 

     抑止の輪より来たれ、天秤の守り手よ──!

 

その日、五人の英雄が集結した。

五騎のサーヴァントがまばゆい光から姿を現す。

 

 『剣兵(セイバー)

──白銀の鎧に全身を包んだ騎士

 

 『槍兵(ランサー)

──銀の軽鎧を纏った、若草色の髪の青年

 

 『弓兵(アーチャー)

──森のように清冽な気配をした青年

 

 『騎乗兵(ライダー)

──春風の如き空気を纏う桜色の髪の少年

 

 『狂戦士(バーサーカー)

──体に機械が取り付けられた、白いドレスの少女

 

「ほう……」

「女王の配下となる、一騎当千の英雄達です」

 

感心したような声を零すキャスターにダーニックが口添えする。

五人の英雄は誇りに満ちた声を広間に響かせる。

 

恰幅がよい男──ハルトマンは歓喜に打ち震えている。

 

「召喚の呼び声に招かれ、参上した」

 

ピンクの髪の女性──スージーは興奮を隠しきれない。

 

「我ら“星”のサーヴァント」

 

小太りの男──ゴルド・ムジーク・ユグドミレニアは感嘆の声を洩らす。

 

「我らの運命は千年樹(ユグドミレニア)と共にあり」

 

車椅子の少女──フィオレ・フォルヴェッジ・ユグドミレニアは目を見張る。

 

「我らの剣は、あなた方の剣である」

 

眼鏡をかけた少年──カウレス・フォルヴェッジ・ユグドミレニアはゴクリと喉を鳴らした。

威風堂々たる英雄達、“星”のサーヴァント。

 

ダーニックはほくそ笑む。

この戦いの先に、一族の栄光があると信じて。

 

 

 

 

 




クロスオーバーに加えて、オリキャラを多く出し過ぎるととっ散らかって書けなくなると思い、書き直しました。

設定はFate/Stardreamとほぼ同じです。
書ききれるよう頑張ります。
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