星狩りと魔王【本編完結】   作:熊0803

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どうも、最近プレデター好きになった作者です。

シュウジ「よっすみんな、四話ぶりに登場のシュウジだ。いやぁ長いようで短かったな」

ハジメ「そうだな。それにしても……あいつら頑張ってるな」

シュウジ「坂みんに至ってはグリスになってるしな。あのスクラッシュドライバーでどころどこだ?」

エボルト「さあ?多分地上にいる俺の分身じゃないか?知らんけど。で、今回からは第2章だ。それじゃあせーの……」


三人「「「さてさてどうなる峡谷編!」」」


前回も言いましたが、この章に関する重要なタグを追加しました。


【第2章】峡谷
ざんねん うさぎが やってきた !


  魔法陣が輝き、別の場所へと転移される。数秒の後、空気が変わったのを肌で体感した。体感、即快感、なんつってな。

 

  そして魔法陣の光が消えた時、そこにあったのは……洞窟だった。どっからどう見てもただの洞窟だった。

 

  まあ世間からすりゃ反逆者の住処だ、秘密の出口なんて隠すのは当然である。ハジメはすごくがっかりした顔をした。

 

「……なんでやねん」

 

  ハジメが関西弁で突っ込む。女神様からの知識で知ってた俺は即座に煽りに移行した。ステンバーイ、ステンバーイ……レッツゴー!

 

「ねえ今どんな気持ち?外だと思ったらまだ洞窟の中でどんな気持あだだだだだだだっ!」

「うるせえこのアホ、ちょっと黙ってろ」

 

  もはやこちらを振り返りもせずにアイアンクローをきめてくるハジメ。こんなに成長して、お父さんは嬉し痛い痛い痛い!

 

  30秒後、ようやく解放されて地面に崩れ落ちる。俺をシメながら考えていたハジメは、とりあえず道なりに進むことにしたようだ。

 

  歩き始めたハジメの後を、皆がついていく。俺をスルーして。ていうかエボルトと写真集見てるウサギに思いっきり背中踏まれた。

 

「おいおい、置いてくなんてひどいじゃないのマイブラザー」

「うおっ、いきなり目の前に瞬間移動してくんな。ったく、お前がふざけるからだろうが」

「ギャグ イズ マイアイデンティティ」

「はいはい、さっさと進むぞ」

 

  さらっとハジメに流されながらも、道を進む俺たち。真っ暗闇だが、ハジメたちは暗視、俺やルイネは暗視魔法を使っているから無問題モーマンタイ。

 

  道中、トラップや物々しい扉があったりしたが、ことごとくハジメが盗ん……回収したオスカーの指輪が光って解除された。

 

  あっそういえばいい忘れてたけど(二ヶ月も)オスカーの遺骨はちゃんと埋葬しました。肥料にしようとなんかしてないよ(目逸らし

 

  びっくらぽんするほど拍子抜けな洞窟を抜け、そして前方に光が見えてくる。俺たちは顔を見合わせた。

 

「シュウジ」

「ああ。皆、行こうぜ」

 

  そして、後ろの四人を促して光へ向けて一直線に走り出す。

 

  近づくにつれ、洞窟内の(前のエボルトみたいな)淀んだ空気ではなく、澄んだうまい空気が流れ込んでくる。

 

  そして、光の中へ飛び込んでーーついに、地上へと到達した。視界が開け、殺風景な峡谷が映り込む。

 

  そこは、この世界の人間からは地獄以外の何物でもない場所。名を【ライセン大峡谷】といい、処刑場とも言える場所だ。

 

  その所以は、断崖の下はほとんど魔法が使えず、にもかかわらず多数の強力にして凶悪な魔物が生息するから。

 

  深さの平均は一・二キロメートル、幅は九百メートルから最大八キロメートル、西の【グリューエン大砂漠】から東の【ハルツィナ樹海】までこの大陸を南北に分断する。

 

 とまあ、それはともかく……

 

「そーとだーー!Fooooo!!夜は焼肉っしょーーー!」

「よっしゃぁああーー!! 戻ってきたぞ、この野郎ぉおー!」

「んっーー!!」

「やれやれ……といいたいところだが、私も嬉しいぞ」

「おお、この太陽の暑さ。懐かしいねぇ」

 

  いの一番に声を張り上げて、ぴょんぴょんと飛び跳ねた後某焼肉太郎のポーズを取る。この時ばかりはハジメたちも苦笑せず、ガッツポーズをしていた。

 

  それだけにとどまらず、ユエとウサギを抱きしめてくるくる回ったりしてる。俺も負けじと無駄にハイクオリティなブレイクダンスをした。

 

  他にもルイネを抱きしめたり(セクハラされそうになった)、エボルトと熱唱したりして喜びを表す。ビバ地上、グッバイ洞窟。

 

「あー騒いだ騒いだ。さて、それじゃあ記念撮影を……と、いきたいところだが」

 

  俺たちの声で近寄ってきた魔物が、ぐるりと周りを包囲していた。まったく無粋な奴らだ、親の顔が見てみたいぜ。

 

  躓いて地面に転がり、大声で笑っていたハジメとユエも立ち上がる。ルイネも油断なく魔物たちを見渡し、エボルトは不敵な笑みを浮かべ……

 

「………」カシャカシャカシャカャ

 

  ウサギは無言でハジメを撮っていた。君本当にマイペースね。別にいいけど。

 

「無粋な奴らには、お仕置きしてやらねえとな」

「ああ、月に代わってな」

「お前はどこのセーラームーンだ」

 

  いつも通りの軽口を叩き会いながら、ハジメと背中合わせになって魔物を見据える。ユエはルイネと、エボルトは一人で、ウサギは最初からマイペース(最初からクライマックス風)。

 

  異空間から、隠れ家で作り出した武器を取り出す。それはまるで黒曜石から削り出したような、赤く輝く双剣。

 

  〝爆裂石〟という鉱石を使って某狩猟ゲーの某モンスターの武器を再現したものだ。威力は百倍くらいに上がってるけど。

 

  対してハジメが握るのは、見た目が一新された新生ドンナー、ならびにその相棒シュラーク。ガン=カタがハジメの新しい戦い方だ。

 

「さあ、ひと狩りいこうか♪」

 

  言うのと同時に、縮地を使って魔物の一匹に接近。右の双剣を一閃して斜めに両断し、双剣の粘液が付着した死骸を他の魔物に投げる。

 

  知覚する前に一匹屠られ、硬直していた魔物は慌ててそれをキャッチした。そこにハジメの正確無比な弾丸が魔物を死骸ごと貫く。

 

  そして、弾丸にまとわれた雷に引火して爆発。一気に二十匹ほどの魔物が黒焦げのオブジェと化した。

 

「ハジメ、アーティファクトの調子は?」

「ああ、いい感じだ。前とほぼ変わらず〝纒雷〟を使える」

 

  双剣……もうディオスライサーでいいや。ディオスライサーで魔物を三枚に下ろしながら聞くと、発砲しながらハジメが答える。

 

  このライセン大峡谷には、魔力を分解する作用がある。それを事前に知っていた俺は、とあるアーティファクトを開発した。

 

  バッヂ型のそのアーティファクトは、魔力を分解する作用を無効化して以前と変わらぬように魔法を使える。俺って天才でしょ?(自画自賛)

 

  とても自然な動きで放たれる弾丸と、蝶のように舞う俺の剣舞でことごとく魔物は死んでいく。また、それは俺たち以外でも同じだった。

 

「〝縛糸(ばくし)〟」

 

  ルイネが袖の下に潜ませた金属糸を使い魔物を細切れにしている。

 

  〝紅の殲滅者〟と呼ばれたルイネの戦い方は金属糸を使った暗殺、知らぬ間に罠を張り、一気に対象を刻み殺すもの。

 

  俺をして瞬間移動しているように見えるルイネは、魔物の間を縫って金属糸をその体に絡め、手を引いてバラバラの肉片にしていた。

 

  それ自体が意思を持つように蠢く金属糸は、さながら獲物に巻きつき縊り殺す蛇のようだ。

 

「〝火球〟」

 

  対するユエは、バッヂの効果でほとんどデメリットなく魔法を行使して魔物を火あぶりにしていた。どうやら平気のようだ。

 

  本来、この大峡谷で魔法を使うには十倍くらいの魔力がいる。いくらユエが化け物とはいえ、バッヂがなかったらすぐに魔力が切れるだろう。

 

  エボルトは、まあオーラを使って魔物を消滅させていた。えっ簡潔すぎる?あいつにはこれで十分だろ(偏見)?

 

「……………」

 

  で、問題のウサギ。またしても写真集を開き、それに目を釘付けにされながらひょいひょいと魔物の攻撃を避けている。

 

 

 ピリッ

 

 

  あんだけの回避性能なら余裕だろ、と思っていると、そんな音が響いた。ウサギの方を振り向くと、どうやら魔物の爪が掠ったらしくページの端が破けている。あっやべ。

 

「このままだと……」

「……………よくも」

 

  地上に出て初めて、ウサギが声を出した。酷く低い、怨嗟のこもった恐ろしい声を。

 

 

 ドゴンッ!

 

 

  そして次の瞬間、ウサギに襲いかかろうとしていた魔物の上半身が消し飛び、残った下半身がひっくり返って地面に落ちた。犬◯家みたいになった魔物の残骸がピクピク動いている。

 

  それをなしたのは、拳を下に降り切ったウサギ。ギュイーーン!とか聞こえてきそうなくらい目が据わっており、明らかにキレている。

 

  その魔物をはじめとして、どんどん犬◯家が出来上がっていく。まるでモグラ叩きがひっくり返ったみたいだ。

 

  ウサギは、一旦切れると気がすむまで誰にも止められない。前に人参を取り合って犬◯家にされたから知ってる(白目)

 

  そんなこんなで皆余裕の戦闘を見せ、魔物を全て殲滅しきった。

 

「ふぅ……」

「お疲れさんハジメ、余裕だったな」

「お前の顔見た途端いきなり疲れたわ」

「えっそれ酷くない?」

 

  ドンナー&シュラークを太もものホルスターに収めたハジメとそんな会話をしてると、他の奴らも集まってくる。

 

「マスター」

「おールイネ、調子はどうだった?」

「ああ、この二ヶ月リハビリしたおかげで全盛期と変わらない動きをできた」

「そりゃよかった。ユエのほうは?」

「ん。問題なく魔法を使えた。ありがとうシュウジ」

「いいってことよ。で、エボルトは……まあ別にどうでもいいか」

「なあこの世界に来てから俺の扱い雑になってない?なってるよね?」

「そんなことない、うんそんなことないよ」

「なら俺の目見ろやコラ」

 

  わざわざブラックホールフォームになって詰め寄ってくるエボルトを吸収(強制的にできるようになった)する。よし、これで静かになった。

 

『よし頭の中でヘビメタ歌いまくるわ』

 

 やめてくださいしんでしまいます。

 

  それからこの後どうするかという話になったが、絶壁を登るとかワンパンマンするとかピキッピキッピキッ割れなあ〜いとか案を出し合った。

 

  その結果、街も近いであろう樹海側に向かうことになった。反対側は砂漠だ、暑っ苦しい砂地獄よりかは暑っ苦しいジャングルのほうがマシである。あれこれ変わらなくない?

 

「それじゃあ早速……」

 

  異空間を付与したコートのポケットから、改造してゴツくなった携帯とライオンフルボトルを取り出す。

 

  二〜三回ボトルを振ると、携帯のスロットに差し込んで放り投げた。すると空中でガチャガチャと肥大し、あるものの形に展開していく。

 

 

《ビルドチェンジ!》

 

 

  そして、携帯は一台のバイクへと変貌を遂げた。ビルド本編でも使われていたマシンビルダーである。

 

  ボディカラーは一変して、エボルトをイメージして白と黒になっている。ライト部分の歯車も星座盤になっていた。

 

「自分で作っといてなんだけど、これ思いっきり質量保存の法則無視してんな」

『異空間とか使っといて今更何言ってんだ』

「それもそうだな」

 

  ハジメもライターの異空間から、〝魔力駆動二輪〟……要するに未来的なデザインのバイクを取り出して跨った。

 

  俺とハジメの共同制作であり、俺がエンジンを作った(ドヤァ)ので心地よい駆動音が響いている。なお、燃料はガソリンではなく魔力である。

 

  同時にサイドカーも開発しており、本体に二人、サイドカーを合わせると三人乗りできる設計だ。マシンビルダー用のも異空間にある。

 

  ユエがハジメの後ろにまたがって抱きつき、ページの端が切れた写真集にムスッとした顔のウサギがサイドカーに乗り込んだ。あとで直しとかないと。

 

「お手をどうぞ、レディ?」

「ああ、謹んでお受けしよう」

 

  ならば俺はと、格好をつけてルイネに手を差し出す。マジで雫の次に最強最カワな我が弟子はそれに付き合ってくれ、俺の後ろに乗った。そしてぎゅっと抱きついてくる。

 

「ルイネさん、なんだかとても柔らかいものが当たってるんだが」

「当ててんのよ」

「そうか、それならしょうがない」

『流すんかい』

 

  グダグダとふざけながらも、ハジメとともに樹海の方向へ向けて発進する。絶壁に駆動音が反響した。おお、いいねえこれ。

 

  ライセン大峡谷はシンプルな作りをしていて、東西に向かってまっすぐ道が伸びている。そのため特に脇道などもなく、ひたすら直進する。

 

  心地よい風が頬を撫で、パタパタと髪を揺らす。ルイネも抜群のバランス感覚で横乗りの体制を維持し、赤髪をなびかせていた。

 

  これぞ乗り物の醍醐味。作った甲斐があったというものだ。あ、ちなみに普通はヘルメットしてないと捕まるから注意な。

 

「気持ち良いな、マスター」

「おー、さすが俺だろ?」

「ふふ、そうだな……その傷の方は、平気か?」

 

  そっと頬に指を触れさせ、俺の右目の周りに広がる薄い傷跡を少し心配するような声音で言うルイネ。

 

  あの時ブラッドとして暴走していたルイネに付けられた傷は、自己再生の許容範囲を超えたのかうっすらと傷跡が残ってしまった。

 

  といっても近くで見なければ気づかない程度だし、これは俺の力が及ばなかったことへの罰だと思ってるから消すつもりもない。

 

  いつも適当な会話ばかりしているが、なんだかんだであの時のことはエボルトにはすげえ感謝してる。いつもありがとな。

 

『よせやい、照れるだろ』

 

 はっはっはっ照れ屋さんめ。

 

 

 

 グルァアアアァアアアッ!!!

 

 

 

「ん?」

 

  そんな風に会話していると、不意に魔物と思しき咆哮が聞こえてきた。なかなかの威圧感があり、さっきの連中とは違うようだ。

 

  隣を並走するハジメとアイコンタクトを取ると、いつでも戦闘体制に移行できるように準備をした。

 

  少しして現れた崖を回り込む。すると、咆哮の主が見えた。頭が二つあるティラノサウルスみたいなやつだ。エセオルトロスだなありゃ。

 

 

 

 グルァアアアァアアアッ!!!

 

 

 

「いーーーやーーーっ!」

 

  が、注目すべきなのはその魔物ではなく、その前で半ベソかきながら逃げ回ってる亜人……兎人族の少女だった。

 

  身につけている衣服はボロボロボルボロスで、魔物の攻撃を必死に避けながらなんとか生き延びてる。

 

「……何だあれ?」

「……兎人族?」

「なんでこんなとこに? 兎人族って谷底が住処なのか?」

「……聞いたことない」

「じゃあ、あれか? 犯罪者として落とされたとか? 処刑の方法としてあったよな?」

「……悪ウサギ?」

 

  隣でハジメとユエがそんな会話をしてる。助けるって言う言葉が出てこないあたりさすが鬼畜の代名詞ハジメ=サンである。

 

  ちなみにウサギは乗ってからずっと写真集を眺めてて、全く目を離す気配はない。そもそも最初から認識してないらしい。

 

『ネタの代名詞みたいなやつが何を言うか』

 

 私が神だ。

 

『わ、訳がわからないヨッ!』

 

  さーてどーするかねーと思っていると、不意に兎人族の視線がこっちに向く。そして救世主を見つけたような顔をした。

 

  その時、エセティラノサウルスが爪を振るった。その風圧で吹っ飛ばされたウサ耳少女は転がった勢いを殺さずに逃げた。こっちに。

 

「げっ、こっち向かってきやがった」

「迷惑……」

「ひっどいなお前ら。いや、いつもふざけてばっかの俺が言えることじゃないけど」

『本当にな』

「マスター、どうする?」

「んー、見ちまった以上はなぁ」

 

  こちとら人間の平和のために一千年も暗殺をしていた身だ。流石に目の前で死にかけてる女子供を見捨てるほど冷酷じゃない。

 

「だぁずぅげえでぇくだぁざぃいいいい!」

「関わらない方向で」

「ん」

 

  だが、我が鬼畜幼馴染兼主人公様は違うようだった。思わず俺がえー?と思っちゃうくらいあっさりと停車させていた機体を反転させる。

 

  それを見て自分が助かる確率が半減したと悟ったのだろう。涙目のウサ耳少女はヤケクソな表情で叫んだ。

 

「助けてくれないとずっと貴方たちに付いて回って〝あなたその金髪の女誰よ!!私との子供認知してくれるって言ったじゃない!!〟って言い続けますからねえ!」

 

 

 ドパンッ! ドパンッ!

 

 

  刹那の瞬間、発砲する音が響く。一発はエセティラノサウルスの頭をどちらとも打ち抜き、一発はゴム弾だったのかスコーンとウサ耳少女の額にあたって吹っ飛ばした。

 

  背後を振り返ると、額に怒りマークを貼り付けたハジメが銃口から煙をあげるドンナーを構えていた。

 

「いつつ……って、そ、そんな…あの〝ダイドヘア〟が一撃で死んでる……?」

 

  額を抑えて起き上がったウサ耳少女が、呆然と呟くのが聞こえた。あのエセティラノサウルス、ダイドヘアっていう名前だったのか。

 

  しばらく死んだダイドヘアを見つめた後、ウサ耳少女は立ち上がって「このっこのっ!」とゲシゲシ踏みつけた後、こちらに振り返った。

 

  そしてパッと笑みを浮かべ、走り寄ってくる。俺たちの横を通り抜け、ハジメたちに向かっていき……

 

「ありがとうございまへぼっ!?」

「アホか、そんな身に覚えのないこと延々とほざかれるよりはマシだから助けただけだ」

「ん、この性悪ウサギ」

『こ れ は ひ ど い』

 

  そして鉄拳を叩き込まれて地面に沈んだ。義手の方でゲンコツを入れるあたり、ハジメの怒り度合がわかる。

 

  相変わらずの塩対応に苦笑しながら、そっちにマシンビルダーを近づけていく。するとバッとウサ耳少女が起き上がった。

 

「うぅ〜!ちょっとあなた、さっきからこんないたいけな美少女に手を出して!良心が痛まないんですか!」

「ない。つか自分で美少女とか言うな」

「即答!?」

「………」ゲシゲシゲシゲシ

 

  なにやら俺との会話のようなやり取りをしてるハジメとウサ耳少女。ユエはずっとウサ耳少女を蹴ってる。

 

  近づいてみると、なるほど確かに美少女と自称するだけあり、かなりハイレベルな容姿を持っていた。白髪碧眼、ピコピコと揺れるウサ耳。

 

  まあ、全身泥まみれじゃなかったらの話だけど。服も破れすぎて色々ダメなとこ見えてるし。ルイネと同じくらいデカくねあれ?

 

『おい、後ろでルイネが金属糸取り出してるぞ』

 

 おっとさっさと視線を外そう。

 

「んじゃあ助けたからもういいな。俺たちはいくからさっさと消えろギャグウサギ」

「しっしっ」

 

  そう言って魔力駆動二輪のアクセルを握るハジメと手を振るユエに、このままでは見捨てられると思ったのだろう。ウサ耳少女はガッとハジメの足に抱きついた。

 

「に、逃すかぁ!」

「うわっお前、離しやがれ!服が汚れるだろうが!」

「先程は助けて頂きありがとうございました! 私は兎人族ハウリアの一人、シアといいますです! 取り敢えず私の仲間も助けてください!」

 

  そしてユエにガッガッと蹴られながらも一気にまくし立てる。なかなか図太い神経をお持ちのようである。同じ神経図太いウサギうちに一匹いるけど。

 

 

 

  かくして、今後この世界で大切な仲間となるシア・ハウリアと俺たちは出会ったのであった。




ついに始まった第2章、さてさてどうなる?
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