星狩りと魔王【本編完結】   作:熊0803

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どうも、一昨日体育祭だったのですがそこで元カノの体操着姿みて可愛いなと思うあたり引きずってんなーと思った作者です。

シュウジ「よお、デッドプール2携帯にダウンロードして何度も見てる作者にウェイドとわりと似てね?って言われてるシュウジだ。前回はフェアベルゲンに向かうことになったぜ」

ハジメ「彼女大好き、高い戦闘能力、自己治癒能力、ベクトルは違うがふざけてばっか…確かに似てんな」

雫「そんな、大好きだなんて…///」

ルイネ「むう、正妻殿は羨ましいな」

シュウジ「ははっ、何言ってんだお前もに決まってんだろ」

ルイネ「ま、マスター…」

鈴「ぐぬぬ…龍っち、私のことどう思ってる!」

龍太郎「ボケの相方。あとガキ」

鈴「結界パンチ!」

龍太郎「ごはっ!」

エボルト「ったく、このリア充どもめ。ブラックホール使ってやろうか…今回はフェアベルゲンでのお話だ。それじゃあせーの…」


七人「「「「「「「さてさてどうなる峡谷編!」」」」」」」


フェアベルゲン、だんちゃ〜く!(到着です)

「はーいそれじゃあ行くぜみんな。ワン、ツー、スリー……はい!」

「「「森へ行きましょ娘さん!鳥が鳴くあの森へ!」」」

 

  歩きながら指揮をする俺と手拍子するエボルトの前で、チビウサギたちが合唱する。歌わせているのは森へ行きましょうという童謡である。

 

  チビウサギたちは出会った当初の憔悴しきった様子はどこへやら、とても楽しそうに歌っていた。男の子同士で肩を組んでる子もいる。ショタBLとか業の深いものの浮かんだやつは後で屋上に来い。

 

  チビウサギたちの合唱は森の中に響き、しかしルイネやハジメたちが警戒しているので魔物が来ても平気になっている。

 

「……おい、あれ止められないのか」

「悪いがあいつが一旦何かやり始めたら俺でもそうそう止められん」

 

  なんか虎耳おっさん(ちょっと前に聞いたけどギルって名前らしい)がハジメと話しているのが聞こえた。なになに、俺のこと?

 

「自意識過剰乙」

「やかましいわい」

 

  エボルトと言い合いながら、チビウサギたちを指揮して歩き続ける。今俺たちが向かっているのは亜人の国、フェアベルゲンだ。

 

  かれこれ1時間は歩いており、元気いっぱいなチビウサギたちと戯れながら進んでいる。亜人の皆さんは顔をしかめてた。いいぞもっとやる。

 

  チビウサギたちに歌わせながら歩くことしばらく、不意に視界が晴れた。あれ、いつのまにか霧が消えてる。

 

「おいシュウジ、あれみろ」

 

  エボルトに肩を叩かれてそちらを振り返る。肩を叩かれてだといいけど肩叩きされるって表現すると一気に不吉になるよね。

 

  そこには、桜ーのトンネル潜った日ならぬ霧のトンネルが一本できていた。よく見りゃ、トンネルの端に等間隔に鉱石が地面に半ば埋まっている。

 

  青白い光を放つその鉱石は、どうやら霧を退けているようだった。手を当てて解析魔法を使うと、〝フェアドレン水晶〟と出てくる。へえ、魔物もある程度避けるのか。

 

「見た目完全に飛◯石じゃね?」

「ちょっおま、それ言わんとしてたのに」

 

  いやだって青白く光る鉱石とかもう完全に◯行せ(ry

 

  アルフレリックさん曰く、フェアベルゲンもこの水晶で囲っているからこそ魔物の襲撃をあまり受けず、平和を保っているとか。

 

  これに関しては助かった。ユエもルイネも霧を鬱陶しそうにしてたしな。ウサギ?なんかオーラだけで霧吹き飛ばしてる。

 

  なお、そのウサギの乗ってるサイドカーを引いてるのは頭にたんこぶをつけたシアさんとカムさん。他の仲間()を巻き込もうとしたので罰をプラスしたのである。

 

「うぅ〜、酷いですよ父様……」

「はっはっはっ、我らハウリア族はどこまでも一緒だ」

 

  恨めしげな顔をするシアさんに、カムさんはいっそ清々しいほど乾いた笑いでそう言っていた。だめだこいつ、はやくなんとかしないと……

 

「別にしなくてもいいんじゃね?」

「それもそうだな」

「諦めんの早っ」

 

  言いながらトンネルを抜けると、そこには木製の巨大な門がそびえていた。その奥には家と思われる窓のはまった巨木が見える。

 

  アルフレリックさんが合図をすると、俺たちを見て困惑している見張りの人たちが門を開けた。

 

  重厚な音を立て、開け放たれた門の先にあったのは……それまでとは全く違う、美しい世界。別世界とはこのことか。

 

  灯りの灯った窓のある直径数十メートル級の巨大な樹が乱立しており、そこに人が優に数十人規模で渡り歩けるだろう極太の樹の枝が絡み合い空中回廊を形成している。

 

  樹の蔓と重り、滑車を利用したエレベーターのような物や樹と樹の間を縫う様に設置された木製の巨大な空中水路まであるようだ。

 

「ようこそ、我らが故郷〝フェアベルゲン〟へ」

 

  呆気にとられている俺たちに、アルフレリックさんはどこか誇らしげな口調でそういった。

 

  暖かな光の中で幻想的な雰囲気を醸し出すその光景に、俺は……

 

「はーい残念B組、全員集合ー。写真撮るよー」

 

  ビルドフォンverエボルトを取り出してハジメたちを招集した。厳かな雰囲気?感動的なシーン?なにそれ美味しいの?

 

 さあ、記念撮影タイムだ……!

 

『ショータイムだみたいに言うな。ていうかさっきまでの感慨を返せ』

 

 知らない知らない。

 

「はいアルフレリックさんこれ持って、合図したらここの出っ張りを押してくれりゃいいから」

「お、おお?」

 

  たじろぐアルフレリックさんにカメラを起動したビルドフォンverエボルトを渡すと、すでにステンバーイしてるハジメたちの元へ向かう。

 

  そして真ん中に入り、ハジメと肩を組んで「ハイチーズ」と合図をする。アルフレリックさんはなんとかそれに反応して写真を撮ってくれた。

 

  アルフレリックさんからビルドフォンverエボルトを受け取り、写真を見る。うん、いい感じに撮れてるね。カメラマンの才能あるんじゃないこの人?

 

『ねえよ』

 

 デスヨネー。

 

  重要な?写真撮影も済んだので、門をくぐってフェアベルゲンの中へと入る。その瞬間、上から殺気を感じた。

 

「ふっ!」

 

  刹那の時間でルインエボルバーを取り出し、頭上に向けて刺突する。だが、それはガインッ!と言う音とともに止められた。

 

  俺の刺突を受け止めた何者かは、受け止めていたルインエボルバーを解放するとひと回転して俺の前に着地する。

 

 

 ガルルルルル………!

 

 

  それは、巨大な犬のような見た目の怪物だった。黒と灰色の毛皮、赤い四本足に宝玉がいくつもはまった派手な頭飾り。

 

  先ほどルインエボルバーを受け止めたと思しき口には肥大化した牙が上下二本ずつ伸びており、青い目には狂気が宿っている。

 

「「「「シュウジ!」」」」

 

  ハジメが隣に来て、怪物に向かってドンナー&シュラークの銃口を向ける。ユエは魔法を、エボルトはブラックホールフォームになった。

 

  だが、ただ一人ルイネだけは自然体であった。亜人族の皆さんもだ。あとウサギも。こっちに関してはもう諦めてる(白目)

 

  まあ、ルイネがそう言う態度なのも当たり前だ。なんせこいつは……

 

「よぉ、出会い頭にダチの頭を噛みちぎろうとするたぁ随分なご挨拶だな?」

「ガルルルル」

「その下手な獣の芝居やめろや、どっかのブルーサ・イーが泣くぞ」

「ガルル……はっはっ〜、いやそれゲキレンジャーじゃないのよ〜」

 

  突如、人語を話す怪物。ハジメたちがぎょっとする中で、怪物の体が縮んでいった。程なくして、宝玉をあしらったローブを着た人型になる。

 

「ふぅ、これ暑いんだよね〜」

 

  そう言いながら、怪物だった人型が顔につけていた怪物の顔と同じ面を外した。すると、中から眠たげな目をした中性的な女が出てくる。

 

  俺はそいつを、よく知っていた。多分この中では亜人族の皆さんよりも……いや一番よく知っている。

 

「久しぶりだな、〝 神喰いの奇獣(ランダ)〟」

「あはは〜、久しぶり〜〝■■■〟……ありゃ?」

「あ、前世の俺の存在は消えてるようなもんだから名前呼べないぞ。今はシュウジってんだ、そっちで呼んでくれ」

「へえ〜、そうなんだ〜。ならシーちゃんで〜」

 

  おっとりと話す女……いや前世の我が友、ランダ。俺たちのやりとりを見て安全だとわかったのか、ハジメたちが武装を解除する。

 

  こいつはランダ、俺の前世の世界を拠点として、世界を渡り悪神を喰らう奇妙な獣。五百年来の友達であり、気心の知れた中だ。

 

  前世の世界では住処を迷宮にしており、俺のようなダチに限ってVIP待遇で入らせてくれてた。なので主にルイネたちの訓練に使わせてもらってた。

 

「お久しぶりです、ランダ様」

「おやおや〜、誰かと思えばルーちゃんじゃない〜。シーちゃんとはうまくいったの〜?」

「はい、お陰様でこの通りです」

「わあ〜、指輪なんかもらってるじゃない〜。私のところに〜恋愛相談しにきてた甲斐があったね〜」

「えっ待ってそれ初耳なんですけど」

 

  ルイネとランダの会話に突っ込んでいると、ハジメに肩を叩かれる。振り返ると説明しろという顔をしていた。

 

  それに頷き、他の皆にも聞こえるように前世のことを抜いて俺とランダ、ルイネの関係を説明する。すると亜人族の皆さんは驚いてた。

 

「ランダ殿とお前さんが友人だったとはな……ランダ様は数ヶ月前にここに来て、フェアベルゲンを守ってくださっているのだ」

「あーお前霧のある森の中とか好きだもんなー。さすがは年がら年中自分の迷宮に引きこもってただけあるぜ」

「そうそう、ここ居心地いいんだよね〜。ていうか誰が引きこもりかな〜?」

「事実だろ齢9000歳超えた歴戦の引きこもあだだだだだだだだ!!!」

 

  握りこぶしで頭をぐりぐりとしてくるランダ。俺でもなけりゃ、こいつの力でこんなことやったら普通の人間はくるみ割り人形みたいになる。

 

  しばらくぐりぐりされた後、ランダも追加してフェアベルゲン内を移動してアルフレリックさんが用意した場所へと向かった。

 

「俺ここの席な」

「じゃあ俺ここで」

「……私はハジメの隣」

「……わたしも」

 

  部屋に通されて早々、座る場所を決める俺たち。席って大事だよね(デートしてた時に電車の中で雫の隣に座れなかったやつ)

 

  正面に俺、右にハジメを真ん中にユエとウサギという構図になる。そこに苦笑気味のアルフレリックさんが座る。

 

  ちなみにエボルトとルイネは壁に背を預けている。ハウリア族の一同とそわそわしながら部屋の隅に固まっていた。

 

  全員着席すると、おもむろに俺たちは話を始めた。この世界の真実、七大迷宮と解放者たち、愉快な楽しいアリンコの物語などなど。

 

『最後のは関係ねぇだろ』

 

  壁に背中を預けてるエボルトからなんかツッコミきたけど無視無視。あ、実際は俺が女神様からもらった知識の一部を話した。

 

  話すのは主に俺だ。今の鬼畜なハジメさんだと明らかにすぐピリピリするのが目に見えてるので、こういうのに慣れてる俺の方が良い。

 

「ふむ……この世界は神の遊戯の盤、というわけか」

「そういうことになる。ていうか、驚かないもんすね?」

「この世界は亜人族(われわれ)に優しくない。今更神がどうこうと言われたところで、そう深刻には思わんよ」

「へえ〜、すごく美味しそうな匂いがしたと思ったけど、思った以上の悪神(ごちそう)だね〜」

 

  ほんわかした顔でとんでもないことをおっしゃるランダ。だが、数え切れないほどの神を喰ったのを知ってる俺からすればいまさらだ。

 

  ちなみになんでこの世界にってこいつに聞かないのは、最初に女神様からエヒトについての知識をもらった時にそんな予感がしてたから。

 

  こいつはその悪神が腐れ野郎であればあるほど美味に感じるらしく、結構な外道だったエヒトを知ってあっこれあいついるかもと思ってた。

 

「というか、アルフレリックさん。あんた〝解放者〟のこと知ってる口ぶりだったよな?」

「詳しく知っているわけではない。ただ、長老の間にのみ言い伝えられる口伝があるのだ」

「ほほう、口伝とな?」

「ああ、曰く『七大迷宮は解放者というものたちによって作られた』。曰く『迷宮の紋章を持つものには敵対しないこと、そのものを気に入ったのならば望む場所へ連れて行くこと』などな」

「ふむふむ、なるほど」

 

  それの情報源を聞くと、どうやら解放者の一人にして【ハルツィナ樹海】の大迷宮の創始者、〝リューティリス・ハルツィナ〟さんらしい。

 

  リューティリスさんは解放者というものたちの存在と、今アルフレリックさんがいったことをフェアベルゲン成立前の亜人族たちに教えた。

 

  そしてそれが語り継がれ、今に至るというわけだ。それは一体、どれほどの年月の間のことなのかねぇ。少なくとも、俺の前世と今世の年齢を合わせたよりも多そうだ。

 

「で、俺が見せたあの指輪が紋章だったと」

「そういうことだ。故に敵対するのではなく、こうして招き入れたのだが……あいにく、全ての亜人たちが事情を知るわけでもない」

 

  はあ、とため息を吐くアルフレリックさん。おいおーい、ため息吐くと幸せと頭髪が逃げるぞー。

 

『誰がハゲだ!』

 

  誰もお前に言ってねえわ!いやある意味ツルツルだけども!

 

「それに……」

 

  ……ん?なんかドスドスと足音が聞こえるな。こっちに一直線に向かってきている。かなり体の動きが荒い。

 

 

 ドガァッ!!!

 

 

  こりゃ警戒しとくか?と思っていると、ドアの一部が吹っ飛んでそこから太い足がぬっと姿を現した。あれ修繕費出るのかな。

 

『心配するとこそこなのか?』

 

  妙な関心をしていると、なんか悪鬼みたいな顔をしたクマ耳のおっさんが入ってきた。その後ろにも数人いる。

 

  虎耳のギルさんとか、狐耳の人とか妖精っぽい人とか。ちなみに全員男である。だからさぁ、これ誰得案件よ。誰も野太い悲鳴なんて聞きたくねえよ。

 

『それは安倍さんがいた場合だろうが』

 

 そういや前になんか一瞬いなかったっけ?

 

「知っていても従わないものも、残念なことにいる」

「アルフレリック!貴様、どういうつもりだ!」

 

  嘆息するアルフレリックさんに、声を荒げるクマ耳おっさん。

 

「いやっちょ、こないで!私に乱暴する気なんでしょ!同人誌みたいに!同人誌みたいに!」

「はいはい黙れ」

「痛いでさぁ旦那!」

 

  ハジメにゲンコツを入れられて床の上を転げ回る俺をみて、クマ耳おっさんが気がそがれたような顔をする。

 

  しかしそれも一瞬のこと、俺たち……つまり人間と罪人であるハウリア族をフェアベルゲンに入れたことに怒鳴り散らしてた。

 

  うーん、この対応の違い。親の教育が悪いのか、はたまたアルフレリックさんとこいつの年齢が明らか離れてるから口伝への認識が違うのか。多分両者だね(偏見)

 

(説明してあげようか〜?)

(おっランダか。プリーズ)

(なんでわざわざウィザードライバーの声真似するかな〜?まあいいや、それでね〜)

 

  ランダ曰く、フェアベルゲンは各種族のうち能力の高い何種類かが代表として長老になり、長老会議というので国の方針を決めてるとか。

 

  そして、種裁判的な判断も長老衆が行う。どうやら今この場に集まっている亜人達が当代の長老達らしい。

 

(アーちゃんはかなりの年月生きてるから掟を重んじるけど、他の子はまだ若いからね〜。ちょっと掟を軽視してるところがあるわけよ〜)

(にゃるほどね〜。まったく、最近の若いもんはなっとらんなぁ)

(見た目だけなら今のあんたもでしょ〜)

(案に中身が年寄りって言わないでくれる?俺前世合わせてもまだ1017歳よ?)

(人間基準だとおじいちゃんどころか妖怪だよ〜)

『それには激しく同意する』

 

 ほっとけ年齢不詳の地球外生命体。

 

  ランダにおじいちゃん呼ばわりされているうちに、一通りクマ耳おっさんの主張は終わったようだ。さて、アルフレリックさんはどんな反応を返すやら。

 

「貴様の言い分を聞かせてもらおうか、アルフレリック!」

「え?アルプスリュック?」

「あんたは黙ってなさい〜」

「ごふっ」

「言い分もなにも、口伝に従ったまでだ。お前も長老の一人ならば事情はわかっているだろうに」

「ではこんな人間族の小僧どもが資格を持つというのか!敵対してはならない強者であると!」

「そういうことだ」

 

  またしてもうるさく喚くクマ耳おっさんに淡々と答えるアルフレリックさん。段々と扱いが雑になってきている俺(類似語)

 

  クマ耳おっさんは最初信じられないというので顔をしたものの、すぐにキッと俺を睨むと拳に力を入れた。あっこれやばいパティーンだわ。

 

「ならば今、この場で試してやろう!」

 

  そう言って突進してくるクマ耳おっさん。流石にすぐ襲いかかるとは思ってなかったのか、アルフレリックさんは瞠目した。

 

  そして一瞬で間合いを詰めてきて、身長二メートル半はある脂肪と筋肉の塊の様な男の豪腕が降り注ぐ。

 

  その光景に、しかしうちのファミリーは誰一人として驚いていなかった。ランダにいたってはあーあって顔してる。

 

  ま、そんな顔されるのも仕方がない。だって………

 

 

 スパンッ

 

 

「……は?」

 

  崩れ落ちるクマ耳おっさん。一体なにが起きたのかわからないという顔であり、それは他の亜人の皆さんも一緒だ。

 

「一体、何が……」

「十三」

「は?」

「首、両肩、両肘、両手首、足の付け根、両膝、両足首。そこの筋肉全部切らせてもらったよ。もうあんたは一生動けない」

「な……!?」

 

  ひらひらと指の間にある机の木のささくれを見せる俺に、先ほど以上に驚愕する亜人族たち。うーん、これ俺舐められてた?

 

「散々ふざけてるのは俺自身だから仕方がないけどさー……俺、この中で一番強いよ?」

『いや、俺だね』

 

 はいはい今キメてるところだから後でな。

 

「あーあ、やめといたほうがよかったのに〜。その子、本気になれば私でも三秒でミンチになるよ〜」

「ランダ様でも……!?」

「つーわけだけど……あんたらもやる?今度は心臓も突くよ」

 

  ぽかんとしている残りの長の皆さんに、ささくれの先端を向ける。ビクッとした長の皆さんは、一斉に首を横に振った。それはもうブンブンと。

 

  その後クマ耳おっさんが運び出され、長老一同が席に着く。そうしてもう一度、俺たちの話し合いは始まった。

 





【挿絵表示】


誰得なシュウジとハジメのイラスト。

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