今回、驚きの人物が登場!?
楽しんでいただけると嬉しいです。
さてさて、エボルトの説教(笑)が終わったあとは、この建物がある山を下山して麓の王国に向かうことになった。
『おい、なんで(笑)つけた?俺かなりシリアスにやってたよな?』
キニスルナ!
『気にするわ!』
まあそんなエボルトさんは放っておいて、今から向かうのは【ハイリヒ王国】ってとこだな。で、この聖教教会本山があるのは【神山】。
王国は聖教教会と密接な関係があり、創w世w神wエwヒwトwの眷属であるシャルム・バーンだかシャンパン・パーンだかいう人物が建国した最も伝統ある国ということだ。
『泡がシュワっと弾けそうだな……』
ラビットターンクスパークリング!イェイイェーイ!つってな。そういやパンドラボックス忘れたな。
もしかして入ってたりしねえかなーと思いながら異空間に手を突っ込んだら、あった。ありましたよおやっさん。
紙が付いてたのでひっぺがして見てみると、『忘れ物ですよ!by女神』って書いてあった。もうほんと女神様最高。
『これで黒いパンドラパネルを作れるな。つっても、エボルトリガーの封印を解かなきゃいけないが』
ま、適当に【迷宮】のボス級の魔物のビームでも受け止めれば復活するんじゃね?ていうかこの世界にハザードレベル6.0以上の攻撃するやついるの?
『多分大丈夫だろ、もしいなかったらハジメあたりでも鍛えりゃいいし』
わぁ黒い発想だなぁ。まあ俺も同じこと考えたあたり、結構腹黒だと思うけど。
でも、パンドラボックスがあっても普通のフルボトルを生成することができないからな。ベルナージュ入りのバングルなんかないし。
まあ別にいいや、地道にやっていけばと思っていると、どうやら麓についたらしい。なんか考え込んでる時って、時間が経つの早いよね。
ちなみに移動方法は、魔法で動かしたでっかい台座です。ロープウェイもどきみたいな?形はバ◯ライトイヤー二号のエレベーターの乗る時に使った磁石ひっくり返したみたいな感じ。
ていうか、俺たちがいた建物って雲海の上にあったんだよな。高所恐怖症の空っちがハジメを鯖折りしてた。抱きつくんじゃなくて鯖折りな。
つーか、無駄に凝った演出だなぁ。雲海を抜け天より降りたる〝神の使徒〟ってか。聖教信者が教会関係者を神聖視するのも無理ねえな。
『そういうお前は?』
は?全くこれっぽっちも思ってませんけど?(キレ気味)
『こいつの無駄な思考回路ヤベーイ!』
ふざけているうちに、王宮にたどり着く。バラバラとクラスメイトたちが降りていく中、俺はエボルドライバーを取り出した。
『何する気なんだ?』
いや、なんかこっから先シリアスになりそうだからお前と分離してふざけておこうかなって。
『うっわこいつ性根腐ってやがる…まあいいけど』
いいんかい。
『委員会には入ってないぞ?』
え、入ってるじゃん。東◯っつー委員会に。あと地球滅亡委員会。あ、お前会長な。
『ではこれより、地球を滅亡させるための案について会議する!……しねえよ。一人でやってたよチクショウ』
……なんかごめん。ほら、辛いことあったら俺が相談に乗るからさ。
『ならとりまその口閉じろ』
むーりーサファリパーク!
『あぁあああっ!』
そんなこんなでエボルトをからかいながらも、エボルドライバーを装着する。また《エボルドライバー!》って鳴って全員こっち振り向いた。
お構い無しにエボルトと分離。白髪赤眼の俺が出来上がる。ちなみにエボルドライバーはエボルトが体内にしまいました。あら便利。
そのエボルドライバーだが、毎回鳴るのもうるさいので、俺が任意で鳴らす設定にしとく。
ほらあれだよ、2回目の変身から省略されるやつだよ。ちなみに前世でビルドの映画見たけど、なんでブラッドはフルでジーニアスが短略なのか不公平に思った。
「アーループースーいちまんじゃーく」
「てのひーらーのうーえで」
「せいぜい道化を演じてろ」
「「らーんららんらんらんらんらーんららんらんらんらん、らーんららんらんらんららららっHEY!」」
「うるさいよ!刻むよ!?」
「「サーセン」」
王座の間とやらに向かう間、ハジメたちのいる最後尾でふざけてると空っちに凄まれた。目が緑色に光りそうなので黙っておく。
ちなみにその道中、騎士っぽい装備を身につけた者や文官らしき者、メイド等の使用人とすれ違うのだが、皆一様に期待に満ちた、あるいは畏敬の念に満ちた眼差しを向けて来る。
多分、事前に俺たちが何者かある程度聞いてんだろう。俺とエボルトをみると首をひねってるけど。
「なあエボルト、俺たち何かしたかな?」
「さあ?それよりシュウジ、指相撲やろうぜ」
「やだよお前強いじゃん」
「だからに決まってんだろ。おら、さっさと俺を愉悦感に浸らせてくれ」
「変態!変態!変態!」
「チェーンジ、ビートル」
「いやそれ別の変態」
「間違いなくそれが原因だよ……」
なんかハジメに呆れたような顔された。ますますわからない。俺はただ自然体でいるだけなのに!
あっちなみに自然体がふざけすぎてるとかそういう文句は一切受け付けません。えっふざけてる?だから受け付けないつってんだろ。
「それにしても、この廊下も豪華だねぇ」
「感動的だな。だが無意味だ」
「(^ U ^)」
「まさかの顔で表現かよ」
ニーサン顔をしてると、美しい意匠の凝らされた巨大な両開きの扉の前に到着する。やばい、錫杖鳴らしたくなってきた。
『まだ◯遊記ネタかよ』
「「イシュタル様、ならびに勇者様方がご到着いたしました!」」
その扉の両サイドで直立不動の姿勢をとっていた兵士二人が、ラギアクルス亜種と俺たちが来たことを大声で告げる。
それを聞いた俺たちは、すぐさま瞬間移動して彼らの前に立った。びっくりとした顔をする兵士コンビ。
「ノンノン君たち、俺たちは勇者じゃないよ」
「そうそう」
「え……?」
「ならば、あなた方は一体……」
「ふっ、聞いて驚け……」
「私たちは……」
そこで一旦、言葉を止める。そして両手を広げ、やけに大げさに首を回して……
「「神だぁあぁあああぁあああっ!ヴェハハハハハ「ピプペポキーック!」ウェーイっ!」」
雫の蹴りがSiri……間違えた尻にクリーンヒットし、俺たちはチャー研顔の扉の飾りになった。扉の向こう側にいた、Σ(゚д゚lll)って顔してる皆さんにやっほーと挨拶する。
程なくして坂上とハジメに引き抜かれ、俺たちは雫の監視下に置かれることになった。俺たちは、ふざけることを強いられているんだっ!
「自分で強いているの間違いだろ」
「HAHAっ!」
「某ネズミの笑い方すんなムカつく」
俺らがふざけているうちに、ペコペコと雫に頭を下げられている兵士くんたちが中の返事も待たず扉を開け放った。
ギギネブラは、それが当然というように悠々と扉を通る。俺たちや雫たち、一部を除いてクラスメイトどもは恐る恐る扉を潜った。
扉を潜った先には、真っ直ぐ延びたレッドカーペットと、その奥の中央に豪奢な椅子ーー玉座があった。
「あれって頼んだら座らせてくれるかな?」
「雑種め!とか言うのか?」
「いや、愚民どもめ!って言いたい」
「それ何が違うんだ?」
そして、玉座の前で覇気と威厳を纏った初老のおっさんが
「こら、どこに行くの!大人しくしなさい!」
「りょーかいですお母さん」
「そう呼ぶのはまだ数年早いわよ」
「ファッ!?」
おっさんの隣には王妃と思われる女性、その更に隣には十歳前後の金髪碧眼の美少年、十四、五歳の同じく金髪碧眼の美少女。そして……
「……………」
驚くほど綺麗な、妙齢の美女がいた。女神様にも匹敵する美貌とスタイルだ。真緑の瞳が美しい。
「おーいエボルト、あの人女神様の親戚かなんかかな?すげえ綺麗だけど」
「あん?そんなにきれ……っ!?」
そこまでいったところで、エボルトの動きが止まった。瞠目し、美女を食い入るように見ている。なんだ、一目惚れでもしたのか?
ゆらゆらと肩を揺らしていると、エボルトはハッとして俺の後ろに隠れ、耳元で囁く。ちょっくすぐったい。
「……おいシュウジ、あれは
「……はい?」
何言ってんだこの地球外生命体。
おいおい冗談だろ?って顔でみると、エボルトはマジな時の顔で首を横に振った。えっ、それじゃああれマジでベルナージュさん?
ベルナージュさん(暫定)とエボルトを交互に見てると、不意にちらりとこちらを向いたベルナージュさん(暫定)と目があった…気がした。
なので、へらっと笑ってペコペコしといた。するとすぐにベルナージュさん(暫定)は視線を外す。業務用笑顔、効果覿面だな。
その他には、レッドカーペットの両サイドの左側に甲冑や軍服らしき衣装を纏った方々が、右側には文官らしき方々がざっと三十人くらい並んで佇んでいた。
なんかこう、でっかい球投げたら綺麗に倒れそう。ほらあれだよ、ボウリングみたいな感じでさ。
そんなくだらないことを考えているうちに、ランゴスタが国王のおっさんの前へと歩み寄った。ヤラナイカ☆を幻聴した俺は末期。
そこで、おもむろにクンチュウが手を差し出すと国王は恭しくその手を取り、軽く触れない程度のキスをした。
「あの二人……できてるな」
「ああ、確実にできてるな」
「できてないからね?いい加減にしなさい二人とも?」
「「ウス」」
そこからは自己紹介大会だった。合コンみたいな軽いノリかと思ったけど、思ったより真面目だった。
つまらなかったので、耳ではなく鼻をかっぽじってたら雫にボディーブロー入れられた。えふっえふっとかへんな咳が出る。
なので、真面目に聞くふりしてエボルトとジャンケンをする。今度は脛を蹴られた。痛いよオカン。
国王の名をエリヒド・S・B・ハイリヒといい、王妃をルルアリアというらしい。金髪美少年はランデル王子、王女はリリアーナという。
んでもって、肝心の奴さんは……
「……ベルナージュ・S・B・ハイリヒ。第一王女である」
案の定、ベルナージュさん(暫定)はベルナージュ(ガチ)でした。エボルトが面倒そうな顔をしてる。
後は、騎士団長や宰相とかの紹介がなされた。無視して近くにいた女騎士さん(名前はセントレアさん)と雑談してたら雫に後頭部をはたかれた。
ちなみに、途中ランデルくんの目が白っちゃんに吸い寄せられるようにチラチラ見ていた。エボルトの力で消滅させてやろうかと思った。
「勇者の皆様方、いきなりこのような事態で緊張もしておられるでしょう。なので、ささやかながら晩餐会を開かせていただきました。どうぞ存分に楽しんでください。
そんな国王様の言葉により、俺たちは会場に案内されて晩餐会をした。そこでは、いろんな異世界料理が出された。
これが面白いもんで、見た目は地球の洋食とほとんど変わらなかった。たまにピンク色のソースや虹色に輝く飲み物が出てきたけど。アクア様のゲロかと思った。
「んでさ、雫がその時……」
「ほう、勇者殿の奥方は素敵な女性なのですね……」
ちなみに俺は、仲良くなったセントレアさんとアクア様のゲロもどき(超失礼)と料理片手に話していた。結構聞き上手で楽しい。
エボルトはって?
「さあ、次はどいつだ!?いくらでもかかってくるがいい!」
「なら次は俺だ!」
「ほう。せいぜい俺を楽しませてみせろ!」
なんか騎士とか文官の皆さんを巻き込んで飲み比べしてた。今のところ10人抜きしてる。そもそもあいつ酒に酔わない……あれ騎士団長さんじゃね?
んで、たまに分子を再構成していろんな人間に姿を変えている。主に安倍さんとか安倍さんとか安倍さんとか。全部ホモじゃねえか。
「いやぁ、楽しかったぜ!」
三十人くらいのしたところで、エボルトは満足そうに帰ってくる。ちょうど俺が五本目のマンガ肉にかぶりついていたところだ。
「おふふぁれふぁん(お疲れさん)」
「何それうまそう、俺にもよこせ」
「んぐんぐ……ごくん。これが欲しいか?欲しけりゃくれてやるぜ。この世の全てをそこにおいて来た!」
「お前はどこのロジャーさんだ。ていうか普通にあっちから取ってくればって言えよ」
「ーー失礼」
エボルトと話していると、女性の声が割り込んで来た。ある意味聞きなれた声だ。主にアクア様とか某ラミア娘とか雨宮天さんとかで。
『最後の中の人じゃね?』
あの人可愛いよな。
なんじゃらほいほいホスキンスと思いながら顔を上げると、案の定そこにいたのはベルナージュ様であった。
「お、王女殿下!失礼しました、すぐに退きますので……」
「そのままでよい。ただ、私のためにいくつか料理を取って来てくれないか?」
「はっ!」
キビキビとした動きでバイキング形式の料理を取りに行くセントレアさん。ベルナージュ王女は俺の前にストン、と腰を下ろす。
「……そこのものも座れ。少し話をしたい」
「……はいよ」
大人しく俺の隣に座るエボルト。太ももくすぐって来たので鳩尾に一発入れといた。ゲホゲホと咳き込むエボルト。
「ちょっおま、酷くない?」
「さあて、なんのことやら」
「……聞いていた通りだな。エボルト、お前は本当に変わった」
「…はん。やっぱりお前かよ、王妃様。こんなところで会うなんて、俺の運命もなかなか面白いじゃないの」
ふざけるのをやめて、エボルトはニヒルな笑みを浮かべて頬杖をつく。とりあえず肘打ちでその腕を外した。額が机にぶつかるエボルト。
「シュウジィ!」
「プギャー(^∇^)」
「……本当に、変わったな。私の惑星を滅ぼした極悪な生命体とは思えん」
「…ま、あんな方法で矯正されちゃあな。うん、本当に……」
ガタガタと震えるエボルト。一回も詳しく聞いたことないけど、本当にどんな方法を使われたのだろうか。聞きたいけど聞きたくないでも聞きたい。
「……んで、さっきの口ぶりからして俺たちのことを知ってるんだろ?あの女神と知り合いか?」
「…そうだな。まず、私がなぜこの世界にいるかから説明しようか」
それからベルナージュ王女……いやベルナージュ様は語り始めた。どうしてこの世界で、人間として生きているのか。
ビルドの世界の美空のバングルに魂を宿していた彼女は、ある日ついに完全に消滅してしまった。
だが次に目覚めた時、彼女は生前の姿であの女神様の前にいたらしい。消えたものだと思っていたベル様はかなり困惑したそうだ。
そして色々と…主に転生後の世界とか立場について……説明された後、「不幸な末路を辿ったあなたに祝福あれ」という言葉とともに転生させられた。
後は簡単、気がついたら生前の力をそのままに、この国の第一王女として生まれ変わっていたらしい。それからは、穏やかに暮らしていたそうだ。
んで、俺たちのことは転生する直前に女神様に伝えられたらしい。いずれあなたのもとに、再びエボルトと彼を宿す人間が現れる、と。
当然最初は警戒したらしいが、女神様直々に教育して、改心……改造?されたことを知ると、俺と同じように安心したようだ。
「……私は、今のこの人生も悪くないと思っている。できればこのまま、何事もなく老いて生き死にたいものだ。まあ、この時世では無理だろうがな」
「…お前も不幸なもんだ。前世では俺に故郷を滅ぼされ、今世では俺たちよそ者に命を預けるしかないとはな」
「……悔しいが、その通りだ。火星の皆の敵であるお前に頼むのは、死ぬほど嫌気がさすが………頼む。世界を、私の家族を守ってくれ」
そう言って、ベル様は俺たちに頭を下げた。そこからは本当に、今の人生を、家族を大切にしていることがうかがえる。
……なーんか、俺も家族に会いたくなったな。ホームシックってやつだろうか。いつもはウザ可愛いのに、あの厨二妹の顔がすげえ見たい。
なんせ、前世は親が誰かよく知らないうちに本家に引き取られて、家族なんてものは全く感じられなかった。
今の家族が正真正銘、唯一の俺の家族だ。
「……ま、別にいいぜ。今の俺はシュウジと面白おかしく、平和に生きることにしてんだ。だから俺たちのためにお前たちを救ってやるよ。それに、この世界の問題を解決してお前が俺に嫌そうに感謝するのを見るのは楽しそうだ」
「…どうやら下衆な部分は残っているようだな。まあいい。それならば私からは何もいうことはない。頼んだぞ、エボルトとその宿主」
「えー、俺おまけ扱いなんすか。普通こいつの方がオマケじゃない?」
「あん?」
「どぅ?」
「とろわ…じゃねえよバカ!」
「……本当に仲がいいな、お前たちは」
クスクスと笑うベルナージュ様は、たしかに王族の品格をまとった美しい女性であった。まあ雫のほうが可愛いけど。
そのあと、再会と(ベルナージュ様すっげえ嫌そうだった)これからに乾杯して、俺たちは飲めや騒げやと大盛り上がりしたのだった。
ちなみに、ランデルくんがしきりに白っちゃんに話しかけていたのを見て、マジで消滅させてやろうと思った。
ハジメのお嫁さん二号の白っちゃんは誰にも渡しません!あ、前提条件として空っちが許せば、だけどね。
次回はお待ちかね、ステータス回ですが…まあ、わかりますよね?(笑顔)
シュウジの外見情報を募集します。それ元にイラストを描きますので。皆、どしどし応募してね!(CM風)
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