装治はモンスターを倒した後、自分の今着ている装備を見ていた。
「やっぱり・・・これはダメだろ・・・」
装治は一刻も早くこの装備を外したかったのだが、
「でも、まずはこっちの方が先だよな」
装治の周りには先ほどのイノシシ型のモンスターの群れが装治の周りを囲んでいた。
なので装治は出来るだけは早く終わらせようと思いながらモンスターたちに立ち向かっていった。
「こいつで最後か?」
装治は今、自分が視界に入っている最後の一匹を倒して周りにもう残りがいないのかを確認すると、
「ちょっと疲れたな」
装治はこの装備を外そうと思うと装備が光って勝手に元の魔道具の姿に戻って装治の手の中にあった。
辺りを見渡してみるとちょうど良い木陰が出来ている木があったので装治はそこでしばらく休んでいる間、先ほどの考え事の続きをしていた。
装治は確かにこの魔道具を与えてくれたおかげでさっきほどのモンスターとも戦うことが出来たのであの女性に感謝はしているのだが・・・
「後少しでも良いからましにならないか?」
やはり問題はこのデザインであった。こんな全身タイツで一人で戦うならまだしも、もし人前で何て戦うことなんて絶対に出来やしなかった。
「どうするかな?」
しばらく考えていると装治は一つ思いついたことがあった。
「これって他の装備とかも出来るのか?」
装治はモンスターにあったとき戦うのは殴るという考えだけで剣や弓などの武器を出せるとは一つ思ってなかった。
早速やってみようと思い、装治は立ち上がって魔道具を握りしめながらまずは剣で戦うことを考えながら装備をまとう思った。
すると、魔道具は最初の時と同じように光りだして装治の体を包み込んだ。
「どうだ!?」
装治が目を開けて自分の装備を見てみると・・・・
「こ、これは・・・!」
その装治の姿は装治の考え通り剣を持っていて刀身が日の光を反射して輝いていて者すごく切れそうな剣だった。肝心の装備というと・・・
装治のその装備はピンク色で上半身にはほぼ裸で体の周りに剣をかけるためのひもが憑いているだけだった。
「・・・・・・・・・・」
装治はしばらく黙ってこの装備を見ていた。
装治は一息ついて、
「何だよこれーー!」
口を開いたと思うと装治は思いっきり空に向かって叫んでいた。
「何!?さっきよりもひどくなってるんだけど!」
装治はすぐに今の装備を外し、
「次だ!」
装治は他にある装備に一つはましな真野があると信じて続けて次々と違う装備をまとっていった。
弓・・・
「だめ!」
魔法使い・・・
「きもい!」
盗賊・・・
「逮捕!」
「もう何?こういうのしかないの?」
それから何回か色々な装備を試したがロクなものしかなく、装治はあきらめて木陰で寝そべっていた。
その頃・・・
「あれ?おかしいですね?」
一人の女性は自分でも訳が分からず疑問の声を浮かべていた。
その女性は装治に魔道具を与えたあの女性だった。
彼女は一つおかしいことがあった。
「何であれがあっちにあるんでしょう?」
彼女は言っているあれとはまさに装治が持っている魔道具だった。
しかし彼女はあの魔道具を渡そうとは微塵も思っていなかった。だからその光景を見て何故向こうにあの魔道具があるのか気になり、魔道具がもともと置いてあった所へ行ってみるとそこには本来、装治が渡されるはずの魔道具が引き出しの中に入ったままであった。
「え・・・・・っと」
それを見た彼女は渡す前に最後にこの魔道具に触れた記憶を思い出していた。
「私はあの時、たしか点検のために二つとも持ち出して・・・・あ」
彼女は二つのまどうぐを区別するために二つのケースに外見が全く同じで普通に見たら分からなくなるのでそれぞれ別々で入れていた。彼女はその魔道具を点検するときはケースも一緒に持っていくのだが、
「そうだ。あの時、ケースを壊してしまって別のにしたから間違ったんだ・・・」
彼女は自分のミスに気付いて手を額にあてて大きなため息をつき、鏡の前で手を合わせて装治に謝っていた。
「あーーーすみません」
あの魔道具は本来渡すべき魔道具と性能は変わらないが何故か絶対に装備のデザインはダサくなってしまうという欠点があり、彼女は静かに装治を見守るだけはしておこうと思った。