なんにでも変身出来るヒーロー志望ですが何か 怪! 作:輝く羊モドキ
他のキャラのお株を奪いまくります。
そんな展開ゆるさゃなへぞ!!ってお方は無理せず最後まで見て行ってください。
50m走、何やかんやで私と融剛が最後に走る事になった。
「化太郎、オマエなぁ……入学初日から教師とバトる奴が居るかよ」
「えー、だってあれどう見ても不審者じゃん。私はヒーローになる為に雄英に来たんだよ?あの髭ぼしゃの髪ばさばさのがヒーローとか笑かしに来てるじゃん」
「バカ、あんなモンフルフェイスのメット被れば素顔なんて見えねえだろ。それに雄英の教師は全員がプロヒーローだ。あの相澤先生もプロヒーローだぞ」
「私あんなボッシャいヒーロー見たことないんだけど」
「……まあ、それでも雄英のヒーロー科の教師なんだ。間違いなく強いだろ」
多分、という言葉は融剛の口の中でかみ殺された。だがまぁ、確かに融剛の言も一理ある。あんなんでもプロのヒーローなのだからまあ、少し、いや多少、僅かでも、一ミクロンくらいは信用しても良いのかもしれないしそうじゃないのかもしれない。あやふや止めろ。
『位置ニツイテ、ヨーイ……スタート!』
そしてまた同級生がスタートラインから発射される。うんうん、皆実に個性的な個性を持っているねえ。
「何目線だお前……」
「上から目線ですが?」
「お前、ちっとはそういう態度直せよマジで。今まで友達が出来なかったのはそういうとこだぞ」
「だ、大丈夫大丈夫。こう見えて人の良い所は積極的に取り入れていくポジティブシンキング持ちだから」
「どう見ても変態する変態なんだよなぁ……」
『位置ニツイテ、ヨーイ……スタート!』
あ、また同級生がスタートラインから発射された。ふーん、あの個性ってああいう……
「……化太郎、研究熱心なとこ悪いが、まさかこの場で同級生の個性をコピーしようとしてないよな?」
「ギクリンチョ。さ、さーてなんの事やら……?」
「個性ってのは、言葉通りその人の”個性”だ。それを真似されて良い顔出来る奴なんて限られてる事に気付け」
「むぬぅ……」
『位置ニツイテ、ヨーイ……スタート!』
同級生がまた走り出す。ああ、うん。そろそろ私達の出番かい。うん、うーん。うーん?
よし、ぶっ飛ばしていこう。
◇
「お、おい。ついにあの『スーパー中学生』が走るぞ」
「『スーパー中学生』ねぇ……。言っても、アタシたちと同い年でしょ?」
「ヴィランを捕まえたことが有るっつったって……なあ?」
「……そういや、あの『スーパー中学生』の横の仮面のヤツ、どっかで見たな?」
「あの仮面は、確か彼の横に座っていた巨漢の人が付けていた物じゃないか?」
「あ~、言われてみれば確かにそれっぽいわ。何アレ、商品化してたの?」
「つーか、マジであの子めだかちゃんだとしたらヤバくね?」
「おっぱい……」
『位置ニツイテ』
「お、来るか。50m走はどんなもんかな?」
「うーん、見た所かなり鍛えられてるのは流石だと思うけど」
「頑張れよー『スーパー中学生』」
『ヨーイ……スタート!』ピーッ!『0秒99!』『1秒32!』
「……は」
「「「 はぁぁぁ~!!? 」」」
「……ッチ、負けたか」
「へへ、この
◇
「お、おい。ついにあの『スーパー中学生』が走るぞ」
「……は、マジで俺は珍獣かなんかか」
「いいじゃんいいじゃん。注目されてるって事はさ、それだけ度肝をぶち抜きやすいってことじゃん?」
「ぶち抜いてどうすんだよ……はぁ、まあいいか。変にナメられるよかマシだと思おう」
「でさー、でさー。どーする?本気出す?」
「はぁ?当たり前だろ」
「じゃあさ、じゃあさ!勝負しようよ勝負!勝った方がアイス奢る!」
「おう。……ん?勝った方が?」
『位置ニツイテ』
「よしゃー本気だすぞー!変身!『恋色の魔法使い』!」
「……まあ、いいか。よし、俺も全力だすか……『グラウンドフュージョン』」
『ヨーイ……』
「彗星……」
「瞬速の……」
『スターt』「ブレイジングスター!!」「地走魚雷!」
ピーッ!『0秒99!』『1秒32!』
「……ッチ、負けたか」
「へへ、この
「つーかなんだよ、50m走で1秒切んなや」
「言いがかりにも程がある!てかそっちこそなんだよ!『瞬速の地走魚雷』ってなんだよ!ネーミングセンスクソダサいな!」
「は~ぁ?ダサくないし?地面を走る魚雷ってカッコいいだろ!?」
「無いわ!無し寄りの無しだわ!」
「じゃあお前なんかいいの有るのかよ!」
「えー?……『神速のリヒトブリッツ』とか?」
「……ちなみにどういう意味で?」
「ドイツ語で稲光とかそういう意味」
「え、ええやんけ……」
「融剛ってさ、ネーミングセンスの無い厨二病だよね」
「お前等、いつまで残ってる。早く次いけ」
「うぃっす」
「神速の、リヒトブリッツ……良いなこれ。使おう……」
「てか融剛のさっきの、どういう原理?」
「んぁ?予め地面と融合しておいて、移動するときに地面と一体化することで一切の抵抗なく地面を瞬時に移動する技だ。一応まだ直線移動しか出来ないけどな」
「ほぁー、融剛の機動力が補われるんか。こりゃたまげた。今まで融剛って足クソ遅かったもんねぇ」
「お前と比べたら誰だって遅いだろ。いやそうじゃねえよ、個性無しだったら俺学校一の瞬足なんですが?」
「個性アリだったら?」
「言うな」
「何度も言わせるなよ?」
「うぇい」
「はいっす」
* * * * *
その後も……
握力測定!
「融剛ー、540キロだって」
「まあ、流石異形型って感じだな」
「いや、お前等が言ってもまるで説得力ねえぞ!?」
殺生石化太郎 万力に変化し測定不能!
遊戯融剛 握力計と融合し測定不能!
立ち幅跳び!
「そーらーを自由に、とっびたっいなぁ!はい!」
「無茶振り!?」
「嘘嘘。だって自力で飛べるし」
「俺は飛ぶって言うより跳ぶだし」
殺生石化太郎 鳥に変化し測定不能!
遊戯融剛 地面と融合、分離し人間大砲化!記録72m!
「くっ!」
「いや、何故に」
反復横跳び!
「マッハ20は伊達じゃない!」
「ちょ!?速すぎて数えられねえ!?」
「ヌルフフフ!見切れますかこの速さを!」
「もっと相手を思いやれ」
殺生石化太郎 残像が残る程の速度で測定不能!
遊戯融剛 普通に反復横跳びをして記録130回!
「な、何だあの仮面女子は……!並外れたなんて物じゃない!」
「女子……女子いうんかなアレ……」
「うーん、分かってたけど化太郎ってめっちゃすっごいヤツ?」
「なんにでも変身出来るって言ってたねー」
「なんにでもって……それマジ?強個性とかそう言うレベルじゃねえじゃん!」
「めっちゃエロイ女体になれんのかな」
「いや、あのお面のヤツもそうだけど『スーパー中学生』も滅茶苦茶な記録だぞ!?」
「正に個性のレベルが違う……どうやって鍛えたんだろう?」
「……やはり、流石遊戯さんですわね……」
「……ッケ!」
* * * * *
ボール投げ
「化太郎、∞だってよ」
「いやぁ、流石に∞はねえわ。どないすりゃええねん、全記録一位狙ってたのに……」
「測定不能は扱い的に一位なのか……?」
「まあ、そんな事より出久君は大丈夫かなー?」
「誰だよいずくくんって」
「今サークルに入ってる緑髪のもしゃもしゃ君。転校前の小学校で友達だったお方ですわ」
「そうか、随分奇特な奴だな」
「さっきの説明でどうしてそう思ったのかを小一時間」
「そんな暇ねえよ。それよりアイツ目立った記録残してた覚えが無いんだが、このままだと最下位じゃねえの?」
「そうかもねー。ま、私の記憶が正しければ出久君は無個性だったから、妥当っちゃ妥当?」
「……いや、友達ならもうちょっと心配してやれよ。除籍されるかどうかの瀬戸際だぞ」
「……?え、なんで除籍されんの?」
「は?あ、ああ。そういやお前丁度そのタイミングで居なかったわ。アレだ、相澤先生が個性把握テストのデモンストレーションの時に最下位は除籍って言ったんだよ」
「……はぁ!?」
「46m」
「……普通、うん。普通だな」
「いやいや!?え!?除籍!?なんで!?除籍ナンデ!?」
「知るかよ」
「……てか、え?今先生『個性消した』って言わなかった?」
「言ったな。見ただけで人の個性を抹消する、抹消ヒーロー『イレイザー・ヘッド』。そんなヤツが担任とはねぇ……」
「……誰?聞いた事無いんだけど」
「あんまりメディアに出ない、アングラ系とか呼ばれてるヒーローだ。前、父さんが教えてくれた」
「ふーん……強いの?」
「ヒーローの実力としてはかなりのモンらしいとは聞いたが……まぁ、個性が使えなくなるんだ。咄嗟の対応が難しいのは間違いないな」
「……ふーん。イレイザー・ヘッド、ねえ……?いや、今は出久君だよ。ど、どうしよう、折角再会できたのに最下位になっちゃったらマズいじゃん!マズみじゃん!」
「そうなったら仕方ないと受け入れるんだな。それもまた運命」
「くそ!使えねえなこの厨二野郎!」
「んだとゴラァ!!」
「出久君、何とかしろよぉ……またオールマイトごっこしようぜ……!」
「何だよオールマイトごっこって……。ほれ、もう二投目だ」
「ど、どうしよう。投げたボールをこっそり透明になって運んだりしちゃマズいかな?」
「ばれたら今度はお前が除籍になるだろ」
「む、む、」
「……ま、なるようになるだろ」
二球目、出久君はさっきと同じように振りかぶってボールを投げようとしている。普通の記録じゃヤバイよ出久君……。
と、私の耳が出久君の囁き声、否、ブツブツと呟く声を拾った。まだ……?まだだ……?何かのタイミング?それが、今?
「SMASH!!」
「フォッ!?」
「フォッ!?」
かなりの速度をもってボールは飛んで行った。
「……おい、お前さっき出久君無個性って言ってなかったか?」
「アレかな、突然変異かな?」
「突然変異ってそう言うヤツじゃねえよ。お前じゃあるまいし……ってかアイツ指腫れあがってるぞ。どんな個性だ」
「うーん。見た目的に超パワー?でも反動で指ブッ壊れるとかヤバみ。日常生活に支障でそうやんけ……」
出久君の顔を見れば、痛みで涙を堪えている……ヤバみ!
「705m……デモの爆豪とほぼ同じ位か。変なヤツだな、なんであんな超パワー持ってて前の記録に生かせない?」
「使う度に身体ブッ壊れるからとか?いや、それなら普通壊れない範囲で個性使うよね。まるで個性発現したての子供みたいに制御できてないのかな?」
「発現したての子供……か。もしくは本当に0か100かでしか使えない個性なのか?」
「……だとしたらなんで最初相澤先生が個性消したのさ?」
「それこそ知るかよ……」
「……あ、そろそろ出番じゃないの?私もだけどさ」
「ん。まあ、クラスメイトの個性なんて今考えてもしょうがないか。それに除籍されるかもしれない奴なんて尚更な」
「……」
◇
「じゃあ次、遊戯」
「うぃっす。先生、円から出なきゃ何してもいいんすよね?」
「ああ、良いよ。さっさと準備しろ」
「おいーっす」
何しても、ね。よし、まあとりま最初はこのボールをぶち壊す勢いでやってみようかね。
グラウンドフュージョン……リミテッドゴーレム!!
「うわっ、何だァ!?『スーパー中学生』の奴が巨大化してくぞ!?」
「呼ばれてないけどジャジャジャジャーン!解説のばけたろにゃんです!」
「うぉ!?お前、測定不能仮面!?」
「 ば け た ろ に ゃ ん です!!」
「え、お、おう……」
「ばけたろにゃん……?え、お前まさか……『KAWAII神』の!?」
「YES!!I'mKAWAII神!!SayHO↑」
「……」
「ノれや!私がなんかイタイヤツみたいやんけ!!」
「え、なんかゴメン」
化太郎うるせえな……。ちょっとは俺の集中が切れるとかそういう心遣いしろや。……まぁ、仮に耳元で騒がれてどうにかなるような集中してねえけどよ。
「とまあ、融剛の個性は『融合』。色々なモノと融合出来る。今は地面と融合して大きな土人形に変化してるね。見たまんまか」
「……や、お前のそのテンションの落差に付いてけねえんだが……」
「私はお前のその尖った髪についてけねえんだが!?」
「いきなり人の髪型ディスんの止めろ!?」
「まあともかく、融剛は今ここら一帯の地面を吸い上げて質量を上げているんだ。ま、そのままだとデカすぎて円に入りきれてないけど……」
さて、そろそろ頃合いか。圧縮、フュージョンコンプレッサー!
「お、おお?今度はなんだ?縮んでくぞ?」
「圧縮してるんじゃよ、圧縮。重量はそのままに、密度を上げていってるのさ」
「それに何の意味があるんだよ?」
「まず一つ、重量をガンガンに上げて一撃の威力を際限なく高めるのサ!融剛は、自身が融合した物ならどんな質量でも自分の身体の様に自在に操れる!超すごい!」
「マジかよ!スーパー中学生は個性もダンチじゃねえか!」
「ふふ、勿論それだけに留まらないZE★二つ、土を限界いっぱいまで圧縮するとどうなると思う?」
「……ど、どうなるんだよ?」
「うっふっふ。ご覧よ!あの通り、限界いっぱいまで行くと圧縮されることによる熱とか融解曲線とかで赤熱した液状になるのさ!」
「な、なあ!?何でも有りかよ!?」
「出来る事を極限まで突き詰めていった結果さ!さあ見よ!融剛の本気の一撃、溜めに溜めまくった全力を!『ラヴァ・ブレイク』!!」
「なんでお前が必殺技の名前言うんだドアホ!!」
そうして俺は手に持ったボールを真上に高く飛ばした。いわゆるトスって奴だな。そうして、ボールが落ちてくる間に腕をぐるぐると振り回して遠心力を溜める。まだまだ一撃の威力は上がる。
ヴォン!
ヴォン!
寒気すら感じる大質量が高速で振り回される音に、周りの生徒達は無意識に一歩後ずさっていた。遠心力に釣られ、振り回している腕に溶岩が集まっていく。気が付けば、俺の腕が半径5mほどに膨れ上がっていた。
「融剛がゴーレムになり200万パワー!いつもの2倍の質量が加わり、200万×2の400万パワー!! そして、いつもの3倍の回転を加えれば、400万×3の1200万パワーだーっ!!」
何の計算だ。俺ぁウォーズマンかなんかか?
そしてボールが落ちてきた。そしてそのボールに吸い込まれるように俺の赤熱した巨大な腕がぶち当たった。
バギリ、たしかにそう聞こえた。
もはや高速道路を走るダンプカーに轢かれるよりえげつない衝撃を加えられたボールは、何で出来てるかは知らないけど粉々に消し飛んだ。
粉々に消し飛んだ。
「遊戯、記録0m」
「なんで!?」
「当たり前だろ、馬鹿かお前は。次壊したら本当に記録0mだからな」
ガチで凹んでたら化太郎が大爆笑してやがる。滅茶苦茶ムカついたから膨れ上がった右腕をパージして投げつけてやった
「死んじゃーう!」
「くたばれ」
マジで。
「こ、これが……最高峰……!」
「いや……たぶんちゃうと思う……」
「す、凄い個性だ、手に触れた物と自分を融合する個性……?しかも自在に操る事も出来て、重量も感じさせない程に速く動かせる。自分の筋力だけで動かしている訳じゃないよな。融合出来る限界はあるんだろうか。掌からしか融合出来ない?生き物と融合も出来るのかな?」
「指壊れてるのに熱心だなお前」
ちなみに化太郎の記録は1500mだった。すげえムカツク。
「やっぱり大砲よりミサイルだよね!」
◇
持久走
「八百万さん!バイクなんてズルい!」
「これも個性のうちですわ。それに私はまだいいじゃありませんか……」
「どけどけー!魔理沙様のお通りだぜぇぇ!!」ゴオオオオオオ
「空を飛ぶお方に比べればこの程度……」
「ああ……うん……」
「走れよ」
「お前が言うなってスーパー中学生」
「そのスーパー中学生っての止めてくれ、高校生なんだよ俺は。遊戯融剛だ」
「俺、切島鋭児郎!」
「オレ、上鳴電気!お前ヤベえな!」
「お前の語彙力ヤベエな」
上体起こし
「フンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフンフン!!」
「分かっちゃいたけどエグイなこの速さ」
「みぃぃぃろぉぉぉぉ!はぁぁやぁぁすぅぅぎぃぃてぇぇおぉぉそぉぉくぅぅみぃぃえぇぇるぅぅだぁぁろぉぉぉ?」
「遊ぶな馬鹿」
長座体前屈
「ケロッ」
「のびーるアーム(物理)」
「「……」」
「ゲコッ!」
「もっとのびーるアーム!」
「お、おお……すげえ、長座体前屈で10mとか見たことねえよ……」
「ゲ、ゲロッ……」
「ゴムゴムのぉ~長座体前屈ぅ!」
「絶妙に使いどころのない技止めろ」
「まだ伸びるのか。20mって……あー、蛙吹?さん?その辺でやめときなって」
「ケ、ケロォ……」
「まだまだ伸びるぞ!横に!」
「横に伸びんな!気持ち悪い!!」
全種目終了
「んじゃパパっと結果発表」
「うーん……マジで最下位除籍なん?マジなん?マジなんなん?」
「少なくともあの時の相澤先生の目はマジだったぞ」
「このままじゃ出久君が最下位になるべさ……。ハッ、今ここであの先生を気絶させたら結果が有耶無耶になって出久君が助かる……!」
「止めろ馬鹿!」
「HA☆NA☆SE」
「ちなみに除籍はウソな」
「「「 !? 」」」
「君らの最大限を引き出す、合理的虚偽」
「「「はぁぁぁぁぁ――――――!!?」」」
「あの先公一度ブチ■した方がいいんじゃねえか……?」
「止めなはれ融剛!ヤツはまだヴィランじゃない!」
「これからヴィランになる予定もないですわ……」
やっぱりあの先生……嫌い!
* * * * *
「……と、まあ皆お疲れ!出久君だけ保健室だけどこの後皆でマック行かぬぇ!?」
「清々しいまでのアホ」
「あんじゃとぉ!?」
融剛が呆れた声で言う。オコですよあたしゃ。
「少し前に先生が放課後マック行きたかったらお生憎とか言うてたばっかやん……」
「知らん!」
「し、知らんって……いや、確かにお前その時遅れて来たけどよ……」
「遅れてなぁい!アレ先生が悪い!」
「あくまでもそう言い張るかお前」
「……今日の個性把握テストでは自身に至らぬ点が見えた。自身を鍛え直さねば」
「む、確かに……ぼ、俺もこの個性にかまけて速さを追求する事を忘れていたのかもしれない!」
「俺も、お前ら見て身体鍛え直さねえとなって思ったところだ、ワリぃな」
「なんじゃいなんじゃいお前等は!意気地なし!」
手がタコみたいな無口(顔に無い的な意味で)男子と如何にも真面目なカクカクメガネ男子に頭が尖りきってる赤髪男子が言う。哀しみ。
「ぷぅ!そこの電撃ビリリは!?」
「うぇ!?え、あー……今日はほら、皆都合悪いみたいだしよー?」
「じゃあそこのブドウヘッド!」
「おっぱい揉ませてくれたら考えてやるよ」
「………………お前に揉まれるのは何かヤダ」
「チクショウめ!」
「そこまで考えることかよ……」
ビリビリしてる男子も、ブドウみたいな髪の男子もダメだった。哀しみ。
「そんなにかー!そんなに私とマック行きたくないか!チクショウ!私総合一位ぞ!?個性把握テスト総合一位ぞ!?」
「だからなんだってんだよ……」
「三奈ちゃーん!皆がいぢめるー!」
「……アハハ、流石に今日はタイミングが悪かったねー」
「うわぁん!透ちゃんー!」
「おーよしよし!私の胸でお泣き!」
「うーんふかふか!」
透ちゃんの発育の暴力は柔らかいなぁ!
「俺等は何故唐突にコントを見せられてるんだ?」
「ふーんだ、アンタ達なんて知らないしーらない!透ちゃん一緒にマック行こ!すぐ近くに個性使い放題の良い場所知ってるんだ!」
「え?本当!?行く行くー!」
「「「 ちょっと待て!! 」」」
するとクラスの男子共が私の方を掴む。この置換野郎!ん?痴漢だっけ?
「何だよ冷血漢共!いま私は透ちゃんの発育力を確かめてるんだぞ!」
「代われ!」
「くたばれブドウ頭」
「あ、いやー……その個性使い放題の場所ってどこかなーって」
「教えなーい!さあマックへ行こう透ちゃん!融剛の奢りで!」
「待てや!なんで俺の奢りなんだ!?」
「お前どうせ来るんだろ!?このいやしんぼめっ!」
私知ってる。融剛はスケベだから女の子と行きたがるって知ってる。(熱烈な風評被害)
「前触れなく奢れと言うお前の方が卑しいわ!行く訳ねえだろ!家帰ればトレーニング施設使い放題だわダラズ!」
「……おい遊戯、それどういう事だ?」
「……あ、あー……えっと」
「コイツん家ヒーロー事務所なんやでクチナシの君」
「バッ!?」
「「「何ィ!?」」」
つい口を滑らしてしまったが、まあええか。だってみんな本気でヒーロー目指してるみたいだし。
「お、お前ヒーローの子だったのかよ!?」
「マジでスーパー中学生じゃねえか!」
「しかも聞いて驚け、なんとあの『ゲームマs」モゴモボ
「馬鹿お前、黙ってろ!」
ああん融剛のお手てぇ……ヴォエ!!(唐突な裏切り)
「げ、ゲーム……まさか、
「ヒーロー界においてオールマイトに勝るとも劣らない知名度を誇るあの!?」
「ヒーロー最強議論じゃ絶対に名が上がるあの!?」
「もふぉむもふふぉもふぉももむもふぉふぇ(それ以外のゲームマスターズを知らないけどソレ)」
「っ!化太郎、こっち来い!」
「ふぉ(いやぁ~!助けてー!暗がりに連れ込まれるー!連れ込まれて少年誌にお乗せできない内容な事されるー!)」
「絶対『ふぉ』の一言で補い切れない事言ったなアイツ」
「ってかマジで遊戯のヤツ『ゲームマスターズ』の子供なの!?」
「正に鬼才……!」
「クッソ!イケメンな上に強いとか……さらにいつでも揉ませてくれそうなおっぱいが居るなんて……モゲロ!!」
「峰田……お前……」
そうして教室の外に連れ込まれ、壁ドンをされる。いやん、とぅんく。
「ぷぁ、いきなり口塞ぐなんて何すんだよー!」
「何すんだよはこっちの台詞ですが!?なんでお前急に俺の家庭事情暴露しちゃってんのお前!?」
「え、ダメだった?」
「ダメに決まってるだろ!おま、お前さぁ!中学じゃ暴露する雰囲気とか一切なかったじゃねえか!?」
「えー、だってそりゃあ本気でヒーロー目指してない奴等に教える意味無いじゃん」
「逆になんでさっき教える意味があったんですかねえ!?」
「えー?そりゃ、皆本気でヒーロー目指してるでしょ?じゃあ一緒に高め合う仲間じゃん?」
「だからそれがなんで俺の家庭事情暴露する事になるんだよ!」
「??いや、だから融剛ん家って普通に個性使用できるじゃん。皆で個性訓練しようよ」
「だったら学校の施設でいいだろ!」
「学校の施設じゃ何時でも使える訳じゃないでしょ?」
「俺の家も何時でも使える訳じゃねえんだよ!」
「……?なんで融剛が怒ってるのかちょっと理解出来ないんだけど?何時でも使えないのは前からだったじゃん?」
「だから勝手に俺ん家の事情暴露した事に怒ってんだよ!」
「? ? ?え、でもロイコちゃんには教えてたじゃん」
「アレは成り行きだっただろうが!」
「融剛が自分で口を滑らしたのは成り行きなんだ」
「う”っ」
「自分は良くて私は駄目なんだ」
「ぐっ……と、とにかく!今度勝手に俺ん家の事情を話すな!」
「なんで」
「何でもだよ!いいから言う通りにしろ!」
「……ふーん、そ。良いよ」
「分かったな!?……ったく、あーもー……あいつ等が家に来たいって言ったらどうしてくれんだよ化太郎……」
「……化太郎?」
◇
突然何処行ったんだ?化太郎のヤツ……まあいいか。それよりコッチの事だ。俺は教室のデカい扉を開ける。すると……
「おぉい遊戯!お前どういう事だよ『ゲームマスターズ』の息子って!」
「個性のレベルが段違いなのも納得だな……」
「個性鍛え放題かよ!羨ましいなー!」
「なあなあ、遊戯んトコは個性訓練施設が整ってるのか?」
「『ゲームマスターズ』のサイドキックって確かほぼ裸みたいなコスチュームのヒーローいたよな……」
「何ィ!?おい遊戯ィ!今日遊びに行くぞオイラは!」
「うるせぇ!!一気にくんな!後ブドウてめぇは一生家に来るな!」
「カタい事言うなよー!オイラとお前の仲だろー!?」
「黙れクソブドウ!テメェのタマ叩き割んぞ!」
「ヒェッ」
ああもう、こうなったか……。
「でもよー、実際個性使い放題の訓練施設はマジで羨ましいよなぁ。しかもプロヒーローに監督付いてもらうとか最高じゃね?」
「雄英もトレーニング施設充実してるだろうが!ウチに来るんじゃねえよ!」
「えっ、マジで?」
「ええ。ですが雄英のトレーニング施設は予約制で何時でも使える物ではないですわ」
「あ、ホントだ。生徒手帳に書いてある」
「おい、よく見ればガッツリとジムみてーな施設あるぞ!」
「ほう、屋内プールもあるのか」
「今から早速予約しに行こうかな……」
「筋トレ用品も結構高いからね」
「分かったか?別に個性トレーニングなんて自主的にやりゃぁいいんだよ。じゃあ俺はもう帰るからな」
「あ、ねえねえ!それで遊戯ん家って何処なの?」
「言うか馬鹿!?極秘事項じゃ!」
「ぶーぶー!私達にも『ゲームマスターズ』の素顔見せろー!」
「ヨウツベでも見てろ!」
なんなんだこのピンク女……。グイグイ来るな。素顔って……別に隠してる訳じゃないけど、言いたい事はそういう事じゃないんだろう。
「いいもん!じゃあ口が軽そうな化太郎に聞くし!「止めろ!」……で、その化太郎は何処に居るの?」
「あぁ?知るかよ……」
「ケロ、葉隠ちゃんもいつの間にか居ないわ」
「先に帰ったのかな?」
マジでアイツどこ行きやがった?
◇
そんなこんなで駅前のマックに来てます!
「いえーい」
「いえーい!」
あかん、この子……ノリ良すぎ!好き!
「なんか気が付いたらマックに着いてたけどどういう事!?」
「レベル4のテレポーターにとって駅前のマックまで瞬時に移動するなんて朝飯前ですの!」
「凄い!なんかよく分からないけど個性まで使う事が出来るんだ!」
「この私に不可能はございませんのー!」
「わー凄ーい!」
あかん、なんか……脳味噌溶けそうな可愛さ。いっぱいちゅき♡
「うーん……フィレオセットにしようかな。化太郎は?」
「ダブチにテリヤキ、ベーコンレタスにエビフィレ……クラブハウス。全部セットで」
「「「 !? 」」」
「お、お客様……全品『セット』でよろしいでしょうか……?」
「あ、サイドは全部ナゲットで。ドリンクはコーラ、白ブドウ、シェイクのバニラストロベリーチョコ一つずつね。それとシャカチキ、アップルパイ一個ずつ。以上でお願いいたします!」
「だ、大丈夫化太郎?頼み過ぎじゃない?」
「この私に不可能はございませんのー!」
「なんかすごく不安だなぁ……てか、お金大丈夫なの?」
「モーマンタイアルネー!こー見えて懐ぬくぬくヨー!」
「あ……そう……」
「特盛っ!」
「トレー一つに乗りきらないとか初めて見た……写真撮っていい?」
「イイヨー↑」
「うーん……と言うか本当に頼み過ぎじゃない?明らかにお腹に入る量じゃないけど……」
「これでも少し抑えた方なんだけどねー?いやー、個性がっつり使うとお腹がぺこぺこペコちゃんになっちって」
「だとしてもこのカロリーの塊。なに?全国の女の子に喧嘩売ってんの?」
「大丈夫!全部胸に行くから!」
「……」
「顔は透明なのに視線は冷たく感じる!?嘘嘘!ゴメンって!」
「……はぁ、まあいいよ」
「胸に行く云々は嘘だけど、これくらい食べないとガチめに命の危機だからね、シカタナイネ」
「そ、そこまでなんだ……」
「うん。それに幾ら太っても変身すれば常にナイススタイルだし!?」
「ゴメン、ちょっと一発殴らせてね?」
「あ”っ!?痛い!かなり痛い!本気で殴ったね透ちゃん!?」
「化太郎ってわりかし女の子の敵だよね……っ!」
「うぅん、ごめんよぅ……」
「もう……」
ハンバーガー美味しいなぁ(*´ω`*)
「……ん。でもさー、やっぱ化太郎は凄いね」
「ふぁみふぁ?」
「ちゃんと飲み込んでから喋りなさい、はしたないなぁ……」
「ん……ゴクン。で、何が凄いの?」
「そりゃぁ個性把握テスト一位な所だよ。殆どの記録で測定不能だったじゃん!」
「ふふん、まあそれほどでも……あるけどー!」
「あるのかよー!」
そんな分かりきった事を改めて言われても……照れてねーし!?
「むふー。まあ伊達に小学生からずっと鍛えてないからねー?」
「そんな早くから!?凄い!」
「それほどでも……あるけどー!」
「あるのかよー!」
やばーい、たーのしー。ああマズい。このままだと透ちゃんに脳みそ溶かされる。
「いや、そーじゃなくて……ほら、化太郎の個性ならなんにでも成れるからやっぱり凄いなぁって」
「そーかな?まあ、確かになんにでも変身出来るからそこらのプロにも負けないって自負してるけど。でも透ちゃんの個性も凄いと思うよ?」
「えー?だって私の個性は透明になるだけだし、そんな凄いってモノじゃないよ……それに化太郎なら透明にもなれるんでしょ?」
「ん~……なれると言えばなれるけど……なれないといったらなれない……かな?」
「どゆこと?」
「どう説明すればいいかなぁ……」
じゅるじゅるとバニラシェイクを飲み干す。
「あんねー。私の個性はなんというか、完全な『イメージ』で変身するんだ。だからイメージ次第で色々なモノに変身出来る。あの時みたいにめだかちゃんになったりとか、鳥になったりとか」
「へー」
「イメージが出来るモノなら完全完璧。イメージ通りに変身するけど、『透明』ってイメージがメチャむずいんだよね……。見てて?こうして自分が霧の様にぼやけることは出来るんだよ」
そう言って自分が霧になるイメージをする。自分そのものが霧となり、人の形に集まっているイメージ。
「わぁ」
「ほら、こんな感じで『透ける』事は出来るんだけどぉ……」
霧が更に細かくなるイメージ。どんどん、どんどん自分が『薄く』なっていくイメージを取る。
『どう?見える?』
「ぼんやりと!や、滅茶苦茶凄くない!?」
『凄いかー。だけど、逆に言えば私はこれ以上薄くはなれないんだよ』
「え?なんで?」
『考えてもごらんよ。完全に透明である事と何もない事は似てるようで違う。でも、見た目上は同じだからイメージがし辛いなんてモンじゃないのさね。だから私じゃこうして霧状になって見づらい状態になる事が精いっぱいなのよん。だからこそ、完全に透明になっている透ちゃんは凄いよ。私には出来ない事だからね』
再度霧を集め、自分をかたどっていく。そうして、元の姿に戻った。
「うん……だからさ……えっと……つまり透ちゃんは凄いって事……」
「なんか急にテンションダダ下がってるんだけど!?」
「ああ……これは……自分の霧と一緒に……そこら辺の空気とか諸々巻き込んで……自分の容造ったから……不純物が混ざってる不快感と……空気の虚無感が……押し寄せてなんか……こう……何で私生きてんの……?」
「そこまでの代償を払ってまで!?化太郎元気出してー!?」
「あぁ……シェイク溶けてる……死にたい……」
「ちょ!とりあえず食べて!食べて元気だそ!?」
「透ちゃんは優しいなぁ……ハムッ」
「うまいっ!」テーレッテレー!
「えっ!?何今の音!?」
「えっ、知らない?ねるねるねるねるねのCM」
「ねる多くない!?」
「ねるね」
( ˘ω˘)スヤァ
「寝ないで!?」
「Σ(・Д・)ハッ 食べねば」
「いや、そうだけど……えぇ……!?」
「やー、ゴメンね透ちゃん。如何せん頭動かさずに行動してるとこう……つい」
「つい、で変に心配かけさせないで?」
「ゴメンて、優しいなぁ透ちゃんは。でも透ちゃんもポテト食べにゃ?」
「いや、化太郎が色々騒がしいからだよ?」
「ゴメンにゃ?でも私もう残りアップルパイだけだよ?」
「ふぉっ!?いつの間に!?」
「食べる速さもプロ並みさ♪」
「な、納得いかない……」
「まー兎に角、私が凄いのは小学生の頃からずっと頑張ってきたからだし。それに透ちゃんも私に負けない位凄い個性持ってるって事で」
「むー?そんな話だったっけ?」
「違ったっけ?忘れちゃったわ」
「適当だなぁ」
「モチモチお肌の秘訣はストレスフリーに生きる事よ?」
「聞いてないし。ふふっ」
「透ちゃん笑った顔可愛いわねぇ」
「うぇ!?見えてるの!?」
「んー……なんて言うかこう……波動で」
「波動で!?」
「透ちゃんって有名人で言ったら「わー!ダメダメ!!」え、ええ……?」
「顔見られるの恥ずかしいし、誰に例えられるのとかももっと恥ずかしいから禁止!波動で見るの禁止!」
「え、ええ……分かったわ……」
「むう、いきなり顔見るなんて……エッチ!」
「待ってそれは冤罪と言うヤツでは!?」
「べー、だ。化太郎なんてしーらない」
「待って透ちゃん!あ、ホラアップルパイあげるからぁ許して!」
「え、くれるの?わーいありがとー!」
「謀ったな貴様ぁ!」
「えへへっ、じゃあ半分頂戴?それで許したげる」
「……天使か」
なんだこの子、めっちゃカワイイ……結婚しよ。
そうして半分づつのアップルパイをモチモチと食べて解散となった。
「本当に寄ってかないの?個性訓練し放題だよ?」
「うん!確かに今日の個性テストでもっと頑張んないとなーって思ったけど、私の個性は『使う』って感じの個性じゃないし、家で出来る事からもっと頑張る!」
「そっかぁ」
「でもね、化太郎?私は負けっぱなしじゃいられないから、すぐに追いついてみせる。待っててね!」
「……なら、私は貴方よりも更に成長してあげるわ!精々追いすがりなさい!」
「にひっ。負けないよ!それじゃ、また明日!」
「うん!また明日!」
ああ、やはり雄英に来てよかった。今日だけでも色々な人の個性、そしてその運用方法が間近に見れた。そして、葉隠透ちゃんと友達になれた。
友達、ああ。友達。本気でヒーローを目指す、私の
やっぱり、雄英はそう言った
そう言う人たちを喰って、喰って、喰らい尽くして。同級生も、上級性も、教師も。
オールマイトすらも、全部喰って。頂点に立つのはこの私だ。
だからそう、皆。その為に
逃げようと思わないでね?私が、貴方達の良い所全部、喰らい尽くしてあげるから。
「ふふふ。キツネも、タヌキも、どっちも雑食なんだからね?」
明日からも楽しみだなぁ!
……ああ、そうそう。言い忘れていたけど、これは私が『最強』のヒーローになるまでの物語であり、私が世界の頂点に君臨するまでの物語だ。
なんかうまく纏まんねえなぁ。ま、書きたい所は書けてるしいいかな。
化太郎は雑食系です。人の良い所は積極的に取り入れていきます。だからこそ強くなり続け、結果、無意識的にも人を見下した位置から言葉を紡ぐことが有ります。
まあでも、主人公が貪欲なのはこういう創作物じゃありふれてるしいいよね(白目