Fate/Grand Order ~巻き込まれた特異と少女たち~   作:コーラテートク

1 / 16
唐突に書きたくなりました。
不定期更新ガンバルゾー(棒)



1章 特異点F
第1話


《???Side》

 

「───ここは、どこだ。」

 

燃え盛る街、人の気配が感じられないその場所に、一人の青年が立っていた。

 

辺りを見渡してみても、崩れたビルと焼けた地面くらいしか目に映らない。

 

「また、()()()のか…。」

 

そう呟くと、青年はいつの間にか持っていた二振りの剣で背後にいたスケルトンを切り伏せる。

 

「何が起こってるんだ。ここは冬木、だよな?」

 

黒と白の双剣を持ち直し、跳ぶ寸前の光景を思い出そうとする。

 

───あの時いた場所も冬木だったが、こんな世界の終わりを体現したような状態にはなっていなかったはずだ。

 

改めて周囲を確認すると、見渡す限りの骨、骨、骨である。

 

「…とりあえず、こいつらを蹴散らして落ち着ける場所を探そう。」

 

そういうと、青年はスケルトンの大群に突っ込んでいった───

 

 

《カルデアSide》

 

「───はぁっ!」

 

気合とともに、おおよそ人間の力では振り回すことなど出来そうもない大盾が振るわれ、スケルトンが吹き飛ばされる。

吹き飛ばしたスケルトンが動かなくなったことを確認し、軽く息を吐く。

 

「ふぅ…。戦闘終了です、マスター。」

 

「お疲れ様。やっぱりすごいね、マシュは。」

 

「い、いえ、センパイのサポートがあってこそです。」

 

マシュと呼ばれた少女は、センパイと呼ばれた青年───〈藤丸 立香〉の称賛に、謙虚に反応する。

 

どこか緩い雰囲気に思うところがあったのか、同行しているもう一人の女性───〈オルガマリー・アニムスフィア〉が

 

「油断しないで、どこに敵が潜んでいるか分からないのよ?」

 

と不機嫌そうな顔で警戒を促す。

 

「そうですね、気を付けます。」

 

そう言って正面に向き直った瞬間───

 

黒い風が立香たちを薙ぎ払った。

 

直撃はしなかったものの、衝撃によりかなり後方まで飛ばされ、壁に背を打ち付ける。

 

「か、は…!?」

 

一瞬息が詰まったものの、痛みをこらえて先程までたっていた場所を見る。

 

「くっ、マスター、所長、無事ですか!?」

 

マシュは何かと相対していた。一瞬たりとも目を逸らさず、黒い影を見据えている。

 

「だ、大丈夫!気絶してるけど所長も無事だ!」

 

───じゃらりと鎖が揺れる。ゆらゆらと体を揺らしながら、黒く染まった影が立香たちを睨みつける。

 

「コロス…。」

 

「ぇ?」

 

そんな言葉が聞こえたと同時に、マシュの体は宙を舞っていた。

 

勢いのままに吹き飛ばされるマシュの体を、間に割って入る形で何とか受け止めることに成功する。

 

だが、吹き飛ばされたときに頭を打ったのか、ピクリとも動かない。

 

「マシュっ、しっかりしろマシュっ!」

 

今の最高戦力であるマシュがロクに反応すらできずに倒された。

 

この事実に、恐怖が心を支配しそうになる。

ここで全員死んでしまうのか、と諦めそうになる。

 

「…でも、今マシュを守れるのは俺しかいないんだ!」

 

マシュは倒れ、所長も気絶している。

こんな状況で自分まで諦めてしまえば、間違いなく全員が死んでしまうだろう。

 

だから、

 

「絶対に、諦めてたまるかっ!」

 

動き出したソレに対し、負けてやるものかと心の底から叫んだ瞬間───

 

飛んできた()()()()()が黒い影を貫いた。

 




いやー、この黒と白の剣って何なんでしょうね?
Fate系は書きたいと思うけど戦闘シーンが多いから怖いところです(´・ω・`)

多分、ここからは大半が主人公視点になるんじゃないかな…?

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。