Fate/Grand Order ~巻き込まれた特異と少女たち~   作:コーラテートク

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完成してたのに投稿を忘れてました…。
申し訳ない(;・∀・)


第13話

凄まじい爆炎が周囲を包んだ。

 

「うっしゃ、決まったぜ!」

 

完璧な手応えだった。

なにしろ全力の宝具だ、仕留めるまではいかなくてもかなりのダメージを負わせることが出来た筈である。

 

「はぁ、はぁ…。ど、どうですか…?」

 

マシュも全力を使い果たしたようで、立つのもやっとという状態である。

 

「ははは、流石にこれで仕留め切れてなかったらキツイなぁ!」

 

「さ、流石に、終わったよな?」

 

「大丈夫だとは思うけど…。油断だけはしちゃだめよ?」

 

警戒を促すオルガマリーもこれなら流石に、と思っていた。

 

だが、現実は非情である。

 

「…『卑王鉄槌』極光は反転する。」

 

和やかになりかけていた空気が凍った。

 

「光を呑め…!」

 

「そん、な…。」

 

「嘘、よね?」

 

「避けろマスター!!!」

 

約束された勝利の剣(エクスカリバー・モルガン)

 

再び、極光が放たれた。

 

 

〈藤丸視点〉

 

世界がスローに見える。

 

こちらへ必死に手を伸ばすマシュ。

 

絶望したように座りこむオルガマリー。

 

先程まで見せていた飄々とした雰囲気など一切なく、焦った様子のクーフーリン。

 

そして、目前に迫る極光。

 

(ここまで頑張ったっていうのに、これはあんまりじゃないかな…。)

 

悔しいという思いと、ここまで一緒に戦ってくれた仲間たちに対し、申し訳ないという気持ちが浮かんでくる。

 

 

(多分、あれだけの威力だし痛みを感じる前に消えちゃうかな…。)

 

と諦めたように目を閉じかけた。

 

だが───

 

「「熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)!」」

 

藤丸が死ぬことはない。

 

七枚の花が咲き誇り、極光を押しとどめたからだ。

 

「………ああ。」

 

(きれいだなぁ。)

 

こんな状況で何を考えているんだ、と思う者もいるだろう。

しかし、確かに美しい、きれいだと感じたのだ。

逃げることすら一瞬忘れてしまうほどに。

 

 

花を咲かせた()()のうちの一人───誠が叫ぶ。

 

「今の内だ!早く藤丸拾って退避しろ!」

 

「おう、助かったぜ!」

 

その言葉と同時に、クーフーリンが藤丸を回収して後退する。

 

「よし、後はこっちでなんとか…。」

 

「ちょっ、おにいちゃん!?予想以上に厳しいんだけどこれ、完璧に出力負けしてる!」

 

もう一人、誠の隣で熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)と呼ばれた花を維持していた少女───クロが焦ったように叫ぶ。

 

「嘘だろ!?二人で展開した、完全な熾天覆う七つの円環(ロー・アイアス)だぞ!?」

 

───誠、すまないが次で限界だろう、後は任せた。

 

「なに!?どういうことだアーチャー!?」

 

───話している余裕はないが、これだけは伝えておく。まだ敵は残っている、油断するな。

 

「お、おいアーチャー、どういうことだ…!?」

 

そう話している間にも、花弁は一枚、二枚と砕かれていく。

 

「くそっ…、意味が分からないし予想以上に速いけど、仕方ないか…!」

 

花弁の六枚目が砕かれた。

 

「イリヤ、美遊、今だ!」

 

合図を送ると同時に、クロを抱えてその場から飛び退く。

飛び退いた場所を極光が突き抜けていく。

 

その瞬間、

 

「「砲射(フォイヤ・シュート)!」」

 

アルトリアオルタの左右を挟み込むように魔力弾が放たれる。

 

「く…!」

 

アルトリアオルタも灼き尽くす炎の檻(ウィッカーマン)のダメージが大きかったのか、その場から動けず直撃を受ける。

 

「そのまま抑え込んでてくれ!クロ、やるぞ!」

 

「了解、おにいちゃん!その代わり後であれ、お願いね!」

 

「分かってるよ…。」

 

二人同時に矢を番え、放つ。

 

偽・螺旋剣Ⅱ(カラドボルグ)

 

偽・偽・螺旋剣Ⅲ(カラドボルグ)

 

「しまっ!?」

 

アルトリアオルタが気付いた時には遅く、今度こそその体を地面に沈めることになった。

 




ストーリー沿いとか言っておきながら、既にストーリーから少しずれている件について(´-ω-`)

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