Fate/Grand Order ~巻き込まれた特異と少女たち~   作:コーラテートク

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また、期間が空いてしまった…
というより空きすぎてしまった(´Д`)

「やれやれ、この肉体だと流石に動きにくいな。」


第15話

《???side》

 

大聖杯が眠る地、特異点の中心に一人の男がある場所を眺めていた。

眺める先では、極光と大盾が鬩ぎ合い、しのぎを削っている。

 

その男は、物腰柔らかな紳士然とした人物で、モスグリーンのタキシードとシルクハットを着用しにこやかに微笑んでいる。

 

拮抗していた鬩ぎ合いだったが、ある時を境に大盾が極光を押し戻していく。

それを確認すると、男の顔から微笑みが途絶え、憎悪が溢れ出すかのように表情が歪む。

 

「オルガマリーだけではなく、あの青年とマシュまで生きているとはね。大した力もないからと見逃してやったというのに、どいつもこいつも統率の取れていないクズばかりだ!」

 

一通り叫び散らした後、男が藤丸達に向けて掌を向ける。

 

「これ以上邪魔されても困るんだ。ここであのセイバー共々消し去ってしまうか。」

 

向けられた掌に魔力が集まっていく。

サーヴァント可したマシュはともかく、到底生身の人間に耐えられる代物ではないだろう。

 

「全く、余計な手間をとらせてくれた。では、さようなら。」

 

禍々しい魔力が放たれる。

 

だが───

 

赤原猟犬(フルンディング)

 

「■■■───!」

「っ!?」

 

その攻撃は藤丸達に届かない。

射撃が魔力を射抜き、斧剣の攻撃が男のいた地面を砕く。

 

咄嗟に飛び退き、体勢を整えた男が、自身の攻撃を防いだ何者かへと視線を向ける。

 

「貴様らは…。」

 

即座に招待を看破した男───レフ・ライノールが怒りを露にする。

 

「セイバーについてきた負け犬風情が、私の邪魔をするか!」

 

対峙した()()が不敵な笑みを浮かべる。

 

「はて、何のことだかわからないな?だが、まあ、堕ちたとは言え元々は正義の味方を名乗っていたものだ、このくらいはさせてもらうさ。」

 

「■■■■■───。」

 

バーサーカーの話す言葉は分からない。だが、言いたいことは伝わったのだろう。

アーチャーが軽く笑みを浮かべて話を続ける。

 

「まさか貴様と共闘することになるとは…。しかし、利害は一致しているだろう?()()()()()の未来のためだ、一肌脱ごうじゃないか。」

 

「───■■■!」

 

「本当に…。本当にどこまでも私の邪魔をする!そこまで死にたいのなら貴様らから先に殺してやる!」

 

「やれやれ、品のない奴だ。───行くぞ大英雄、貴様の力を見せてみろ!」

 

「■■■───!!!」

 

二人の英雄が、それぞれの想いを胸に戦場へ駆ける。

 

──────────────────────────────

 

《主人公side》

 

「しっかし、お前さんは本当にあいつの力を扱えてんのか?」

 

「どういうことだ?」

 

唐突なキャスターの問いに首を傾げる。

 

「いやな、ちょっとした面識があるんだがな。なんつーかなぁ…。」

 

「煮え切らない言い方だな?」

 

「ああ…すまねぇな、どうにも違和感が拭えねぇもんでな。」

 

また一つ、物語が動こうとしていた───

 


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