Fate/Grand Order ~巻き込まれた特異と少女たち~ 作:コーラテートク
あの人との繋がりは如何に…!?
「俺は衛宮、衛宮誠だ。」
簡単な自己紹介をすませ、情報の礼として携帯していた食料を少しばかり分ける。
最初は受け取れないと渋っていた彼らも、
「受け取らなければ捨てるだけだ。」
と伝えると受け取らざるを得なかったようだ。
厄介なことになった───
黒い影のようなサーヴァント───シャドウサーヴァントと呼ぶことにする───が一騎接近しているらしい。(予想以上に弱かったが)
近づかなければほぼ感知出来ない俺とは違い、優秀なサポーターがいて羨ましい限りである。
「さて、こういう場合どうするべきだと思うよ、藤丸。」
「ここにいるメンバーで、シャドウサーヴァントとまともに戦えるのは…衛宮だけだ。」
慌てる様子が見れるかと思い藤丸に振ってみただけだったのだが、
「───ほう、つまりお前は自分のサーヴァントを信用していない、と?」
少しばかり聞き捨てならないことを言いやがった。
「い、いや、そういうつもりで言ったわけじゃ…!?」
藤丸の言葉を聞いた瞬間、マシュが泣きそうな顔をしていたのを俺は確かに見た。
「今のお前の言葉を聞いて、お前のサーヴァントは───マシュは何を思ったんだろうな?」
「…。」
「そ、それは…。」
自分の仲間を信じられないのは三流以下だ。
あまり、愉快な気分ではない。
「戦えないならいいさ。後は、俺がやる。」
───彼らが戦うことが出来ないのなら、彼らが戦わなくても済むように俺が全て片付けてやる。
大橋の下、俺はシャドウサーヴァントと対峙していた。
「見ツケタゾ、漂流者ァ!」
「ランサーか…。」
槍を携えた大男、真名は不明、干将・莫耶を投影し油断なく構える。
「本来なら俺が英霊に敵う通りはない。」
当然だ。究極の一を極めた存在に、投影しか能のない半端者が勝てる筈はないのだ。
師匠は別格だけど───と心の中で呟き、苦笑する。
「だが、今は貴様も半端者だ。勝てない通りはないだろう?」
「ホザケ!」
そう叫ぶと、一直線に突っ込んでくる。
突き出された槍を干将で受け流し、体制を崩したランサーに莫耶で切りかかる。
しかし、即座に体勢を立て直し回避される。
「ドウシタ、ソノ程度カ!」
「腐っても英霊ということか。ならこれはどうだ?」
魔術行使の
「───I am the born of my sword...干将・莫耶オーバーエッジ!」
それと同時に干将・莫耶に変化が起こる。
鳥の羽のようにリーチが伸び、鋭さが増す。
「一撃で決めてやる。」
「オオオオオ!」
誠の技に触発されたのか、雄叫びを上げ突撃してくる。
───一瞬、槍と双剣が拮抗し、双剣が槍ごと敵を切り裂いた。
基本、誠はあの人の戦い方と同じです。
プリズマイリヤ要素はまだ後ですね、しばしお待ちを(;'∀')