Fate/Grand Order ~巻き込まれた特異と少女たち~   作:コーラテートク

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乙女たちは衣装について触れられたくないようです(;^ω^)

「あれ?どったの君たち?」

「「「…。」」」

「ぁっ、ちょっ、ヤメッ!?」



第9話

「「「………大丈夫(ですか)、誠さん(おにいちゃん)!?」」」

 

「あ、ああ、なんとかな。助かったよ。」

 

(…触れられたくないんだろうなぁ。)

 

イリヤたちからの圧力で、服装について触れられたくないのだろう。と理解は出来た。助かったのも事実だ。

───だが、ある疑問が浮かび上がる。

 

「なぜ、君たちがここに…?」

 

彼女たちは別の世界の住人だった。

確かに、小聖杯の機能を有してはいるが、それだけで世界は越えられない。

 

誠のようなイレギュラーは除くが。

 

「それが…。」

 

「分っかんないのよねぇ。私たちは、おにいちゃんの姿が見えないから探してただけだったし。」

 

「誠さんを見つけて近付いたら、急に目眩がして…。気付いたら誠さんが襲われてて。」

 

「…そうか。」

 

恐らくだが、この少女たちは誠の空間転移に巻き込まれたのだろう。

 

(つまりは、俺のせいだ。俺がこの娘たちを巻き込んでしまったんだ。)

 

───誠の空間転移は特殊である。自らの意思に関係なく、ある日突然に起こりうるのだ。

 

「というか、何があったの?こんなにボロボロになってるし…。」

 

「ああ、それは─」

 

イリヤの質問に答えようと口を開くが、

 

「───。」

 

今の一撃で命を一つ削れていたらしく、バーサーカーの蘇生が開始されていることに気付く。

 

「っ!あんまり時間はなさそうだ、なんとかこの場を切り抜けないと…。」

 

同時に、イリヤたちも敵の姿を再度認識したようで─

 

「やっぱりアレって…。」

 

「バーサーカー、よね?」

 

「でも、前に戦った黒化英霊よりも弱体化してるような…。」

 

冷静に分析し始めた。

どうやらこの娘たちは戦い慣れしているだけでなく、普通ではありえない戦闘経験があるようだ。

 

「どういうことかは後で詳しく聞かせてもらうとして、だ。この状況、どうする?ちなみに、俺の魔力はもう空っぽだ。ほとんど何もできやしない。」

 

「ええ!?ど、どうしよう…。勢いで来ちゃったけど、今カード持ってないよ!?」

 

「カードって何だ?」

 

「かつての英雄たちの力を宿したマジックアイテムです。このカレイドステッキで力を引き出すことで、英雄の力を借りることができるようになるんです。私たちはクラスカードと呼んでいます。」

 

と、美遊が説明してくれる。

 

「なるほど、そのステッキは魔術礼装なのか。それに、クラスカードか…。」

 

『ザッツライトですよぉ!このルビーちゃんと妹のサファイアちゃんの力で、可憐な魔法少女たちは更なる力を得るのです!』

 

───なんか、ステッキが喋った。




誠は、イリヤたちが魔術に関わっていること自体知りませんでした。

イリヤたちの攻撃が通じたのは、ヘラクレスが黒化していることにより宝具が弱体化しているのと、カレイドステッキの最大出力がAランク総統であるためです。

また、クロの偽・偽・螺旋剣Ⅲが通じたのは、士郎・誠の偽・螺旋剣Ⅱとは創り方が違うためと考えています。

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