強い宇喜田がいいんです!!!!!
「違う!!!中途半端にやると寧ろダメージが大きくなるよ!!」
「うぅ…そんなこと言ってもよぉ…」
宇喜田は秋雨にスパルタなんて言葉が生温く感じる指導を受けていた。
頑丈な宇喜田はそれに何とか耐えて返事をしているが中々に折れそうになっていた。
「君の才能は一般的に見たら高い方だからね。これを乗り越えれば何段も上のレベルに行けるよ。」
「ほ、本当か…?あとどのくらいで乗り越えられるんだ…?」
「本当だともさ。うーん…私の見立てとしては夜通しかな。」
「いやだああああああ!!!!」
「さぁ!!再開するよ!!!」
容赦の無い秋雨との鍛錬は今後宇喜田に大きな自信を植え付けることになるが、
今はただただ辞めたいと思うばかりであった。
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やぁ。神威だよ。
昨日の夜宇喜田さんの叫び声が聞こえた気がするけど気のせいだと思いたい。
「おはようね神威ちゃん。秋雨どんに任せたの失敗だったかね…」
「あ、師父。おはようございます。やっぱり聞こえました…?」
「ケンちゃんばりの叫びだったね…」
宇喜田さんとケンイチさんは何か雰囲気似てるしな…
昨日も二人で話してる時醸し出してるオーラ同じだったし…
「おや、神威君に剣星じゃないか。おはよう。」
「あ…秋雨師匠…おはようございます。」
「秋雨どん…彼はどうなったね…」
「宇喜田君かい?彼はね…」
秋雨師匠が神妙な面持ちになる。
え、もしかして、心折っちゃったやつ?やばくない?
俺がそう思っていると打って変わってニヤっと笑い、
「成功と言っていいかな。試合ギリギリまで休ませてあげれば回復するはずだよ。」
「良かったぁ…紛らわしいんですよ!!!」
「秋雨どんはたまにやり過ぎるから気が気じゃなかったね…」
「頼んだのは剣星だろう?なあに、いつもギリギリを見極めてやってるさ。」
なら俺とケンイチさんは何故いつもあんなにボロボロに…たまにギリギリ超えてるよあれ…
「さぁ、今日は試合だろう?我々は出られないから目一杯応援するよ。」
「そうね!修行の成果を存分に出すと良いね!!」
「はい…!!頑張ります!!」
結局がっつり参加みたいだから頑張るぞ!!!
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遂に幕を開けたDofD。
弟子クラスの大会とは言え裏の世界がメインなので、相応のレベルの者たちが集まっている。
「ヒュー、中々面白くなりそうじゃな~い?」
「グヒャヒャヒャ!!!新白連合と俺様の名前を広げるチャンスだぜ~!!」
ボクサーの武田一基と新白連合の総督新島春男はそれぞれ別の意味で気合が入っている。
秋雨から鬼の指導を受けた宇喜田はいつもと打って変わって静かに座っている。
「宇喜田、どうしたんだい?」
「キサラか。何でもねえよ。」
宇喜田の想い人南條キサラが声をかけるも別人のような雰囲気で答える宇喜田。
キサラに返事をした直後、新島に近づき
「おい宇宙人。俺を一番最初に出せ。」
「はぁ??何でお前を出さなきゃいけないんだ!他の奴の方が勝率が…」
「出せ。」
宇喜田から今まで感じられることのなかった凄みに気圧される新島。
それを見た武田やキサラも驚いている。
「宇喜田…何があったんだい?昨日とはまるで別人じゃないか?」
「ちょっと、な…とにかく俺は先鋒で出る。」
多くは語らない宇喜田。
ただ単純に地獄を思い出したくないだけである。
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初戦はブラックフォースとの一戦。
宇喜田は迷うことなく武舞台に向かっていく。
『ふん、日本の学生なんだろ?そんな奴ら相手俺一人で十分だ。』
「…」
対面で舐めきった態度を取る先鋒のJ隊員に対して、表情を全く変えない宇喜田。
「それでは新白連合vsブラックフォース!始め!!」
『ハッ!怖くて声も出ねえか!サクっと倒されてお国に帰りな!』
宇喜田に一気に突っ込むJ隊員。
それに合わせて一瞬踏込当て身をする宇喜田。
『なっ!?』
「「「「!?」」」」
敵であるJ隊員だけではなく新白連合の面々も驚く。
以前の宇喜田であればあのような動きは出来なかった。
「んだよ…遅いんだよ!!!!あの化け物みたいなやつに比べたらてめえのスピードなんか屁でもねえんだ!!」
「化け物とは失敬な…だが、ギリギリまでやっていたお蔭で相手のスピードには難なく着いていけるね。」
叫んではいるが表情は悲しげな宇喜田。
それほどまでに秋雨が怖かったのであろう。
『こんの…!日本のサルごときが俺様に傷をつけやがったな!!』
『おいJ!!熱くなるな!!』
ブラックフォースのリーダーであるKの言葉を全く聞かず再度突進するJ隊員。
「遅いっつってんだろ!!!」
『ぐわっ!!』
相手の勢いをそのまま利用し後方へ投げ飛ばす宇喜田。
受け身をまともに取れず、地面に叩き付けられ悶えているJ隊員に近づき…
「そのまま落としてやるぜ!!」
『クソ!!離せこの猿!!』
「ははっ!!てめえが何言ってるかは分からねえが、舐めてかかった相手にやられるんだ!死ぬほど後悔しな!」
そのままいとも簡単に持ち上げステージの端まで歩いて行く。
「下で優雅に泳いでな!!!」
『この野郎…!絶対に許さねえかrぐあああああ!?』
捨て台詞を吐いている途中でステージから投げ飛ばされるJ隊員。
バシャアン!と大きな音を立て着水する。
「これはいきなりの番狂わせだァ!!!日本の高校生が軍人に勝っちまったぜ!!!第一戦は新白連合の勝利だ!!」
観客席から大きな歓声が上がる。
まさかこうもいとも容易く格上と思われる相手を倒してしまうとは、仲間も含め誰も予想していなかった。
「ふむ、付け焼刃にしては上々の結果、と言ったところだね。」
「秋雨師匠ホントに何したんですか…叫んだ時宇喜田さん泣きそうでしたよ…」
「おかしなことはしてないよぉ?」
(出たよ…この人特有の常識論…)
秋雨は本当におかしいとは思っていないのでタチが悪すぎるのである。
「よっしゃぁ!!!やってやったぜ!!」
「ナイスうきt!!危ない!!後ろだ!!」
「なっ!?」
宇喜田が喜んでいるとリーダー以外の隊員が後ろから襲ってきていた。
「フハハハ!!奇襲か!それも面白いから有り!!」
ディエゴはエンターテイナーであるので、面白いと思ったら何でも有りなのである。
「くっ、誰か間に合わねえのか!!」
「無理だ!!あれじゃ宇喜田が…!!」
新島とキサラの悲痛な声が響く。
宇喜田も咄嗟に動けず負けを覚悟するが…
「ふっ、友達の危機に何もしないなんて、出来ないじゃな~い?」
「武田!!!」
親友である武田が相手全員のボディに拳を叩きこんで退けさせていた。
「すまねえ、助かった。」
「お礼だなんて水臭いじゃない宇喜田。ここは久しぶりに共闘と行こうじゃな~い?」
「おう…!やっとお前の隣で闘えるな…!」
ラグナレク時代から相棒で、今や親友の二人が久方振りに一緒に闘う。
お互いの気持ちは、過去最高に昂ぶっていた。
『油断しなきゃこんなサルどもに負けるわけはない!行くぞお前ら!』
『『おう!!』』
スリーマンセルの完璧な動きで迫るブラックフォース。
だが…
「今の僕らなら、負ける気がしないじゃな~い?」
「へっ!俺らの友情嘗めんじゃねえぞ!!!」
軍人の連携に劣らない見事な動きで3人相手にしっかりと着いて行く。
武田はジャブでじわじわと相手の体力を削っていく。
宇喜田は時折組みつき、相手を崩していく。
「ヒャヒャヒャヒャ!!!宇喜田がここまで成長するとはな!嬉しい誤算だぜ!!」
「うおおおお!!!ワシらの想いよ!!隊長達の力となるんじゃ~!!!」
新島は宇喜田の成長に悪い喜びを表し、松井は旗を振りながら応援する。
他の面々も二人に声をかけ応援する。
その応援を受けながら徐々に相手を押す二人。
「そろそろフィニッシュと行こうじゃない!宇喜田!!」
「おう!!」
「うおおおお!!!ジャイアントネコメガエルパンチ!!!」
「おらよぉ!!!」
武田は師匠に習った必殺技で二人吹き飛ばし、宇喜多は一本背負いを決める。
武田の技名を聞き、何か自分も必殺技っぽいのがほしいなぁ、と思う宇喜田。
3人をKOし、快進撃を続ける新白連合なのであった。
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「いやぁ、それにしても…宇喜田さんホントに強くなりましたね。」
「彼は元々身体も大きいし、技も綺麗だったんだよ。だが、あまり心が強くなかったから、そこを強化したのさ。」
「強化の仕方は聞かないことにします…」
聞いたら病む気がする…絶対に…
宇喜田さんと武田さんの後に杖術使いの女性が相手のリーダーに勝ち、結果は新白連合の圧勝だった。
さてと…
「そろそろ僕らの出番ですね…」
「ケンイチさん。頑張りましょうね。」
「うぅ…怖いけど、美羽さんにかっこ悪いところ見せられないからね…頑張ろう!!」
「ケンイチさんやる気十分ですわね!私も頑張りますわ!」
宇喜田さんは一晩で心が強くなったのにケンイチさんは中々この臆病癖が治らないなぁ…
優しさに繋がってるから良い所でもあるんだけどね。
「さて…俺たちの相手は…黒虎白龍門会?」
「むっ…」
「ん?師父、どうかしましたか?」
「何でもないね。ケンちゃん、神威ちゃん、美羽。絶対に勝って帰って来るね!」
「「「はい!!!」」」
俺たちの初戦がいよいよ始まろうとしている。
次回!黒虎白龍門会戦です!!
DofDはさくっと終わらせたいです。