真剣で私に恋しなさい!~もう一人の武神~   作:Ragal

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ケンイチ編に突入ゥ!!


史上最強の弟子ケンイチ編
3話


やぁ...謎の金髪の巨人に誘拐された神威だよ...

 

あれから気絶していたらしく、気が付いたら見たことが無いところで寝ていました。

マジあれトラウマもんだぜ...

 

「ってか、真面目にここどこだよ...」

「梁山泊だよ。」

「!?誰だ!」

 

ヤバ!!気が緩んでて全く気が付かなかった!!

 

「ハッハッハ、そんなに警戒しなくても大丈夫だよ。」

「...あなたは一体...?」

「私かい?私は岬越寺秋雨(こうえつじあきさめ)という者だよ。君が気絶してしまっていたから長老から看病を頼まれてね。」

「長老...?あの金髪の巨人ですか?」

「金髪の巨人...長老をそんな風に言う人を見るのは初めてだよ。無知ゆえかな?」

 

やばい...全く状況が理解できていない...

 

「状況が把握できていないようだね。」

(!?心を読まれた!?)

「読んでないよ~」

「いや読んでるでしょ!?」

 

ダメだ。この人は苦手なタイプだ...

 

「まぁ、今君の置かれている状況を説明すると...」

 

 

「えっと...つまり整理すると...」

 

鉄爺から連絡を受ける→長老とやらが俺を迎えに行った→そしてこの梁山泊という所までつれてきた→俺が気絶していた。

 

「っていう感じですかね?」

「うん、その通りだよ。案外落ち着いてるね、君。」

「まぁ、いつまでも混乱しててもいいこと無いんで。」

「イイ意味で歳不相応の精神をしているね。」

 

これはいつも言われる。

一部の修行僧より落ち着いているとも言われるが...自分では全く分からない。

 

「あ、そうだ。起きたら連れて来るように言われているんだった。神威君...だったかな?ちょっと付いて来てくれないか。」

「分かりました。」

 

そうして俺は岬越寺さんの後ろを付いて行く。

1分ほど歩くとなにやら物凄いオーラを醸し出している部屋の前まで来た。

 

(...イヤな...予感しか...しないんだが...)

 

冷や汗が全身から出てくる。

俺死ぬんじゃね?

 

「長老。神威君を連れてきましたよ。」

 

そういって岬越寺さんが障子を開ける。

すると、

 

「おぉ、すまんのぉ、秋雨君。看病を任せてしまって。」

 

俺を連れて行った金髪の巨人と数名が待っていた。

物凄いオーラを放ちながら。

 

「ぬぉ!?」

 

い、意識が飛ぶ!?え、何これ!?

 

「おぉ、このガキ耐えてやがるぜ。」

「中々鍛えていると見たね。」

「この歳でスゴイヨー!!」

「・・・」

 

何かそれぞれ言ってるが意識がはっきりしてないせいか上手く聞き取れない。

あれ?ルー師範代と同じような声が...?幻聴...?

意識が飛びかけたその時、

 

「おぉ、すまんのう。やりすぎてしまった。」

 

金髪の巨人が俺の意識を現実に引っ張り戻してくれた。

あれ、案外イイ人...?

 

「さっきはすまんのう、神威君。ちぃとばかし飛ばしすぎたみたいじゃ。」

「い、いえ...大丈夫です...」

 

何とか意識を保った俺は改めて部屋にいる人たちを見る。

...あれ...なんかまともそうな人が一人しかいないんだけど...

 

「さて、神威君と秋雨君も来たことじゃし、まずは自己紹介でもするかの。」

 

自己紹介がされていく。

 

無敵超人 風林寺隼人(ふうりんじはやと)

 

ケンカ100段の空手家 逆鬼至緒(さかきしお)

 

哲学する柔術家 岬越時秋雨

 

あらゆる中国拳法の達人 馬剣星(ばけんせい)

 

裏ムエタイ界の死神 アパチャイ・ホパチャイ

 

剣と兵器の申し子 香坂(こうさか)しぐれ

 

色々異名とともに自己紹介が済んでいった。

...ん?結局、ここは...どういう場所なんだ?

 

「ここは梁山泊と言ってね。様々な武術を極めた達人が共同生活をしている道場なんだよ。」

(また心を読まれた!?)

 

所謂読心術というやつか...?

 

「そこで、君のお爺さんの鉄心さんから君をここで鍛えて欲しいと頼まれてね。」

「あ、そういえば...俺はここに合うって言われてたんですけど...どういうことなんですかね?」

「それはワシから説明させてもらおう。」

 

金髪の巨人もとい長老が説明してくれるらしい。

 

「ワシらの武術は体系こそ違うが皆全て同じ信念を持っている。」

「信念...ですか?」

「そうじゃ。その信念は、『活人拳』じゃ。」

「『活人拳』...」

 

聞いたことは無い。が、ある程度予想はつく。

 

「人を活かすということですか?」

「活かすとも生かすとも取れるのぉ。ワシたちは皆その信念を守ることにしておるのじゃ。」

「人を活かす...そして、生かす...」

 

生かすは分かるけど...活かすってどういうことだろう...

追々考えていこう

 

「お主がしたことは鉄心から聞いておる。率直に聞くが、神威君。お主に『信念』はあるか?」

「俺の...『信念』...」

 

俺の...俺の『信念』は...

 

「俺の『信念』は、人の道を外れた者から大切な人を守り、人の道を外れそうになった人を助けることです!」

「「「「ほぉ(ふむ、へぇ、アパ!、ハッ!)」」」」

 

皆の声がかぶった。え、俺なんか変なこといった?

 

「ふむ...合格、ってことでいいかのぉ?」

「「「「そうですな(そうだな、そうね、アパ!)」」」」

「へ?合格?」

 

今の何かのテストだったの?

 

「鉄心からテストをしてくれと頼まれてのう。本来ならテストなんかしないんじゃがな。」

「鉄爺が?」

 

長老はすぐ来たから俺が気絶してる間にかな?

 

「まぁ、兎にも角にも。神威君は今日からこの梁山泊の弟子じゃ。じゃが、今日はもう遅い。鍛錬は明日からにしよう。」

「あ、はい。わかりました。」

 

どんな鍛錬をするんだろう...

川神院よりツライとかだったらマジヤバイな...どうしよう...

ま、まぁ明日になれば分かるさ!!

 

「じゃあとりあえず飯にしようかの。美羽!飯の支度はもうできてるかのお?」

「できていますわー。お爺様。」

 

長老が聞き慣れない名前を呼ぶと、とても綺麗な人がひょこっと顔を出した。

 

(おぉ...メッチャ美人な人だ...!!)

 

こんな綺麗な人初めて見たな...

 

「おぉ、紹介するのを忘れておったの。ワシの孫の美羽(みう)じゃ。」

「よろしくですわ。神威君。」

「は、はい。よろしくお願いします。」

 

何か緊張するな...ええい!収まれ鼓動!!

 

「あぁ、もう一人忘れておったの。美羽や。兼ちゃんを連れてきてくれんかの。」

「はーいですわ。」

「兼ちゃん?」

 

また、知らない名前だ。名前と言うよりあだ名か。

 

「ワシらの弟子1号でな。半年ほど前からここで修行をしておるのじゃ。」

「では俺の兄弟子、ということになるんですか?」

「んー、まぁそんな感じじゃな。」

 

へぇ、兄弟子か。どんな人なんだろう。楽しみだな!

 

「お爺様ー、兼一さんを連れてきましたわー。」

「ちょ、長老...どうかしましたか...?」

 

え!?何この人!?死にかけてるやんか!!

 

「え、ちょっと大丈夫なんですか!?この人?」

「大丈夫だよー。我らの弟子だからねこのくらいじゃ全然だよー。」

「大丈夫じゃありませんよ!!毎日が地獄のようです!!」

 

...地獄...俺も地獄に落ちるのか...ヤバイこれ来ないほうが良かったかもしれない...

 

「あれ?師匠方、この子は...?」

「この子は川神神威君。今日からここに弟子入りすることになったこじゃよ。」

「え!?この鬼畜道場に!?こんな小さな子が!?」

 

兼一と呼ばれた人が凄い勢いでこちらに向かってくる。

 

「神威君!!悪いことは言わない...早くここから立ち去るんだ!!!!!」

「えぇ!?何でですか!?」

 

兼一さんが説得力しかない言葉で俺にやめるように言ってくる。

ここそんなきついの!?マジかよ!?

 

「兼一君?そんな人聞きの悪いこと言わないでくれるかな?」

「だって!!ホントのことじゃん!!」

「おめぇには才能が無いからあの量っていうのもあるが...地獄っていうには程遠いんじゃねぇか?」

 

逆鬼さんが兼一さんの言葉に大笑いしている。

ん?兼一さん...

 

「兼一さんって才能ないんですか?」

「グハッ!!」

「その通りだよ。神威君。彼には才能なんてものはこれっぽっちもないよ。」

「そんなハッキリ言わなくたっていいじゃないかぁ!!」

 

兼一さんが泣きながら転がっている。

何か...悲しくなってくる...

 

「武術の才能は皆無だが他には才能があるじゃないか!」

「え?どんな才能なんですか?」

「努力する才能」

「岬越寺師匠はまた馬鹿にして!!!」

 

努力する...才能...

 

「...俺、その才能はある意味武術の才能よりいいものだと思います。」

「え?」

「武術の才能があってもそれを磨き上げる為の努力を怠ったら全く意味の無いものになると思うんです。

 だからその磨き上げるための努力を出来ることはある意味武術のそれよりも凄いと思います。」

 

俺にはそれがあると聞かれたらはい、とは断言できない。

 

「兼一さんは土台の大きさが違うだけなんだと思います。

 だけど、それに1でもいいから少しでも積み上げていけばやがてもとが10の人でも追い抜けると思いますよ!」

「ほぉ、まだまだ若いのに中々イイことを言うねぇ。」

「なるほど...1を積み上げていく...ありがとう神威君!僕、明日からもっと頑張るよ!!」

 

瞬く間に元気になる兼一さん。この変わりようやいかに...

 

「よし、立ち話もなんじゃからそろそろ夕飯にしようかの。」

「そうですわね。折角のご飯が冷めてしまいますわ。」

「アパァ!?アパチャイあったかいご飯が食べたいよ!!」

 

アパチャイさんが見えない速度で行ってしまった。

...これが達人...ヤバイ兼一さんにあんなこと言ったけどすっごく帰りたい。

そんなことを思いながら食卓へと重い足取りで歩いていった。

 

 

「ふぅ~、美味しかったぁ!」

「お粗末様ですわ。」

 

川神院以外の食事は思えばほとんど食べたこと無かったなぁ。

たまにはいいもんだ、ってこれから毎日か。

 

「さて、早速だけど明日からの鍛錬についてのことだが、いいかい?」

「はい。お願いします。」

 

どんなメニューなんだろう...緊張する...いろんな意味で。

 

「とりあえずは兼一君と同じメニューをこなしてもらおうと思ってるんだが...」

 

ペラッ

 

一枚の紙を渡された。

さてさて、どんなないy...!?

 

「え!?これを...毎日やってるんですか...?」

「もちろんさ。君はまだ小学生だから様子を見てメニューを変えていく予定だよ。」

「わ、わかりました...」

 

よ、よく分からない名称が多いがほぼ基礎って感じかな?

俺もそんな感じだったからまぁいいけど...やってみない限りわかんないな。

 

「神威君...死なないでね...」

「死!?...ひ、人はそんな簡単には死にませんよ...?」

 

ヤバイ死ぬかもしれない。

 

こうして明日から俺の新しい(地獄かもしれない)鍛錬が始まる。

 

ホントに俺生きて帰れるかな...?




原作開始が2009年で百代が5年生で7年前で2002年。
ケンイチ連載開始が2002年なので入ったばっかり、という感じです。
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