オリキャラのオンパレードだ。そしてギャグ回みたいに……気のせいだよね?
よし夜だ。妖力もある程度回復したし、これで父さん達の百鬼夜行に着いて行けるだろう。立ち上がるか……あれ?なんか頭に柔らかい感触を感じるんだけど……何これ?
「儂の膝はどうじゃ二代目?」
上を見てみると白く長い髪に黒い線の入ったの美人な女性が、俺の顔を覗き込んでいた。その顔はとても綺麗な笑顔で、どこか安心できるような笑みだったので見惚れてしまう。何だこの人母さんレベルで美人なんだけど……誰だこれ?
俺はすぐに脱兎の様に女性の膝から逃げ出すと、女性は
「なんじゃ?儂に見とれたのか、カハハ無理もないのう」
「いや誰だよ」
「なぬ?聞いとらんのか?」
何も聞いてないのですがそれは……いやマジで誰だよ。こんな人あった事ねぇよ。ていうか忘れないと思う絶対この人キャラ濃いと思うし。でもまずは質問に答えるか。
「なにも聞いてない」
「むぅ困ったのう、言うとけとあの二人に頼んだんじゃが」
「あの二人って父さん達か?」
「そうじゃそうじゃ、骸鬼たちじゃ。お主はあやつらの子供もじゃろう……あってるよな」
「あってるんだがお前が誰か教えてくれないか?」
父さんのこと知ってるのはいいけど、この人に俺は会った事ないし、警戒しといた方が良いだろう。俺は警戒しながら女性の顔を見てみると女性と目が合った。目が合った時に女性は俺の顔を見つめたかと思うと、見惚れるような程の綺麗な笑みを返してきた。
クソッ女性経験皆無な俺にはどうすればいいか分からないぞ。なんだこれどうすればいいんだよ、誰か教えてくれ。
そしてここで問題だ。もしも、めっちゃ美人の女性とコミュ障が二人きりになったらどうしますか?
答えは簡単だ……何もできない。だってこんな状況になったことないからな!
でも美人と言ったら母さんだけど、母さんは別だからな七年間ずっと一緒に居て、慣れたし。
「儂から聞くが、誰だと思うんじゃ?」
「質問したのはこっちなんだが」
質問を質問で返すな!とか言いたい凄く言いたい。
この人苦手だ。勝てる気がしない。戦闘系じゃなくてこういう口喧嘩というか揶揄い合いで、俺はこの短いやり取りで悟ってしまった。
「良いじゃないかこういう遊びも大事じゃぞ」
「俺は父さん達の所に行きたいから早くしてくれ」
「一時期だが半年間毎日お主の生活を見ていたんだがな、お主は骸鬼と夜刀の事好きすぎるだろう」
待ってくれ。今、聞き捨てならない事聞こえたんだけど、半年間見ていたという、ありえないことが聞こえたんだけど!?
「待ってくれ……半年間ってどういうことだ?」
「言葉の通りじゃよ空亡、察しが悪いのう」
「ストーカーじゃないか……」
「すとーかー?という物は分らないんじゃが。多分そうじゃと思うぞ」
この時代にはストーカーという言葉ないが、いるんだな初めて知ったぜ。でもさ「いい加減本当に誰だよ」あ、言葉に出てた。
「本当に分からなそうじゃし、そろそろ答え合わせでもするかのう。儂は”ぬらりひょん”名は
は?え?わっと?予想をはるかに超えるビッグネームなんだけど!?ぬらりひょんって漫画やラノベとかで妖怪の総大将とか呼ばれてるやつだよな?うろ覚えだけど。
そんな妖怪が何でこんなところに?待って意味が分からない。かなり混乱している。それもマジで。でもぬらりひょんって爺さんの姿で現れるんじゃなかったっけ?こんな美人とか知らないんだけど。
なんかもうこの流れ二年ぶりぐらいだけど言うか。ふぅ、ぬらりひょんが俺のストーカーだった件について。
あははは、何だこれ?
「さてと空亡。骸鬼の所に行くぞ遅れてしまうぞ、遊び過ぎじゃ」
「朧が原因だよな!?」
これは理不尽だ。叫ばせてくれそう思ったが既に叫んでいた。
「カハハそうじゃのう」
「笑い事じゃねぇよ」
「酒でも飲むか?儂は飲む」
「唐突だな、それよりまだ俺七歳!酒飲めない!」
「うるさいのう、ゆっくり飲ませてくれんのか?」
「もう俺にどうしろと!?」
「笑えばいいのじゃ、さすればなんとかなる……多分な」
朧は親指を立ててそう言った。不穏な一言を足して。
もうやだ疲れた。おうち帰る。あ、家ここだ。もう帰ってた。逃げられないぜ、終わった。
こんな混沌とした現場に足音が近づいてきた。障子の外に二メートルぐらいある人影が見えた。でけぇこれも妖怪なのか?俺がそう戦慄しているとその人影は障子を開けてこの部屋に入ってきた。
その人影の姿を見て噴き出しそうになる。だってさひょっとこの面を付けた大男が現れたからだ。
無理だこれ……反則だろ?こんなの誰だって笑うって無理だ噴き出したら殺される。
耐えるんだ……俺よ……俺のならできるきっとできる。
俺は自分と戦っていると。大男は話し始めた。
「朧、二代目は起きたのか?まさか遊んでるんじゃないだろうな?」
わーすっごいイケボ。もう無理これ……噴き出す。
「おお
「朧、あまり二代目で遊ぶな、そろそろ他のやつらも待ちくたびれてる。酒抜かれるぞ?」
「うぐっそれは嫌じゃ。儂は先に行ってるのでな狒々、空亡を頼むぞ」
「了解した。俺は二代目と話すこともあるしな」
「また後でな空亡」
朧は俺にそう言って気配が消えた。さっきまでそこに存在したのに気配が霧散して消えたのだ。
さっきまで朧はいたよな?幻覚かでも酒は残っているし幻覚ではないだろう。それより狒々と呼ばれたこの妖怪だ。話があるらしい。
「お初にお目にかかります二代目。俺は狒々、猿の妖怪です大将には百年程前から仕えております」
凄い真面目なこと言っているがひょっとこの面のせいで全く真面目に感じられない。これは俺が悪いのか?いや悪くないよな?
「二代目、明日からなのですが、俺は貴方の教育係を任せれましたので、よろしくお願いします」
「分かったよろしくな」
「大将から頼まれましたので精一杯やらしていいただきます」
「分かったそろそろ父さんの所に行こうか」
「そうですね他の妖怪も待っていますし夜刀様が寝てしまいます」
「母さん妖怪なのに夜弱いからな」
俺はそのまま何故か狒々に肩車されて、父さんが居る庭まで連れて行かれた。狒々の肩車は安心できて、また眠りそうになったが、何とか持ち堪える事が出来た。庭の近くに行くとは莫大な妖力を感じて眠気が吹っ飛んでしまった。
そして庭に居たのは。大百足、山犬白骨化した馬、何十メートルもある大蛇、ぬらりひょんが鬼、天狗、河童、狗神、土蜘蛛その他にも何百も超える妖怪の数々まさしく百鬼夜行。そしてその中心にはいつも…鍛錬ばっかしていて天然で親バカな父親がいる。
いつも見ている姿なのに気配が違った。異質でとても恐ろしいのに付いて行きたくなるような強者の気配。これは本当に父さんのなのか?そう思うほどにこの父さんはかっこよかった。
「父さん?」
「おお空亡起きたのか。見てみろこれが俺の百鬼だこれをお前にずっと見せたかった。どうだ感想は、全部俺の仲間だぞ!」
父さんは俺に誇らしげに言った。その顔はとてもいい笑顔で。嬉しそうだった。俺は猛烈に感動した。そして自然に言葉が漏れる。
「父さん凄い!」
「そうだろう!凄いんだぞ皆は、俺に足りないものを補ってくれる。俺を支えてくれる。何度も一緒に戦い宴会を何度も開き、笑いあった。そんな家族みたいな百鬼夜行なんだぞ、凄いだろ!」
そう誇らしげに言う父さんはとてもかっこよかった。
「そして空亡。これをお前が継ぐんだ。俺の息子であるお前が、この百鬼を!」
今日は幻聴まで聞こえるのか?おかしい事が聞こえたんだけど……。
そう言う父さんに母さんは近寄り父さんの服を引っ張って。
「骸鬼まだその話は早いと思う」
「いや今日言う、いい機会だしな。空亡」
「はい?」
間抜けな返事が出てしまった。いろんな妖怪に聞かれたかも恥ずかしい。
「空亡は百鬼を継ぎたいか?」
「分からない。いきなり言われても困る」
「そうか?ならまた今度な!」
気になるんだけどでも、今じゃ聞いても困惑するだけだと思うから聞かないようにしよう。
「さぁ今日は朧月だ。百鬼夜行には良い夜だろ?夜刀、結界を解け、今から京に向かうぞ!好きに騒ぎ笑い人間を驚かそう楽しもうぜ」
『おおぉぉぉ!』
そして百鬼夜行が始まった。
先に言うが最高だった何があったかはまた今度。
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