第11話『ルールに文句を言わず、ルールの中で文句を付けられるほど強くなれ』
セキチクシティにやってきたグリーンは、サファリパークへと向かった。
此処もグリーンの母親の資本が入っている。
グリーンは無論、VIP待遇だ。
ケンタロスやタマタマ、果てはミニリュウまで乱獲した。
とは言え、大きくは問題ない。個人で出来る乱獲など知れている。
その認識が大人数で共有されない限りは問題は無い。グリーン以外のサファリパーク利用者には制限を付けているため、やろうとしても乱獲は出来ない。
また、ハナダシティの南にある育て屋もグリーンの母親が買い取っており、そのノウハウをサファリパークと共有している。
ポケモンを効率的に成長させたり、そしてポケモンが繁殖する事について。
今では育て屋は全ての町に展開されており、嘗てのように一匹だけで無く数匹預けられる環境を作っている。
その中でニドラン♂とニドラン♀を一緒に育てていたら、ニドランが増えていたケースが報告されており、現在研究中である。
その研究中のデータで解っている部分をサファリパークでは積極的に応用している。
また、秘伝マシンの開発や、秘伝技を忘れる手段についても現在シルフカンパニーは全力を尽くしている。
既に『なみのり』については量産に成功している。
今後は使っても無くならないわざマシンの開発へと、シルフカンパニーは総力を挙げていた。
グリーンはケンタロスの素早さと攻撃を最優先で上げた後、『はかいこうせん』『ふぶき』『かげぶんしん』『じしん』をわざマシンで教えた。
タイプ一致の破壊光線は使用後に反動で動けなくなるが、敵を倒してしまえばその反動がなくなるという仕様(初代のみ)である。
また、吹雪は3割で敵は凍り付き、凍ってしまえばその後は何も出来ない(初代のみ)。
影分身は命中率100%のスピードスターでさえ、確実に当たらなくする回避技法(初代のみ)であり、
素早さが急所率に直結する(初代のみ)ケンタロスが使うと、その威力は馬鹿に出来ない。
素早さの高いペルシアンの『きりさく』でほぼ確実な急所を狙う手法もグリーンは想定しており、彼は並列して育てていた。
グリーンはこれまでの経験から『種族値』『個体値』『努力値』『低レベル育成理想論』『素早さと急所率・一撃率』『トドメの破壊光線の有益論』などを少しずつレポートに書き記していた。
このレポートは、後に大ベストセラー『何故ベストを目指さないのか』の基本になっている。
セキチクでジムに挑戦したとき、グリーンは遂に最初から全力で勝負に望むようにジムリーダーKYOに依頼した。
ダグトリオやケンタロスによる、足が着いていないポケモンにも有効な地震(初代の仕様)やフーディンのエスパー技で勝機があったからだった。
忍者らしい搦め手を使うキョウに対し、グリーンはスピードアップアイテムなどで素早さで上回っての効果抜群の先手攻撃による勝利を狙っていた。
戦いながらキョウの戦術を脳内トレースは出来始めていたが、やはり最初に決めた戦術で優位に進んでいる以上、
相手がそれ自体を罠としていることが発覚するまでは、その戦い方がベストだとして、フルアタごり押しの戦法で何とかグリーンは本気のジムリーダーに初めて勝利した。
グリーンはキョウに勝利してバッジと記念のわざマシンを手に入れた後、忍者としての修行をすることにした。
元が天才である意識高い系男子のグリーンは極めて高い学習能力で、ひとまずの合格点にまで到達したが、
グリーンは周囲からの視線を的確に判別しろというキョウの教えだけは、完璧にはこなせなかった。
グリーンが視線を浴びることを当然だと馴染みすぎているからか、着物のお嬢さんの穏行が優れているせいかは定かでは無い。
シルフカンパニーの試作した他のわざマシンをコピーする空のわざマシンを使い、『どくどく』のわざマシンを複製した後グリーンはロコンに使った。
ロコンは『どくどく』『かげぶんしん』『かえんほうしゃ』『あやしいひかり』を習得しており、『ほのおのうず』を覚えるまで、あと2レベルだった。
後少しの成長の後、『どくどく』+『ほのおのうず』で身動きが出来ないまま毒が回り続ける狂気の主(初代仕様)が完成する。
後にその余りの理不尽さからグリーンの主力の一匹と謳われる色違いのキュウコンの伝説の幕開けだった。
セキチクシティの周辺は釣り場としても有名だった。
代わりにメノクラゲやドククラゲのなどの毒を持つポケモンがよく出現するが、『とくしゅ』が高いドククラゲを手に入れたいグリーンには好都合だった。
また、『からではさむ』+『どくどく』の戦法をやりたかったグリーンは、それが終わったらシェルダー捕獲に乗り出そうと考えていた。
しかし、これらは結局シルフカンパニーの子会社が制作した『すごいつりざお』でよりレベルが低いメノクラゲやシェルダーが手に入ることを知った事で、お流れになる。
だが、カンナとふたごじまで会う約束が既にあったので、グリーンはふたごじまへと向かうことにした。