第2話『頂点を目指す義務』
トキワシティ。
グリーンが大企業シルフカンパニーに巨大なタマムシデパートの様な大型店舗だけで無く、
前世でのコンビニ型の必要最低限の生活品やポケモン用品を二十四時間売り出す小型店フレンドリーショップを提案し、その1号店が置かれた町である。
ジムリーダーが失踪して久しいが、不思議と新しいジムリーダーを選ぶという話は出てこない。
そこにトキワシティのジムリーダーであるサカキの権力が見え隠れしていた。
グリーンは場合によっては慎重かつ確実にジムリーダーを排除する可能性を考え、頭の中の計画レポートにしっかりと書き記した。
グリーンは周辺の野生ポケモンを倒して倒して倒して回った。
勝たねば無意味。勝てない個体は勝とうとしていない個体。努力しない個体は死んでいるのと同じ。勝とうとしていない個体は自殺しているに等しい。
凄まじく飛躍した理論で彼は容赦なく周囲の野生ポケモン達を倒して回った。
グリーンは株主優待で安く取り寄せたタウリンやインドメタシンなどのポケモンの基礎値上昇薬をフレンドリーショップで揃え、手持ちのポケモン達に投与した。
此処で薬物の乱用を金を惜しんで諦める奴はベストを尽くしていない。
何故、ベストを尽くすのがマサラタウンでは無くトキワシティでなのかと言えば、マサラタウンにはフレンドリーショップすらない田舎で、
近隣のショップが歩いて小一時間はかかる隣町にしかないからだった。
トキワの森でもポケモントレーナーや野生ポケモンの心をガッツリと折り続けるように、一切の無駄が無いパーフェクトハーモニーで勝利していった。
この辺りではかなり強いポケモンと、資金力が成せる取り寄せたかいふくのくすり×99の前に敵などいなかった。
いたのは身の程知らずの勘違いばかりだった。
厳選の必要性とその結果は人間にも適用できる。
比較的能力の高い人間を残し、低い人間を排除する。これをひたすら繰り返す。
そうすれば、その組織はどんどんその能力を向上させていく。
問題は、次から次へと現在の組織の基準以上の人間が応募してくるかという非常に大きな問題がある。
だが、それだけの
だから大企業には比較的優秀な人間が集まりやすく、中小企業には大企業には入れない程度の人間が集まりやすい。
中小企業に入って乗っ取り、成長させる野心があれば別だろう。だが、大半はそうでは無い。
やはり『虫取り少年』などしているトレーナーはこの程度か。
そう思われるほど『虫取り少年』の肩書きは低迷している。
虫ポケモンが好きだから、虫ポケモンだけでポケモンチャンピオンになる自信があるから『虫取り少年』をしているトレーナーは少ない。
虫ポケモン程度しか捕まえられないからそうしている者が大半だ。
グリーンは前者であれば、そう言う人間を『
努力をせずに未だ低迷している者は、先へ先へと進む者の養分になるのは当然のことだからだ。
トキワの森を越えて、ニビシティに着いたグリーン。
彼は最初にポケモンセンターで減少したPP(技ポイント)だけを回復した。
他には体力も状態異常も問題なかった。
彼のポケモンは全て先手一回の攻撃で相手のポケモンを瀕死に追い込んだ。
回復するのはPPだけで良かったのだ。
次にニビシティのジムに行ったが、ジムリーダーは不在だった。
果たしてジムリーダーが頻繁にジムを開けることが常習しているのだろうか?
ポケモンリーグの頂点に立った暁には、事前の通知がある場合を除き、平日の日中の一部をコアタイムとして必ずジムリーダーがいる時間帯を作らせようと決意した。
仕方が無いので彼はニビシティにある博物館へと向かった。
この博物館にも資金援助をしていたグリーンはVIP扱いであり、記念品として琥珀まで貰った。
記念品を貰った彼に、一人だけ特別扱いをされてズルいと詰め寄った一般人がいたが、それは警備員に排除された。
そもそも琥珀の代金以上の資金援助が成されている上に、特別な存在を特別扱いすることは資本主義の基本である。
時間を潰した後、グリーンはニビシティジムへと向かった。
硬いポケモンを倒させることで、倒したポケモンの頑丈さが上がる理論を実証したいと考えていたグリーンはバトルにロマンも何も求めずにベストを尽くした。
ジムリーダーである糸目の男タケシにあっさりと勝利した。
目的のニビシティジムバッチと記念品の技マシンは手に入った。
グリーンは後日全力のタケシのポケモンと戦わせて貰えるようにアポを取り付けた。
渋られたが、何とか約束は取り付けられた。
勿論、その戦いでグリーンは負けた。
所持金の大半は普段預けてあるので敗北した場合の罰金は極めて少額だった。それでも十万円は支払った。
だが、そういう事はグリーンはあまり気にしていない。無理を聞いてくれた代金を支払う程度のものだった。
タケシは最初に岩タイプ以外のポケモンを出せばラプラスに圧勝できただろう。
だが、岩タイプを含まない高レベルのポケモンがタケシにはいなかった。
ジムリーダーとしてのポケモンの構成ポリシーとタケシ自身のポケモンの構成ポリシーが同じであったためだ。
岩タイプが好きだから、岩タイプ専門のジムリーダーになれるように岩タイプだけで強くなった。
所謂『ポリシーが ある やつ だけがプロに なれる』を実戦したのだ。
だからグリーンは敬意を払った。
その代金として十万円は安いものだった。
因みにグリーンは人間相手には敬意を払うのは当然だと思っている。
だからグリーンが敬意を払わない相手は、人間の要件を満たしていないのだ。
その後ハナダシティに向かう道中、おつきみやまへと向かう道路で逆ナンの如く目が合っただけで勝負を仕掛けてくるミニスカート達を容赦なく倒しながら、
その容姿と強さで
しかし、彼のこの日のベストは信者を増やしたことでは無い。
何時でも何処でもお話ししたいというミニスカートの話から、シルフカンパニーに携帯電話のようなもの『ポケギア』のアイデアを提供し、
その作成ポイントと法整備も含めてパソコンからメールで送ったことが今日の彼のベストだ。