黒子のバスケ ifストーリー 「もし、黒子が桃井の事を好きだったら」   作:和泉春

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十三話です!!!!!

ここまでお付き合いくださりありがとうございました!!!!!


まだまだ続きますよ!!!!!!!!!!!


これからもよろしくお願いします!!!!!





光と影
僕は影になったんです。


練習を終えて部員が全員帰った後、

僕と青峰くんは居残り練習を始めた。

 

 

二人ともしばらくは無言で

それぞれの練習に打ち込んでいたが、

居た堪れなくなったのか

青峰くんから声をかけてきた。

 

 

「テツ、1on1しよーぜ。」

 

「…お手柔らかに。」

 

 

 

別に喧嘩をしている訳ではない。

 

 

それでも、赤司くんとの会話が何だったのか

気になってしまい、

部活中は上手く話す事が出来なかった。

 

だから今、青峰くんにどう接していいものか、

グダグダと考えてしまう。

 

何か発そうとする度に言葉を選んでしまう。

 

こんな事でもやもやしている自分にも、

腹が立って仕方が無い。

 

本人が目の前にいるのだから、

直接聞けばいいことじゃないか。

 

 

「青峰くん。

今日、赤司くんと

何を話していたんですか?」

 

 

すると青峰くんは一瞬ギクッと体を揺らした。

 

どうやら、その話に僕が絡んでいるようだ。

 

それも、いい方向にではなく、悪い方向に…。

 

 

「僕が関係しているんですね、何ですか?

ヒソヒソされてもいい迷惑です。

ハッキリ言って下さい。」

 

 

青峰くんは参ったように、

恐る恐る聞いてきた。

 

 

「テツ、お前。

さつきのこと…どう思ってる?」

 

「好きですよ。勿論恋愛対象として。

気持ちだけなら、

君に負けてないと思います。」

 

「……………。」

 

 

青峰くんは唖然と口を開けて黙ってしまった。

 

 

「なんですか?」

 

「い、いや…。

結構すんなり言ったからよ…。」

 

 

自信があったんだ。

 

負ける自信が。

 

 

こんな事はいいたくないけれど、

僕は気持ち以外で

青峰くんに勝てる気がしない。

 

 

「僕は気持ちを誤魔化したりしません。

青峰くんは、どうなんですか?」

 

「………。」

 

 

青峰くんは一瞬

眉間にシワを寄せて、申し訳なさそうな顔をした。

 

 

「あからさまに申し訳なさそうな顔

しないで下さい。イラッときます。」

 

「うおぉい⁉

人が真面目にいろいろ考えてんのに

お前なぁ!?」

 

「…考える、なんて、

君らしくないですよ。

本能のまま、思うままに輝く。

自由奔放な眩しい君だから、

僕は影になったんです。」

 

「テツ………。」

 

 

青峰くんは俯いて、

ポケットに突っ込んでいた手が震えていた。

 

 

青峰くんの目は純粋なままだ。

 

きっと、僕の思いには

薄々気づいていたのだろう。

 

それでも、今の環境がきっと居心地良くて、

僕や桃井さんを傷つけたくなくて、

この現状に甘えていたかったのかもしれない。

 

 

「もう一度だけ聞きます、青峰くん。

君は桃井さんをどう思っているんですか?」

 

 

でも僕は、

そんな見せかけの安定なんていらない。

 

不安定でも、

確かな気持ちをお互いにぶつけ合って、

そこからまた安定した関係を築けばいい。

 

 

「お、俺は……。

テツやさつきを傷つけることは、

したくねぇだけなんだ…。

俺は…どうしたらいいんだよ?」

 

 

青峰くん………。

 

いつもは気の強い青峰くんが、

ここまでしょげているのをみて、

僕はふっと笑みをこぼした。

 

 

「青峰くんって、馬鹿ですね。」

 

「はあぁん⁉

人が真剣に言ってるってのに…!!」

 

「こんなことで、

僕が青峰くんや桃井さんを

嫌いになるわけ無いじゃないですか。

確かに僕は桃井さんが好きで、

桃井さんの気持ちは

どこか違う人の所にあります。

それでも、

僕はその人を嫌いになったり、

仲良くしなくなったりしません。

羨ましいなぁとは、

思うかもしれませんけど。

僕を、あまり見くびらないで下さいね。

いつまでも青峰くんがグズグズしていると、

僕がもらってしまいますよ?」

「⁉」

 

 

青峰くんの表情が崩れる。

 

その時僕は確信した。

 

 

彼は、ちゃんと彼女を見ていたのだと。

 

 

僕はふっと笑って、青峰くんを見つめた。

 

すると青峰くんも、

妙にぎこちない笑みを浮かべて、

ほっとしたようだった。

 




第十三話 僕は影になったんです。
を読んでいただきありがとうございました!!!!!

とうとうって感じですね‼

これからも頑張りますので、応援よろしくお願いします!!!!!


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これからもよろしくお願いしま


次話もお楽しみに!!!!!

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