黒子のバスケ ifストーリー 「もし、黒子が桃井の事を好きだったら」   作:和泉春

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十八話です。

長らくお待たせして申し訳ありませんでした。

これからまた一層大変になるので、
もしかしたらまた遅い投稿となるかもしれません。

気長に、温かくお待ちいただけると嬉しいです。

これからもよろしくお願いします。


大分楽になりました。

目が覚めたのは、夕方の5時頃だった。

 

大分体調も良くなっていたが、まだ体が熱を持っている。

 

試しに体温計で熱を測ると、やはりまだ熱があった。

 

 

「37度2分…か…微妙ですね…。」

 

 

高すぎず、低すぎない。

 

中途半端な治り具合だ。

 

もう少し寝たほうがいいだろうか。

 

早く治して、明日には学校に行っておきたい。

 

これ以上部活に支障をきたしていまうのも心苦しいし、

何より桃井さんに自分の気持ちを早く伝えてしまいたい。

 

伝えて、早く、楽になりたい。

 

こんなにたくさん考えたんだ。

 

きっとどんな結果が出たとしても、

素直に受け入れることが出来るはずだ。

 

覚悟は、もう、決めているのだから。

 

僕がそんなことを考えていると、

部屋のドアがノックされた。

 

 

「…はい。」

 

「おや…起きていたんだね。哲也。」

 

 

そっとそのドアを開けたのはおばあちゃんだった。

眼鏡をかけていたので、

リビングで縫い物でもしていたのだろうことは

安易に想像出来たが、

その眼鏡をかけたままと言うことは、

何かしらの急用があるのだろう。

 

 

「はい。大分楽になりました。」

 

「そう…。」

 

 

おばあちゃんはほっとした表情を見せた後、

自分のポケットの中から僕の携帯を取り出した。

 

 

「この携帯、哲也のでしょう?

さっきこたつの上で電話がなってたから

急いで来たんだけれど…

もう足も遅くなってしまったものね…。

途中で、切れてしまって。」

 

「あんまり走らない方がいいですよ。

ただでさえ足が悪いのに…。気をつけて下さい。

電話は、大丈夫ですから。」

 

 

そう言って、僕は布団から立ち上がり携帯を受け取った。

 

 

「ありがとうございます。」

 

「早く治して、学校、行かないとね。」

 

「…はい。」

 

 

僕の決心を見透かすようなおばあちゃんの言葉に、

僕は深く頷いた。

 

ピシッとしなければ。

いつまでも、甘えていられない。

僕の生まれて初めてのの恋を、

何も言わずに応援してくれたおばあちゃんに、

僕なりの意思を、姿勢を見せなければならない。

青峰くんとも、ちゃんと向き合わなければならない。

 

すると、家のインターホンの音がした。

おばあちゃんが玄関に出ると、

背の高い帝光中の制服を着た男の姿があった。

僕は部屋からそっと除くようにしていたから、

その程度までしか分からなかったが、

その声には嫌というほど聞き覚えがあった。

 

 

「あらあら、大きいのね。」

 

「あの…テツ、いますか。」

 

「あ…青峰くん…?」

 

 

思わず口を溢れた僕の言葉は、

シンとしたその空間には酷く大きく響いてしまった。

 

 

「テツ?」

 

 

僕の存在に気づいた青峰くんは、

何かを決意したような強い眼差しを、

真っ直ぐに僕にぶつけてきた。

 

僕はその瞬間、

目をそらすことが出来なくなってしまった。

 

逃げてはいけないんだと、

この時決心させられてしまった。

 

 

 

 




十八話 大分楽になりました。
を読んでいただきありがとうございました。

シリーズを多くもうけたのはいいものの、
日々の忙しさに追われ、
なかなか進められないのが心苦しいところです。

ですが、
この作品を見てくださる人がいるということを胸に留め、
これからも頑張って行こうと思っていますので、
どうか気長に待っていただけると嬉しいです。

次話もお楽しみに!
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