黒子のバスケ ifストーリー 「もし、黒子が桃井の事を好きだったら」 作:和泉春
本当に幼馴染みってなんなのだろうと、
書いてて思いました。
やっぱりなんだかんだ言って、特別なんでしょうね^ ^
少し沈黙が続く。
僕が口を開く前に、
彼女の方から台詞が出てきた。
「あのね、テツくん…。
昨日言われて、
いろいろ考えてみたんだけど
まだよく分からなくて…。
テツくんは…どう考えてるの?」
「…。
僕からは言わない方が
いいと思います。
本当に好きな相手って言うのは、
自分で気づいてこそだと思います。
…桃井さんの気持ちは嬉しいです。
でも、だからこそ、
間違ってほしくないんです。」
「…。テツくん…?」
何と無く、吹っ切れた気がした。
今なら言える。
今までないくらいの
精一杯の笑顔を向けて僕は彼女に言った。
「桃井さんには、
幸せでいてほしいんです。
桃井さんが幸せなら、
僕も幸せですから。」
「テツくん…。
じ、じゃあ!!
テツくんは私のこと、
嫌いじゃ、ない?」
「はい。勿論です。」
「ん…。分かった。
何と無くだけど。
ありがとう、テツくん。」
そう言って、
彼女は笑って出て行った。
その笑顔は、
今まで見てきた笑顔の中で一番
綺麗だった。
翌日、いつも通りの桃井さんに、
僕はちゃんとホッとする事が出来た。
それで良かった。
いろいろなものが吹っ切れて、
真剣にバスケに集中出来る。
僕はボールを構えて、
ゴールに向かって投げ上げる。
ガンッ
「あ。」
ボールが下に落とされ、
床にバウンドしている音と同時に、
桃井さんが小さく笑っている声が聞こえる。
何と無く恥ずかしくて、
少し口角が緩んだ。
練習を終え、帰る支度をしていると、桃井さんが話しかけてきた。
「テツくん!!今帰り?」
「はい。」
「皆で一緒に帰ろうよ。
待たせてるから。」
「分かりました。」
桃井さんと体育館を出て正門に向かうと、
青峰くんに黄瀬くん、紫原くんと、
珍しく赤司くんと緑間くんの姿もあった。
「勢揃いですね。」
「そうだね。」
二人で微笑み合っていると、
黄瀬くんがこちらに気づいた。
「あ、黒子っち〜!!桃っち〜!!」
黄瀬くんは大きくこちらに手を振っている。
僕達はそれに急かされて
小走りでそこへ向かった。
手を振る黄瀬くんの隣には
青峰くんがこちらを見ていて、
またその隣で緑間くんが
呆れたようにため息をはきながら
眼鏡をテーピングしている左手の中指でくいっと上げた。
紫原くんは
ポテトチップスの袋を口の上に持って行き、
残りのカスをたいらげる。
赤司くんは手をくんで、
その前に立っていた。
「お待たせしました。」
「大丈夫ッスよ、じゃあ、帰ろう。」
「はい。」
一同は一斉に動きだした。
先頭を緑間くんが歩き、
その隣に赤司くん、紫原くんの順で左に並ぶ。
その後ろには僕と黄瀬くんが並んで歩き、
一番後ろの列には桃井さんと青峰くんが並んだ。
前の赤司くんと緑間くんは、
どうやら将棋の話をしているらしい。
その隣で紫原くんは
また新しいお菓子の袋をあけて黙々と食べ続けている。
後ろにいる桃井さんと青峰くんは、
バッシュの話をしていた。
隣に並ぶ黄瀬くんは、
いつもよりにやけた顔を僕に近づけた。
第三話を読んでくださってありがとうございました!!
次話もお楽しみに^ ^