モンスターハンター外異伝   作:麗紫 水晶

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申し訳ございません。いきなり途中で投稿になりました。大変失礼をば。
 やっと最新話投稿出来ました。前編と後編に分かれての執筆になりましたが、勢いをそのまま後編に続こうと思ってますのでよろしくお願いいたします。
 では、物語の始まり始まり。



※※※※※因縁の果てに~前編~※※※※※

………………゛奴゛は渓流に現れていた。よく他のモンスターとも顔を合わせることがあるが、レベルの違いが自然と分かるのだろう、相手は相対することなくそのエリアを離れていく。それでも捕食されてしまう小型のモンスターもいる為、小動物も奴のいるエリアからは逃げ出す程であった。

その生物はエリアの7からエリアの6へと移動してきた。大きな滝に、広さのある川がエリア7に向かって流れている。

 急な流れではなく、人が押し流される様な深さでもない。山と岩壁に囲まれ、草木は太陽と水の恩恵をもらい、生き生きとしていた。

通常と言われる確認されている、体躯の3周りも大きいサイズに、あるはずのない背中に大きな十字傷を背負った恐暴竜イビルジョー。

その異常さから変異種に位置付けられている特異体質なモンスターはゆっくりと滝のある方へと獲物を探しながら進んでいた。

 もう少しで滝の中に入って行こうとした刹那、真上より巨大な影がイビルジョーめがけて爪を振り下ろしてきた。  

 が、気配に気づき、後方へジャンプして躱す。羽と爪をゆっくりとたたみ、顔を見上げてイビルジョーと向き合う真っ黒な龍、狂竜ウィルスを生成し、まき散らして周りの生物をも狂竜症を発症させ、死に至らしめるとされる龍、調べでは進化もするという黒蝕龍ゴア・マガラ。

 だが、何故か既に怒りモードになってその姿を現していた。二本の角を出し、全身に狂竜ウィルスを纏い、イビルジョーに敵対してきた。羽を広げて咆哮を上げる!戦闘開始の合図のように負けじとイビルジョーも咆哮を上げる!

と同時に2頭は動き出す!イビルジョーは後ろ足を思い切り地面にめり込ませてジャンピングし、ゴア・マガラはそれを向かい打つべく右羽根の手のように動く爪を広げ、下からイビルジョーに向かって振り上げていく!

最狂生物の戦いが幕を開けたのだった!!

……………………………。

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

と、こちらは集会場。

すっかり気に入ってしまったユクモ村の露天風呂付き自宅に飛行船で、行ったり来たり。

鋭気を養うためと言ってはいるが、風呂が楽しみなだけの説もあったり。(それ以上は内緒☆☆☆)おいおい……。余裕だのう…。

 HR解放の為の戦いから3日、決戦に向けて、せめて武器のLVは上げておきたいとリシェルの双剣を強くする為に、四人でクエストをクリアしていく。

 対剣ヴォルトトスより素材集めに集中し、最高峰・瀑刃灼斬ガノガノスLV6へ上げる事に成功し、アルビナの太刀も斬破刀最高峰・鬼神斬破刀LV9に上げ、やっと揃って決戦日を迎えたのである。

 

 「やっと奴に追いついた。」

 

 「そうですね。」

 

 「ここまで来たら倒さなきゃ。」

 

 「モチロンだ。負けられないさ。」

 

 4人それぞれの思いを馳せつつ、受付嬢に詰め寄る!ま、またこの人達…。と後ずさりするほどたじろいでしまう、受付嬢…。

 

 「こ、こ、こんにちは。受付カウンターへようこそ。今日はどのクエストになさいますか?」

 

 と恐るおそる沙耶達に聞いてくる。

 

 「はい、“荒ぶる恐暴の帝王”のクエストを受注お願いします。」

 

 と沙耶が即答でそのクエスト名を上げる。が、それを聞いて更に受付嬢も驚く。

 

 「そ、その…クエスト…ですか…?」

 

 「そうです。そのためにも頑張って来ました。」

 

 「そ、そうですか…。」

 

 明らかに動揺は隠せない。かなり難易度の高いクエストになっているであろうことが受付嬢の様子から伺えるほどだった。現にクエストの内容を覗いてみると、条件のHRが60レベル以上に変更されていた。

 

 「こ、これってアトラル・カよりもきついってこと?」

 

 横で内容を見ていたリシェルがそう呟いた。

 

 「そのようだな。一緒に戦ってくれるか?リシェル?」

 

 「当然!アルビナ。前にも言ったけど、ダメだと言われても付いて行くからね!今更何言ってんの!」

 

 「済まない。恩に着るよ。」

 

 「じゅ、受注でよろしいですか?」

 

 申し訳なさそうに受注OKかどうかを聞いてくる。4人は同時に頷いた。

 

 「では受け付けました。他の方は横のクエストボードにて…。」

 

と説明を受けて、3人はすぐに参戦受注する。

 

 「気を付けてください…。かなりのハンターがクリアできずに戻ってきます。しかも、ハンター業を離れる事になったハンターも数人…。いくらHRが上がったハンターとはいえ、隙を作れば奴の餌食になりかねません。実際にそうなった者も居ると聞いていますので、重々に生きて戻られますよう…。」

 

 さすがにこのクエストばかりは受付嬢も心配そうであった。

 

 「やっぱり、野放しには出来ないね、アルビナ。」

 

 「はい、何としても奴の暴走を止めねば。」

 

 「なあ、アルビナ達が戦った時と違っているのか?」

 

 リックスも考えを整理しようと聞いてきた。と、言うよりは深雪一文字の阿遊羅の方が気にしていた。

 《そのように強気者は気になるが聞いてくれぬか?リックス?》

 (はい、そうですね、聞いてみます。)

 と心内の会話でそうなった。

 

 「うん、リックスとリシェルは会ってないよね。ゴメン。あたしとアルビナとオトモのアルビナ、ロキだったからね。この前話したでしょ。あたしの住んでた世界って。」

 

 「あ、ああ、聞いた聞いた。って、え、そっちの世界に現れたの!?」

 

 

 「そう、それこそ私たちが今止めようとしている、者達が独自のゲートを作って送り込んできたようなのだ。」

 

 「それでね、あたし達が最初のクエストで気球に乗ってるときにも話したけど、その時倒すことが出来ずに逃がしてしまった、因縁の相手なの。でも聞いてる話だと、あたし達も強くなるために頑張って来たけど、同時に奴も強くなってるって酒場で食事してる時もチラッと聞こえたね。どれだけ強いのかは……。」

 

 「いや、かなり!強くなってると思うぞ!」

 

 後ろから突然声がして、一斉にその声の主をみる。そのハンターは骸装甲・真の防具を纏い、真・王牙大剣(一天)LV7の大剣を装備していた。その後ろには同じく骸装甲の装備で揃え、真・飛竜刀(翠緑)LV8の太刀を装備する女性ハンターと真名メルセゲルLV3を装備する男性ハンターがいた。

 

 「俺はラジック。一度そのクエストをリタイヤした者だ。」

 

 「え、そうなの!?」

 

 そのラジックと名乗るハンターは今見る風貌からは負ける気がしない程に強く感じられた。

 

 「そうだ、俺たちはその時、相手の力を見誤り簡単に倒せるものと思っていた。だが、それは俺に自信過剰だった事を思い知らしてくれた。だから俺たちももっと力をつけて、クエストに出る機会をうかがっていた。しかし、一方でリタイヤや負傷者が出るばかりで、一緒に参戦してくれる者はいなかった。どうだろうか、そのクエスト俺たちにも参戦させてくれないだろうか?」

 

 断られることを覚悟しつつ、しかし顔は真剣に沙耶達を見つめる。

 

 「あたし達からもお願いするよ。あたし達にとっても因縁の奴なんだ。」

 

 と後ろにいた女性ハンターも真剣だった。4人はお互いに頷きあって、改めてラジックの方を見る。

 

 「わかったわ、よろしくお願いします。」

 

 と沙耶が右手を差し出す。ラジックもニヤリと笑みを浮かべて握手する。

 

 「こちらこそよろしく。全員で奴をぶちのめそうぜ。」

 

 「そうだね、これ以上自由人にさせとく訳にはいかないし。」

 

 「じゃ、参戦受注させてもらうよ。」

 

 「了解です。」

 

 とカウンターボードに3人の参戦が決まる。7人のメンバーが揃った。

 

 「おお!!いよいよ行く事になったのか?」

 

 と横から男の声が。声の方を見ると、大柄な体躯で筋肉質な体型の男が立っていた。しかしよく見ると、当たり前のようにあるはずの右腕が肩から無くなっている。装備こそしてはいないものの、彼もハンターであった事は十分にうかがえた。

 

 「おう、ガハマか。ようやく、お前の敵討ちが出来るぜ!ようやくな!」

 

 「知り合いなの!?」

 

 「ああ、そうだ。仲間のガハマだ。そのイカれたイビルジョーにやられて右腕を失ってしまった。今はハンター業は降りたが、腕っぷしを認められて武具屋で働いている。俺たちの装備も見てもらっているし、頼もしい限りだよ。」

 

 「ガハハッ、お前たちの傍にいる事は出来ないが、手伝えることは何でもするぞ!しかし、ようやくだな。」

 

 「貴方たちも苦い思いをしたようだ。討伐するため、力を貸してほしい。お願い出来るだろうか?」

 

 アルビナもラジックと握手する。

 

 「モチロンだ。アイツを倒すためなら、なんだってやる。お願いしたのはこっちの方だしな。」

 

 「あたしはネージュ。こっちは…。」

 

 「アルマンドと申します。レディ。」

 

 「ん、なんか、態度違くない!?」

 

 「あたいはリシェル。船で待機してるのはゼシム様。」

 

 「は、ゼシム様って…。」

 

 「あ、ああ、済まない。彼女が寄り添っている古龍がいてね。ガルバダオラのゼシム殿だ。」

 

 「「「「な、ガルバダオラ!!!!」」」」

 

 「し、し~~~!!声を静かに!見つかったら研究員たちの見世物になっちゃう!」

 

 と慌てて全員口を塞いで、うんうん頷く。

 

 「俺はリックスです。よろしく。こっちは深雪一文字の阿遊羅。」

 

 と一文字を前に出す。よろしくと言いたげに冷気が鞘の部分をふわりと包む。

 

 「お前たち一体何者だ。なんかとんでもない奴らと組んだものだな。」

 

 「クスクス、でもあたし達も自分たちの力を過信するつもりはないから、一緒に行くと決めたの。少しでも勝てる確率を上げたいから。」

 

 「同感だ。アイツには覚悟を持って挑まないと、間違いなく泣きを見る。そうならないためにもだ。どうせ8人参戦が認められているんだ。そいつを使わない手はない。」

 

 沙耶とラジックはお互いに頷くと、それぞれ代わる代わるに握手を交わした。後に、龍騎船で一緒に旅をする事になる者達であった…。

 

 「よ~し!出発は明日でどうだ。今宵はチームの結成祝いに一杯行くか!」

 

 と皆の前でラジックが声を張り上げる。

 

 「お、いいねえ。」とネージュが同意する。

 

 「あんたの驕りかなあ?」とリシェルがラジックを煽る。

 

 「お、いいぜ!何なら貸し切りにしようか!!」

 

 「げ、マジ!!なら、行く行く!!」

 

 「あたし達も出すよ。って、あたしってお金持ってたっけ!?!?!?」

 

 「大丈夫ですよ。沙耶様は心配せずとも、私の方で管理してますので。」とアルビナがフォローに入る。

 

 「あ、ありがと!アルビナ!」

 

 「いえいえ、沙耶様の為ですから。」と照れながら微笑んでいた。

 

 「さすがはレディ。素晴らしい。」とアルマンドが近くへ来る。

 

 「あれぇ、アルマンド。やけにそのご婦人にご執心だねぇ。一目惚れってやつ!?」

 

 とネージュに絡まれる。

 

 「い、いや、そんなことは無い。俺はこの二人を尊敬してるんだ。」

 

 「へ、あんた知ってたの!?」

 

 「こんな有名人知らないお前たちの方が不思議なくらいだ。HR開放でマスターを唸らせたんだぞ!俺なんぞまだまだだ。」

 

 「なに、HRがそんなに凄いなんて聞いてないぞ。一体何レベルなんだ?」

 

 ラジックもネージュ、ガハマと沙耶とアルビナの顔を見ながらアルマンドを見る。

 

 「いいか、よく聞いてくれ。アルビナ殿はHR102、沙耶殿はHR256だ!」

 

 「「「な、なにぃぃぃぃ!!!」」」

 

 集会場に響き渡るほどの驚きようの3人。確かにクエストに忙しかったのもあるが、同じくらいのレベルと思っていただけに動揺が隠せなかった。

 

 「他の2人は?」

 

 「あたいはHR63で。」

 

 「俺はHR67です。」

 

 「確かに条件を満たしてはいるが…。2人だけ桁が違うな。」

 

 ラジックは感心してしまう。確かにとんでもないレベルではある。だが、これでもクリアが難しいクエストはまだまだある。

 

 「俺たちは全員HR60台だ。」

 

 「オッケイ!十分でしょ。全力で倒しに行けば。」

 

 「そうだな、よし!飲もう!!」

 

 と雑談しつつ、酒場に移動した。本当に貸し切りにしたため、夜な夜な罵声や、奇声が響き渡っていたが、月と星空はそれを見守りつつ、更けていくのであった…。

 

 

※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

 

 

 次の日の朝、元気に集会場の出発場所に全員、集合していた。(酒に強い奴等だな。)

 

「今奴はどの辺にいるんだ?」

 

「今また移動したらしくて、今度は森丘に出没してるらしい。」

 

「なんでも、移動する前の渓流で黒蝕竜と戦ってたらしいぞ。移動してるってことは、黒蝕竜を倒したってことだろうな。」

 

「ゴア・マガラでも勝てないって、どんだけだい!」

 

 改まって強さを知って、呆れかえるネージュ。彼女も直接会っているだけに、感心を通り越して呆れていた。

 

 「まあ、俺たちの時よりも、又強くなってるって事だろうな。」

 

 「じゃあ、準備はいい?持ち物の確認はOK!?」

 

 沙耶が全員の顔を確認していくと、それぞれ頷いて行った。7人確認が取れると沙耶は叫ぶ。

 

 「それじゃ、出発!!」

 

 沙耶を先頭に気球船に乗り込む。それに付いて行くようにそれぞれ出発した。打倒イビルジョーに向けて。

 

 しばらくすると、キャンプ地に着く。支給品が入るBOXや納品用のBOXがあり、屋根付きの緊急で休めるベッドもある。が、今回は人数が人数なだけに追加でテントを自分たちで作る。岩場に囲まれているので、モンスターも侵入してこれないと、安全地帯にはなっている。なので設営は順調に終わることが出来た。

 

 「今日はもう設営で暮れてしまう。一晩寝て明日、エリアを探索しよう。で、奴をどう向かい入れるんだ?」

 

 ちょっと大きめの焚き木に囲むように全員が座り、食事をしながらラジックが話を切り出した。

 

 「探査船の情報だと今エリア9で、飛竜の降り立つ場所に寝ているらしいわ。起きたら、すぐに移動を始めると思うけど。」

 

「それは何処へ向かうかは分からないよね?」と、リシェルが。

 

「そうだね、それともう1つ気になる情報が…。」

 

もう1つ面倒そうに話を続ける。

 

「な、何があるの?」

 

「えぇ。それが、巣のエリアに希少種のつがいがいるらしいの。出入りが頻繁らしくて、もしかしたら、卵があるかもしれないわ。」

 

「希少種って?」

 

どのモンスターのことか分からなかったので、聞き返す。

 

「リオレウスとレイアよ。」

 

「げ、マジ!?」

 

「それ、あたしの台詞。」

 

とリシェルがツッコミを入れてくる。

 

「それは大変だな。戦闘中に乱入されても厄介だ。」

「ね、アルビナ。その希少種達と卵ごと保護出来ないかなぁ?」

 

突然凄い事をさらっと言い出す沙耶。

 

「えっ!?希少種達を保護ですか!?」

 

さすがのアルビナでも驚いた。

 

「おいおい、すげぇ事をさらっと言うな。保護するにしたってどうやる、説得出来る訳でなし?」

 

ラジックのいう通り、通常では保護する方法も見つからないだろう。通常では。だが。

 

 「うん、この時だけ、ゼシムに入ってもらって説得してもらうの♪もっと安全な場所へね♪」

 

 「な、なんつう奴らだ。俺たちの常識を逸脱してるぞお前たち。」

 

 とさすがのラジックも額に手を当てていた。常識外なのは今に始まったことではないのだが。

 沙耶もいたずらっぽくウィンクして舌をチロッと見せていた。確かにゼシムならば何とかしてくれるかもと思ってしまう。

 

 「じゃあ、明日はエリアを1、2、6、5と進んで行くんだな。」

 

 「そうね、先に希少種に合わないと保護できなくなってしまうから。」

 

 「よし、そうしよう。じゃあもう寝るぞ。」

 

 「オッケイ、おやすみ!」

 

 「おう、おやすみ!」

 

 とそれぞれのテントに入る。手の届きそうな綺麗な星空を眺めながら、沙耶は奴の討伐を誓うのだった…。

 

 

☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆☆

 

朝、荷物を整理し、持ち物に余念がないことを確認すると、ベースキャンプを後にする。

森丘と呼ばれるようになったその地帯はまさに森があって、丘があって、断崖絶壁があって、起伏の多い土地でもあった。

下り上り坂を通り、エリア1から2へ。

ここからエリア3へ行くことも出来るが、鉢合わせを考えて、途中から、エリアの6へ。

 

「毎回思うが、この絶壁はきついよな。」

 

「まあね。でも奴に出くわすよりはましかな。」

 

「フン、確かにな。」

 

それぞれが順番にロッククライミングしていく。馴れたもので、どこをどう登れば良いのか、皆熟知していた。

そして頂上入り口に辿り着く。

 

「よし、こっからが第一関門だよ。皆準備はいい?」

 

 「「「「「「OK!!」」」」」」

 

 騒がれないようにと気を使いながらゆっくり、静かに進んで行く。やがて飛竜の尻尾が見えてきた。

 そこには希少種と呼ばれる飛竜が2頭いた。1頭は空の王と呼ばれるリオレウス。通常は赤色が主な体躯だが、全体に銀色が主であるため、希少種となっていた。もう1頭はその番でリオレイア。こちらも通常は緑色が主体だが、全体に金色の体躯であった。その珍しい2頭の間にはやはり卵が。

 

「やっぱり。」

 

「予想通りか。」

 

その問いに頷く。その時、銀レウスに気付かれる。レウスは沙耶達の方を向いて咆哮を挙げる!金レイアもそれに気付いて、卵の前に。

 

「チッ!気付かれた!」

 

「どうするの?このままじゃやられるよ!」

 

が、沙耶は意外な行動に出る!両手を左右に広げて仁王立ちになったのだ!

 

「なっ、危険です!沙耶さま!!」

 

アルビナにそう叫ばれるも、止めようとはしなかった。むしろ分かってもらおうと必死に、真剣にレウス達を見つめていた。武器を構えず、戦う意思を見せないハンターに対して、銀レウスは近付こうとする!

が間が悪いというのはこんな時までも、起こるというのか…。

 

「グルアァァァァァァ!!!」

 

異様な地響きを立て、咆哮を上げながらエリア4から無理矢理侵入してきた生物が。

 

 「イ、イビルジョー…。」

 

 「よりによってなんでこんなタイミングで!!」

 

 イビルジョーの乱入で銀レウスも振り返り、イビルジョーを威嚇する!

 しかし、通常種の3周りも大きい体躯だ。咆哮、パワー共に半端ない。

 

 「沙耶様!?!?」

 

 沙耶はレウスの股下をくぐり、太刀を抜いて下から上へはたき込むような動きでイビルジョーへ一撃をかける!

 

 「ガアァァァァァ!!」

 

 顎を叩きこまれて、2歩後ろへ怯む!!レウスもレイアも驚いていた。両手を広げて、敵意を示さず、2頭を真剣に見つめていてイビルジョーから庇う様に攻撃を仕掛けたのだ。

 その時天井の穴からの光が消える。強い風と共にもう1頭の生物が飛来する。

 

 「おおお、あの話は本当か…。」

 

 「凄いわ。本物が見られるなんて、ガルバダオラだわ。」

 

 「彼らと組んで正解だったかもな。」

 

 とラジック等3人は思わず見とれていた。この状況でも見惚れてしまう程に威厳さがあった。

 

 「ゼシム!レウス達を説得して!!早くその籠を使って避難して!!」

 

 籠は取っ手付きで卵が数個入るほどの大きさがあった。

 沙耶も再度イビルジョーに切りかかる!

 

 「頼む!私たちが食い止めてる間に!!」

 

 とすかさずアルビナ、リシェル、リックスも攻撃に加わる!

 

 「よし!!俺たちはあの籠に卵を移すぞ!」

 

 「「了解!!」」

 

 ラジック達はゼシムより籠を受け取り卵の傍へ。

 

 「ガアァァァァァ!!」

 

 当然レイアが警戒し、ラジック達に吠え掛かる!

 

 「ガルッガルァ!ガルッガルッ!」

 

 ゼシムがレウスとレイアに竜語で急ぎ避難するぞと話しかける。

 

 「ガルァ!ガルッ!ガルァ!ガガア!」

 

 どういうことだと反論するレウス。

 

 「ガガア!ガルッ!ガルァ!ガアァ!」

 

 ゼシムの説得にレウスとレイアが顔を見合わせる。やがて頷くとイビルジョーから卵を守るような体制で籠に卵を移動することを了承する。

 ゼシムがラジック達に合図を送ると、ゆっくりと敷いている藁ごと3個、籠へと移動する!

 イビルジョーも卵を逃がしてしまうと考えたのだろう。アギトに狂竜ブレスを溜め込む!

 

 「させるかぁ!!!」

 

 沙耶が剣を振り上げてジャンプする!その背中をゼシムが風玉のブレスで後押しする!

 

 「サンキュッ!ゼシム!うりゃああ!!」

 

 振り下ろした剣が見事に顔面にヒットし、イビルジョーは激痛でひっくり返る!

 

 「ゴガアァァァァ!!」

 

 「チャンスよ!!」

 

 沙耶がそう叫ぶとゼシムがレウスに頷きかける。レウスも頷き返すと籠の取っ手を咥えて飛び上がって行く。

 アルビナ達、ラジック達がイビルジョーに立ち向かっていく中レウスとレイアが沙耶の方に振り向く。沙耶もニコッと微笑んで黙って頷き返す。

 

 「ゴオァァァァ!!」

 

 礼を言うかのように咆哮を上げて飛び立っていく。レイアも同じように吠えてゼシムを先頭に避難することに成功していた。後にこの子竜の1匹が沙耶と行動を共にしていく事になる。

 

 「おい!あいつエリア4へ逃げたぞ!!」

 

 リックスが沙耶を促す。他の5人は既にそれを追っていた。

 

 「分かった、絶対に逃がさないよ。」

 

 「よし、俺たちも行こう!」

 

 「うん!あたし達が必ず!!」

 

 と2人はエリア4へと走り出す…。本当の対決はこれからだった…。

 

 

 

 

 




 読了いただき大変感謝です。次話はガチでイビルジョーとの対決へと進んで行きます。
 行方はどうなるのか…。お待ちいただければと思います。
 では次話にて。
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