今回は試練としながら前振りでございます。
まずは、読んでくださいませ。 では、後ほど。
沙耶達の気球船が渓流に近い距離になってきた時だった…。
かなり後方からではあるが、キーーー………ンという金属音のような音と共に、しかも徐々に大きくなってくる。
全員がその方向を凝視する。
よく見ると何か銀色の巨大な塊が、真っ赤な焔のようなモノを噴射しつつ、音速の早さで向かって来る。
船頭がそれを指差しながら叫ぶ!
「あ、あれは!!!」
全員一致で、
『「《【赤い彗星のシャア!!!】》」』
(違う!!それ絶対違うから!!!)
このままではぶつかると察知してリックスが叫ぶ!
「船頭さん!緊急回避だ!!!」
「おおさぁ!」
と力一杯に舵を左にぐんぐん回す!
気球船も左に旋回を始める。
だが、物体の方が音速の速さ。
ギリギリ真横を通りすぎて行く。
しかし、その余波と風の気圧が気球船を襲い、船が真横に煽られてしまう。
船頭を含め、それぞれ柵やロープ等を掴んで落ちる事は免れたかと思われたが、一人だけ、出来なかった者がいた。
「沙耶さま~~~~~~!!!!!!」
アルビナが絶叫する!
「アルビナ~~~~~!!!」
と沙耶も手を伸ばして叫ぶが、落ちて行く方が早い!
「沙耶さま!くっ!」とアルビナも沙耶を追いかけて飛び降りようとする。
慌てて、リックスとシェリルが、飛び付いてそれを止める。
「まて!アルビナ!お前が飛び降りても、助かるとは限らないんだぞ!まつんだア・ル・ビ・ナ……。」
「し、しかし、沙耶さまが…沙耶さまが……。そんな…………。」
雲の中へと消えてしまった沙耶の方向を見たまま、ショックと悲しみと自分への怒りで、大絶叫していた。
リックスとシェリルもアルビナに声を掛ける術もなく、うなだれてしまった。
船も、思ったより被害が大きく、船頭も申し訳なさそうに、リックス達にクエストを中止し、緊急に引き返すと話す。
リックス達も即了承し、帰還することにする。
アルビナは帰還するまで、うずくまったまま、ずっと涙を流し続けていた………。
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どれくらいの時間が………、と言っても実際には数十秒も経たないぐらいだろう、沙耶は落ちている途中で気を失ってしまい、何かの上に倒れこんだのだろう、体のあちこちの痛みで意識が戻ってきた。
(ん!い、いたたた!か、身体中が痛い。でも、あの高さから落ちたのに、あたしは生きてるの?ハンターだから?ってそんなことはないよね?体が痛いと感じているから、魂でもないよね?何が起こったんだろ?)
沙耶は色々と想像力を高めて見るが、生きている理由が分からなかった。
ただ…………。さっきから地面と思われる、平らな硬いしかしごつごつとした物が揺れている。
満身創痍ながら、沙耶は恐る恐るゆっくりと目を開ける。
すると、澄み渡った青空と太陽の光が沙耶の目に飛び込んで……。の前に!銀色の硬度のありそうな、見た覚えのある羽根が、翼が………。
沙耶は一瞬にして痛みも忘れて凍りつき、下を見る。
確かに背中のようだ。その先には首があって、頭があり、立派な角が生えてらっしゃる………。
「何で?何で、古龍の背中の上なの?」
沙耶は自分の運の無さに呆れ果ててしまう。生きていることは運が良かったと言わざるをえないことだが、そのあとが問題だ。絶対に勝てる訳がない!このままあたしは、餌にされるんだ。せっかく生き延びても、身体はほとんど動けれないし。助けてくれるとは思えないし………。
沙耶は諦めて、死を覚悟する。
しかし、そんな諦めモードを、古龍である、クシャルダオラが意外な行動に出る。
「目が覚めたか、ハンターよ。」
「!?!?!?!!!」
突然、人の言葉を喋ってきたので、沙耶も驚愕する。
もう一つのモンハンの物語りならばあり得そうな事だが、こっちの世界でそれってアリなの?と疑ってしまう。
沙耶がなかなか返事を返さないので、クシャルダオラが話しかけてくる。
「なに、我らはそなたを食おうとは思ってはおらん。
ただ、そなたには会って欲しい方がいる。嫌ならこのまま降りてもらうが、どうする?」
(中々強引だね。ほぼ強制じゃん。さすがは古龍…と言っていいのかどうか…。)
半ば諦めモードで、断れば本当に落とされそうだったので、了承する。
「わかりました。会いましょう。でもあなた程の古龍が、会わせたい方って誰なの?」
「ククッ、会えばわかる。まともでなければ、だが。」
と苦笑気味に話す。しかも意味深だ。
「まともじゃ駄目って…。どゆこと?」
と、小声で自問自答しながら、クシャルダオラの背に乗ったまま、相手の待つ方向へ向かっていた。
但し、周りの風景や、地上を見渡しても見たことのない景色が広がるばかり…。
沙耶は不安のまま、クシャルダオラに身を委ねるしかなかった…。
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一方、集会場へ戻ったアルビナ達だが、アルビナは一人ベルナ村の家にこもってしまい、リックスとシェリルは、ギルドマスターと龍暦院に連絡をとり、捜索隊を組織してもらう。
それからベルナ村に戻り、村長に話をしていた。
「……なんと、沙耶どのが………。」
さすがの村長も、動揺していた。
「なんという不運か……。これも定めだと言うのか………。」
「なんとか頼みこんで、捜索隊を組織してもらいましたが、見つけられるかどうか…。」
「そうでしたか…。無事に見つかってくれると良いが……。」
その話しを遠巻きに聞いていた村人が一人、村の外へ出ていく。しかし、いつもの事のように誰も気にする者はいなかった。
その村人は女性であったが、村を出てから途中で茂みに入り、どんどんと奥へ進んでいく。
だんだん茂みが多くなり、辺りが暗くなっていく。それでも平然と村人女性は進んでいく。
やがてその暗闇の中に溶け込むように姿を消した…。目撃者もなく、行方不明と騒がれることもなく……。
読んで頂き、ありがとうございます。
次回からは、それぞれが大きく動いていくことになります。
闇の部分も水面下では、厳かに動いています……。
引き続き執筆していきますので、どうぞよろしくお願いいたします。 では。