晴夢さんの役目は終わり…。
あとはイザナギの役目です!
感想ありがとうごいました!
ゆっくりしていってね!
「おっと」
入った瞬間出迎えてくれたのは前方からの大量の妖力弾による攻撃だった。そのすべてを捕食しながらゆっくりと部屋へ入っていく。
いつも通り笑いながら…な。
俺が一歩進むたびに全方向からの妖力弾の雨…。すべて捕食しているから関係ないがな…。名無花と龍桜も俺と一緒に入ってきたので、名無花と龍桜には絶対に当たらないように防ぐ。
ほぼ全方位に天狗たちが飛んでいたり立っていたりする。
その天狗たちは俺が歩みを進めるたびに焦りを見せ始める。
面白い反応だ、顔がどんどん焦っていく…表情の変化は見ていて面白いものがあるな…。いや、まあいいか。
俺は妖力弾が絶えず襲ってくる…だが、俺にとってはめちゃくちゃ遅く見えるので、妖力弾の一発が俺に着弾した瞬間全力で駆ける。
そして妖力弾が龍桜と名無花に当たる前に撃ってきていた全員の天狗の意識を刈り取り、元の位置に戻り、すべての妖力弾を捕食する。
速さ的には光を越えていたはずだが、空気摩擦やソニックムーブとかその他もろもろは捕食したので出ないから龍桜や名無花も安全だ。
俺は笑ったまままっすぐ前を見据え、椅子に座っている立派な黒い羽の生えた爺さん天狗に話しかける。
「さて、周りも静かになったことだし、俺とお話ししようぜ? 天狗の頭…天魔だったか?」
「何者だ…?おぬし…今の動きは…わしにも見えんかったぞ」
質問に質問で返すとか…礼儀がなってないぜ…。
まあ、いいかな、正直あんまり気にしないしさ。
「影神 晴夢、人間だ」
「ほう…貴様が影神 晴夢…『捕食者』か」
どうやら俺も知らない間に有名になったみたいだな…。まあ、今まで色々やってきたし、有名にもなるか…。
龍桜と名無花は黙って俺の後ろにいる。龍桜は「任せる」、といった感じの目だ、名無花はいつも通りしゃべらない。
「ああ、どうやら知ってるらしいな…『捕食者』…ね。ちなみにどんな噂があるんだ?」
俺がそう尋ねると天魔は答え始める。
と、ここで心の中で『鬼姫に来てくれー』と念じてみる。なぜって?交渉失敗しそうだから鬼を山にぶち込んで、上下社会を無理やり作るためだ。
「曰く、気分一つで容赦なくすべてを薙ぎ払うとか…」
まあ、あってるっちゃあ合ってるな…。
「曰く、その強さはもはや天災…いや、自然の摂理そのものだとか…」
自然の摂理って…確か、意味は万象を支配している理法。だったか?まあ、確かにはたからみりゃそんな強さに見えるのかもなぁ…。
「曰く、一緒にいるものが危害に晒されれば、その圧倒的な力ですべてを捕食するとか」
まあ、確かにそうだな、容赦なんてするはずがない…自分の好きな人たちを傷つけられそうになったんだからぶちキレるさ。
「曰く、女たらしでたくさんの女性に恋をするとか…」
ん?あってるっちゃあ合ってるがなんだかきな臭い感じになってきたな…。
「曰く、数々の女性を色々な意味で食ってきた」
「ちょっと待てぇぇぇええええええええええ!!」
なんだその噂!俺まだ捨ててないのに!?
龍桜となぜか名無花からの視線が痛いほど刺さる…。
というか、龍桜はいつの間にか俺のとなりに来て、右足のつま先を思いっきり踏んでらっしゃる…。痛い…。
「いや、俺はまだ経験ないし、そんな軽い調子で好きになったりもしてねぇよ!?」
龍桜はわかるが、なぜ名無花からもこんな視線を受けねばならんのか…解せぬ。
「そして総合してついた二つ名が『乙女心とすべてを喰らう者』、『捕食という名の天災』だ」
「なんか二つ名なのに二つあるぞ!?」
こうやって叫んでいるが実は今龍桜に踏まれている右足のつま先が地面にめり込み、ぺしゃんこになっている。
龍桜もだんだん力が戻ってきたんだなぁ…と思いつつ、自分の足はこれからどんな形になるのかとても心配だ。
というか噂が大変なことになってんじゃねぇか!
「そして最後に、ニートである」
「おい待て!間違いが多すぎる!」
そして足がとても痛い!俺の足がマッハでやばい!龍桜力強くなってるなおい!
なんでそんな噂が飛び交ってるんだ!
「もっぱら女性の敵であり、最大の味方でもあるという評価だ」
「どんな評価だよ!!」
足痛い、というか、龍桜はいつも一緒にいたから俺が何をしたか知っているだろうになぜこんな仕打ちを…。
「龍桜、そろそろ足が痛い…」
「む? いつの間に踏んでいたのだ私は…」
マジかよ、気づいてなかったのかよ…。ちなみに左足は名無花に無言で踏まれているが、あんまり痛くないので放置。
「天狗の女たちの間でも噂になっておったぞ?」
どんな噂か、正直聞くのを遠慮したいものだ…。
ろくでもない噂が流れてそうだ…なんで女性関係の噂が多いんだ俺は…。
「まあ、俺の噂についてはほぼ間違いだから…それはそれとして…」
「間違いなのか?」
「ああ、間違いだ」
もうね…すごい噂だね…。
さっさと交渉終わらせて帰りたい…。高天原に帰ったら…まあ、だらだらして過ごしたい…。
あと、少し修行とかもしようかな?
いや、やめよう、高天原が消える未来しか見えん…。
そうだな、これが終わったら鬼姫と
うん、そうするとしよう…。
とか帰ってからの予定を考えつつ話を続ける。
「あんたら天狗がちょっと好き勝手し過ぎてるらしくてな…」
「ほう?」
「仲間意識が高いのは結構だが、山に来たほかの妖怪を全員追い出す、さらに悪いときは殺す…なんてのはやめてほしいもんだな」
俺は薄ら笑いを浮かべながらそういう。
名無花はいい加減足を踏むのをやめてもいいと思う…。
「なるほど…そうじゃな、流石に行き過ぎていおったかもな…」
「わかってくれて何よりだ」
「ああ、今度からは…もう少し気を付けるとしよう」
「それで十分だ」
俺がそう答えると、天魔は不思議そうにする、そう、こいつはもう少し気を付けるといったのだ…。
つまり、遠回しに変えるつもりはないと…。
だが俺は十分だと言った、それが不思議だったらしい…。
なんで俺が十分だといったか?
そんなの…
「まあ、なんだ…先に謝っておく」
「?」
ほらほら、なんか聞こえてきたぞ?元気な元気な声が…。
元気ありあまり過ぎてちょっと下手すると妖怪の山消し飛ぶけどさ…。
「晴夢ぅぅぅうううううううううううう!!」
「来たか!」
俺は頭上に手を掲げる、その瞬間、何かが俺に激突する。
衝撃をある程度捕食したというのに地面にはクレーターができている…そのクレーターの中心で俺は鬼姫に抱き付かれている…。
龍桜は少しムスッとしてこちらを見ている、名無花はじーっとこちらを見ている…。
「おぃ~っス!旦那!お久しぶりッス!」
『お久しぶり~ッス!』
俺が吹っ飛ばした扉から鬼たちがぞろぞろ入ってくる…。そして俺に挨拶してくる。ちなみに旦那というのは俺のことだ。なんでか知らんがそう呼ばれている。
なんでも、鬼姫の旦那だからだそうだ。まだ結婚してないんだけどなぁ…。
「な…ッに?」
驚いている天魔に俺は鬼姫に抱き付かれて身動きが取れない状態で話しかける。
「あんたら天狗はさ~仲間意識が強すぎるんだよ~…そして上下関係が厳しい。ならば天狗の上にもっと強いのを居座らせたらいいんじゃねって考えた結果がこれだ」
「どういう…」
「こいつら鬼は、今住むところを探しててなぁ…」
俺と天魔が会話している途中だが、めっちゃ声が聞こえるっていうか宴会はじめてる鬼…流石だぜ…。
宴会できるほどの酒を常に用意しているあたりが流石だぜ…。
そして俺が気絶させた天狗たちを無理やり起こして無理やり酒を飲ませて宴会に参加させてる…。
大変なことになってるなぁ…。
「おう!お前ら!ここ気に入ったか!?」
騒がしすぎて俺の声が聞こえそうにないので腹の底から叫んで聞く…。
すると、鬼たちは酒を飲みながらニカッと笑って杯を上に投げ…。
『『『おおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!』』』
この叫び声でわかった、こいつらもうすでにできあがってるわ…めっちゃテンションハイってやつ状態になってるわ…。
というか天狗も目を回して倒れる奴、酒のやられてテンションおかしくなって一緒に騒ぐやつ、もうすでに気絶したやつ…。
騒がしいなぁ…流石鬼だな。
「ってことだ、こいつらはここに住む気みたいだぜ?」
「なるほど…」
「あと、実力で追い出そうなんて考えるなよ? 一部の天狗を除いて平均的な鬼に勝てる天狗はいないからな」
「ああ、わかっておる、戦えば我々の負けじゃろう…」
頭のいいやつでよかったぜ…。
ちなみに一部の天狗ってのは…鴉天狗とかその辺の天狗の中でもさらに一部の天狗のことだ。
ここに来る途中で感じた妖力とかその辺で本当に少数だが、平均的な鬼より強いくらいの天狗がいた。
そして天狗の中でも一番ヤバいのが…俺たちをここまで案内してくれた、速風だろう…。正直、あいつ一人で鬼を全滅させてもおかしくなさそうなオーラを纏ってた。
戦う意義を見出してないからその心配はないだろうけどな。
「まあ、なんじゃ…天狗たちも久々の宴会じゃし…」
天魔がそこまで言ったらひゅーっとたくさんの天狗たちが外から俺がぶちやぶった扉を通って飛んできた…が、一瞬で鬼に捕まり、宴に強制参加。
「天狗全員呼んで全員で飲むとしようかの」
ニヤリと笑った天魔はそう呟いた。
なるほど、天狗を呼びつけてそれを鬼が捕まえて宴へ強制参加…。
利用されてるぞ鬼…。
がすがすつかまって酒飲まされていく天狗…。
一部のちょっと強い天狗はつかまらずによけたりするが、その瞬間鬼に目をつけられて戦闘開始…。
まあいい、俺も騒ぐとしようか…。
「鬼姫、久しぶりに一緒に飲もうぜ? 龍桜もな。名無花は…体に悪いからもうちょっと大人になってからな」
俺がそういと、鬼姫は嬉しそうに俺から離れ、鬼と天狗の騒いでいる中へ突撃していく…。
俺はそれを見ながら龍桜と歩き出す。
名無花もとことこついてきている。
「さーて、久々の宴会だ…騒ぐとしようか」
「晴夢、あまり騒ぎすぎるのはどうかと思うぞ?」
「………(コクっ」
いいのさ、こういうときくらいハメをはずしても罰はあたんねぇさ!
取り合えず、鬼が天狗の上に立つのは数百年もすりゃ浸透するだろうから、天狗は放置でいいな。
さ~て、まただらだら生活を謳歌することにするか!
まずは宴会で騒ぐぜ!
俺も鬼と天狗の入り乱れる宴会の中へ突撃していく…。
「晴夢の旦那!腕相撲しよう腕相撲!」
鬼姫と酒を飲んでいると鬼の一人がそう言ってくる…。
するとほかの鬼がこう呟く…。
「鬼姫様と晴夢の旦那が二人で酒盛りしてると…美男美女でなんか近寄りがたい印象を受けるんだよなぁ…」
「んなことはどうでもいい!腕相撲!」
どんだけ腕相撲好きなんだよ…まあいい、相手してやるか…。
俺が立ち上がると周りの鬼たちも騒ぎ立てる…。あとダウンしていない天狗たちもな。
そういえば、速風がいない…。あいつは来てないみたいだな。
「腕相撲か!見物して楽しませてもらうとしよう!」
「アッハハハ!やれやれ~!」
「おまっ…完全にできあがってんじゃねぇか!鬼が酒に酔うなよ…」
「うおえぇぇええええええええ!」
「お~い、大丈夫か天狗…まあ、つらかったら無理して飲まなくてもいいぞ」
「おらぁ!もっとのめのめ!ハハハハハ!」
「お~い旦那かあいつかどっちが勝つか賭けしようぜ!」
「「「旦那で」」」
「俺が負けることが確定している!?番狂わせしてやるよ!」
「無理だろ…」
「不可能だろ…」
「絶対的な越えられない壁って…あると思うんだ」
なんか色々すごいことになっとるな…。
腕相撲さっさとしようぜ…。
ということで、今すぐにでも腕相撲を開始できる状態で開始の合図を待つ。
鬼姫が来て楽しそうに言う。
「開始じゃ!」
その瞬間、俺は少し力を入れて、相手の腕をねじ伏せる。
「わりぃが、男の手なんざ長い間掴みたくないんでな、速攻で決めさせてもらったぜ」
相手の鬼はびっくりした顔をしたあと…。すぐに二カッと笑って酒盛りに戻って行った。
まあ、相手が鬼とはいえそんな簡単に負けぬさ…。
そして、龍桜と鬼姫が二人で酒を飲んでいるのを眺めながら、胡坐をかいて、座り、その膝にはちょこんと名無花が乗る…。
ちゃっかりしてるなぁ。
一人で酒を飲みながら、龍桜と鬼姫が二人で酒を飲んでいるのを見る…。
「いやぁ…美女二人が向かい合って談笑しながら酒を飲んでるのって…見てるだけで幸せになるなぁ」
俺はそう呟きながら酒を飲む…美味い。
そしてゆっくりと二人の美女の酒盛りをみなあら酒を飲む…うん、今度からこういう楽しみ方もいいな…。
「みんな酔いつぶれたか…残っているのは…」
ほぼ全員倒れた。鬼もな…。残っているのは鬼姫と龍桜、酒を飲んでいない名無花に、速風…あれ?速風がいる。
だが、名無花は酒は飲んでいなくても長い間宴会が続いたせいで、眠たくなったのか寝ている。
というか、鬼姫と飲んだのに酔いつぶれてない龍桜は意外と酒豪なのだ。
「んじゃあ、そろそろ高天原に帰るか…ここは鬼が勝手になんとかするだろ」
「わしがおるからのう!晴夢!また遊びに行くから楽しみにしておくのじゃぞ!」
「ああ、楽しみにしとくよ、鬼姫」
鬼姫がいっつも元気いっぱいだなぁ…。
とか考えつつも、俺は寝ている名無花をおんぶして、出口に向かって歩き始める…。
龍桜もてくてくと歩いて俺の隣にいる。
ここから高天原…ちょいと遠いけど、すぐつくし…。
俺の仕事は終わった、あとはイザナギが倭国を作るさ。
最後の仕事はかなりあっけなかったな、まあ、楽なのはいいことだがな…。
んじゃあ、まあ…
「あとは任せた、イザナギ。俺はだらだらとした日常を送ることにするからさ」
俺はそう呟いてニヤリと笑った。
そしてまたニートに戻るんですねわかります。
というか、晴夢さん、高天原に住んでるって…豪華だなおい!
はてさて、ここからどうなっていくのやら…。
とりあえず、天狗と鬼の共存関係には、この後、鬼姫に山を紹介してもらった正太郎さんが河童を連れてきたりして、幻想郷の妖怪の山の原型が少しずつできていくわけです。
ちなみに、文とか勇儀姐さんとか萃香はまだまだ生まれません。
現在、紅霧異変…つまり、原作開始2500万年前です。
では、感想待ってます!
次回も頑張って編みます!