東方戦愛録   作:島夢

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 コラボ!!

 gblihtさんの作品、『二人の吸血鬼に恋した転生者』より!時成鏡夜さんとカロさんをご招待!
 キャラ崩壊がないことを祈ります…。

 さてさて、ゆっくりしていってね!


91話 捕食者と銀狼と限界者と鬼の姫 前編

「ねみぃ…」

 

 

 俺は今、なぜか眠たくなっていた。

 暇だからだろうと思う…。

 

 アマテラスの家…というか、通称、神明神社。というのだが…まぁ、その一室で俺は眠ろうとしている。

 

 ちなみに、この神明神社。俺の記憶では将来、日本各地にできることになるが…今は関係ねぇな。

 

 ホントに眠い…暇なんだよなぁ…。ああ、眠いけど戦いたい…。でも相手いないし…相手がいりゃ眠気も吹っ飛ぶってもんだろうが、いねぇしなぁ…。

 

 みんな神明神社にはいないし…。

 まぁ、買い物とか仕事とか旅に出たりとか…色々あるけどな…みんなでかけてる。

 

 ああ、ちなみに俺が一緒に買い物に行かない理由はなんでかわからんが、龍桜に「来るな」と言われているからだ。

 う~む…嫌われているのだろうか?

 それはないと思いたいが…。

 

 ああ、でも、そういえば…()()()()()()()()()()()とか言ってたな…まだ来ないけど…。

 

 とか考えていると段々まどろみが襲ってきて…。

 

 目を閉じようとしたその瞬間…。

 

 

 目の前がいきなりパカッと割れた…。俺は仰向けに寝転がっているので天上がいきなり割れた。

 いや、正しくは空間が割れたのだろう…。

 

 まぁ、いつものことだと思いつつ再び寝ようとすると中からすごい勢いで足が出てきて正確に俺の鳩尾を踏む。

 

 

「ごふっ!?」

 

 

 一気に目が覚め、何が起こったのか確認しようとした瞬間、さらにもう一度腹部に衝撃が走る。

 

 

「うへっ!?」

 

 

 痛い…。まぁ、普通に痛い。というか明らかに蹴ろうとしただろ?ってレベルの勢いで踏まれた。

 一瞬、胃の中のものをリバースしそうになるくらいの勢いだった。

 

 

「あれ~? 鏡夜~? 下に誰かいるよ~?」

 

「ん? ああ、悪い、踏んでたか」

 

 

 俺の上でそんな会話をする二人の男女。

 

 HAHAHA!別に女性の方は許してもいいけど男性の方は許さねぇぞ…?いやまあ、冗談だけどさ。

 

 と、まぁ、茶番はこれくらいでいい…。その前にこの二人にはやってもらいたいことがある。

 大至急必要なことだ…。

 

 

「ああ、別に謝るのはあとでいいからどいてくれないか?鏡夜」

 

 

 俺は俺の上に乗っている男、時成 鏡夜にそう言った。

 

 時成 鏡夜、俺の親友。

 取り合えず、クソつえぇ奴。

 能力もチートだし、存在そのものがチート。

 全力で殺しに行っても大丈夫だと思える数少ない知り合い。

 知ってる人は知ってると思うが、俺の大事な部位を盛大にクラッシュしてくれやがったこともあった。

 

 説明が意味不明? そうだな、意味不明だな、俺もだ。

 

 

 すると、鏡夜は意外にも、あっさりどいた。

 

 鏡夜と一緒にいた、銀髪の女性も一緒にどいてくれた。

 ふむ銀髪の女性、妖怪だな、大妖怪レベル…。多分『狼』の妖怪…。

 戦闘スタイルは素手での格闘。俺と同じ感じの戦闘スタイルかな?

 

 なんでわかるか?一目みりゃ大体わかるさ。

 

 まぁ、それは置いといて…。

 目が覚めてしまったのでひょいっと起き上る俺。

 ちなみにこの部屋は和室で畳と壁以外特になにもない。

 

 ただ、縁側から見える景色が素晴らしいのでたまにここでくつろぐ。

 

 

「まぁ、とりあえず、久しぶり、鏡夜。元気にしてたか?」

 

「ああ、久しぶり…でもないな、俺の方だとそんなに時間たってないから」

 

「まぁ、時間の流れなんてどうでもいいがな」

 

「ちなみに元気だったか?って質問は元気だったと返しておくよ」

 

「そいつは結構」

 

 

 俺と鏡夜は何気ない会話をする。

 内心、お互いに殺り合いたい衝動を抑えながら…。

 

 いや、本当は抑えるつもりもなかったんだけど、鏡夜がなんか抑えてるから俺も抑えている。

 でも、鏡夜の前だと、どうしても殺気が出てピリピリした空気になる。

 俺にとっては天国のような空気だけどな。

 

 

「それで? 何の用だ? 俺の希望では、そこの可愛い女の子と殺り合わせてくれる…とかだと嬉しいねぇ」

 

 

 そう、鏡夜が連れてきた銀髪の女性…。

 俺と鏡夜の殺気並みに強烈な闘気が出ている。

 

 すぐに強いとわかる気配だ…。

 

 戦いたくてしょうがない…!

 

 

「まぁ、その希望通りなんだよね」

 

「へぇ…。まぁとりあえず名乗ろうか…」

 

 

 冷静にしているが内心すげぇ嬉しい!

 もうすでに戦ったことがある強者と戦うのももちろん楽しいけどさ!はじめて戦う強者も新鮮さがあって好きなんだよねぇ!

 

 しかも、あんまりそんな機会がないからさ!!

 

 まぁ、そんな内心は抑え込んで…。

 

 

「影神 晴夢だ、よろしくな」

 

「カロだよ~。よろしくね~」

 

 

 カロはここに来てからずっと笑みを浮かべているので、いつもニコニコしているタイプの子なんだろう…。

 まぁ、それは置いといて…。

 

 

「それで? 俺と殺り合ってくれるのか?」

 

「うん~そうだよ~」

 

 

 どうやらいい暇つぶしが出来そうだ。いや、暇つぶしというか俺の唯一の楽しみの強者との戦いだ!

 

 クックック…さぁて…じゃ、殺るか!

 

 俺は少し笑いながら自分の世界を展開する。

 

 

「ここでならいくらでも暴れてOKだ。周りに気にせず好きなだけ…な」

 

 

 鏡夜とカロに言う。

 そういえば、鏡夜も入ってきたが…、流石に二対一はつらいぞ…?

 いや、楽しそうだからやるんだったら殺るけどさ…。

 

 

「で?鏡夜は観戦か?」

 

「そうなるな…。少し離れたところで観戦していることにするよ」

 

 

 そう言った瞬間、鏡夜の姿はヒュッと移動して目視できないくらい遠くに移動する。

 速さじゃ多分勝てないな、あと技とか、体の使い方…その辺も俺より鏡夜の方が上。まぁ、力じゃ俺の方が上みたいだけどな。

 

 ん?この世界にもう一つ気配があるな…。確認できる気配は四つ(・・)、そう四つ(・・)だ。

 

 だが俺が世界を作り出したとき、近くにいたのは鏡夜と俺とカロだけ…ならあと一人は…?

 

 ああ、なるほど…。まぁ、そっちは置いといて…おそらく鏡夜が相手することになるだろうさ…。

 

 こっちで楽しむとしようか…。

 

 

「なぁ、カロ」

 

「なに~?」

 

 

 不思議そうに俺を見るカロ。うむ、可愛い。眼福じゃ~。とお爺さんみたいな言葉を使ってみる。

 

 まぁ、実際…あんまり歳とか気にしてねぇけどさ。カロとか鏡夜みたいな若者から見りゃあ俺も老害なのかねぇ…。

 

 

「まぁ、俺は殺り合えるだけでも楽しいんだけどさ…ちょっと賭け事しようぜ?」

 

「?どんな?」

 

 

 少し興味があるのか聞き返してきた。

 まぁ、なんだろう?どうせやるなら…って感じの特典的な意味での提案。

 どうせなら目一杯楽しもう!ということで考えた賭け事。

 

 

「この殺り合いで俺が負けたら、そうだな…一つ、なんでも言うことを聞こう。死ねと言われれば素直に死ぬし、戦えと言われれば戦う…。

 ただし、俺の恋人が傷つかないなら…だがな」

 

「ふむふむ、それで~?私は何を賭けるの~?」

 

「俺が勝ったら…その尻尾モフらせろぉ!!」

 

 

 あのずっと出てる尻尾だよ!めっちゃ気になってるんだよ!ふかふかしてそうじゃん!モフモフしたいじゃん!

 

 

「とあと、もう一つ…友にでもなってくれ」

 

「いいよ~それぐらいなら、面白そうだしね~」

 

 

 お?了承か…。

 いいねぇ…。ノリがいい子は好きだよ?

 

 さてと…はじめようか…。

 

 まずは間合いを測る、大体十メートルくらい。

 カロほどの相手だとあってないような距離…。

 

 

「んじゃあ…はじめようか?」

 

「行くぞ!!」

 

「来いよ銀狼!!」

 

 

 カロはその場で地面にクレーターが出来るほどの勢で震脚する、距離が離れているのであまり意味はない…と思った瞬間にはもうすでに距離を詰められていた。

 

 活歩…とかいう技だろう、中国拳法八極拳、震脚を踏んだあとできる特殊な歩法…。

 

 その速度の力そのままで肘を下から突き上げるように立て、踏み込んで放つ。

 その肘は狂いなく俺の胸部を撃ち抜き、肋骨が折れる音がする。

 

 

「グッ…ふっ…!」

 

 

 吹っ飛んでいきそうになる俺の足を掴み、そのまま地面へ叩きつける。

 

 

「ふっ!!」

 

「がふっ!?」

 

 

 嘘みたいな衝撃が背中に伝わり、背骨が折れるどころか、つぶれたトマトみたいに血をぶちまける俺…。

 かなりグロイことになってそうだなこの光景…。

 

 カロはつかんだままの俺の足を振り回し、俺を投げる…。飛んでいく俺に妖力のビームみたいなものを浴びせる。

 

 俺の体は塵も残さず消し飛んだ。

 

 

「あれ?死んだ?おかしいな…この程度で死ぬような奴が鏡夜と戦えるわけなんだけど…」

 

 

 俺があっさり死んだのが心底疑問だったようで、首を傾げながら独り言を始めてしまったカロ。

 意識だけで漂う俺…。

 ふわりふわりとな…。この状態、実はかなり楽しい。俺、空を跳ぶことはできても飛ぶことができなんだけどこの状態ならふわふわと飛べるのだ!

 だから結構好きだったりする。

 

 

「あ~…なんだか期待外れだ…でもまあ、終わっちゃったものは仕方ないし…鏡夜はどこかな」

 

 

 あれ?俺が死んだこと確定?

 マジで?まあ、塵も残さず消えたらそりゃそうだよな…。

 

 それにしてもカロ…力なら少し負けている。鬼姫ほど圧倒的じゃないにしろ、八極拳を使うことでかなりえぐい戦闘方法だ。

 

 まぁ、楽しめるからいいけどねぇ~。

 

 さぁて、銀狼のお嬢さん、まだまだここからだぜ?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

side鏡夜

 

 

 

 遥か遠くでカロと晴夢が戦っている…。

 いや、あれは戦ってないな…。晴夢がカロに一方的にボコボコにされて…たった三撃で塵も残さず消し飛んだ。

 

 あー…晴夢…手を抜きすぎだ…。いや、身体強化する前にボコられたのかもしれないけどさ…。それにしたってこれは…。

 

 でもまぁ、カロもカロだな…あの程度であいつが死ぬわけないのに…あの程度であいつが負けたことになるわけないのにさ…。

 

 それも仕方ないか…。俺でもあそこまでやられれば死ぬわ…流石に死ぬわ…。

 

 でもあいつは違う…。あの程度じゃ終わらない終わるはずがない。

 

 

「こんなものですむものか死ぬよ もっと死ぬ あの男がこんなものですますものかよ」

 

 

 俺は一人呟く…。

 

 

「そうじゃな、晴夢があの程度で死ぬわけがない」

 

 

 だが、その言葉に返答するものがいた。正直驚いた。

 誰だろうか?と思いつつ声のする方を振り向くと鬼がいた。

 

 美しい女性だ、黒く長い髪に少し着崩した着物…。だが額からはえた角が鬼であることを物語っている。

 

 そしてこの闘気…。

 

 鬼子母神…か。晴夢の嫁さん…かな?

 

 

「お初にお目にかかるのじゃ。わしの名は鬼姫じゃ」

 

「時成 鏡夜です。晴夢の親友です」

 

「敬語はいらんぞ?鏡夜よ」

 

 

 酒を片手に俺の隣に座る鬼姫。

 そしてはるか遠くにいるカロを見る。

 

 

「強いのぅ…あの狼」

 

 

 サラッと狼の妖怪だということを看破しているがそこはスルーし、俺は言葉を返す。

 

 

「俺の相棒だからね…。鬼姫の目線からいうと、夫の親友の相棒だな」

 

「それはそれは…強そうな肩書じゃのぅ!じゃが一つ訂正じゃ。残念ながらまだわしは晴夢の嫁ではない」

 

「そう?お似合いだと思うけどね」

 

「それは嬉しいのぅ!わしは晴夢にゾッコンじゃからの!」

 

 

 本当に嬉しそうに言う鬼姫。

 晴夢もいい嫁さん持ったな…。いや、嫁さんじゃないんだっけ?

 

 まぁ、どっちでもいいか。

 

 杯に入った酒を仰ぎながら鬼姫は挑戦的な笑みを浮かべて言う。

 

 

「見ているだけではつまらんじゃろう?鏡夜。どうじゃ?わしと戦わんかのぅ?」

 

 

 一瞬鬼姫から尋常ではない鬼気が発せられる。

 

 まったく…こんな殺気を受ければ…黙っているわけには行かなくなるじゃないか…。

 

 

「いいねぇ…体は動かしておきたいと思ってたんだ。俺と戦ってくれるか?」

 

「喜んで!じゃな!」

 

 

 鬼姫の持っていた杯と酒がいきなりどこかに消える…。

 どこに行ったんだ?まあ、いいか。

 

 鬼姫と俺は同時に立ち上がり、互いに笑みを交わしたあと…。

 

 互いの拳が交差した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

sideカロ

 

 

 戦いが終わってしまったので鏡夜の霊力を探していると遥か遠くでいきなり巨大な土煙のようなものが上がった…。

 

 その方向には鏡夜の霊力があった。

 

 むぅ…鏡夜は戦いをはじめてしまったみたいだ。

 こうなると私は暇だ、なんせ、私の対戦相手は期待外れにもほどがある弱さだった。

 もう終わってしまった勝負。鏡夜の親友ということで少しは期待していたのだけど…ね。

 

 

「おぉ~派手にやってんなぁ…。やっぱり鏡夜とおっぱじめやがったかぁ~」

 

「!?」

 

 

 背後から緊張感のかけらもない…もう消し飛んだはずの男の声がする。

 咄嗟に振り向くとそこには、衝撃によって押し上げられた地面に腰を掛け、子供のような無邪気な笑みを浮かべた…。

 

 晴夢がいた。

 

 

「ん?どうしたよカロ。まさか…あの程度で俺が死んだとでも?」

 

「確かに消し飛んだと思ったんだけどなぁ」

 

 

 そう、確かに消し飛んだ。

 塵も残さず…。

 

 だが、晴夢は笑う、悪戯が成功した子供のような笑みで…。だがどこか獰猛さと危険さを含んだ笑みで…。

 

 

「消し飛んだ?塵も残さず?()()()()()?そこいらの生命と俺を一緒にするなよ そんなモノでは死なない」

 

 

 晴夢の言葉を聞きながら…なるほど…と思う。

 

 反則じみた再生能力、命の複数の所持が可能にした生命。生も死もすべてがペテンのように見える…。

 

 なるほど、これが鏡夜と殺り合った相手、なるほど、これが鏡夜に全力を出させる相手、なるほどこれが鏡夜の信頼した相手…。

 

 そうか…これが鏡夜の親友。

 

 

「さぁ、戦いはこれからだ。お楽しみはこれからだ! さぁかかってこい!! ハリー!ハリーハリー!ハリーハリーハリー!」

 

 

 私は俯きながら認識する…。

 

 私の目の前の敵を…私の全力を受け止めてくれる相手を…。

 

 自然と口角が吊り上がっていく…。

 刃物を押し付けられたかのようなこの殺気。油断すれば一瞬で喰らい尽くされるような錯覚を覚える存在感…。

 

 これが鏡夜の親友。

 

 勝てないかもしれない…!

 

 

「どうする?どうするんだ?倒すんだろ?勝機はいくらだ 千に一つか万に一つか 億か兆かそれとも京か」

 

 

 だがそれがどうした?

 

 

「それがたとえ那由他の彼方でも私には十分すぎる!!」

 

「よく言った!それでこそ鏡夜の相棒!さぁ!!再開だ!!」

 

 

 狂ったように、三日月がのように、心底楽しそうに、ただただ喜色を感じさせる笑みを浮かべる晴夢。

 だが、その顔はどこか鏡夜と重なった…。

 

 そして、私と晴夢の拳は交差する。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 





 晴夢さんとカロさん 鏡夜さんと鬼姫さん
 こんな感じの対戦カードになりましたねぇ…。

 
 前編とあるようにもう少しコラボ、続くんです。

 なぜか長くなってきちゃってね…。

 感想待ってます!
 次回も頑張って編みます!
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