千年ロッドに選ばれた無個性少年   作:遊人

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2018年ギリギリ投稿




悪夢再び

上鳴のスマートフォンから聞こえてくる声、それはできることなら二度と聞きたくなかった声

 

しかし薄々は感じていた

 

近い未来、彼が(ヴィラン)として再び避けては通れない壁として立ち塞がるであろうと

 

しかしそれは余りにも早すぎる再戦

 

たまの休日、きたる林間合宿にむけてクラスメイトと和気あいあいと買い物に来ていた中で最悪の衝突

 

しかも既にクラスメイトの一人は敵の魔の手に墜ちている

 

飯田「答えろ!緑谷出久!尾白君はどうしたんだ!」

 

八百万「そうですわ。尾白さんを返しなさい!」

 

緑谷「まあまあ、そう焦らないで。

 

僕としても今日は一仕事終えて楽しい午後の余暇を楽しむつもりだったんだけど。

 

まさかそっちから僕に近づいてくれるなんて思わなかったよ。」

 

 

葉隠「ッ!?」ビクッ

 

切島「さっきから聞いてりゃ好き勝手言いやがって、やい!どこにいる!尾白を早く返せ!」

 

上鳴「ちょっ、おい!スマホ壊れるって・・・」

 

業を煮やした切島が上鳴の持ってるスマホを強奪し激昂する

 

緑谷「ハイハイ、教えてあげるから。

 

場所は○○棟の屋上、警備や鍵はこっちでクリアにしといたから

 

そのかわりすぐ来てよね。

 

 

 

 

 

 

 

あまり遅いと尾白君に二度と会えなくなるかもよ。

 

あとプロヒーロー呼ばれたりしたら焦ってなにするかわかんないかもね。」

 

飯田「ぐぅっ・・・尾白君の、尾白君の声を聞かせろ。まだ無事なんだろうな!?」

 

電話越しに問いただすとため息の後に声が聞こえた。

 

尾白「・・・みんな。」

 

瀬呂「尾白!ダイジョブか!?」

 

上鳴「待ってろ。すぐにそこに行って緑谷ケチョンケチョンにしてお前を助け出すからな!」

 

尾白「みんな、ありがとう。

 

でもダメだ、みんな来ちゃいけない。

 

これは罠だ。俺のせいでみんなを危険な目に会わせられない。

 

だから「ハイハイ、そこまでね」

 

 

緑谷「さすが、雄英高校の生徒、

 

こんな状況なのに自分より仲間の事を気にかけるなんて素晴らしいね!

 

反吐が出そうだよ・・・。

 

まあ、尾白くんはこう言ってるけど君たちがどんな決断を下すか楽しみにしてるよ。

 

それじゃお待ちしてまーす。」

 

プツッ ツーツー

 

空気が重くなる

 

事情を知る由もない周りの喧騒が逆にこの沈黙を耐え難いものに変える

 

 

葉隠「・・・ッ!」ダッ

 

 

飯田「あ、待ちたまえ!葉隠さん!」

 

突如駆け出した葉隠、それを止めようと飯田は手を伸ばすが

 

 

葉隠「あっ!?」

 

 

 

「アセルノヨクナイ。」

 

常闇のダークシャドウが体に巻き付き阻止した

 

常闇「心を乱せばそれこそ最悪の結末しか待っていない、一人で先走るな。」

 

蛙水「そうよ。葉隠ちゃん」

 

 

焦燥に駆られる葉隠をなだめる二人

 

すると

 

葉隠「・・・私のせいなの。」

 

蛙水「え?」

 

葉隠「私が・・・ひぐっ、おじろぐんに、あんなごど言わなげれば・・・えぐっ・・・」

 

葉隠泣きながら先程の出来事を話し始めた

 

蛙水は泣きぐずる葉隠の背中を優しく擦る

 

八百万「・・・過去を悔やんでも始まりませんわ。

 

 

大事なのは、これから何を為すか。

 

この事態をいかに乗り越えるか。」

 

 

切島「そうだぜ!みんなであいつの所に乗り込んでぶっ飛ばして尾白を取り返して、それで終わりだ!」

 

 

飯田「待ちたまえ!」

 

葉隠の励ましと共に尾白救出に逸る気持ちを見せるメンバー達を飯田が制す

 

瀬呂「なんだよ!」

 

上鳴「早くいこうぜ!」

 

飯田「・・・今回の件は、体育祭の時とは違う。

 

先生やプロヒーローが裏で僕らを守ろうと動いてくれるわけではない。」

 

 

体育祭の様に頼れる大人すら知らない完全に自分達しか頼ることのできない戦い

 

飯田「今までの僕なら・・・ここでみんなを説得してでもプロヒーローに連絡することを選択するだろう。」

 

切島「まさか飯田、」

 

飯田は手で切島の言葉を遮ると

 

飯田「相澤先生がいつもいってるだろ。

 

話は最後まで聞くものだ。今までならと言っただろ?

 

緑谷出久は僕たちをご指名だ。

 

仲間の命もかかっている。

 

だから・・・行かない理由はない!」

 

切島「おお!」

 

上鳴「よっしゃ、それじゃ乗り込もうぜ!!」

 

飯田「その前に!

 

皆の買った荷物を貸しロッカーに入れて身軽になってから行こう。」

 

ズルッ

 

瀬呂「し・・・締まらねえ・・・。」

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

切島「ここかぁ!」

 

バアァン

 

 

切島を先頭に屋上に乗り込んだ1-A

 

緑谷「待ってたよ。」

 

「・・・・・・」

 

 

「・・・・・・」

 

そこに待ち受けていたのは黒のローブを羽織った三人の

 

緑谷の後ろに控える二人はフードを被っているので顔はわからない

 

飯田「ああ、来てやったぞ!尾白君はどこだっ!?」

 

緑谷が顎で指し示す。

 

その先には

 

葉隠「尾白君!!」

 

そこには屋上のフェンスの向こう側に両手を拘束された尾白が立っていた

 

 

尾白「・・・・・・・・・」

 

尾白の眼には生気がなく反応がない

 

緑谷「尾白君には特殊な催眠をかけさせてもらったよ。」

 

上鳴「また闇のゲームとか言うのすんだろ!さっさとやろうぜ!」

 

芦戸「さっさとクリアしてやるんだから!」

 

闘志を見せるメンバー

 

「麗しき友情だな。」

 

「あ・・・あんなキラキラした目をして、

 

む・・・ムカつくんだな!」

 

 

緑谷「じゃあさっそくルール説明だ、と言いたいとこだけど今回はこの二人からやらせてもらうよ。」

 

障子「お前はなにもしないのか。」

 

緑谷「今回はゲームマスターとして見守らせてもらうよ。

 

あとは頼んだよ。光の仮面、闇の仮面。」

 

闇の仮面「ハッ必ずや期待に応えて見せましょう。」

 

光の仮面「ま・・・任せろなんだな!」

 

 

切島「来い!」

 

飯田「どんなのが来ようと関係ない!

 

大切な仲間を返してもらうぞ!」

 

麗日「葉隠ちゃんを泣かせた罪を、償ってもらうで!」

 

耳郎「女の涙は、安くないんだよ!」

 

八百万「その通りですわ!」

 

反骨の火を灯した若き血潮

 

その火は闇を払えるのか。

 




今年の夏に軽い気持ちで書いていたつもりが皆様に読んでいただき評価をもらい感謝です。

2019年も頑張って楽しく書いていこうと思います。
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