ここは京都の奥深いところにある屋敷、緋扇邸。
強力な霊力持つ、大天狗たちが住んでいる。
本来なら天狗たちしか緋扇邸にはいないのだが、一つだけ例外がある。それは・・・
???「・・・」(カチャカチャ
緋扇邸のある一室で一人の男が真剣にテレビゲームをしていた。
男の見た目は高校生、灰色の髪が特徴的にも思える。
黒の革ジャンを羽織りジーンズをはいている。
部屋は一人分にしては十分すぎる広さでギターやら男性バンドのポスターなど、いかにも男らしい部屋である。
???「よし、あともう少しで完全制覇だ」
男は相変わらずテレビ画面に集中していた。
そのせいか、ドタドタと誰かが近づいてくる足音に気づくことができなかった。
バンッ!
そして勢いよく部屋の扉が開かれた。
???「おーい秋宗!準備できたか?」
入ってきたのは褐色の少女だった。
白髪の髪を後ろにまとめ、犬歯が出ている口には飴棒が咥えられている。
そして学生服を着ており、豊満な胸を揺らしていた。
???「あっ!?・・・・・」
突然のことに驚いて操作ミスをしていまい、テレビ画面には大きく「game over」と表示されていた。
男は静かにコントローラーを置き褐色の少女に視線を移した。
???「・・・おい、なんてことしてくれたんだよ姐さん、姐さんが突然入ってきたからス◯ークが死んじまったじゃないか。つうか部屋入る前にはノックしろって言わなかったか?」
???「いいじゃねぇかよ別に、それに秋宗が諦めない限りス◯ークは何度でも蘇るんだからさ」
姐さんと呼ばれた少女は笑いながら返答した。
彼女の名は巳虎神マトラ。
鵺と呼ばれる強力な妖怪で強敵との戦闘を好んでいる。
???「そういう問題じゃねぇんだよ!って姐さん、さっき準備とか言ってたけど、もしかしてもう時間なのか?」
???「その通りじゃ、ちと早いがすぐに出発するぞ」
男が扉の方を見ると、もう一人別の少女がいた。
赤く長いを左右で結んでいて、扇子を持っていた。
彼女こそ、この緋扇邸のご令嬢である、緋扇かるらだ。
???「お嬢・・・!今出発って言ったのか?予定じゃあ確か、俺と姐さんとスズツキのおっさんで行く手筈だっただろ?」
かるら「スズツキはちと野暮用があってのう、妾自ら行くことになったのじゃ。とにかく、今回の目的であるあの男をこの緋扇邸に連れて行く。では行くぞ、マトラ、秋宗」
マトラ「任せときな!おひいさん!」
秋宗「ま、お嬢の為にも頑張るとするか」
緋扇邸の用心棒である男、西条 秋宗≪さいじょう あきむね≫は立ち上がり、かるらとマトラとともに目的の場所、ゆらぎ荘へ向かうために緋扇邸を後にした。
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