緋扇邸のオオカミくん   作:アニアス

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新年明けましておめでとうございます!

今年も『緋扇邸のオオカミくん』をよろしくお願いいたします。


第31話 妖狐のミリア

~ゆらぎ荘~ 午後2時

いつもと変わりのないゆらぎ荘。

そこへ続く階段の下に1人の少女がいた。

 

少女の見た目はこゆずや七海と同い年くらい、黒髪のロングヘアで赤紫を基本とした洋服を身に纏っていた。

 

 

 

???「ここに、天狐幻流斎様の霊が・・・!」

 

 

 

少女は少し気を引き締めた様子でゆらぎ荘を見ていた。

 

少女の名は、葛城ミリア。

葛城家と呼ばれる妖狐の娘である。

妖狐は化け狸同様に化けることが可能で今は耳と尻尾を隠している。

そして彼女の周りには狐の頭だけから尻尾が2本生えている式神が2匹いた。

 

何故ミリアがゆらぎ荘に来たのかというと、話は少し遡る。

 

数日前、ミリアはある動画を見つけた。

それは、湯煙郷温泉フェスの動画である。

それには普通の人たちでは信じられないようなパフォーマンスをしているコガラシや秋宗たちの姿もあり、もちろん幽奈の姿もばっちり写っていた。

ミリアはその動画を見て幽奈に目が止まった。

何故なら、幽奈の姿が後三家の1つ『天狐』の中でも最高傑作と言われた天狐幻流斎にそっくりだったからである。

もしやと思い霊波紋も調べると見事に一致したため、ミリアはまだ成仏できておらずにこの町にいると推測したのである。

そして直接ゆらぎ荘へ赴いて幽奈と接触しようとここへ来たのである。

 

 

 

ミリア「では行くです」

 

 

 

ミリアは覚悟を決めて階段をゆっくり上って行った。

 

 

 

式神2「あれっ?人間に変化したままで行くのー?」

 

 

 

幽奈と接触するのにわざわざ素性を隠す必要はないのでは?と式神は疑問に思ってしまう。

 

 

 

ミリア「当然です!天狐一族は依り代としてその肉体を数多の妖狐から狙われているわけですから、妖狐とバレれば警戒されるですよ!」

 

 

式神2「そっかー!」

 

 

 

ミリアの説明に式神はその通りだと納得した。

 

 

 

ミリア(フフフ、天狐幻流斎の霊、ですか。私にもついに追い風が吹いてきたですかね・・・!うまく利用して葛城家の悲願、天狐一族入りを果たしてみせるです!この妖狐、葛城ミリアが!!)

 

 

 

葛城家のために野心を燃やしながらミリアは階段を上って行った。

 

そして階段を上りきり、いよいよゆらぎ荘へ入ろうとしたその時、

 

 

 

ピュッ ピトッ

 

 

 

何処からともなく葉っぱが飛んでミリアの制服に張り付き、

 

 

 

ぽむんっ

 

 

 

変化の術が解けてしまい髪も黒から白へと戻り耳と9本の尻尾が生え、そして何より服もピンクの水着姿になってしまった。

 

 

 

ミリア「なっ・・・!?///」

 

 

 

一瞬何が起こったか理解出来なかったが、ミリアは冷静になって考えてみた。

 

 

 

ミリア(私の変化が上書きされたです!?この葉札術は・・・!)

 

 

こゆず「ゴメンゴメン!驚かせちゃったかな!?ちょっと手品の練習してて・・・!」

 

 

 

すると向こうからこゆずがミリアの元へ慌てて駆け寄って来た。

こゆずは他人に化け狸であることを隠すために帽子を被っていた。

 

 

 

こゆず「ってあれ?もしかして、化け狐!?」

 

 

 

こゆずはミリアの耳と尻尾を見て普通の人間じゃないと少し驚いてしまう。

 

 

 

ミリア「ダサい呼び方するなです!妖狐と呼べです!」

 

 

こゆず「ダサいの?」

 

 

 

化け狐と呼ばれたことにイラついてしまいミリアは自身は妖狐だとうっかり口を滑らせてしまう。

 

 

 

ミリア(はっ!?し、しまったです!つい・・・!)

 

 

 

ミリアはあとになって自分からうっかりカミングアウトをしてしまったと思った。

自分が妖狐であることを幽奈を始め、ゆらぎ荘の人たちにはバレたくなかったというのにやらかしてしまった。

 

 

 

こゆず「でもやっぱりね!ボク実は化け狸なんだ~!」

 

 

 

ミリアが妖怪だと分かるとこゆずは帽子を脱いで自身の耳を見せて化け狸であると明かした。

 

 

 

ミリア(あの動画で変化の術を使っていたのはコイツですね!おそらく幻流斎様の仲間、妖狐とバレるわけには・・・!)

 

 

 

ミリアはこゆずに見えないように背中に葉札を用意して、

 

 

 

ぽむんっ

 

 

 

前の姿へと変化した。

 

 

 

ミリア「わわっ!?元に戻ったです!すごい手品ですねー!」

 

 

 

ミリアはあからさまにこゆずの仕業かと思わせるように演技をしてなんとかこの場を乗りきろうとした。

 

 

 

こゆず「・・・今自分で変化したよね?」

 

 

 

一方何もしていないこゆずは勝手に自分で変化の術を使ったミリアを見てポカンとなってしまう。

 

 

 

ミリア「ななななんのコトです!?私はただのフツーの人間の美少女ですケド!?」

 

 

 

ミリアが必死になって誤魔化していると、

 

 

 

ヒラリッ

 

 

 

ミリア「!?///」

 

 

 

突如スカートが捲れてお尻に風が当たりミリアは少し驚いてしまう。

強い風が吹いたわけでもないのにスカートが捲れてしまうなんておかしいと思い首だけ振り向くと、

 

 

 

七海「ん~。色は白、それに形も普通ねぇ・・・」

 

 

 

紫髪のツインテールの家鳴、七海がしゃがみ込んでミリアのスカートを捲っていた。

七海は目を細めてミリアのパンツの色やデザインなどをチェックしている。

 

 

 

ミリア「な、ななな何してやがるんです!?///」(バッ

 

 

 

ミリアは七海の手を払いスカートを押さえて睨みつけた。

 

 

 

こゆず「あっ!七海ちゃん!遊びに来たの!?」

 

 

七海「こんにちはタヌキちゃん」

 

 

 

こゆずは七海が遊びに来てくれたことを喜び、七海はミリアから払われた手をさすりながらこゆずに笑顔で挨拶をした。

 

七海はこゆずからミリアへと視線を移し、

 

 

 

七海「貴女、もう少し他のパンツを履いてみたらどうなの?今時白だなんて時代遅れもいいところよ」

 

 

 

履いているパンツのダメ出しをした。

パンツ好きの七海にとっては白は時代遅れらしい。

 

 

 

ミリア「なんなんですいきなり!?どうしてスカート捲ってまでパンツを見ようとするのです!?」

 

 

七海「・・・どうして見ようとするのですって?」

 

 

 

七海は目付きを鋭くしてミリアを視界に捉えた。

ミリアは思わず唾をゴクリ飲み込んで後ずさりをしてしまった。

何か深い訳でもあるのかとミリアは考えてみた。

 

そして七海はゆっくりと口を開き、

 

 

 

七海「そこにパンツがあるからでしょ!!このバカちんが!!」

 

 

ミリア「オマエは桜中学校3年B組の担任ですか!?」

 

 

 

首を激しく振りろくでもない解答をした七海にミリアは盛大に突っ込んだ。

こんな解答のために考えた自分が恥ずかしく思ってしまう。

 

すると、

 

 

 

ピュッ ぽむんっ

 

 

 

 

ミリア「!?///」

 

 

 

またミリアがピンクの水着姿へと変化してしまった。

ミリアは振り返り変化の術を使ったこゆずを睨みつけた。

 

 

 

ミリア「オマエまた・・・!///」

 

 

こゆず「ほらやっぱり化け狐・・・あっ妖狐じゃん!今の葉札術で元の変化解いて水着着せただけだもん!」

 

 

ミリア「なんで水着です!?///」

 

 

七海「あら、貴女キツネさんだったの?」

 

 

ミリア「あっ・・・!」(も、もうこうなったら!)

 

 

 

七海にも正体がバレてしまいミリアの中の何かが吹っ切れてしまった。

このままやらっぱなしというわけにもいかず葉札を構えた。

 

 

 

ミリア「この、コダヌキ!!」(ピュッ

 

 

 

ミリアは葉札をこゆずに目掛けて飛ばし、

 

 

 

ぽむんっ

 

 

 

ミリア「オマエも恥ずかしがるがいいです!」

 

 

 

こゆずは変化の術で赤ピンクのフリル付の水着姿へとなってしまった。

これで自分同様に恥ずかしがるだろうとミリアは思ったが、

 

 

 

こゆず「え?ただの水着じゃん」

 

 

ミリア「なっ!?ま、まだまだガキですね!」

 

 

 

こゆずはちっとも恥ずかしがらなかった。

ミリアは動揺したものの、外でこんな姿になっても恥ずかしがらないこゆずを見てガキだと悪口を言った。

 

それを見た七海は、

 

 

 

七海「まぁ外で水着姿にさせれば恥ずかしがるという貴女の考え方もガキだけどね。そんな幼稚な考え方しか出来ないなんてこれはもう悲劇だわ。グスッ」

 

 

 

ミリアを馬鹿にして、からかうかのようにハンカチで目元を拭いた。

 

 

 

ミリア「オマエはさっきから何がしたいんです!?」

 

 

 

スカートを捲りパンツをチェックした挙げ句、更に自分を馬鹿にした七海をミリアはもう許さずにはいられなかった。

 

 

 

ミリア「オマエもコダヌキ同様に変化させてやるです!」(ピュッ

 

 

 

ミリアは七海に目掛けて葉札を飛ばしが、

 

 

 

七海「甘いわよ、キツネちゃん」(スッ

 

 

 

七海は右手を正面に翳すと、

 

 

 

ピタッ

 

 

 

葉札が七海の1メートル手前で止まってしまった。

 

 

 

ミリア「なっ!?オマエさては家鳴ですね!?」

 

 

 

ミリアは七海のポルターガイストと霊波紋を見て家鳴だと推測した。

 

 

 

七海「返すわ」(ピュッ

 

 

 

七海はポルターガイストで葉札をミリア目掛けて飛ばした。

 

 

 

ミリア「し、しまっ・・・!」

 

 

 

ぽむんっ

 

 

 

ミリアはかわしきれず変化の術を受けてしまい水色の水着姿になってしまった。

 

 

 

こゆず「あっ!なんかかわいい!」

 

 

 

こゆずはミリアの水着姿を見て思わず可愛いと言ってしまう。

しかしミリアは自分を恥ずかしい目に合わせたこゆずと馴れ馴れしくする気はなく、

 

 

 

ミリア「黙れです!このガキ!」

 

 

 

こゆずに対してまたしても悪口を言った。

 

 

 

こゆず「もうボクも七海ちゃんも11歳だよ!そっちは?」(ピュッ

 

 

ミリア「同い年ですね!」(ピュッ

 

 

 

こゆずとミリアは互いに葉札を飛ばしてそして変化の術を受けてしまった。

 

 

 

こゆず「わっ!コレもかわいいね!」

 

 

ミリア「なぜごく自然にえっちな水着を出せるです!?///」

 

 

こゆず「こういうの教えてくれるお姉さんがいるんだ~!」

 

 

 

こゆずは黄緑色、ミリアは紫色のきわどい水着姿になってしまった。

ミリアはあまりのきわどさに思わず顔を赤くしてしまう。

 

 

 

七海「なんだか面白くなってきたわね、私も混ざるわ」

 

 

 

 

こゆずとミリアの勝負を見てウズウズしている七海は我慢できず混ざろうとしていた。

 

 

 

ミリア「またオマエですか!?邪魔をするな・・で・・・す?」

 

 

 

振り向いたミリアは七海を見て固まってしまった。

何故なら七海の手には鞭が握られていたからだ。

しかも競馬とかでよく見る馬専用の鞭だった。

 

 

 

ミリア「な、なにをするつもりです!?」

 

 

 

ミリアの表情はひきつってしまい冷や汗をかいていた。

 

 

 

七海「大丈夫大丈夫。痛くしないから。むしろ最高の快楽を与えるから!」(ハァハァハァ

 

 

 

一方七海の表情は頬を赤らめ息も荒くなっており、捕まったら何をされるのか全く予測できない。

ミリアは七海の様子を見て顔を青ざめてしまう。

 

 

 

ミリア「ヒィィィィィ!こっちに来るなです!」(ピュッ

 

 

 

ミリアは恐くなりもう一度七海に目掛けて葉札を飛ばした。

 

 

 

七海「無駄よ」(スッ

 

 

 

ピタッ

 

 

 

しかし先ほど同様、また葉札が七海の手前で止まってしまう。

 

 

 

七海「次はどんなのかしら?」(ピュッ

 

 

 

そしてまたポルターガイストでミリアへ葉札を飛ばした。

 

 

 

ミリア「同じ手を何度もくらうかです!」(サッ

 

 

 

ミリアは咄嗟に反応して葉札をかわした。

 

 

 

呑子「なんだか騒がしいわねぇ・・・?」(ふわぁ

 

 

 

するとゆらぎ荘から呑子が出てきた。

寝起きのためか欠伸をしており髪もボサボサの状態だった。

 

先ほど七海が飛ばした葉札が呑子に当たり、

 

 

 

ぽむんっ

 

 

 

呑子「あらぁ?」

 

 

 

変化の術を受けてしまった。

その姿はパンツを帽子代わりに被り、更に胸にはパンツの足を通すところから胸を出している状態だった。

 

 

 

七海「この化け狐がやりました!」

 

 

ミリア「なっ!?」

 

 

 

七海は即座にミリアに指をさして彼女の仕業だと呑子に説明した。

 

 

 

ミリア「オマエなに私に罪を擦りつけてるんです!?」(ユサユサ

 

 

 

濡れ衣を着せられたミリアは七海の肩を掴んで激しく前後へ揺さぶった。

 

 

 

七海「えぇ~?変化の葉札使ったのキツネちゃんでしょ?ねぇタヌキちゃん」

 

 

こゆず「うん、そうだね」

 

 

ミリア「ぐぬぬぬぬ~!」

 

 

 

確かに変化の葉札は元はミリアが飛ばしたため、七海の言うことにも反論できず言葉が詰まってしまう。

 

 

 

呑子「あらぁ、七海ちゃん来てたのぉ?そっちはこゆずちゃんのお友達?いらっしゃぁ~い!」

 

 

 

恥ずかしい姿になっても呑子は明るく七海とミリアに挨拶をした。

普段からゆらぎ荘でも水着姿である呑子にとってはこの程度の格好は大したことはないのだろう。

 

 

 

ミリア「平然です!?なんと器もお胸も大きなお姉さんですか・・・!」

 

 

 

怒られると思ったがあっさり許してくれた呑子を見て驚いてしまう。

このままでは寒いと思いこゆずとミリアは変化の術を解いた。

そしてミリアは本題を切り出した。

 

 

 

ミリア「私は別にそこのコダヌキと家鳴の友達でも何でもないのです!私はここの幽霊さんに用があってですね・・・」

 

 

こゆず「幽奈ちゃんに?」

 

 

呑子「幽奈ちゃんならコガラシちゃんとお使いに行ってるけどもうすぐ帰ってくるわよぉ~」

 

 

七海「あら、やっさんもいないの?」

 

 

 

こゆずと呑子の台詞から出てきた『幽奈ちゃん』という言葉にミリアは反応した。

 

 

 

ミリア(幽奈ちゃんとは?幻流斎様の他にも幽霊がいるですか・・・?いや、幻流斎様が素性を偽って?まぁいいです、それよりさっさと決着付けてやるです!)

 

 

 

ミリアはいろんな推測をしたが、今は取り敢えずこゆずとの変化勝負を決めようとした。

ミリアは大型の葉札を出し、それを受けてこゆずも大型の葉札を出した。

 

 

 

ミリア「同い年でこの私と互角の変化勝負をできるヤツがいたとは驚きなのですよ、コダヌキ!」

 

 

こゆず「ボクは信楽こゆずだよ!キミは?」

 

 

ミリア「葛城ミリアです!」

 

 

 

ボムンッ!!

 

 

 

大きな音と共に煙が吹き出しそれが晴れると、ゆらぎ荘と同じ大きさの九尾と同じくらい大きい緑色の水着姿の千紗希が現れた。

そして九尾の頭の上にはミリア、千紗希の頭の上にはこゆずが乗っていた。

 

 

 

ミリア「何ですかその巨大な女は!?」

 

 

こゆず「千紗希ちゃんマンだよ!」

 

 

ミリア「意味がわからないです!」

 

 

 

変化でどんなものを繰り出してくるのか予測していたミリアも流石に予想外だった。

 

 

 

式神1「あぁっ、ミリアしゃま・・・!」

 

 

呑子「気をつけて遊ぶのよぉ~」

 

 

七海「タヌキちゃんとキツネちゃん、あんなところに乗って大丈夫かしら?」

 

 

 

式神2匹はハラハラしており、対照的に呑子と七海は軽い感じで見ていた。

千紗希マンと九尾は互いに攻撃を仕掛けたが2体とも攻撃を防ぎきれず受けてしまい、

 

 

 

ボムンッ!!

 

 

 

2体同時に消えてしまった。

 

 

 

こゆず・ミリア『あ・・・』

 

 

 

その影響でこゆずとミリアは地面へと落下してしまった。

 

 

 

七海「あら大変」

 

 

呑子「んもぅ!気をつけなさいと言ったそばからぁ~」

 

 

式神1・2『ミリアしゃまー!!』

 

 

 

呑子と式神たちは落下する2人を助けようとすると、

 

 

 

がしっ

 

 

 

買い物から帰って来たコガラシと幽奈がこゆずとミリアを空中でキャッチした。

コガラシはこゆず、幽奈はミリアをキャッチした。

 

 

 

呑子「おかえり~!コガラシちゃん!幽奈ちゃん!」

 

 

七海「お見事」(パチパチ

 

 

 

七海はこゆずと七海をキャッチしたコガラシと幽奈に拍手を送った。

 

 

 

コガラシ「気をつけねぇとダメだろこゆず!」(スタッ

 

 

こゆず「ご、ごめんなさい・・・」

 

 

 

地面へ降り立ちこゆずはコガラシから起こられてシュンと落ち込んでしまう。

 

一方空中で幽奈にキャッチされているミリアはというと、

 

 

 

ミリア(て、天狐幻流斎様!?)

 

 

 

今回の目的である幽奈が目の前にいるため焦っていた。

 

 

 

ミリア(しまったです・・・!妖狐の姿では天狐の人間に警戒されてしまうです・・・!)

 

 

 

今のミリアは服装は普通だが耳と尻尾が生えており一目で妖狐だと分かってしまう。

もし自分の素性がバレてしまえば計画が破綻してしまう。

ミリアが必死になって打開策を考えていると、

 

 

 

幽奈「はじめましめ!湯ノ花幽奈と申します!化け狐さん、ですよね?こゆずさんと七海さんのお友達ですか~?」

 

 

ミリア「へっ・・・?」

 

 

 

幽奈が笑顔でミリアに自己紹介をした。

ミリアは思わず呆気に取られてしまう。

妖狐だとバレたにもかかわらずまったく幽奈に警戒されず、一体どうなっているのかと疑問に思ってしまう。

 

 

 

七海「幽霊さぁーん!気をつけた方がいいわよー!」

 

 

幽奈「えっ?」

 

 

 

すると、地上から七海が幽奈に声を掛けた。

 

 

 

七海「その子のことは妖狐と言わないとダメなの!もし化け狐なんて言ったらボコボコのギッタンギッタンにされるわよぉー!」

 

 

 

七海は半分本当のこと、半分嘘のことを幽奈に話した。

 

 

 

幽奈「ボ、ボコボコ!?すす、すみません化け・・・あぁ妖狐さん!わざとじゃないんですぅ!!」

 

 

ミリア「オマエもう黙れです!」

 

 

 

幽奈は七海の話を鵜呑みにしてしまい慌ててミリアに謝り、ミリアは顔を真っ赤にして七海に怒鳴った。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

 

あの後、ゆらぎ荘の大広間で仲居さんからもてなされてミリアはお菓子とお茶を頂いており、みんなでワイワイ騒いでいた。

 

 

 

幽奈「そうですか!温泉郷フェスの動画を観て、なんだかテレちゃいますねー!」

 

 

ミリア「で、です!」

 

 

 

幽奈は少し頬を赤らめて照れていた。

 

ミリアは幽奈に会いに来た理由をフェスの動画に出た幽奈に一目会ってみたかったからと誤魔化した。

 

幽奈が記憶をなくしていると聞いたミリアは一体どうしたものかと考えていた。

 

 

 

ミリア(私がお教えすれば記憶が戻ったりするですかね・・・?)

 

 

式神1「ミ、ミリアしゃま!ミリアしゃま!」

 

 

 

すると、式神たちがミリアの耳元で他の人たちに聞こえない程度であることを知らせようとした。

 

 

 

式神1「こちらのみなしゃまの霊波紋を葛城家のデータベースと照合してみたところ、とんでもないコトが!」

 

 

式神2「あのおっぱい大きなメガネのお姉さんは宵ノ坂の娘でしゅ!」

 

 

式神1「そしてあのお兄さんは2年前の合戦に現れた八咫鋼を継ぐものでしゅ!」

 

 

 

式神たちから呑子が『宵ノ坂』、そしてコガラシが『八咫鋼』だと聞かされたミリアは思考がフリーズしてしまう。

そして徐々に自分が今とんでもないとこにいることを理解した。

 

 

 

ミリア(御三家の者が揃ってるです!?これが偶然!?いやどう考えても何かあるです!このゆらぎ荘には!)

 

 

 

確かに最強と言われている者たちが1つの場所に集まっているなどいくらなんでもおかしすぎる。

ミリアは取り敢えず幽奈に天狐幻流斎のことを伏せておくことにした。

もし仮に言ってしまえばとんでもない事態を引き起こしてしまいそうだからだ。

 

 

 

こゆず「ねーねーミリアちゃん!」

 

 

ミリア「なっ、なんですこゆず!?」(ビクッ

 

 

 

不意にこゆずが声を掛けてきたため、ミリアは少し驚いてしまう。

 

こゆずはミリアに、

 

 

 

こゆず「また遊ぼうね!」

 

 

 

もう一度遊ぼうと笑顔で約束をした。

ミリアは呆気に取られてしまうが周りを見渡すと和やかなムードが部屋中に広がっていた。

とても御三家が集っている空間とは思えない。

 

 

 

ミリア「・・・まぁたまになら、また勝負してやってもいいです!」(なんなのですかね、まったく。気が抜ける人達です。まぁまた調査に来る時のいい口実ができたですね!)

 

 

 

ミリアの緊張の糸もほぐれまた遊びに来ることを楽しみに思うのだった。

 

すると突然、ミリアの目の前にせんべいが現れた。

ミリアは一瞬ビックリしたがよく見ると、

 

 

 

七海「あげるわ」

 

 

 

隣に座っていた七海がミリアにせんべいを差し出していたのである。

 

 

 

ミリア「い、いいんですか?」

 

 

 

あれだけ自分のことをからかっていた七海がお菓子をあげてきたのだからミリアはキョトンとなってしまう。

 

 

 

七海「いいわよ、今はそんなにお腹すいてないし。それからタヌキちゃん、キツネちゃんが遊びに来たら私に連絡してくれないかしら?私も勝負したいから」

 

 

こゆず「うん!いいよ!」

 

 

 

ミリアは七海を見て、実は根が優しい子なのだと思った。

 

 

 

ミリア「・・・まぁ七海とも勝負してやってもいいですけど、当然私が勝つです!」(バリッ

 

 

 

ミリアは七海から受け取ったせんべいを食べながら自信満々に勝てると言いながらも内心ではとても楽しみに思うのだった。

 

そして七海はミリアがせんべいを食べたことを確認すると、

 

 

 

七海「ふ~ん?でもまぁ、取り敢えずこの勝負は私の勝ちね」

 

 

ミリア「んっ?」

 

 

 

不敵な笑みをミリアに向けた。

ミリアはどういうことなのか分からなかったが、次の瞬間、

 

 

 

ミリア「・・・・・!!??」

 

 

 

ミリアの口の中に突然辛い味覚が広がり思わず手で口元を押さえて涙目になってしまう。

 

 

 

こゆず「ミリアちゃん!?」

 

 

幽奈「だ、大丈夫ですか!?」

 

 

コガラシ「七海!お前何したんだ!?」

 

 

 

こゆずと幽奈がミリアの側に寄りコガラシは七海が一体何をしたのかと問い詰めていた。

 

 

 

七海「べっつにぃ~、そんな大袈裟なことはしてないわよぉ~」

 

 

 

そう言いながら七海はみんなに赤い小瓶を見せびらかした。

小瓶のラベルには大きなドクロマークが貼ってあり『HELL SOURCE』と記載されていた。

 

 

 

仲居さん「十分大袈裟ではありませんか!」

 

 

 

仲居さんを含め全員、七海が先ほどミリアに渡したせんべいにソースを掛けたのだと理解した。

 

 

 

ミリア(七海はいつか!!絶対に痛い目にあわせてやるですぅ!!)

 

 

 

辛さに耐えながら七海に復讐してやると心に誓うミリアだった。

 

 

 




という訳で今回は秋宗くんが登場しませんでしたが、こういう回もたまに出ますのでどうかご了承ください。

感想の程、よろしくお願いいたします。
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