ザビ家末弟の奮闘記   作:ボートマン

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今回は文短めです。
どうにか年内にもう1話書き上げたいなと考えてます。


第6話

第三次降下作戦は無事に成功しオセアニア大陸及び中央・東南アジアを支配下に置きジオン軍は地上の半分を制圧した。

 

だが、戦線が拡大したことにより補給が滞ってしまい戦線は膠着状態となった。

 

そんな中、オデッサ基地の一室でレインは再びガルマと通信していた。

 

この時ガルマは第二次降下作戦の功績で、准将に昇進し地球方面軍司令に着任していた。

 

「独立部隊・・・ですか?」

 

『そうだ。正確には遊撃部隊が正しいだろう。』

 

「ふむ・・・」

 

ガルマの言葉にレインは考えていた。

 

「(独立部隊ならどこかに所属せず独自で動くことができるな・・・)」

 

『レイン?』

 

「司令、謹んでお受けいたします。」

 

『そうか。それとおめでとうレイン大佐。』

 

ガルマの大佐という言葉にレインは驚き目を丸くした。

 

「大佐・・・とは?」

 

『ふふ、実はドムの開発と第一次降下作戦の功績により大佐に昇進することが決まったんだ。』

 

突然の昇進に驚く中ガルマから理由を聞かされるが、それでもそう簡単に昇進するものなのかとレインは驚いていた。

 

とはいえ何時迄も驚いているわけにはいかなかった。

 

「わかりました。ジオン勝利の為に更に励みます。」

 

昇進を受けたレインをガルマは嬉しそうに頷いていた。

 

『そうか。母艦としてガウ攻撃空母とファットアンクルを1隻ずつ送る。人員に関してはどうする?』

 

「人員に関してはこちらで決めるつもりです。」

 

人員に関しては当てはある為問題はないことを伝えた。

 

『わかった。これから大変だと思うが体には気をつけるんだぞ。』

 

「それはガルマ兄様も同じですよ。お互いに頑張りましょう。」

 

実際司令になったことで、とても忙しいはずだろう。

 

『そうだな。父上も心配していたからたまには顔を出してあげろよ。』

 

「わかっていますよ。それでは。」

 

通信を切り椅子にもたれかかり、レインは眼を閉じ考え始める。

 

如何にドムがザクより優秀で量産が開始されても、物資の乏しいジオンでは多く量産することは難しい。

 

また、不慣れな環境に兵達の中には不安に思う者もいる上に、この膠着状態を連邦の特にレビルがこのまま見過ごすとは思えない。

 

「そのためにはどうにか戦局を有利にするしかない。」

 

そう呟きレインは手元の設計図に目を落とす。

 

設計図に書かれている機体は、型式番号MSMー07ズゴックである。

 

この設計図もドムと同様に機体のフォルムに特徴や武装だけである。

 

この設計図を書いた理由は、第二次降下作戦でキャリフォルニアベースを制圧した時に連邦軍の潜水艦を鹵獲したためである。

 

潜水艦を手に入れたことで開発部は水中型のMSの開発を進めているとルーベから聞き、このズゴックの設計図を書いた。

 

当初はハイゴッグの方も考えたが、下手に高性能すぎる機体を開発すると量産の際に物資を多く消費してしまうため、今はズゴックの方を書いた。

 

それにズゴックのデータを基にズゴックEの開発をできるから、今はズゴックに留めている。

 

今の所、ジオニック社やツィマッド社などの各企業も水中型MSの開発はしたが、水中でのデータが余りないため開発が終了しているのはザクマリンやゴッグなどである。

 

この二機ではまだ心もとないため、バランスがいいズゴックが丁度いいのである。

 

とはいえズゴックの開発が成功しても、慎重に実験を行いデータを採取しなければ事故なども起きる可能性がある。

 

そう考えたレインは眼を開け、MIP社にズゴックの設計図を送り部隊の人員確保の為ににグラナダに通信を開く。

 

「これから忙しくなるな。」

 

レインは気を引き締めやる気を出すのであった。

 

 

 

 

 

 

 


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