半分赤くて、半分青い 作:ホワイトジジイ
死にたい。
そう明確に思ったのはいつの日だったか。
今はもうとうに思い出せなくなった。
けれど、居場所を与えられて、初めて“生きてる”って感じた。
私が初めて得た、私の居場所は、世界にとっての毒である。
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どうせ、死ぬ命。
面白そうだから、大男の話しに乗った。
「つまらないと感じたらすぐに死ぬから」
「ハハハハハ。つまらなければ殺すとは何度も言われたことがあるが……死ぬときたか。
なら、大丈夫だ。君は一生死ぬことはない。
文字通り、“一生”ね。」
今まで、多くのエセヴィランに声をかけられてきた。
けれど、どいつもこいつも私からしたらエセヴィラン程度だった。
つまらない。小人間。くだらない。
私を毒としか見ていない。ちょっと考えれて、手と足と頭がある生物兵器。
そんな風にみる人間に私の躰を差し出したくは無かった。
けれど、“先生”は違った。
私を人として見てくれた。
生物兵器としてではなく、人として。
たしかに、何処かで私を毒の兵器として使おうという打算は、彼は持ち合わせているのかもしれない。
けれど、それでもいいと思った。
先生になら、私はどう扱われても構わない。
“先生"の個性は、人に個性を与える個性だった。
まず手始めにと私に、私の毒に負けない丈夫な身体を個性として授けてくれた。
更に、毒を貯める個性も授けてくださり、えずきと解毒剤の生活からおさらばとなった。
それから、色々な話を聞いた。
彼の成り立ち、No. 1ヒーローの成り立ち。
先生の野心や野望。
きっと、100人居れば、100人が悪と答える大罪人の先生。
けれど、居場所を与えてくれた先生は、私の……
ヒーローだ
毒の個性に耐える身体を持って以降、私の体には明確な変化が訪れた。
肌が普通の肌に戻っているのだ。
すぐさま先生に相談した。
どうやら、私に授けた『超再生』という個性の影響らしい。
今までの肌の色は毒の影響で、変色していただけで、超再生の能力によって徐々に本来の色を取り戻しているのだと言う。
ついでにと、“ショック吸収”や増強系の個性を授けてくれた。
その際、よくもまぁ壊れないものだ。と呟いたのを、増強系の耳は逃してくれなかった。
普通なら、不信感を持つのかもしれない。
しかし、壊れる可能性を考慮しながらも、私に力を授けてくれた先生。
嫌いになるはずがなかった。
私が先生の慈悲を受けてから何日がたっただろうか。
ある日、私は、初めて先生の指示を受け、活動する事になった。
その任務は、雄英高校に入学して、スパイ活動をするということ。
戸籍は先生が作ったから心配ないらしい。
筆記テストも万が一こけないようにと先生が賢くなる個性を授けてくれた。
そして、重要な事を聞いた。
先生の生徒は私以外にもいるという事。
更に、先生の後継は、その生徒から決めるという事。
そして、私が一番後継に近い位置にいるという事。
私は、先生の後継になりたい。
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僕は、オールマイトから個性を引き継ぎ、憧れの雄英高校の入試会場にいる。
ロボヴィランを倒す事でポイントを獲得できるのだけど、個性の連続使用に不安がある僕は、なかなかポイントを稼ぐ事が出来ずにいた。
シュッ
女の子が目の前を横切った。
こんなに美しい女の子がいるのかという程、整った目鼻立ち、艶とハリのある長い髪、引き締まった感じのするスレンダーな体型、、けれど、出るところは出てる。
彼女の一挙一動に目を奪われた。
流れるような華麗な動きでロボを仕留め、口から変なものを吐き出す。
すると、その吐き出した物がロボにかかった瞬間に、ロボは蒸発した。
すごい、彼女と同じ学び舎で過ごし、共にヒーローになれたらどんなに幸せだろうか。
不思議とやる気が漲った。
結果は0pだったけど、試験の日から数日後、合格通知が届いた。
彼女もきっと受かっているだろう。
直感がそう告げている。
きっと、僕はヒーローになれる!!
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うふふ……先生の言いつけ通り、キチンと合格したわ。
私は先生のためだったら、この命さえ惜しくない。