黒魂   作:枯れ木の小説

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やゆよも難しい


死闘

絶体絶命です。

仲間同士で殺し合いを、させるとか頭沸いてるだろ。

俺、死ぬのかな。

タイトル「夜城死す」になってないよね、大丈夫だよね。骸って呼ばれたあの子、めっちゃこっち見てるし。やる気満々じゃないですか。

スイッチがあるなら、すぐオフにするのに。

取り敢えず状況の、確認だ。今から殺し合いをさせられる。骸さんは、やる気満々。

はい、詰み。

殺し合いなんて、した事ないし。相手の様子を見るに経験者だろ。

勝てっこねーよ。

まぁ俺は殺す気、さらさらねーけど。俺はそこまで、一般ピーポー辞めたつもりはない。この勝負の勝利条件は、相手を殺さず自分も死ななず、殺し合いを終わらす事。

現実はとんだ、無理ゲー。

でも、やるしか道はない。

 

「始めろ」

 

男がそういうと、骸は迷いなく走り出す。

そして俺に刃を振るう。俺は、それを紙一重でかわす。この体のハイスペックさをまた、理解する。

 

今のは、完全にオート操作された気分だった。熱い物を触った時、勝手に手を遠ざけるのと、一緒だ。俺の体が危険を察知したのだろう。

 

息をするまもなく、第二撃を振るう。完全に急所狙いに来てますね、はい。人間の急所は、六つあると言われているが、骸は的確に狙いに来ている。

 

俺はその攻撃もかわし、後ろに下がる。

今度は、自分の意思で交わせた。

 

相手が一度止まる

 

「攻撃しないの?」

俺に訪ねてきた。

 

「得物を持ってないからな」

言い訳をしておく。

 

俺がそういうと、灰色の髪の男が動きを見せる。

部下と話しているようだ。話した後に、部下が刀を持ってくる。

 

黒雨だ。

 

「これを使え」

灰色の髪の男がそう言い、黒雨を投げる。俺は、それをキャッチする。これで言い訳する材料がなくなった。俺は、黙って鞘から刀を抜く。

 

綺麗な刃だ。刀を知らない俺でも分かるくらいに、すごい刀だと感じる。あー懐かしい気分だ。俺の口から笑みがこぼれる。

 

まぁ刀をもらったところで卍解できないけど。間違えた挽回だ。卍解したら色々ダメな気がする。

 

「これで大丈夫ね」

そう言って、俺に一瞬で近づき刃を振るう

怖いな。

俺は刀でガードをする。もちろん、この一撃で終わるはずもなく、二撃、三撃、四撃と連続で刃を振るう。俺は刀でガードをするなり、交わしたりする。急所ばかりを狙っているので、回避しやすいまぁ子供だからね。俺が回避しかしていないのに、灰色の髪の男も骸も何も言わない。まぁ言わないなら好都合なので、回避を続ける。本当なら、頸にトンと恐ろしく速い手刀を入れたいのだが、残念ながらそんなカッコイイ事が出来ない。まぁ、そんな事を嘆いていても仕方がない。

 

おっと、気がつけば始まってから二十分近く経っていた。

 

ここで、本日二度目の骸の動きが止まる。

 

「なんで攻撃しないの?」

 

同じ質問だ。

さて、どうするか。ここで正直終わらせたい。

「これは、暗殺の訓練だろ」

俺の言葉に骸は、クエスチョンマークを浮かべる。

「暗殺者が、こんなに時間かけたら終わりだ。十分を過ぎた段階で逃げるのが普通」

「でも、これは訓練」

「訓練でも暗殺だろ。時間を掛けた段階でお前の負けだ」

「…」

心を折るんだ。

頑張れ俺。

 

「これが実戦なら、多対一に持ち込まれ、拷問され終了」

言い訳がここまでくると、凄みが出てくる。

「小鴉一匹で大鴉が釣れる」

「それに、お前の獲物は、もうこれ以上は無理だ」

 

パキンッ

 

俺が、そういうと、骸の刀が割れた。

俺は最初から、刀のみを狙っていた。刀が壊れれば攻撃が出来ない。

「帰る」

逃げの一択。

久し振りにかなり喋ったな。

 

 

 

 

 




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