とある屋敷の一室にて、コノハ言語を理解した日から月日は経ち、なにやら親がはしゃいでいる。
「お母様、どうしたのですか?」
「コノハ!よくぞ聞いてくれたわね!!今からなんと
...なんと!私の兄の家でパーティーを開きます!」
「 ...ほー。」
「反応が淡白 ...というわけで今から馬車に乗ってお城に行くわよっ!」
へー、お城。お城ねぇ ...王様 ...ってお母様の兄ってもしかしなくても ...
「王様なの?」
「そうなのよ!」
すごい、自分の事ではないのにドヤ顔してる。まぁ、その気持ちも分からなくもないけれども。
「というわけで、出発進行!」
ズルズルと引き摺られ、人力車に強制的に乗らされる。
ねえちょっとお母様!?人力車って可笑しい!可笑しいよ!
「まぁまぁ気にしない。」
「大丈夫ですよ、コノハ様。それに、だんだん疲れが気持ちよく ...おっと、そろそろ時間だ。」
そういう考えしちゃいけないと思う。変な扉開かないで、あかずの扉にしといて。
そんなことを考えていると人力車が動き出す。
車を引いているのが獅子の獣人なので進むのが早い事早い事。
森を抜け、獣王国の年と言ってもいいところに入るとわぁわぁと歓声が聞こえた。
国王はどうやら4年前に天才児が産まれたと皆に話し、4年後の今日お祭りを開くだのなんだの触れ回っていたことがわかる。
本当に辞めてほしい。恥ずかしいから。
人力車が門の前に止まると王様と王妃様、それと王子がやってきた。
母は人力車から降りたので僕もそれに倣ってタンと地面に降り立つ。
「初めまして、コノハ。叔父さんだよー」
「カリオンとは従兄妹になるのね。ほら、挨拶なさい」
「俺はカリオン、よろしくな!」
すごい、なんかほわほわしてる。
カリオンって人以外ほわほわしてる。すごい。
あ、自己紹介しなきゃ。
「初めまして。クレハとその夫のアカバの娘、コノハです。」
「私の娘は天才なのよ!!」
後ろで両親がきゃあきゃあ言ってる気がするが気の所為だと思いたい。
あ、花瓶が20秒後落ちる。
「母様、花瓶が20秒後落ちるの。」
「流石我が娘ね!」
「いい加減にお黙りになって。」
スキルってやっぱり便利なのね。
考えだしたヴェルダナーヴァは天才なんじゃないかしら。
あー、両親と叔父叔母がきゃいきゃいしてるなぁ。帰りたいなぁ!
「 ...コノハ、あっちで遊ぼうな。」
「うい。」
カリオンって歳上なんだね、初めて知った。
それにマトモだという。あのほわほわ空間にいると自然とそうなるのかな。
両親にも見習って欲しいな。切実に。