双嵐   作:文月りんと

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ニューミラーワールド


8.王蛇/9.激昂

『はぁはぁ…』

V3はアマダムが率いたミラーモンスター軍団に苦戦していた。無尽蔵に出現するミラーモンスターに比べ、明らかな消耗戦を強いられたからだ。

『だが、諦めるわけにはいかないな』

アマダムの近くに居る女子高生の様子を見るに、彼女も苦しみ出しているように見えた。

『仕方ない、この技を使うのは賭けだったが…』

V3は覚悟を決めた。

『フン、何をする気でおじゃるか、仮面ライダー!』

『とっておきの秘密兵器ってヤツだ。いくぞ!!』

V3は逆ダブルタイフーンを行うべく、準備を整えた。その時…。

『ウワワァァァァーッ!』

真司が落ちた穴から赤龍と共に一人の戦士が、赤龍の胴体にしがみつきながら、出現した。

『まさか、アレは…』

『そんなバカな! どうしておまえがその姿になっておる!』

アマダムもV3も戦闘行動を止め、赤龍と戦士を見ていた。

『風見さん! 俺です! 城戸、真司!! おい! 相棒、いい加減、言うこと聞けってば!』

赤龍ことドラグレッダーを一発ぶん殴ると、ようやくコントロールを取り戻したのか、龍の上に立ち上がる事ができた。真司は仮面ライダー龍騎となったのだ。

龍騎はすぐにベルトのカードデッキから、カードを一枚引き抜く。左腕に装着したバイザーと呼ばれる召喚器にカードをセットする。

【アドベント】

電子音と共に、カードと同じ音声がバイザーから鳴り響く。

ドラグレッダーの目が光り、V3の援護をすべく、火球を何発も吐き始めた。

『ギャァアアア!』

ミラーモンスターが一気に駆逐されていく。

『我が輩の家来達がぁ! よくもやってくれたでおじゃるな! かくなる上は我が輩も変身するでおじゃる!』

またアマダムの腰にあった指輪が多数、周囲を回り出した。

『へぇんしぃん!』

アマダムが目にも留まらぬ速さで変身し、爆発した。爆風と共に、徐々に姿を現していく。

『…ここかぁ。祭りの場所はぁ』

首を鳴らし、紫色の蛇のような出で立ちをした仮面ライダー王蛇が出現した。

『アイツは…浅倉威!?』

 

 

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アマダムだった人物は、王蛇へと変身し、戦いを挑んできた。龍騎のように腰のカードデッキから、カードを引き抜く。

『浅倉ぁ? 違う、俺はアマダムだ! …この姿になると、元の人格が色濃くなるのが難点だなぁ、なぁおい!』

確かに口調の雰囲気が先程のアマダムとは異なっている。王蛇は錫杖のような蛇の形をしたバイザーに、カードをセットする。

【ファイナルベント】

どこからか召喚されたサイのミラーモンスター、ヘビのミラーモンスター、巨大なエイのミラーモンスターが合体していく。

『さぁ、目障りな龍から、消し去ってやるよ!』

そう言うと、合体したモンスターの腹からブラックホールが発生する。王蛇の周りにいたミラーモンスター達も堪えきれなかった者から吸われていっているようだ。

『アハハハッ!! 良い気分だ!』

先程まで家来達に激昂していたアマダムとは思えぬ程、性格も変化していた。

『…くっ、なんという力だ!』

V3は周囲の建物にしがみつき、なんとか耐えている。

『ちくしょう、引き寄せられる! あっ!』

龍騎は女子高生がブラックホールに引き寄せられているのを確認した。

『このままじゃヤバイ! こうなりゃ、相棒! 久しぶりにやるぞ!』

『ガァァァァッ!!』

龍騎はカードデッキから一枚カードを引き抜き、バイザーに差し込んだ。

【ファイナルベント】

龍騎が更にジャンプをし、それを守るようにドラグレッダーもまた龍騎についていく。そして、龍騎目がけて特大の火球を吐いた。

『ドォォォォリャアア!!』

空中でドラゴンライダーキックが完成し、王蛇目がけて必殺キックをお見舞いする。

『なんだとぉ!!!』

龍騎のキックは王蛇に直撃し、爆発した。

『オオオオオオッ!!』

王蛇は爆発し、合体ミラーモンスターも分離すると、ブラックホールが停止した。

『やったか!?』

安堵したV3が口走る。

『ホホホ…ダメでおじゃる。そのセリフを言うと、相手は死亡フラグをキャンセルする事が出来るのでおじゃるよ!』

『…チッ、しぶといな』

王蛇はアマダムへと元に戻っていた。それだけではない、アマダムは怪人体へと変貌を遂げていた。

『さぁ、ここからが、本当の戦いでおじゃるよ!!』

アマダムはV3の元へ駆け出した。

『風見さん! 大丈夫ですか!』

ライダーキックを浴びせた龍騎はV3のすぐ近くに降り立つ。

『あぁ、問題無い。城戸、おまえも仮面ライダーだったんだな…』

『えぇっと、俺の知っている仮面ライダーと、風見さんとは違うみたいですけどね』

『違うだと? 細かい話はこの戦いが終わった後に聞こう。まずは…』

『えぇ、まずは…』

『『アイツを倒す!』』

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