ファイズが去ったのを見届けると、Xライダーはライドルの状態を確認した。
すると、青い閃光が目の前を掠めた。
『クッ!!』
『お見事、今の攻撃を避けましたカ。流石、伝説の仮面ライダーだけありますネ』
サイガが繰り出したのは、トンファーだった。フライングアタッカーのハンドル部分を武器として使っていたのだ。
『さぁ、もっと楽しみましょウ!』
トンファーの連撃が雨あられのようにXライダーに襲いかかってくる。だが、Xライダーは紙一重で避けていた。
『甘いな。この程度じゃ練習相手にもならんぞ?』
『フッ…そんな挑発には………グッ!?』
急にサイガの動きが止まる。
『まさか…これは…』
大きな心臓の音が一度だけ聞こえてきた。サイガは自分の胸元をおさえ、もがきはじめた。
『なぁ、神さんよぉ、俺様が推測するに、ありゃかなりヤバい状況じゃねぇか? 一度巧の場所へ向かうべきだと思うんだが』
倒れていたはずのスネークオルフェノクもダメージが回復したのか、Xライダーに歩み寄ってきた。
『そうは言うが、コイツは今ココで倒さんと、厄介になりそうでな』
『フハッ! この程度でワタシは負けませんヨ!』
『おっと!』
Xライダーとスネークオルフェノクは大振りのトンファー攻撃を避けた。
『それなら、親玉用に取っておいた俺様とっておきの技が役に立つかもな。
よーし、テメェに披露してやるぜ!』
スネークオルフェノクは自分の胸元を殴りつけた。すると、頭部の牙が大きくなっていく。
『神さん! 俺様の次に大技を撃てるよう、準備しといてくれよな!』
『お、おい。どうする気だ?』
『まぁ、見てろって!』
『行くぜ、仮面ライダーもどき!!』
スネークオルフェノクは苦しんでいるサイガを捕まえようと、両手を広げマウントタックルをする姿勢で突撃していった。
『!?』
回避出来なかったサイガはスネークオルフェノクにあっさりと捕まってしまう。
『離し、なさイ!』
『イヤだね、俺様にはこういう時くらいしか見せ場がねぇからな! 食らえ!!』
スネークオルフェノクは頭突きをするようにサイガに攻撃を放った。それは先程巨大化した牙による攻撃だった。サイガの首筋に突き刺さる音がXライダーの耳にまで聞こえた。
『グアァァアアアアアッ! 離れロ!!』
サイガは故障気味のフライングアタッカーを切り離し、強制的にスネークオルフェノクを引き離した。
『チッ! へへっ、どうだ! 俺様による必殺の一撃をお見舞いしてやったぜ』
サイガの首筋には牙によって空けられた穴がハッキリと見えた。その穴からは出血に加え、毒液が大量に流れこんでいた。
『次は神さん、あんたの出番だ!』
『言われんでも準備は出来ているさ!!』
Xライダーは、スネークオルフェノクの攻撃中に天高く飛び、それからライドルを軸に高速回転をしていた。その姿は赤いボールのようにも見えた。
『食らえ!! ライドル脳天割り!!!』
赤い弾丸になったXライダーがサイガに向かって飛び出してきた。スネークオルフェノクによる攻撃と毒によって意識が朦朧としていたサイガは直撃を食らってしまった。
『グガッ!』
勢いよく吹き飛ばされ、土煙があがる。
「ば、馬鹿な…。サイガ、ドライバーが…破れるなド…。グッギギ!!」
変身が解除され、男は白い服装に戻っていた。オルフェノクが灰化する症状のように、手からサラサラと砂のように崩れ去ろうとしている。体からは青白い炎も見えた。
「で、ですガ、これデ時間が………稼げましタ」
『よし! 急いで巧と合流するぞ!』