鳥の鳴き声と、目を閉じていてもわかる眩しさが俺の意識を呼び覚ました。
先程まで感じていた肌に纒わり付くような暑さはかなり心地の良いものに変わっていた。まぁ、それでも夏の肌を刺すような暑さには変わりないのだが。
「、、ここどこだ、、」
辺りを見渡すと、赤い鳥居と神社、盆地のような地形に山々が見えた。神社は綺麗に整備されているように見える、おそらく人がいるのだろう。
「助かったかな、、とりあえずここに居れば誰かしらに会えるだろう。それにしてもなんで俺こんな所にいるんだ、、、確か、、」
確か俺は本州を北から南まで自転車で走り抜けるチャレンジをしてるし途中、雰囲気ある神社見つけて、、そっから思い出せん。
「まあ考えても思い出せねえし今は帰ることに集中するか、とりあえず、、この神社に人いないか確認しないとな」
それなりの大きさ、地域にひとつはあるであろうサイズ感雰囲気の神社。鳥居には博麗神社と書いてある。
「すみませーん!誰かいませんかー?」
大きな声で呼びかけてみるが返事はない
「すみませーん!道に迷って困ってるんです!助けてくれませんかー?」
再び叫んでも返事がない、どうやら今は留守のようだ。
「仕方ない、、この暑さのなか日向で待つのはしんどいし、縁側で待たせてもらうか、、」
それにしても綺麗な景色だ、青々とした緑に美しい青空、地形のおかげか夏なのにあの蒸し暑さはなく、清々しい感じがする。にしても、鳥居から見る景色がこの美しい盆地ならいいのになぁ、反対側からの景色の方が綺麗って、、ちょっと勿体ないぜ。
「あぁやべ、色々考えてたら、ちょっと眠くなってきた、、、、」
数時間後
「、、、、、っと、、、」
ん、、?なんか聞こえた
「ねぇちょっと、、」
女の子の声だ、、
「ねぇちょっと起きなさいよ!」
バシッ!
「痛い!」
容赦ない張り手をくらい目を覚ますと目の前には巫女服姿、、??と言えばいいのだろうか、ちょっとだけ俺の知ってる物とは違うが、、まあ、それを着た黒髪の少女が立っていた。年齢は俺より少し下くらいだろうか。
「あー君、ここの神社の人?」
「えぇ、、まあそうだけど」
おっ!これは助かったぞ!
「良かった!俺さ、道に迷って帰れなくて困ってたんだ!助けてくれないかな?」
「勿論良いわよ、あなた見たところ外の人間の様だし早く返してあげなきゃね」
ん?外の人間、、、?なんだそれ
「えっあの、外の人間ってなんなの、、?」
「この世界の外に住んでる人間たちのこと、まあ要は貴方たちの事ね。」
巫女服の少女は淡々と答えてゆく
「待って!ここは俺らの世界とは別の場所なの?」
「そうよ、ここは幻想郷、、貴方たちの常識が私たちの非常識で、私たちの常識が貴方の非常識、そんな世界よ」
少女の発言は俺の胸に刺さった、そんな世界があるのかと、そして強烈に好奇心を煽った。
「すみません、俺帰りたくないです。ここで居候させてもらえませんか?」
どうしてもそんな非常識な世界が見て見たくてつい、俺は叫んでしまった。
「すみません、俺帰りたくないです。ここで居候させてもらえませんか?」
外来人の男は唐突にそんな事を口走ってきた
「はぁ?あんた何言ってんの?ここで暮らすって元の世界に帰りたくないの?」
「いや、まあ確かに帰りたいという気持ちもあるけど、、こんな景色だけでも信じられないくらい美しい世界、見て回りたいって思っちまったんだよ!お願いします!どうか!」
この外来人はわかっていない、この幻想郷が如何に危険な場所か、なんの力もない人間が生きていけるような所じゃないのに。
「いい?この幻想郷はね、確かに美しいわ。でもその分危険なのよ?良いから変なこと言わずにさっさと帰りなさい?」
「それでも、、俺はこの世界を見てみたいんです!」
ちっ、、、聞き分けの悪い、、
「ダメ((いいわ))よ!!」
被せるように私と真反対のことを言う声がし、横を見ると紫が隙間から顔を出し楽しそうに笑っていた。
「紫!何言ってんの!」
「あら、いいじゃなぁい、、、幻想郷は何でも受け入れてこそでしょう?」
「確かにそうだけど、、、、、」
あぁもう、、紫が出てきちゃしょうがないわね、、
「ダメ((いいわ))よ!!」
、、、、、えっ、、、
ちょっ、、
えっ、、、
今、、えっ???
世界が割れた、、???
なんか言ってるけどやべえ、全然頭はいらん、、、
えっ????
「、、、、」
「あら、もしかして貴方驚いてる??」
ウンウン
「あー外来人が紫のスキマみたらそりゃそうなるかあ、、」
えっ隙間??なにそれ、、えっもしかしてそれ??
「驚いて殆ど声もでてないわよ?彼」
「あんたがいきなりそんな出方するからでしょ、、、まぁいいわ、あんた紫が幻想郷で過ごすこと許可したから今からこの隙間含めて幻想郷について説明してあげるわ」
ちょっといきなり話を進めんでくれ、、
「ちょっと話聞いてる?」
「ああ、、、一応、、」
「じゃあ、とりあえず中入って、お茶でも飲みながら話しましょ」
そして俺は迷い込んだ世界に対する興味と今起きたことの衝撃で、興奮した心臓を抑えながら彼女らの後を追った。
ありがと