人狼ゲーム 狂信者の惨劇 ~The Atrocious Of Fanatic~ 作:MOGIぴー
東の死体は、見るからに無残だった。
首はぱっくりと口を開けて、かっと目を見開いた東の頭がそばに転がっていた。
女子はみんな目を背ける。
「なんてことだ・・・」
松前が絶句している。
「一体誰がこんな・・・」
峰花もさすがに顔を青くする。
すると、山月が立ち上がった。
「凄惨な場面を見た後で気分が悪いかもしれないけど」
冷静を装っている山月だが、手は小刻みに震えている。
「占いの結果、言うわね。峰花は白よ」
「・・・あ、私もよね。えっと、津岡さん白」
琴石も気が動転しているのか、座ってうずくまったままだ。
広間に戻って早々、霊能者の西園寺が口火を切った。
「・・・いい知らせがあるわ」
「え?」
「なんだ?」
口々に言う。
「昨日処刑した竜条は・・・黒でした」
「ほ、本当かそれは」
と由良が立ち上がって言う。
「初日に黒を処刑できたのはでかいですね。しかし、まだ油断はできません。それに、竜条を殺したことは余り気持ちがいいものではありません・・・」
福渡が表情を変えずに言う。
「明日あたり、黒出そうだな」
保が首をひねりながら言った。
「私目線、占いはまだ余り大差がないかな」
と津岡がメガネを抑えて言う。福渡は相変わらず敬語で、
「私は白をもらった琴石ちゃんを真と見たいですが」
「白をもらっててもイマイチわからないな」
峰花は正直な自分の意見を口にした。
「占い先を見た感じは、若干琴石のほうが真よりかねぇ。占い先も妥当な線に見えるし」
松前が言った。
「俺には、ギャル女のほうの占い先も妥当に見えるがね」
由良が足を組んで偉そうに座っている。
「占いの話は保留。今は吊り先について考えるべきだわ」
西園寺が最もな発言をする。
「私は今、保君を怪しんでる」
西園寺の意見に驚く保。
「俺? いったいどこに怪しさがあるってのさ」
保が反論した。
西園寺は全く表情を変えず、
「先程から観察していたが、余り発言しないし、もはや同調さえも見受けられない」
と語尾を強く強調して言った。
「ち、ちょっと、余り弟に強く言わないで」
峰花が保の前に来て言った。
「身内だからか? それとも、弟が狼でそれを庇っているのか?」
峰花は西園寺の威圧的な発言に少々、たじろいだ。
「西園寺さん、そこまで言わなくても」
と言いながら、琴石は椅子に座った。
夕日は窓から広間に差し込む。
投票の時間がせまった。
みんなは投票をし始めた。
峰花が投票したのは、「松前」だった。
そして、しばらくしてモニターに結果が表示された。
「松前4票 津岡2票 山月1票 大駅1票 峰花1票 福渡1票」
松前が4票で処刑決定。
「嘘だろ? 待てよ、俺狩人だよ!」
「狩人まじか、でももう投票で決まっちゃったものは」
と大駅は床に目を落として言う。
「やめてくれ! 俺を殺さないでくれ!」
「・・・チッ、外したか」
西園寺は一層不機嫌であった。
突然、扉がノックされた。思わず、西園寺は飛び上がる。
「狼なのは分かってる。でもそのドアは鍵を閉めてる。入ってこれないわ」
と西園寺は自信満々に言ったが、やがて顔は険しくなっていった。
鍵がかかっていたはずのドアは、簡単に外側から開けられてしまった。
「ダメなのか・・・」
西園寺は入ってきた2人の顔を見て言った。
「君らかよ・・・。ねぇ、君らはそんなに残酷なの? 何で首を切ったりするの?どうして、人を殺すことに抵抗を感じないの?」
「抵抗? なんでそんなものを感じないといけないのだ?」
片方が言い放った時、西園寺は目をむいた。
だが、目をむいた瞬間、激痛が走った。
西園寺は自分の胴に深々と刺さった包丁も見た。
そのまま無言で崩れ落ちた。
「・・・」
人狼は既にこと切れている西園寺の死体へさらに近づいて行った。
どうも、委員会には向いていないMOGIぴーです。
人狼が行う殺人劇、進行するデスゲーム。次は霊能者が犠牲者に。
このデスゲームの裏に隠された真実とは・・・。
次回もよろしくです。