一応今回で特異点Fは終わりです。
その後、カルデアの日常を挟んで、次の特異点に移ります!
………………逃げられたか。
「キャスター、やったの?」
「いや、逃げられたみたいだマスター。
オルガマリー、魔力をだいぶ使ってしまったが大丈夫か?」
すると、オルガマリーに抱きしめられた。
「私の心配より、貴方よ!
バーサーカーでの戦闘では、一人だけ残って、セイバーとの戦いでは無茶するし、レフの時にだって宝具や固有結界まで使って!
体は大丈夫なの?
お願いだから無茶はしないで。
貴方にまでいなくなられたら私は……………
私を残して行かないで。」
オルガマリーは泣いていた。
オルガマリーの頭を撫でながら、
「お人好しで優しいマスターだな。涙を拭くんだオルガマリー。
約束しよう。
君を残していなくならないということを誓うよ。 君は私のマスターだからな!」
「ハルキ、約束よ!
いなくなったらダメだからね!」
彼女は笑顔になって、俺から離れた。
「二人ばかり仲良くなってズルいよ!
私もまぜてよ、二人とも!」
頬っぺたを膨らました立夏が、俺達に文句を言ってきた。
「立夏!? 何を言ってるのよ、貴方は?
私達は既に友達でしょ? ねぇ、キャスター?」
「そうだな。マスターの言う通りだ。」
「えへへ~ ありがとう、二人とも!
私だってハルキさんがいなくなったら嫌なんだからね?
みんな、これからもよろしくね!」
「はい、先輩! 私も頑張ります!」
「ハルキくんモテモテだね~
所長と立夏ちゃんに囲まれて。うらやましいなこのこの~
って痛いよ、レオナルド!
何するの!? え? 君が仲間はずれにされて、みんなが仲良くしてるのがなんかおもしろくないって、僕関係ないよね!?
悪いんだけど、四人ともすぐに戻ってきてもらえるかい? カルデアに転送するから。」
「分かったわ。帰りましょう、みんな!」
オルガマリーがそういうと、俺達はカルデアに転送されるのだった。
カルデアに戻ると、ダ・ヴィンチが笑顔で迎えてくれた。
「お帰り、みんな。」
「ただいま。みんな無事に帰れて良かったよ。 なぁ、マスター?」
「そうね! 今日は、ゆっくり休みましょう。」
「おっと! その前に、オルガマリーと立夏くんには、戦力増強の為に新しいサーヴァントを召喚してもらうよ!
此方のサークルの前に来てもらえるかい? これが終わったら、休んでもらって大丈夫だからね。」
「分かったわ。行きましょう、立夏。」
「分かったよ、ダ・ヴィンチちゃん!」
ダ・ヴィンチが、オルガマリーと立夏の二人を召喚サークルの前に案内した。
二人は、ダ・ヴィンチに言われた通りに呪文を唱え、召喚を開始した。
良かった。
オルガマリーもちゃんと召喚できているみたいだな。
? 何か嫌な予感がするが気のせいか?
オルガマリーが召喚した箇所の光が収まると、
「問おう! 貴方が私のマスターか?」
よし、全力で逃げよう!
このままだとオルタの方まで来る気がする!
この二人が顔を合わせると、俺が間違いなく大変なことになる!
って逃げれない!
結界張ってるのか?
「そうよ。私の名前はオルガマリー・アニムスフィア。
貴方のマスターは、私よ。
これからよろしくね。
クラスはセイバーで良かったの?」
「そうです。オルガマリーですね。
よろしくお願いします。
私の真名は、アルトリア・ペンドラゴン。
クラスはセイバーです。」
「アーサー王じゃないの!
私のもう一人のサーヴァントを紹介するわね。
キャスター! って何してるの?」
「……………いや、何も」
俺は出来るだけ、顔を隠しながら答えた。
「??? もう一人のサーヴァントですか?
………………!」
アルトリアは、俺の姿を確認した瞬間凄い勢いで飛び込んできた。
「ちょっ!? 危ないぞ、アルトリア!」
俺は何とか受け止めることに成功した。
「ようやく会えました! お久しぶりですね、ハルキよ!」
「ああ、久しぶり。」
俺もアルトリアの笑顔に、笑顔で返すのだった。