That day, it was missing one of the month 作:サイバーエタニティー
10話
Light of the feeble month
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それは…ある夏の日。
それは…始まりの日。
それは…全てが終わりを告げる日。
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私が中学生の時。私はバンドを組んでいたよね。ギター兼ボーカルだったかな…でもあの日。メンバーが欠けてしまったから…私がしてはいけないことをしてしまったから。
バンドは解散し、私はギターを弾くことから逃げた。
そんな私にもう一度ギターを弾くきっかけを与えてくれたのは私の妹たち。紗夜…日菜…貴女たちなのよ。
あなたたちだけが私の過ちを認め、許し、また音を聞きたいと言ってくれた。
なのに…私は…私は…私はまたギターから逃げてしまった。あなたたちの思いを無駄にしてしまった。
こんなみっともなくて弱い姉でごめんね。
紗夜…日菜…愛してるよ。貴女たちはギターを引き続けて。私みたいに…ギターから逃げないで。
どんなに辛いことがあってもギターと向き合ってね。
あなたたちの奏でる音が聴けるのがとても楽しみです。
貴女たちの姉
氷川 優香より
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優香「ふぅ…疲れたなぁ…」
私は夜な夜な遺書を書いていた。何故か?理由ならひとつしかない。
あの子たちの憧れであることに耐えきれなくなったから。生きることに希望を見いだせなくなってしまったから。
だから私は…誰にも気づかれないように死ぬことを選んだ。
だけどまだその時じゃない。確か母さんが家族旅行に行くって言ってたっけか。
その時に死のう。これなら氷川家に知られることもない。発見も少しは遅れるかもしれない。
その前に甘いものが飲みたい。遺書に頭を使いすぎたみたいだ。どうせ死ぬんだしせっかくなら大好物を飲もう。
そう思った私は日菜が持ってきてくれたはちみつティーキットを取り出して近くにあった500mlのペットボトルの水で紅茶を入れ、はちみつを溶かした。
はちみつは少し溶けにくかった。まるで私の心みたいに。
それを飲みながら私は考えた。あの子たちが理想とする私は何なのだろう。一度でも私があの子たちの理想の姉になったことがあったのだろうか。いや…きっとないんだろうな。そんな事を考えていると頭が痛くなってきた。これ以上考えるのはやめよう。
頭が冴えて眠れない。今日は久しぶりにこのまま星を眺めて夜を更そう。
私ははちみつティーの最後の一口に口をつけた。
別ルートで優香の過去書きたいっす(遠い目)