授業が終わると、一直線に火野 映司の元へ行く。
「初めまして、稲生 拓海です。」
「はじめまして。俺は、
(渡部?あぁ、そういえば有名政治家の息子だったな。確執が出来てから火野を名乗るんだったっけ?)
「こちらこそ、よろしく。」
「で、どうしたの?」
「あ、いや。クラスに友人が居ないのは辛いからな。君は話しかけやすそうな雰囲気だったから。」
「あぁ、なるほどね。あ、俺の方は映司でいいよ。」
「なら、俺も拓海でいい。」
ここに赤い戦士と後の欲望の王の友情が芽生えた。
拓海は栄司に聞いておきたかったことを聞いた。
「なぁ、映司は夢とかあるのか?」
「あぁ、あるよ。俺、世界中の難民の子達を救ったり、そんな世界を変えたいって思ってる。」
「良い夢だな。叶うと良いな。」
「そう言う拓海は、何か夢とか無いの?」
「俺か?俺に夢はない、今はな。でも、誰かの夢を守ることはできる。そう考えてる。」
「そっか。見つかると良いな、お前の夢。」
「あぁ、そうだな。」
「じゃあ、また明日。」
「あぁ、また。」
こうして、学園生活初日は幕を閉じた。
学校が終わりバイクを走らせ、人気のないところへ向かう。最終的に森の奥地に収まった。
「さてさてさーて、いざ使ってみますか。」
オートバジンの後ろから、ギアボックスを取り出す。
「ほー、CSMに勝るとも劣らないクオリティですな。それじゃあ…。」
【5 5 5 enter】
『standing by…』
「変身!」
『complete!』
ファイズドライバーのバックルのサイドから赤い光『フォトンブラッド』が伸び、光が拓海を包む。
「おぉ、スッゲェ。マジでファイズになれんじゃん。それじゃあ……。」
ファイズは落ちている木の枝を纏めて、丸太ほどの太さに縛った。それを、遠い所に置く。
そしてファイズフォンのディスプレイ部分を左に倒し、フォンブラスターへ。
【1 0 3 enter】
『Single mode!』
単発の光線銃にする。が……。
「うっへぇ。俺って射撃下手だなぁ。」
5発撃って2発しか当たらなかったのである。
「それじゃあ…。」
【1 0 6 enter】
『Burst Mode!』
連射モードにしてもそれは変わらなかった。
「そういえば、本編未登場のモードがあったな。」
ファイズポインターをアタッチメントを付け、フォンブラスターに接続する。すると、ポインターから弾道線が出るので、命中率が格段に上がった、
「うっし、まともに当たるようになった。後は……。」
この後、ファイズショットとファイズエッジを試して、テストを終えた。