ウマ娘 プリティーダービー 〜レース前には欠かせない存在〜 作:てこの原理こそ最強
昨日投稿できずすみません
書きだめはしてあるんですがいきなりの思いつきがあったのでこの話を書いてました
「さて、説明を求めようか。先生」
「…」
オレは今自分の職場で正座中。イスに座るでもなく床に正座である
「せんせ〜…?」
「…自分はなにも悪いことはしていません」
「それじゃあ、さっきのあれはなんなんですか…?」
「自分にもわかりません」
「エルのあの言葉、完全に先生に向けたものですよね…?」
「エルコンドルパサーさんが他に先生と呼ぶ人物がいないのであれば、そうですね…」
「もう!はっきりしないですね!男ならズバッと言ってください!」
「…」
エルコンドルパサーさんのあの発言の直後にオレの元に勢揃いしたウマ娘達。来て早々全員から『正座!!!』と言われて今の状態に至る。周りは相当お怒りなご様子の娘達に囲まれて逃げることすらできない
「みんな、一旦落ち着け。先生にだって言い分はあるんだろう」
「そうだ。頭ごなしに追求してはわかるものもわからないぞ」
この姉妹はなんて…今、天使が降臨なされた…
「センセーならその気になれば全員の気持ちを受け止めてくれマース。センセーはそれぐらいの器をお持ちデース!」
シャル。君はなんてことを言うんだ…
「ふぅ…確かにナリタブライアンの言うことも一利あるな。突然のことに冷静さを欠いていたようだ」
腕を組むのはやめてはいないが一度目を瞑ってさっきまでの見下すような鋭い目ではなくなったルドルフ
「そうよね。先生だもんね〜」
怖い笑いからいつもの穏やかな笑顔に変わるマルゼンスキー
「そうですね」
目元の涙をぬぐいいつもの凛とした表情に戻ったスズカ
「…よく考えれば尊敬する先生が安易にそんな約束するわけないですね」
ハイライトがなくなっていた目からようやく光を取り戻したグラス
「ま、まぁ?私は最初からわかってましたけど…」
顔を赤くしながらプイッとそっぽを向いてしまったダイワスカーレットさん
「さ、みんなも落ち着いたようだし。聞かせてくれないか?先生」
「そうですね。今回のことはホントに自分はわからないんです」
ブライアンとハヤヒデに助けてもらったおかげでさっきより大分楽になったので説明に入る
「心当たりとかはないのか?」
「う〜ん…あっ」
「なにかあるらしいね」
「レース前の調整で彼女にお願いを1つ聞いてほしい、と言われました…」
『…』
オレの言葉にその場がシーッンと静かになる
「確かに私も先生にお願いをしたことがある。だからそれを先生が受けたことに関してはなにも言えないな」
「あぁ、私もそうだな」
ルドルフが言ったことにハヤヒデが頷く
「私も、先生にはわがままを聞いてもらってたので何も言えないです」
「同じくです…」
こんなときではあるがやっぱりスズカとグラスは似ている気がする。シュンッとする仕草がおんなじだ
「え〜、先生。私一回もお願い聞いてもらってないんだけど〜」
「私もです!」
いつものおねだりをお願いと思っていないマルゼンスキーとまだ出会って数日のダイワスカーレットさん
「私はそもそも先生にお願いなんてすることもないしな。先生はそんなことをしなくてもいつも助けてくれる」
「ワタシは最初からセンセーに言うことはないデース!今のままで十分カッコいいデス!」
方向性は違うものの同じような思考を持っているブライアンとシャル。それとシャルはそれやめて。結構恥ずかしいから…
「と、言うことは…」
「問題なのは…」
そこで全員がまだつけっぱなしにしてあるテレビを見つめる
「エルコンドルパサーか…」
「そうね〜…」
「…」
「エル、さすがにこれは見過ごせない…」
「首洗って待ってなさいよ!?」
違う感じで闘志を燃やしている。女の娘は難しいなぁ・・・