ウマ娘 プリティーダービー 〜レース前には欠かせない存在〜   作:てこの原理こそ最強

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第21R

休暇。それはいきなり学園側から強制的に取らされたもの。ついこの間エルのレースでパリに行ったときに何日間か空けてしまったため遠慮しようと思ったが、それも含めて仕事だったらしく休みを取らなすぎと叱られ半分で休みをもらった

 

そんな休暇をもらったオレだが久しぶりの1日休みでいつもなにをしていたか忘れてしまい、特になにもすることもなく家でぼーっとしている間にお昼が過ぎてしまった

 

「とりあえず散歩でも行くか」

 

このまま家にいるだけでもいいのだが、たまには外に出るのも悪くはないだろう。顔を洗って部屋着から外用の服に着替えて髪型を少しだけ整えて家を出た。持ち物は財布と家の鍵とスマホだけなので手ぶらも同然である

 

街中をぶらぶらしながら辿り着いたのは大型ショッピングモール。前からあったのは知ってたけど初めて来た

 

中に入って目の前にあったのは案内板。一応目を通したがこれといっても欲しいものはなかったのでここも気の向くままぶらぶらすることにした。そこでなんか口寂しくなったのでポケットに入っていた棒付きの飴を口に含んだ。ちなみにこの飴、常時3、4個は常備している

 

「あれ、先生か?」

 

「ん?おや、お二人さん」

 

何の宛てもなしに歩いているとナリタブライアン、ビワハヤヒデ姉妹がいた

 

「珍しいじゃないか、先生がこんなところにいるなんて」

 

「学園側から休みを取れと叱られしまって。家にいてもすることがないのでこうしてぶらついてるまでです」

 

「なるほどな。確かに先生が休んでいるところを見たことはなかったな」

 

「お二人もこんなところに、珍しいんじゃないですか?」

 

「あぁ。こうして二人で買い物に来るのも久しぶりだよ」

 

「ま、たまにはな。ところで先生」

 

「はい?」

 

「その飴、他にもあるなら一つもらえないだろうか」

 

「あぁ、構いませんよ。味はどれがいいですかね?」

 

「なら今日はこれをもらおうか」

 

「なら私はこれを」

 

「姉貴」

 

「なんだ、私もいいだろう?なぁ先生」

 

「えぇ、あまりはまだありますから」

 

「ふふっ、ということだがブライアン?」

 

「...まぁいいさ。私は()()()もらっているからな」

 

今日も二人はやり合っているな。普段から仲良いのに

 

「ところで二人は今日はどのような用件でここに?」

 

「先ほど言っただろう?ただの買い物さ」

 

「いつか姉貴と走るときが来ると思ってな。手の内を知り尽くしてる者に勝ってこそ真の強者だと私は思うんだ」

 

「同感だ。今から未来のために準備しておくのも悪くない」

 

「ふっ、相変わらず頭でっかちな言い回しだな」

 

「だ!誰の頭がでっかいって!?」

 

「ふっ」

 

「せ、先生!君まで笑うのか!」

 

「い、いや申し訳ない」

 

「先生本当のことを言っていいのだぞ?私はそんなこと言った覚えはないが姉貴自身自覚しているみたいだからな」

 

「ブライアン!」

 

「まぁまぁハヤヒデ。君の頭の大きさは至って平均だ。少し背が高いのとくせっ毛ので他の娘からそう見られてるだけかもしれない。妬みっていうのもあるんじゃないか?」

 

意味ありな目線でブライアンを見てみると焦ったように目を逸らした

 

「ん?何だ先生。何かあるのか?」

 

「いや、どうなんだろうな?ブライアン」

 

「さ、さぁな。ほら、買い物の続きをするぞ。またな先生」

 

「お、おい!ちょっと待て!」

 

二人とも仲がいいな

 

「先生!」

 

「おーダイワスカーレットにウォッカさん。こんにちは」

 

「おう先生!」

 

「先生!私の買い物に付き合ってください!」

 

「え、いやでも...」

 

「頼むよー先生。俺じゃもうコイツの相手無理ー」

 

「ほら行くわよ!」

 

「ちょっ!」

 

んな横暴なー

 

 

 

 

 

 

 

 

 

急遽だがスズカの復帰レースが決まった

 

『先生!スズカの復帰レースが1ヶ月後に決まったぞ!』

 

といきなり保健室のドアを開けてゴールドシップさんが叫ぶ勢いで言い放ち、すぐに出ていきどこかへ走って行ってしまった。廊下は走るなという暇もなかった

 

「そうか。決まったか」

 

よかった。あとは調整さえしっかりすれば

 

「センセー!」

 

「おっと。こらこら入るときはノックするか声をかけましょうね」

 

「えへへ〜ごめんなさいデス♪」

 

謝ってる顔には見えんなー

 

「今ものすごい勢いでゴールドシップが駆けて行ったがなんかあったんですか?」

 

「おやエアグルーヴさん。きっと急ぎの用事があったのでしょう」

 

「センセー!なでなで止めちゃいやデース!」

 

「はいはい」

 

「ごろごろ〜♪」

 

猫か!

 

「二人は何かご用で?」

 

「私がな。そしたらタイキも行くと聞かなくてな」

 

「来ちゃいマシタ!」

 

「何か相談事ですか?ならタイキシャトルさん、一旦離れましょうね」

 

「ウ〜、仕方ありませんネ」

 

「ありがとう。それでエアグルーヴさん、相談とは?」

 

「いや、相談というか聞きたいことが」

 

「いいですよ。答えられることなら答えます」

 

「...スズカの足はどうなんでしょう」

 

「おや、心配だったんですか?」

 

「っ!ま、まぁ元とはいえチームメイトでしたから」

 

「Oh!これがジャパニーズツンデレってやつですね!」

 

「タイキ!」

 

「大丈夫ですよ。サイレンススズカさんの足は完璧に完治しています」

 

「そう、ですか」

 

「えぇ。あれから一年も経っているのでブランクだったり、怪我した娘なら特に気持ちの問題なども考えられますがそこはチームのトレーナーさんが何とかするでしょう」

 

「信じているんですね」

 

「まぁそれが仕事でしょう。自分としてはリギルのトレーナーさんのようにもっと立派になってほしいところですが」

 

「センセーがそんなこと言うなんて珍しいデス」

 

「おっと失言でしたね。どうか内密に、お願いしますね」

 

「ははっ、先生もそういうところがあるのだな。何だか安心したよ」

 

「自分はいたって普通の人間ですよ」

 

「では、そういうことにしておこうか」

 

「ワタシはどんなセンセーでも大好きです!♪」

 

「こらタイキ!先生に迷惑だろう!」

 

「エアグルーヴも先生に抱きつきたいデスカ?」

 

「そんなわけないだろう!」

 

「ははは...」

 

スズカ。みんなお前の復帰を待ち望んでいるぞ

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