ウマ娘 プリティーダービー 〜レース前には欠かせない存在〜 作:てこの原理こそ最強
『さぁ!ついに来ましたウィンタードリームトロフィー!選ばれし18人のウマ娘の競争です!』
『これは夢か現か。敗北など考えられないウマ娘が18人ついに激突する!全世代の頂点は誰だ!』
『WDT、東京レース競技場。2400m芝コースで行われます』
どれほど待ち望んだことか。誰もがそう思っていただろう。夢の対決、選手も観客も一同に介してボルテージが上がる
『ルドルフ様ー!』
『ナリタブライアン!』
やはり皐月賞、日本ダービー、菊花賞を制した三冠ウマ娘のこの二人の人気は衰えない。二人も呼んでくれる観客に手を挙げて応える。
そんな二人に密かに闘志を燃やしているのが皐月賞トライアルの弥生賞に勝ちはしたものの直後に炎症が発見されその3つに出走できておらず、出ていれば三冠確実と言われ幻の三冠ウマ娘と称されているフジキセキだ
「姉さん、その勝負服似合ってる」
「お前がお世辞なんて珍しいな」
「ついに来たな、この日が」
「あぁ。決着をつける日がな」
「その通り!」
ビワハヤヒデ、ナリタブライアンの姉妹対決は観客はもちろん本人達も待ち望んだ対決である。そんな姉妹に割って入るのはなぜかナリタブライアと張り合おうとしているヒシアマゾンだった
「どうしてお前が?」
「他の奴には目もくれねぇ」
「有マ記念で決着をつけたはずだが。受けてやろう」
「そうこなくっちゃ!」
タイマンの意味がわからないビワハヤヒデには何のことやらの話だろう
そして観客はより盛り上がる。ただいま絶好調のチームスピカの登場だ
「私、後ろからじっくり行こうかな」
「え!本当ですか!?」
「嘘に決まってますわ」
サイレンススズカが後方からなどあり得ないことを言い出したのだがスペシャルウィークは信じてしまい、メジロマックイーンがツッコミを入れた
「スペちゃーん!」
「今日はお互い頑張りましょ」
「うん!」
「二人共燃えてますネ!」
黄金世代対決を担うスペシャルウィーク、エルコンドルパサー 、グラスワンダー。お互いに友でありライバル
「あの三人に勝ってこそ真のチャンピオン。今日僕はそれを証明してみせる!」
「最強は私だ」
以前の有マ記念でグラスワンダーとスペシャルウィークに一、二着を奪われ三着で敗北、そしてエルコンドルパサー とは初対決。しかし彼女もまた黄金世代の一人。この三人に勝つまではチャンピオンを名乗れないと気合が入るテイエムオペラオー。しかし最強は自分だと自分を鼓舞するようにエアグルーヴも燃えている
「グラス」
「マルゼンスキーさん」
「怪物、と呼ばれるのは一人でいいかな」
「っ!そうですね」
二人のむける目先にはオグリキャップ。世代は違えど怪物と呼ばれる三人の決着も気になるところである
『最高のコンディションで最高のウマ娘が揃いました。まずは一枠一番、この日のためにアメリカから帰ってきました。音速の逃げ足は見られるのか、サイレンススズカ!』
『黄金時代を牽引したダービーウマ娘。スペシャルウィークは七枠十三番です!』
『サイレンススズカとの対決は今日が初めてですからね』
『まさに夢の対決。ドリームトロフィーの醍醐味ですね!』
『華麗なテイオーステップは見られるのか!トウカイテイオーは二枠四番に入ります』
『ウオッカはジャパンカップを制した三枠五番へ。ダイワスカーレットは桜花賞を制した大外十八番に入ります。永遠のライバル対決の行方は!』
『一枠二番にはメジロ家の令嬢、長距離の覇者メジロマックイーン。七枠十四番には規格外の末脚を持つゴールドシップが入ります』
『持久力を武器とする二人、注目ですね!スピカのメンバー七人が全員出走です!これはすごいことですよ!』
『しかしリギルはそれを上回る十人が出走です!ドリームトロフィーでは常連のウマ娘、皇帝シンボリルドルフは五枠十番へ』
『女傑ヒシアマゾンは二枠三番へ』
『幻の三冠ウマ娘と呼ばれたフジキセキは五枠九番です』
『誰が勝ってもおかしくない同世代対決!グラスワンダーは四枠七番、エルコンドルパサー は六枠十一番へ』
『グラスワンダーと新旧の怪物が対決!三枠六番にマルゼンスキーが入ります』
『GⅠ最多タイの7勝!テイエムオペラオー六枠十二番』
『女帝エアグルーヴは七枠十五番です』
『ビワハヤヒデ、ナリタブライアンの姉妹対決が実現!16番17番と隣のゲートに入ります』
『名実ともにスーパースター!オグリキャップが四枠八番に入ります』
18人の紹介が終わり各々ゲートに入っていく
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「始まるか」
オレは他の観客のようにファンファーレに合わせて手拍子をする
「うん、みんないい顔してる」
『最後にダイワスカーレットが入ります。さぁ舞台は整いました。ウィンタードリームトロフィー、栄光の座はただ一つ。今、スタートしました!』
ゲートが開き全員が綺麗にスタートしていった
『まずはサイレンススズカが期待に応えてぐっと上がっていく!その後ろについたのはマルゼンスキー!ダイワスカーレットは三番手の位置』
スズカがいつも通り前に出て全員を引き連れる形となった。しかし他の娘もさすが、引き離されずついていっている
『ヒシアマゾン、ゴールドシップが少し下がる形。予定通りといっていいでしょう。サイレンススズカが17人を引き連れて第一コーナーへ!すごい歓声だ!』
出ている娘達が娘達だけに歓声もいつも以上な気がする
『シンボリルドルフは中団。スペシャルウィークはこの位置です』
観客席前の巨大なスクリーンには選手の位置がわかるように映し出される
『エルコンドルパサーがダイワスカーレットの後ろについて四番手に上がってきた!それぞれの想いが交錯しながら第二コーナー、そし向こう正面へ!』
『それでは先頭から見ていきましょう。緑の勝負服サイレンススズカ、四バ身程離して先頭です。そしてマルゼンスキー、ダイワスカーレットが続く!さぁ二バ身遅れて先頭集団を引っ張るのはエルコンドルパサー !その後ろ、内からメジロマックイーン、ウオッカ、外にテイエムオペラオーがいます。トウカイテイオーはここ!その外にフジキセキ、シンボリルドルフは外面を回ります!皇帝がここから狙っているぞ!』
フジキセキが間にいるといってもテイオーとルドルフが隣。どう想っているのかな
『エアグルーヴ、ビワハヤヒデはピッタリついて第三コーナーを回ります!その集団を追うのがオグリキャップとナリタブライアン、グラスワンダー。それを見るようにスペシャルウィーク、ヒシアマゾンは後方から。ゴールドシップは殿だがここから上がってきたぞ!』
うん、みんないいね。楽しそうだ
『サイレンススズカが大槻を通過!18人の想いが、執念が、情熱が一気に押し寄せてきた第四コーナー!残り600m!誰が勝ってもおかしくない!いくつもの伝説が、夢が、駆け抜けていく!』
そろそろ来るかな
『隙をついてサイレンススズカ更に伸びる!マルゼンスキー追い上げる!外からナリタブライアンが上がってきたー!残り400m、一斉に上がってきた!』
おーキタキター!
『ダイワスカーレット!エルコンドルパサー !その後ろは横一線!』
スズカ、マックイーン、アマゾン...
『シンボリルドルフが上がる!』
テイオー、ウオッカさん、スキー...
『外からゴールドシップ!』
グラス、オグリ、キセキ...
『いや、中央からスペシャルウィーク!』
ルドルフ、エル、オペラ...
『誰だ!誰が抜け出す!』
スペシャルウィークさん、ゴールドシップさん、エア...
『まったくわからない!』
ハヤヒデ、ブライアン、ダイワスカーレットさん...
「行け、みんな」
いい顔してるじゃないか
ー数年後ー
『先生!!!』『センセー!!!』
「お、お疲れ様」
『大好きです!!!』『大好きデス!!!』
「お、おー...」
「せーんせ」
「うおっ」
「ふふっ、大好きよ」
「ははは...」