ウマ娘 プリティーダービー 〜レース前には欠かせない存在〜   作:てこの原理こそ最強

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今回だいぶキャラ崩壊入ってます。ご了承ください


第4R

 

授業終了の鐘が鳴り昼に言った通りグラスワンダーさんがメディカルルームにやってきた

 

「先生」

 

「早かったですね」

 

「はい。楽しみにしていましたから」

 

「これからするのは治療なんですが?」

 

「私が楽しみにしてたんですからいいんです!」

 

「…そう、ですか」

 

治療を楽しみにするなどどういう神経をしているのだ、と思う人が大半だろうがオレはグラスワンダーさんが治療ではなく違うことを楽しみにしていることを知っている

 

「先生」

 

「はい?」

 

「もう放課後ですよ?」

 

「そうですね」

 

「だから、その敬語と呼び方を変えてください」

 

この娘はどこかスズカに似たところがあるように思えてならないな。普段は大人しいくせになにかスイッチが入るととことん譲らないところとか。あとはオレの扱いとか

 

「まぁ確かにもう放課後だもんな。ホントなにがいいんだかね」

 

「その方が先生と親密になれてるって思えるんです」

 

「さようで」

 

まぁ確かに敬語があると距離を感じるってどっかの誰かにも言われたな。だからと言って最低限の礼儀はわきまえなければな、うん

 

「先生」

 

「ん?まだなにか?」

 

「……名前、呼んでください」

 

「グラス」

 

「っ!……もう、1回」

 

「?グラス」

 

「っ!もう1回!」

 

「何回やらせる気だよ。ほらさっさと済ませるからベッドに座れ」

 

「…先生はケチんぼです」

 

なにがケチなのかよくわからずもグラスはベッドに腰かけた

 

「んじゃ、始めるぞ」

 

「はい」

 

オレはグラスの前に片膝をついてグラスの足に巻かれている包帯を取って触診した

 

「んっ…」

 

「痛みはどうだ?」

 

「はい…んっ…以前よりは、大分…んっ…なくなりました…ひゃんっ…」

 

「それはいい傾向だな。触った感じ問題なさそうだし、一応走れる状態には治ったな。よしっ」

 

「あっ…」

 

触診で大体把握できたのでグラスの足から手を離す

 

「だが走れると言っても大分間が空いたからな。チームの特訓に参加するのはもう少しリハビリしてからだぞ?」

 

「はい!」

 

「…なんで元気に返事する」

 

「い、いえ!だってまた先生と2人きりになれるし…

 

なんか最後にブツブツ言っている。聞こえてないフリするのがベストかな

 

「さ、包帯巻き直したから寮に戻りな」

 

「もう少しいちゃダメですか…?」

 

「すまんな。まだ診なきゃいけない娘が残ってるんだ」

 

「そうですか…」

 

シュンとするグラス。やっぱどことなくスズカと似てるな。シュンとするグラスの頭に手を乗せる

 

「また明日な」

 

「はい!」

 

元気になったグラスは部屋を後にした。オレの右手には加護でもついているのだろうか。そんな厨二病のようなことを考えているとドアをノックする音が聞こえた

 

「どうぞ」

 

「失礼する」

 

「いらっしゃい、って言うのは変ですかね。とりあえずそこに座ってください」

 

いつも作業している机の前の2つのイスの1つに座るように促す

 

「さて、本日はどうされました?“生徒会長”さん」

 

「むっ、先生はいつからそんなイジワルな性格になってしまったんだ。いつも通り呼んでほしいのだが」

 

「失礼しました。改めてd…「敬語もなくしてほしい」…どうした?”ルドルフ“」

 

相談事と聞いて今対面しているウマ娘はシンボリルドルフさん。周囲から“皇帝”と呼ばれ、昼にここを訪れたトウカイテイオーさんや後輩ウマ娘達から畏敬の念を抱かれている。性格は冷静沈着、公明正大。とてもストイックな性格だが、実はかなりの心配性で保護欲が強い。

 

「…」

 

「…ちょっと待ってろ」

 

話をするときはいつも凛々しく真っ直ぐに話す彼女が珍しく口を閉ざしている。これはよほどのことだと思いオレは戸棚からティーセットを出して湯を沸かす

 

「そういえば、昼にテイオーが転入生を連れてきたよ」

 

「そうか」

 

「また元気そうな娘が来たもんだな」

 

「あぁ。この前のテストではそこまでの印象はなかったが」

 

「あれはエルがぶっちぎりすぎたからな。まだまだこれからだろうよ」

 

「先生がそう言うなら間違いないな」

 

「買い被りすぎだ」

 

「いや、事実を言ったまでだ。先生のおかげで今の私がいると言ってもいい」

 

「今のルドルフは君自身が頑張った結果だと思うが?ほれ」

 

「あ、すまない」

 

会話をしつつもしっかりとした(インスタントではあるが)ダージリンティーを淹れたカップをルドルフに渡す。ルドルフは一口口に含んでホッと小さく息をはいた

 

「さて、これで話しやすくなったか?」

 

「本当に敵わないな、先生には」

 

「そりゃ先生だからな」

 

「ふっ、そうだな。このごろ思うんだ」

 

「なにがだ?」

 

「……先生と会う時間が減ってしまった」

 

それを聞いたオレは一瞬我を忘れ持っていたカップを落としそうになって我に返った。お前もか、ブルータス…さっきまでの重っ苦しい空気はなんだったんだ

 

「先生とトレーナーのおかげで私は三冠ウマ娘になることができた。そして光栄なことにこの学園の生徒会長にまでさせてもらった。しかし私は気づいたのだ。先生との時間が減ってしまったと…」

 

「周りが君を認めて今の君になっているんだから、オレとの時間なんて考えなくても…」

 

「なにを言っているんだ!先生と会う時間が私にとってどれほど大切なのか、先生はわかっているのか!?」

 

「いや、知らんけど」

 

「私にとってそれは1日三食食べることよりも大切なんだぞ!」

 

「んな大げさな。三食しっかり食べないとダメだぞ?」

 

「先生ならそう言うと思ってこれまで1日三食をかかさないできたさ」

 

「うん、それは偉い。じゃあ今日はここまで」

 

「ちょっ!ちょっと待ってくれ!これだけ言っても先生はわかってくれないのか!?」

 

「いやね、先生冥利には尽きるよ?でも最初の空気とのギャップがすごくてね」

 

「頼む!最後に1つだけ!1つだけ願いを聞いてほしい!」

 

学園の多くから尊敬されてる生徒会長のこんな姿を見たらみんなはどんな反応をするのだろう。やべっ、見てみたくなってきた

 

「1つだけだぞ。別にオレがここから消えるわけじゃないし会おうと思えばいつでも会えるんだ。だからこれはあれだ、いつも頑張ってる生徒会長さんへのご褒美だ」

 

「先生…やはり先生は先生だな」

 

「意味がわからん。で、お願いとは?できないことはできないからな」

 

「わかっている。その、少しだけ…肩を貸しては、もらえないだろうか…」

 

「肩?どうすんだ?」

 

「ここに座ってくれ」

 

そう言ってルドルフはいつもオレが座っているイスを自分の真横に移動させ、めいいっぱい低くして座るところをポンポンと叩いた。そこに座れということだろう

 

「座ったぞ」

 

「……では」

 

ルドルフはオレの肩に頭を乗せてきた

 

「…」

 

「…」

 

「学園のみんなが生徒会長が実はめっちゃ甘えん坊って知ったらどう反応すんのかね」

 

「…やめてくれ」

 

 





ちょこっとポンコツな会長を書きたいと思ったのでこういう展開になりました

これはちょっと、と思った方には謝罪します。ごめんなさい
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