ウマ娘 プリティーダービー 〜レース前には欠かせない存在〜   作:てこの原理こそ最強

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第十八R

 

 

『一年振りのレースを制しましたトウカイテイオー。まさに奇跡、奇跡の復活を見せましたトウカイテイオー。こんなことがあるのでしょうか。前回の有馬記念以来、まさに一年振りのレースでありますトウカイテイオーが13人を蹴散らしました!』

 

会場が、いや、全国が歓喜に沸いていることだろう。奇跡は本当に起こる。今後奇跡は起こるという証明に必ず今日のレースは出てくることになるはずだ

 

『しかし細江さん、びっくりしました!』

 

『信じられません!歴史に残る勝利でしたね』

 

『そうですね。ここまで長期休業明けで挑むG1勝利はこれまでない、史上初の快挙です!3度の骨折で元のように走れるか不安視され、もうダメだと言われていたトウカイテイオー。怪我に負けない不屈の精神を見せつける、歴史に残る勝利となりました!』

 

『一年振りのG1出走でこの錚々たるウマ娘達を相手に見事な勝利。トゥインクルシリーズの常識を覆すすごいレースでした!』

 

『ビワハヤヒデも最後の直線、これは決まったかと思いましたが...トウカイテイオー執念の末脚で惜しくも二着に敗れてしまいました』

 

『どのウマ娘が勝ってもおかしくないレースでしたが、最後はトウカイテイオーの信念が勝利を掴み取りました』

 

『三着は今年もナイスネイチャ。善戦しましたが惜しくも三着でした』

 

\テイオー!/

 

\テイオー!/

 

\テイオー!/

 

\テイオー!/

 

\テイオー!/

 

『おっとここでテイオーコールです!日本ダービーを制した時と同じ、いやそれ以上の勝者を称える声援が中山レース場に響きます!多くのファンを魅了するトウカイテイオー、常識を覆し諦めすら置き去りにしたその走りは有馬記念にまた一つ新しい伝説を生み出しました!』

 

誰かが言った。"天才はいる。悔しいが。"この言葉は今日のテイオーのことを指しているに違いない

 

「ありがとうみんな」

 

「お"ま"え"、す"け"え"よ"」

 

「もう何言ってるかわからないわよ」

 

「や"った"な"テ"イ"オ"ー」

 

「テイオーさんおめでとうございます。スズカさんも喜んでくれてますよ」

 

「うん、ありがとう」

 

「本当にいいレースだったわ。おめでとう、テイオー」

 

「スズカさん!?どうして!?」

 

「直接応援したくて飛んできちゃった」

 

「スズカさん!来るなら来るって言ってくださいよー!」

 

スズカがいることに驚くが嬉しくて抱きつくスペ。そこへさっきまでいなかったマックイーンが現れた

 

「見ててくれた?」

 

「えぇ...えぇ。ありがとうテイオー」

 

「マックイーン」

 

「「「テイオー!」」」

 

そして一緒に走ったマチカネタンホイザ、メジロパーマー、ナイスネイチャ、ウイニングチケットに押し倒される

 

「なになになニー!?重いよー!」

 

「おめでとうテイオー!」

 

「「「おめでとう!」」」

 

「おめでとうございます」

 

「ありがとうライス」

 

そんな光景はやれやれといった感じで見守るハヤヒデ

 

「おつかれハヤヒデ」

 

「先生」

 

「あ、お兄様!」

 

「ライスもおつかれ。いいレースだったな」

 

「いや、さすがトウカイテイオーだった」

 

「うん。強かった」

 

会場はテイオーの祝福一色。そんな中オレは近くにいたハヤヒデとライスに声をかけた

 

「確かにテイオーもすごかった。でもハヤヒデとライスだっていい走りをしてた」

 

ハヤヒデとライスの頭に手を乗せる

 

「おい...」

 

「お兄様?」

 

「1人ぐらい君達の走りを称えてもいいだろ」

 

「お兄様...ありがとう!」

 

「まったく...敵わないな先生には」

 

「いい目だな」

 

「あぁ。今回は譲ったが次は勝つ。私はまだクラシックが終わったばかり。来年からのシニア時期では私がもらう」

 

「ら、ライスも頑張る!」

 

本当ならこのレースに出たみんなを称えてやりたいが今はテイオーに夢中だし、ならば2人だけでも今ここで称えてもバチは当たらないだろう

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

テイオー、ハヤヒデ、ナイスネイチャによるウイニングライブも観客全員がペンライトを振って大いに盛り上がった

 

そして退場ゲートにはテイオーの復活を祝いに多くのウマ娘が集まっていた。そしてまたもテイオーはもみくちゃにされてしまった

 

「また怪我しなきゃいいが」

 

「大丈夫よ。みんなわかってるわ」

 

「スキー。君は行かなくていいのか?」

 

「私はいいの。確かにテイオーの復活は喜ばしいことだけどみんなみたいにはしゃぐほどではないわ」

 

「意外と冷静なんだな」

 

「まぁね。お姉さんの余裕ってやつかしら」

 

「それはすごいな」

 

「先生」

 

「スズカ。もういいのか?」

 

「はい。伝えることは伝えられたので」

 

「そうか」

 

「あらスズカじゃない。帰ってたのね」

 

「はい。お久しぶりですねマルゼンスキーさん」

 

「そうね。向こうでは楽しくやってる?」

 

「えぇ」

 

「でもせんせーがいなくて寂しいんでしょ?」

 

「それは、まぁ...」

 

「ふふん、私なんて毎日会ってるわよ。それこそ夫婦みたいに」

 

「むっ...」

 

「お、おいスキー」

 

「先生はこれから理事長に掛け合って一緒に遠征に来てもらいます」

 

「そんなの許可されるわけないじゃない」

 

「調整やケア、カウンセリングなどは先生以外にもできる方が学園に何人もいます」

 

「その中でも一番優秀なせんせーを手放すことはないわ」

 

「私の遠征期間中だけですので大丈夫です」

 

「長期間になるじゃない」

 

「落ち着け2人とも。いつもは仲良いのにどうしてこういがみ合いが始まるんだ」

 

「むっ、元はと言えばせんせーが早く私を選ばないからこうなってるのよ!」

 

「そうです先生。私を選んでくれれば収まるんです」

 

口を挟むとスキーとスズカの標的がオレに変わった

 

「あ、スズカさん!」

 

「スペちゃん、どうしたの?」

 

ナイスタイミングスペシャルウィークさん!

 

「このあとテイオーさんの祝勝会を開こうってトレーナーさんが。はっ!マルゼンスキー先輩!」

 

「チャオ♪相変わらず可愛いわねスペちゃん」

 

「そ、そんな!マルゼンスキー先輩こそいつも綺麗で!」

 

「ふふっありがと♪あ、スズカもう連れて行っちゃって大丈夫よ?」

 

「は、はい!ありがとうございます!」

 

「えっ、待って。まだ私...」

 

「行きましょうスズカさん!」

 

スペシャルウィークは憧れのスキーに会えて気が動転しスキーの言われるがままスズカを引っ張って行ってしまった

 

「お兄様」

 

「ライス、どうした?」

 

「あらライス」

 

「マルゼンさん、こんにちは」

 

「こんにちは。今日は残念だったわね」

 

「はい。悔しかったですけどまた頑張って次は勝ちたいです」

 

「うんうんその意気よ」

 

「それでどうしたライス?」

 

「あ、みんながテイオーさんの祝勝会兼復帰祝いをするんだって。リギルとスピカのトレーナーさんがホテルを取ってくれたらしくって、一緒に行こ?」

 

「いいのか?」

 

「うん。ライスもお兄様がきてくれたら嬉しい」

 

「そっか。ならお言葉に甘えようかな」

 

オレはライスの頭をくしゃくしゃと撫で回しながら返答した

 

「ふにゃ〜♪」

 

「あらあら、まるでお父さんね」

 

「よしてくれスキー。まだそんな歳じゃないんだから」

 

「あら近い将来そうなるのよ?」

 

「誰が決めたんだ誰が」

 

「あ・た・し♪」

 

「よーし、行くぞライス」

 

「うん!えへへ♪」

 

「あーん、ちょっと待ってよー」

 

オレは変なことを言い出したスキーをおいて、ライスと手を繋いでリギルのトレーナーの元に向かった

 

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