ウマ娘 プリティーダービー 〜レース前には欠かせない存在〜   作:てこの原理こそ最強

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理事長代理もチョコボも出なかったのに1st Anniversaryでジュエル足りないよ~


第十九R

リギル、スピカのトレーナーが用意してくれたパーティーは大盛り上がり。多くのウマ娘が参加しテイオーの復活を祝った

 

「みんな楽しそうですね」

 

「そうね」

 

「こんな光景を見るために俺達は頑張ってるのかもな。な?おハナさん」

 

「何を言うかと思えば。この祝勝会だってあなた提案しただけで会場の確保だったりは私に押し付けたじゃない」

 

「ぐっ...」

 

「本当にあんたは使い物にならないんだな」

 

「面目ねぇ...」

 

提案した者がいなければこんな盛大なパーティーなどそもそもできなかったと思う人もいるだろうが、提案したなら責任を持って最後までするべきだと思う

 

「さて、そろそろ私達は席を外そうかしらね」

 

「なぜです?何か用事でも?」

 

「別に会場からいなくなるわけではないわ。ただあなたをずっと独占しておくわけにはいかないって話よ」

 

「え?」

 

「周りをよく見てみろ。お前に近づきたいが俺やおハナさんがいるから話しかけられないって目で見てる連中がそこらじゅうにいるだろ」

 

その意見を聞いて周りを一回り見てみると、確かにこちらをチラチラ見ながら何か機を窺っているウマ娘が何人もいるような感じがする

 

「あなたの人気も大したものね」

 

「羨ましいぜまったく...」

 

「あ、ありがたいこって...」

 

「じゃあ私は行くわね。せいぜい頑張りなさい」

 

「はい...」

 

そう言い残してリギルのトレーナーは去っていきスピカのトレーナーもそれに続いてその場を離れた。すると1人になる状況を待ってましたと言わんばかりに1人のウマ娘が飛びついてきた

 

「センセー!」

 

「はいはい」

 

「なんだか久しぶりな気がしマス!」

 

「そうだな。最近は何かとテイオーや他の娘につきっきりだったから」

 

いの一番に飛びついてきたウマ娘の正体はエルだ。それに続いてグラスもやってきた

 

「先生」

 

「グラス」

 

「私、すごく寂しかったです」

 

「ご、ごめんな。でもこの前食堂で話したような...」

 

「先生...?」

 

「...」

 

「グラスは寂しすぎて授業中もぼーっとしてることが多くなりマシタ」

 

「エールー...?余計なことは言わなくていいんですよー?」

 

「ハ、ハイ!」

 

「グラスさん、そんな威圧するものではありませんわよ?」

 

「グラスちゃんは怒らせたら怖いウマ娘ランキングで上位だからね〜」

 

そこへエルとグラスの同年代でクラスメイトのキングヘイローとセイウンスカイがやってきた

 

「セイとヘイローも久しぶりだな」

 

「えぇ先生。私に至ってはグラスさんやエルさんよりも久しぶりです」

 

「私はそうでもないかな〜」

 

「感謝祭以来か?」

 

「うっ、あの時はその...」

 

「もういいって。あの後ちゃんと仕事してたってグラス達から聞いてたからな」

 

「よかった〜。私あれでちょっと先生のことトラウマになりかけたよ」

 

「サボっていたセイウンスカイさんが悪いんですよ」

 

「いやーいい天気だったからつい」

 

「そういえばエルもあの時他のクラスの試食とか言ってサボってましたね」

 

「ギクッ!」

 

「本当か?エル」

 

「...」

 

エルはそそっと目線を逸らした

 

「この前は宿題を忘れてましたね」

 

「ウッ...!」

 

「この前は授業中に居眠りしていましたね」

 

「ギャッ...!」

 

「あ、エルちゃん廊下猛ダッシュしてエアグルーヴ先輩にこっぴどく怒られてなかった?」

 

「ヒェッ...!」

 

秘密を暴露されエルのHPはどんどんと削られていく

 

「エルちゃーん!この前グラスちゃんから借りてて失くしちゃったって言ってたやつ見つかったよー!」

 

「ニャッ!ス、スペちゃん!」

 

「エールー...!」

 

「ヒッ!ご、ごめんなさいデース!」

 

スペシャルウィークがとどめをさしてエルはその場から逃亡した

 

「あれ?エルちゃん?」

 

「スペちゃん、とどめさしちゃったね」

 

「さすがの天然っぷりですね」

 

「え?どういうこと?」

 

「まったくエルってば」

 

「まぁ人のものを失くすのはよくないがエルは反省してたみたいだぞ?オレのところに来てわんわん泣いてたからな」

 

「そうでしたか」

 

「放課後練習が終わってから遅くまで探してたの見かけたよ。その気持ちもわかってやってくれ」

 

「先生がそう言うのでしたら」

 

「あぁ。仲直りしておいで」

 

「わかりました。先生、また後で伺いますね」

 

「わかったよ」

 

「私達も行こっか」

 

「えぇ。おそらく後もつっかえているでしょうし」

 

「え?え!?」

 

「はいはいスペちゃんは何も分からなくていいんだよ」

 

「えぇ。あそこににんじんステーキがあるみたいです」

 

「にんじんステーキ!」

 

「食べにいこ。じゃあね先生」

 

「失礼します」

 

「楽しんでこい」

 

途中乱入したスペシャルウィークもすぐさま退場させられ、と言うよりもすでに頭の中はにんじんステーキでいっぱいのようだな

 

「先生」

 

「おー」

 

飲み物を飲む暇もなくやってきたのは名門、メジロ家の面々だった

 

「先生。本日もご機嫌麗しく...「先生こんちゃー!」...はぁ...」

 

「ははは...パーマーは元気だな。いやはやメジロ家ご一行様とは」

 

「先生、お久しぶりでございます。お会いしたかったです」

 

「確かにアルダンと会うのは久しぶりか。お互いに時間が合わなかったな」

 

「えぇ。とても寂しかったです」

 

「わたくしも寂しかったですわ~ひゃっ!」

 

「おっと。気をつけないと危ないぞブライト」

 

近寄ろうとするブライトが自分の足に躓いてしまい倒れそうになるのを支える

 

「こらブライト!先生にご迷惑を...!」

 

「大丈夫だよドーベル」

 

「ですが!」

 

「本当に大丈夫だから」

 

「申し訳ございません先生。ですが、うふふ♪抱きとめられてしまいましたわ♪」

 

「気をつけてな」

 

事故なのか故意なのか。それはブライトでしかわからない事実

 

「そういえば、もう吹っ切れたのか?マックイーン」

 

「え、えぇ。先程のテイオーの走りを見て決心いたしました。わたくしも決して諦めないと!」

 

「そうか。それはよかった。オレもまたマックイーンの走りが見られることを楽しみにしてる」

 

「もちろんですわ!えっと、そのためにはですね...とある方の助けが必要でして...」

 

もじもじしながらあやふやな言葉しか出さないマックイーン

 

「じれったいなーマックイーンは。素直に先生に面倒みてほしいって伝えればいいじゃん」

 

「ちょっ!ライアン!わたくしにも心の準備というものが!」

 

「診てやりたいのはやまやまなんだがマックイーンにはもうメジロ家専属の主治医がいるから難しいかもな」

 

「そ、そんな...」

 

「あーあ。先生そこは嘘でも任せろって言うところじゃないのー?」

 

「責任取れないこと無暗に言えるわけないだろパーマー」

 

「素敵です先生」

 

ショックを受けるマックイーン。パーマーにツッコミを入れられるのだがこればかりは仕方ない。というかアルダンは何をもって素敵と判断したのやら

 

「でもお婆様から直々に申請があれば先生も診てくれるんじゃないか?」

 

「はっ!」

 

「まぁ確かに申請を受ければ動くことはできるけど」

 

「グッジョブですわドーベル!!すぐにお婆様と連絡を!」

 

「でも~先生はこれからわたくしを診ていただく予定があるのですわ」

 

「なっ!」

 

「私も先生にまた診ていただきたいです」

 

「ちょっ!先生!?そんなはしたない顔されないでください!」

 

「いやしてないでしょ...」

 

両脇をブライトとアルダンに固められ身動きが取れない

 

「相変わらずの人気だなー先生」

 

「そうだね。私もたまには先生と一緒に筋トレに励みたいんだけど」

 

「軽いランニングならたまにしてるみたい。この前一緒に走ったし」

 

「「「っ!」」」

 

パーマーの発言に身体をびくつかせたのが若干3名程

 

「パーマー...今、なんとおっしゃいました...?」

 

「え?先生たまにランニングしてるみたい」

 

「その後ですわ!」

 

「この前一緒に走った」

 

「それですわ!!」

 

「え!?」

 

「わたくしでさえ先生と一緒にトレーニングしたことないというのに、なぜあなたは!!!」

 

「そ、そんなこと言われてもねー...」

 

「そこのところ詳しくお話しくださいませ、パーマー?」

 

「ちょっ!目が怖いよブライト!!!」

 

「逃がしません。えぇあなたがいくら大逃げが得意であろうと話を聞くまでは逃しません...」

 

「アルダンまでどうしたの!?」

 

意中である先生とまったくノーマークであったパーマーが一緒にトレーニングをしたという羨ましくもあり妬ましくもある事実にマックイーン、ブライト、アルダンが物申したげにパーマーに詰め寄る

 

「先生」

 

「ドーベル。あれ止めなくていいのか?」

 

「直に収まると思います」

 

「パーマーめっちゃ涙目だけど...」

 

「そんなことより先生」

 

「そんなこと...」

 

「私、ティアラ路線にしようと思うんです」

 

「そうか」

 

「先生はどう思いますか?」

 

「いいんじゃないか?ドーベルは中盤、もしくは終盤からの加速が持ち味。でもそれを長距離で発揮するほど安定はしてない。ならマイル、中距離構成のティアラ路線がベストだとオレも思う」

 

「ありがとうございます。先生の言葉で確信が持てました」

 

「普通はトレーナーとするものだと思うぞ?」

 

「もちろんトレーナーともたくさん話しました。でも先生からの意見も聞きたかったんです」

 

「そっか。デビューはいつなんだ?」

 

「まだはっきりとは決まってませんが早くても二年後だとトレーナーが」

 

「えらく慎重だな」

 

「焦りは禁物。万全な状態で臨みたいんです」

 

「ドーベルは今のままでも十分完成形に近い脚をしてると思うんだけどな」

 

「あ、ありがとうございます...」

 

「あ、ドーベル照れてる」

 

「ライアン!」

 

「照れてるドーベル見るのは久々だ」

 

「先生までやめてください!」

 

「そう言うなって。いつもはクールなドーベルの意外な一面を拝めたんだ」

 

「からかわないでください...」

 

「あれ、先生気づいてない?」

 

「なにがだ?」

 

「ドーベルってさいつも先生と会うときはにやけ顔にならないように必死にかくしてるんだよー!」

 

「ライアン!!」

 

「そうだったのか。今度会った時はじっくり観察してみよう」

 

「そんなことしたら一生口ききません!」

 

「それはむしろドーベルの方が苦なんじゃない?」

 

「...」

 

一切口をきいてくれない光景を想像してドーベルは血反吐を吐いてしまうほどツラいことだと感じた

 

「大丈夫だよドーベル。先生がそんな惨いことするはずないって」

 

「先生...」

 

「もちろん。逆にこっちが避けられないか毎日不安だよ」

 

「それはありえませんわ~」

 

「ブライト。いつの間に」

 

「先生を避けるなんて天地がひっくり返ってもありえません。むしろわたくしは毎日ずっと先生に寄り添っていたいと思っております」

 

「それもそれで問題がな...」

 

「先生。もうメジロ家にお越しになってください。そうすれば全て丸く収まります」

 

「それはできないって前から言ってるだろアルダン」

 

「名家からのお誘いを断るなんて先生だけですよ?」

 

「お誘いはありがたいんだけどな」

 

「でしたら!」

 

「でもまだ学園での仕事に携わっていたいんだよ」

 

「ならさ、この中の誰かが先生と結婚すればいいんじゃない?ほら、婿養子?って言うんだっけ」

 

「「「...」」」

 

(お前はなんちゅう爆弾投下させてんだパーマー!)

 

「じぃや」

 

「こちらに」

 

「すぐに式の準備を。それとお婆様に連絡を」

 

「かしこまりました」

 

「すぐにドレス選ばなきゃいけませんわね~」

 

「えぇ。それと私と先生が暮らすお部屋の確保も必要ですね」

 

「ちょっと待てぇぇぇぇ!!!!」

 

この娘達怖い。メジロ家怖い。

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