次回からはがっつり原作に入っていくのでお楽しみを
今日も変わらず、穏やかな日々を暮らす。
そんな予定は何処かへと消え去っていった。
(………何でこうなるんだろう…)
ここ数十年、この尸魂界では大きな事件は起きていなかったと言えるのだが…。
「本当にいいの?白哉」
「良いも何も、私は規則に従うまで」
何故、私がこんなことを白哉に言っているかというと…。
事の発端は少し前…
現世にて、メノスグランテが出現。
それだけでも大問題なのだが、それを何者かが撃退したとの情報が入った。
メノスグランテを撃退出来るほどの実力者は、現在現世にはおらずもちろん調査が入ることとなったのだが。
その際に、浮上したのが護廷十三隊に属さない死神。
それがただの死神だったら、それで終わっていたのはずなのだけど…浮上したのは、人間。つまり、その人物に対して力を付与した死神がいるということ。
死神の力の人間への付与は、重大な隊規違反である。
そして、その力を付与した人物として名前が上がったのが白哉の義妹である朽木ルキア。
そして、山爺はルキアちゃんの捕縛をわざわざ白哉と恋次くんに命じた。ルキアちゃんと関係の深い2人に。
そして、今に戻る
「………あっそう。後悔してもしらないからね」
「後悔などせぬ」
私は白哉の頑固さに見切りをつけ、白哉に背を向けてルキアちゃんをどうやったら助けられるか考えるため1人になることにした。
(………うーん。どうしたもんか)
一般的に考えて処刑はないだろうが、その刑罰の重さを決めるのは四十六室であって山爺や私達隊長格ではないため計ることは出来ない。
(かといってなぁ、私が出来ることなんてたかが知れてるし……)
1番隊の隊長と言えど、権限は他の隊長格と殆ど変わらないわけでそれも普通の死神よりも少し権限があるということぐらい。
(まぁ最悪、離反してもいいかな)
もしルキアちゃんに対する処罰に納得が行かなかった場合、尸魂界に対して離反するのも悪くないとさえ思える。
「何を考えているんだ、小鳥遊」
誰も来ないだろうと少し小高い場所で考え事をしていると2番隊隊長の砕蜂が私の真後ろに立っていた。
「砕蜂こそ、こんな所でどうしたの?」
「私はたまたま小鳥遊の霊圧をここで感じたのでな、久しぶりに話に来ただけだ」
砕蜂の言う通り、最近は隊長の定例会以外で顔を合わせた記憶が無い。
砕蜂が忙しいということもあるだろうけど、それを抜きにしてもあまりにも会わなかった。
「そっか、わざわざありがとね。」
「どうした、珍しく悩み事か?」
「珍しくとは失礼な。うーん、悩み事って言うかね疑問かなぁ」
砕蜂は私が悩み事を抱えているというのが余程珍しく思えたのかいつも以上に目が見開いている。
「……コホン、それでその悩みとは何なのだ?」
「今回のメノスを退けた人間のことと、その人間に力を分け与えたルキアちゃんの処遇かな」
このことに疑問を抱いているのは多分私だけじゃないはず。特にメノスを退けた人間については誰しもが疑問や興味を抱いたに違いない。
確か、空座町には浦原さんがいたはずだから聞いてみるのも悪くないかもしれない。
「……確かにメノスを退けたという人間には多少興味は湧いたが、朽木ルキアに対する処遇が何故悩みの種なのだ?」
砕蜂は極当然の疑問を私に投げかけた。
それはそうだろう、ルキアちゃんに対する処遇はまだ一切決まっていない。
ただ白哉たちに捕縛を命じただけに過ぎないのだ。
「うーんとね、これは私の勘が殆どなんだけど……今回の1件は仕組まれてる気がするんだ。そうじゃなきゃ、何もかも上手く行き過ぎてる」
多分、私の勘が正しいとするならば狙いはルキアちゃんの何かだろう。
「……考え過ぎだろう。それならば、朽木ルキアの処遇が決まってから再び考えれば良いだろう」
「……うん、まぁそうだね」
私は砕蜂に言われ、私自身の勘を一度捨てることにした。
「私はやらねばならない事があるのでな、また」
そう言って砕蜂はまた仕事へと戻っていった。
護廷十三隊の隊長の中で多分1番仕事をしているのではないだろうか。もちろん、山爺含めて。
(……何事もなければいいけど)
私のこの願いは届くことなく、数日後に打ち砕かれることとなる。