一輪の花   作:雪楓❄️

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リメイク版だと言うのに、更新遅くて申し訳ないです。

ただリメイク前とは大幅に話が変わっている部分などがあるのでもしかしたら別作品と感じる方もいるかもしれないです…。


それではどうぞ


3話

 

なんの打開策も見い出せないまま、着実にルキアちゃんの処刑日は近づいていた。

どんな手段を講じようと結局権力という大きな壁にぶち当たる。貴族の出身でもない私は、結局のところ一介の死神に過ぎず血を流さずにルキアちゃんを救う手立ては残念ながら思いつかなかった。

 

(………誰か反乱でも起こしてくれないかなぁ)

 

今の私が考えられた唯一の手は、反乱などの混乱に乗じてルキアちゃんを救出することぐらいだった。

この尸魂界で反乱など起こすような物好きは中々おらず、私が隊長に就任して以来目立った反乱もない。

つまり、現状私には他人を頼みすることしか出来ない。

 

(…………おや?あれは………)

 

昼寝場所でもある1番隊隊舎の屋根の上で寝っ転がっている私の元へと黒揚羽蝶が飛んできた。

連絡の内容は「至急、集まるように」とのこと。

余程のことでもない限り、中々集まらない隊長格を集めるようなことは無いのだが余程の事があったと考えるのが妥当だろう。

普段ならば、サボるということが頭を過るが今回ばかりは私にとっては朗報かもしれない、、そう思った。

 

「………さて、面倒だけど行きますか」

 

私は屋根上から飛び降り、ゆっくりと総隊長のいる本舎へと向かった。

 

 

◇◇◇

 

私が本舎に到着したのが連絡が来てから約2時間後。そして、全員が揃い隊首会が始まったのは4時間後のことだった。

 

(……相変わらず、自由人ばかりだ…)

 

珍しく早く来た私を見たときの山爺の顔は傑作だったけど、2時間も待たされると中々に腹立たしいものだった。

 

「…漸く揃ったようじゃな。此度、集まってもらった理由は市丸。お主、心当たりがあるじゃろ?」

 

「うーん、なんのことですかね?あー、もしかしてあの子らのことですかね?」

 

山爺の問いかけに、のらりくらりといった感じで答えていくギン。

山爺の話をまとめると「なぜ、旅禍の者達を見逃したのか」ということらしい。

 

(……まさか本当に来てくれるとは)

 

可能性としてはかなり低く、私自身も考えから半分捨てていた可能性の1つ。ルキアちゃんが死神の力を譲渡した人間。つまり、大虚を撃退した可能性が最も高い人物がルキアちゃんを助けに来るというもの。

幾ら彼が大虚を撃退したとはいえ、ルキアちゃんを救出出来るとは思っていない。

ただ、撹乱さえしてくれれば後は私が自由に動ける、、その考えに至った私は必然的に口角が上がってしまった。

 

「おや、どうしたのかな?小鳥遊隊長。そんなに楽しそうな顔をして」

 

少し口角が上がっただけにも関わらず、それすら気になるのか藍染隊長はわざわざ私に問掛ける。

 

「いえ、ただ門番を倒した程の実力なら1度剣を交えてみたいと思っただけですよ。」

 

自身の考えに気が付かれないよう、当たり障りなく尚且つ警戒される心配のない返答をする。

 

「そうか。尤も君の相手になるような実力を旅禍が持っているとは思えないがね」

 

「…そうですかね?案外、いいかもしれないですよ」

 

全てを見透かしているかのような視線に耐えかねた私は、敢えて嘲笑うような言葉で返した。

 

「主ら、少し騒がしいぞ」

 

そろそろ山爺が止めるであろうことを見据えて。

案の定、山爺の一言で藍染隊長もこちらから視線を外した。

そして、山爺が再びギンの責務について問おうとした時だった

 

(………警報?)

 

侵入者の存在を示す警報が鳴り、山爺もギンへの問いかけを中止した。

 

「今すぐ、各隊配置につくのじゃ。旅禍を見つけ次第、排除せよ!」

 

その言葉により各隊長が自分の隊舎へと戻っていく。

私も戻ろうと、扉から出ようとしたのだが

 

「小鳥遊」

 

私を呼び止めたのは勿論、山爺。

あれだけ色々異議を申し立てていたのだ、私が何かしでかすと考える方が妥当である。

 

「道を誤るでないぞ」

 

「………わかってますよ。私は私の信じるもののためにこの力を使います」

 

私の言葉に山爺は答えることはなく、私は扉から出た。

 

「…さて、どう転ぶかな」

 

私の呟きに答える者などおらず、私の呟きはただ風の音で掻き消された。

 

 

 





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