Fate/Double Rider   作:ヨーヨー

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いよいよ今夜からUBWのスタート!

先行回でも好評なようですので、放送が待ちきれません!

こちらも負けじとクライマックスに近づいてきた51話です!


第51話『逡巡の先』

仮面ライダーブラック…間桐光太郎へと一騎打ちを申し込んだゴルゴムの世紀王シャドームーンは、聖杯を身に宿す少女、イリヤスフィールのいる部屋へと向かっていた。

 

「~~~ッ!?」

 

「む…」

 

扉の向こうから騒がしい。捉えた少女の世話をシャドームーンは自ら生み出した侍女怪人、マーラとカーラに任せていはずと、室内の様子を確認するため扉を開けたシャドームーンの視界を漆黒が覆った。

 

「あ……………」

 

と、呆けた少女の声がシャドームーンの耳に届く。

 

沈黙が数十秒続いた後、自分の視界を隠していたモノが足元に落下した事を確認したシャドームーンは、それがマーラとカーラが用意した衣服であると気付く。顔を上げると、主人に無礼を働いたと怯える侍女2人と、何がおかしいのか、笑いを堪えている少女の姿。

 

自分の反応がそれ程おかしいものだったのか。

 

などと、自分らしくもない考えを巡らせてしまったシャドームーンは白い少女へと目を向ける。もはや最初のように怯える様子もなく、腕を組んでこちらを睨んでいた。

 

「何を騒いでいた?」

「だって、そんなセンスのない服を無理矢理着せようとするんだから!」

 

と、シャドームーンの質問にベットの上で土足で立っているイリヤは、先程まで彼の頭に被さった洋服を指差す。それは黒一色のドレスであり、着衣を強要されたイリヤは断固拒否。全力で放り投げるという結果になったらしい。

 

「…気に入らぬのなら最初から口で言え。黙って無視をするからこやつ等も良しと判断したのだろう」

「そんな事、セラもリズも…」

 

イリヤは自分の世話役であるホムンクルスの2人、セラとリーズレットを思い浮かべる。そして、常に自分の近くにいてくれた存在がこの場にいないことに気付き、イリヤの声は段々と小さくなっていった。

 

ここには自分をイリヤスフィールとして認識する人物は誰もいない。願いを叶える為の器。ゴルゴムにとって彼女の存在意義は、それだけなのだ。その事実が、孤独である処女の暗い感情を一気に加速させていた。

 

「…………」

「お前達」

 

沈黙が続く中、シャドームーンはお互いの手を取り、主に恥をかかせてしまった事に怯えていた侍女たちに指示を送る。

 

「この娘の望む衣服を用意しろ。時間はあまりかけるな」

 

それだけ伝えたシャドームーンは、再び扉を開いて、部屋を後にした。マーラとカーラは顔を見合わせると、主の命令を遂行の為、後を追うように部屋を出ていく。1人取り残されたイリヤは、ただ不思議だった。

自分を利用する為だけに攫った元凶が、なぜ、あのような事を言ったのだろうと…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

友人達との宴会を終え、ライダーと共に帰宅した間桐光太郎は、ソファにて座ったまま眠っている義弟と義妹の姿を発見する。

 

腕組みをしたまま俯いている慎二と、彼の肩に頭を乗せて寝息を立てている桜。

 

どうやら光太郎の帰りをずっと待っていたらしい。

 

「寝てていいって、言ったんだけどなぁ」

「それでも、出迎えたかったのですよ。貴方の事を」

 

苦笑しながらも光太郎はライダーが用意した毛布を受け取ると、2人を起こさないようにそっと掛ける。穏やかな2人の寝顔を見て、光太郎に自然と笑みが浮かんでいた。

 

「コウタロウ。2人は…」

「うん。絶対に避難しないってさ。はぁ、頑固者に育っちゃったなぁ…」

「こうと決めたら絶対に揺るがさない。まるで、誰かのようですね」

「あ、あはは…一本取られたなぁ…」

 

ライダーの鋭い指摘に光太郎は苦笑いするしかなかった。

 

光太郎達の住む住宅地でも次々と市外への避難が続く中、桜と慎二は家族と共に過ごした家から離れるという選択を選ばなかった。ゴルゴムの狙いは世界の征服であり、ならばどこに逃げようが安全な場所などどこにもない。

だったら、ここで普段通りに過ごす。光太郎は避難の提案を挙げてみたが、2人がどのような反応を示したは、予想通りであった。

 

「…慎二君ならともかく、桜ちゃんにまで怒鳴られるとは思わなかったなぁ」

「光太郎と離れたくないんですよ」

 

ライダーは溜息を付く光太郎の傍らでその光景を思い出す。

 

戦う術を持っていても、怪人と正面から襲われたら生き延びる保証がない戦いに巻き込まれないように2人への説得を光太郎は試みたが、虚しく撃沈。慎二が毒舌まじりの反論を言い終えると続いて桜が涙目になってここにいたいという合わせ技に光太郎が敵うはずがなかった。

 

「…なら、負けられないな」

 

新都での戦いから、もうすぐ2日が経とうとしていた。つまり、光太郎とシャドームーンの一騎打ちまであと1日ということになる。

 

自分を信じて、自分の傍にいてくれることを選んだ2人の為にも、敗北は許されない。

 

 

「…今日はもう休みましょう。あと1日あるとしても、休息は必要です」

「あぁ。そうさせて貰うよ」

 

光太郎はリビングを抜け、自室に向かおうとしたが、自分の服が摘ままれ、引き止められていることに気付き、思わず振り返る。

 

「ライダー…?」

「あ…その…」

 

光太郎の服の袖を摘まんだライダーは、目が合った途端に視線を逸らし、言葉を濁してしまう。引き留めた事はいいものの、その後どうするかを考えていなかったライダーの思考は混乱していた。

それ以前に、何故、休もうとする光太郎を引き留めてしまったのだろうと自問自答し汗を流し始めたライダーの姿に、光太郎は首を傾げる。

 

「ライダー、大丈夫?」

「あ、いえ…引き留めて、申し訳ありません。おやすみなさい」

「うん…おやすみ」

 

光太郎の声を聴いて我に返ったライダーはゆっくりと手を離し、今度こそ自室へ向かう彼を見送るのだった。

 

「………………」

 

今、宿敵との決戦を控えた光太郎を困らせてしまう訳にはいかない。なのに、ライダーは引き留めた光太郎に何を伝えようとし、何に期待してしまったのだろうかと自分の行動に疑問を抱いた彼女を、キャスターは物陰から様子を伺っていた。

 

(神代の存在といっても、初心なものね…)

 

 

 

 

 

 

 

 

ゴルゴムの秘密基地内にある映像資料室。

 

そこにはゴルゴムが得た様々な記録が残っており、無論、ゴルゴムにとって忌むべき相手である間桐光太郎…仮面ライダーブラックと怪人の戦闘記録も多く収められていた。

 

「…………………」

 

シャドームーンは複数のモニターを同時に稼働させ、光太郎今のまで戦いを目に焼き付けている。光太郎との戦いを明日に控え、可能な限り情報を収集しようとしていた。

 

その記録の中ではランサーやアーチャー、最近ではキャスター陣営との戦いもあった。

 

「こんなの見てて楽しいの?」

「………………………………」

 

突然聞こえた場違いの声にシャドームーンはゆっくりと視線を下に向ける。そこには純白に金色の刺繍が施されたドレスを纏っているイリヤスフィールが多くのモニターをキョロキョロと見渡している姿があった。

 

「なぜここにいる?」

「ねぇ、これってライダーのマスターがカイジンっていう使い魔と戦っている映像しかないの?それにこの部屋って真っ暗で、センスの欠片も感じられないわね」

「無視をするな」

 

質問するシャドームーンに構わずくるくると回り、ドレスのスカートをはためかせながらイリヤは室内の様子を伺う。シャドームーンは部屋の入口付近で、目が合った途端に怯える様子で頭を下げているマーラとカーラの姿を見る。

 

察するに勝手に抜け出したイリヤを掴まれらず、今に至っているらしい。シャドームーンは手を上げ、下がれを指示を送ると、再び深く頭を下げた2人の侍女怪人は音を立てないように部屋から出て行った。

 

再び映像に目を向けるシャドームーンは先程と打って変わり、大人しくなったイリヤが一つのモニターを凝視していることに気付く。

 

そこにはクモ怪人に首を絞められている衛宮士郎が光太郎に救助される場面であった。

 

「…シロウ」

「………お前とは、因縁のある相手のようだな」

「…………そう。そこまで知っているのね」

 

少女の姿からは想像も付かない冷たい声であったが、それに臆するシャドームーンではない。イリヤの体内に聖杯を宿しているという情報を監視役から聞き、ゴルゴムはその背景にあるアインツベルンやその関係者について徹底的に調べ上げた。

 

その中に、18年前にアインツベルンに接触した魔術師と、映像に移った少年の関係も自然に浮彫になった。シャドームーンに取って、ただそれだけのことだった。

そして映像は、クモ怪人を撃破した光太郎が、間桐慎二に支えられている士郎へ歩んでいく所で終了した。

 

「お前がセイバーのマスターである人間にどのような感情を抱いていようが、私には関係ない。用のないのなら、この部屋から出ていけ」

「ふうん。深くは聞こうとしないんだ」

「先程言ったぞ。関係がないと」

「そう、ね」

 

シャドームーンの言われた通りに、踵を返すイリヤは部屋の出口へと向かって行くが、途中で振り返り、シャドームーンへと尋ねる。

 

「ねぇ。アナタはなんでライダーのマスターと戦うの?」

「私が、創世王となるためだ」

「聞き方が悪かったわ。アナタ自身は、ライダーのマスターと戦うことをどう思っているの?」

「…………」

 

イリヤの放った質問に、シャドームーンから先程のような即答はない。

 

シャドームーンには、イリヤのように自分との約束を破った父親の養子に向けたような負の感情を抱いている訳ではない。ただ、自分と創世王の座をかけて戦う。そらが、シャドームーンに課せられた唯一の目的。

 

宿敵であるブラックサンを倒す。

 

逆に言えば、シャドームーンにはそれしかなかった。

 

「…お前に話すようなことではない」

「そう…気に障るようなことだったら、謝るわ」

 

謝罪するとともに、白い少女は今度こそ部屋を後にする。

 

シャドームーンは振り返ることなく、光太郎の戦いを記録した映像を眺め続けていた。

 

 

 

 

 

 

決闘を翌日に控えた間桐家

 

「ふぅ…どうだバトルホッパー?ピカピカになっただろう!」

「PiPiPi!」

 

間桐家のガレージ内で、光太郎は愛機であるバトルホッパーとロードセクターの整備を終え、仕上げの磨きにかかっていた。キャスターとの戦いでダメージを負ったロードセクターも、製造者である大門博士の息子である明に予備パーツを送ってもらい、完全な状態へと復活を遂げている。

 

光太郎は嬉しそうに反応するバトルホッパーの様子を見ながら、パイプ椅子に腰を掛けた。

 

「2人には…今まで本当に助けられた。いくら感謝をしてもし切れないくらいに。ありがとう」

 

感謝を述べながらも、光太郎の表情は優れない。立ち上がり、2台の間で膝を付くと優しく、撫でるように機体へと触れた。

 

「…もうすぐ信彦と決着を付ける時がくる。もしかしたら、俺は死ぬかもしれない」

 

主の弱気の発言に、バトルホッパーは激しく機体を揺らす。ロードセクターも同意見のつもりなのか、機体は揺らしていないもののヘッドライトを激しく点滅させている。

 

「怒らないで。別に負けるつもりはないよ。ただ…もしも、そうなってしまったらって、考えてしまうんだ」

 

シャドームーンと初めて戦った時は、自分の攻撃が一切通用せず、ライダーに危機が迫っていなければ力を発揮することすら出来なかった。

 

もし、明日の決闘の際も同様のことが起きれば…

 

「そうやって、いつも本音を言ってくれないからシンジは怒りますし、サクラは不安がるのではないですか?」

 

突然背後から聞こえた声に、光太郎は思わず立ち上がった。いつの間にかガレージにやってきたパートナーであるライダーは腰に手を当て、目を細めて光太郎を見上げている。

 

まずい、怒っている。

 

背中に流れる嫌な汗を感じながら、光太郎は先程の発言の言い訳を必死に考えるが、ライダーはため息交じりにマスターへと物申した。

 

「…コウタロウ。周りを心配させまいと無理に笑うのは構いませんが、もう少し肩の力を抜いては如何でしょうか?」

「ライダー…」

「貴方が抱いている苦悩は、貴方のものです。私が聞いたところで、何一つ解決できるものなどないかも知れない。けど、私は…」

 

一度呼吸を止めたライダーは、光太郎の瞳を真っ直ぐ見て、続けた。

 

「私は知りたいんです。コウタロウがどのように悩んで、どのような答えを出すか。コウタロウがどのように進んでいくか、私は知りたい…」

 

戦いが全て終わり、この時代から消えても、安心できるように。愛する存在が、その道を進んでいけると信じられるように…

 

ライダーの言葉を受けた光太郎は、ただ驚くしかなかった。家族である慎二や桜ですら踏み込もうとしなかった領域に、ライダーは正面から飛び込んできたのだ。

 

「…敵わないなぁ。本当に、敵わない」

 

惚れたが負け、とはこの事だろうかと光太郎は口に出さずに、ライダーへの敗北を認めた。

 

 

 

「…負けるつもりはない。けど、自信がない。こんな簡単な理由だよ」

「確かに。2人には大見得を切った人の言葉とは思えませんね」

「…加減を知らないねライダーは」

 

それから光太郎は、打ち明けるようにライダーへ時間をかけて話を続けた。光太郎と並んで座るライダーは自分で言った通りに光太郎の話す内容に指摘を上げることなく、彼女の思ったことをその場で述べるというだけに留めてる。

 

「でも、その通り。2人には宣言しちゃったんだ。絶対に勝つって。それを守んなきゃ、この家の敷居を跨いで帰れないしね」

「コウタロウ…」

 

苦笑交じりに光太郎の口に出した言葉は、光太郎がこの家に、慎二と桜の元に戻るという確かな誓いに他ならない。だから、ライダーはその約束にもう一つ、条件を加える事を思いついた。

 

「コウタロウ。ならば、私とも約束をして下さい」

「約束…?」

 

立ち上がったライダーは、数歩前へ歩き、立ち止まると光太郎に顔を向けず、言うか言わまいか、逡巡しながらも決意を固めて口を開く。

 

「…名前を」

「名前?」

「戦いが終わり、無事に戻りましたら…私を、名前で呼んで欲しいのです」

 

 

ライダーというのはあくまでサーヴァントのクラス名であり、彼女の本名…真名とは異なる。ライダーは自分自身の名を、光太郎に呼んで欲しかったのだ。あとどれほどの時間が残されているかわからない。まだ、マスターとサーヴァントとして繋がっている間に…

 

「…これは、ますます負けられなくなっちゃったな」

「コウタロウ…」

「わかった。約束する!そのためにも、俺は絶対に、明日の戦いは勝ってくるよ、ライダー」

 

つまり、負けずに自分の前に戻ってこいという新しい約束を口にした光太郎の方へと向き直ったライダーは、彼から自分に向けて右手の小指を突き出していることに気付く。

 

「これは…?」

「指切りって言ってね。約束を絶対に守る…儀式みないなものかな?」

 

何度慎二君や桜ちゃんとやったか覚えていないけどと笑う光太郎に釣られて微笑んだライダーも自分の小指を光太郎の小指と絡めた。

 

 

「約束ですよ…」

「ああ。約束だ!」

 

 

 

 

その後、門を清掃中だったアサシンの報告により、夕食時に桜とキャスターに盛大にいじられてしまうライダーであった。

 

 

 

 

 

そして、決闘の日…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

光太郎は手に花を持ち、山道を進んでいた。

 

抜けた先には、秋月家として過ごした頃の思い出の場所であり、家族が眠る場所でもある丘。

 

光太郎は墓前に花を添えようと近づくと、既に3つある墓石の前に花が一輪ずつ置かれている事に気付く。

 

「…先に来てたのか」

 

光太郎は自分の持ってきた花を順番に添えながら、背後に立っている存在へと声をかけた。

 

「考えていた事も同じだったとはな。貴様と秋月信彦は、どこまでも似た存在のようだ」

「それはそうだ。俺と信彦は兄弟で、親友なんだからな…」

 

光太郎は手を合わせながら、背後にたっているシャドームーンの質問に応じる。

 

 

「…では、場所を変えるぞ」

「…ああ」

 

 

 

シャドームーンが手を翳した瞬間、2人は消失し、別の場所へと移動していた。

 

そこは2人が先程までいた丘から見下ろした場所であり、断崖絶壁の麓でもある。すぐそばには海があり、強い波が岩に叩き付けられていた。

 

 

「私の決闘に応じたという事は、覚悟が出来ているということだな?」

「お前の言う決意とは違うかも知れないが、さっきの場所に来た時点で、答えたを出しているようなものだろ?」

「フッ…………」

 

光太郎の出した回答に満足したのか、シャドームーンはその手にサタンサーベルを出現させる。

 

(あれは…!?)

 

思わず身構える光太郎。かつてはビルゲニアが手にしていたゴルゴムの聖剣。その切れ味と力を嫌という程味わった光太郎は警戒していたが、シャドームーンの起こした行動に目を見開いて驚いた。

 

 

 

シャドームーンは真横へとサタンサーベルを投擲し、岩の壁に突き刺したのだ。

 

 

 

「…なんのつもりだ」

「貴様の知っての通り、あのサタンサーベルは創世王が手にする剣だ。この戦いに勝ち、キングストーンを2つ手にした者が持ち主となる。つまり…」

 

「あの剣が次に引き抜かれる時は、どちらかが勝利した時のみ…!」

 

 

両手を広げ、構えるシャドームーンの覇気に押されながらも、光太郎は自分を奮い立たせる為に、決意を口にした。

 

 

 

「…俺は負けない!約束を守る為に、そして―――」

 

 

 

「信彦!!お前を助ける為にッ!!」

 

 

 

右半身に重心を置き、両腕を大きく振るうと右頬の前で握り拳を作る。

 

ギリギリと音が聞こえる程込めた力を解放するような勢いで右腕を左下へ突出し、素早く右腰に添えると入替えるように伸ばした左腕を右上へ突き出す。

 

 

「変っ―――」

 

 

伸ばした左腕で扇を描くように、ゆっくりと右半身から左半身へと旋回し――

 

「―――身ッ!!」

 

両腕を同時に右半身へと突き出した。

 

 

光太郎の腹部にキングストーンを宿した銀色のベルト『エナジーリアクター』が出現し、光太郎を眩い光で包んでいく。

 

その閃光は光太郎の遺伝子を組み換え、バッタ怪人へと姿を変貌させる。

 

だがそれも一瞬。

 

エナジーリアクターから流れ続ける光はバッタ怪人を強化皮膚『リプラスフォース』で包み込み、黒い戦士へと姿を変えた。

 

 

左胸に走るエンブレム。触覚を思わせる一対のアンテナ。真紅の複眼。そして黒いボディ――

 

 

「仮面ライダー…ブラァックッ!!」

 

 

 

 

 

「戯言をッ!!貴様を倒し、私は創世王となるッ!!!」

「信彦…ッ!!勝負だッ!!」

 

 

2人の世紀王は、同時に駆け出したのであった。

 

 

決着を着ける為に…

 

 




ちょいと流れが原作と異なりますが、次回決闘となります。

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