「セイッ!」
光のエフェクトを纏った槍をモンスターに突き刺す。前にパーティーを組んでレベリングした時に手に入れたポイントを使い槍術スキルを獲得しその最初の技であるスピアだ。
そろそろHPも半分近くになってきたので今日は一旦切り上げて街へと戻ることにする。
先程まで戦っていたモンスター達からドロップしたアイテムの中で狼の肉と蜂蜜だけを手元に残し他の要らないアイテムは売却をする。
「肉や蜂蜜が手に入ったしこれは他の素材を買うなりして料理してみるか。」
雑貨屋で素材を購入すべく品物を見せてもらう。雑貨屋も防具店みたいにウィンドウの中にARの商品と名前等が表示されその中から購入したい物を選ぶようだ。
雑貨屋で卵やレタス等の材料を購入し宿屋へと向かう。
部屋の中に今朝購入した料理人セットを取り出し次に肉など今回使う材料を取り出していく。まず最初に鍋でお湯を作りその中に卵を入れてゆで卵を作る。
次にレタスを適当にちぎり水で軽く洗う。ゆで卵が出来たら殻を剥きマヨネーズと混ぜながら適当にスプーンで潰していく。ハムを適当な大きさに切りパンを半分に切る。最後にパンで挟んでサンドイッチの完成だ。
「見た目は、悪くないな。」
出来上がったサンドイッチを見ながら呟く。実際に手に取り口に運び一口食べる。驚くほど美味しいという訳でもなくだからと言って不味くもなく普通のサンドイッチの味がした。
「うん、リアルでたまに作って食べたりしてるサンドイッチと変わらないな。」
この世界にクエストだけでは無く他のやり込み要素を見つけ自然と笑みがこぼれる。
それから1週間ほど狩りに出たりクエストを受けたりで草原に向かいレベリングを行う。街に戻ると獲得した材料や購入した物を使い料理を行うと言う生活を送っていた。
結果レベルは4から7へと上がりスキルも新たに調理を獲得した。
そんなある日プレイヤー全員にメッセージが送られた。
『ユーザーの皆さん。この度は《シャングリラ》をプレイ頂き誠にありがとうございます。さて、今回は明日の18時より新イベントを行いたいと思いお知らせをさせて頂きました。詳しくは公式サイトやTwitterをご確認ください。』
「まじか、ってか明日の18時!?いきなり過ぎだろ。そもそもどんなイベントなんだ?」
確かにサービス開始日と比べ現在このゲームのユーザーの数は少なくなってはいた。理由は簡単。確かにスキルやレベリング等やり込み要素はそれなりにあるだろう。しかし今現在外に出れるエリアが草原のみで、遠くや目の前に山や森、洞窟等が見えていても透明な壁に阻まれ進めなかったのだ。
運営側もそれに対し危機感を覚え今回のような急なイベントを用意したのだろう。ネットでは新エリア追加のイベントでは?等と騒がれプレイヤーの誰しもが明日の18時を待ちわびるのだった。