「は?なにこれ?」
朝起きたら目線が低くなっていた。鏡の前に立つと俺は完全に縮んでしまった事が分かった。しかも御丁寧に服まで小さくなっている。タンスの中身は小さくなっていないため今着れる服はこれしかないわけだ。寝るときも特別寝間着等に着替えるわけでは無いのだが、これでは動きにくい。
「取り敢えず今日は家から出なければ…「何それ定晴ー!」…うわー最悪な奴が来たか。」
一日インドア宣言した瞬間上から紫が降ってきた。そしてそのままの勢いで俺に抱き付いてきた。
「そういうプレイが良いのね定晴!分かったわ!」
「止・め・ろ。お前目が金色になっているぞ!本性出すとこ絶対違うだろ!」
「そりゃもう貴方を今すぐにでも私の物にするために…」
聖地【極楽浄土】
「きゃー!!」
悪い妖怪に少しばかりお仕置きを加えてみた。勿論威力調整はしているのが聖なる力を喰らうと妖怪の紫も後退りをする。
「そ、それは使っちゃ駄目って。い、言ってるでしょ?」
「襲ってきた悪霊には罰を与えないとな。」
取り敢えず紫は制した。しかし未だに紫の目が金色になっているのがとても気になって仕方がない。もしかしてまだ俺を襲うつもりなのだろうか。
「私悪霊じゃないですー。こんなに美しい悪霊が何処にいるって言うのよ。」
なんか意味不明な事を言っているので冷めた目を返してあげた。
「むー。これからどうするの?」
「そりゃ戻すさ。」
「えー。」
「残念そうな顔をしない!」
小さくなった当初は紫も犯人候補の一人に名を連ねていたのだが、この様子だと犯人である可能性は低いな。
俺が犯人が誰なのか思考を巡らしていたら紫が突然変なことを言い出した。
「ねえ、これ皆にも見せましょうよ!」
「は?」
「定晴のこの姿を見れば皆骨抜きよ!」
「いや、ちょっと待て。意味が分からない。」
「よーし!そうと決まれば早速行動よ!」
「あ!おい!」
足下にスキマが開いて俺は一瞬宙に浮く。しかし突然の事だったのでその後抗うことも出来ずにスキマに落ちていく。
落ちること五秒ほど。
「っと。危な。」
着地地点は石畳の地面だった。そこに現れるのは勿論ここの管理人…
「お!お前誰だ!?」
ではなく白黒の魔法使いだった。魔法使い…魔理沙は嬉々とした表情で俺に近付いてくる。
やべぇ、めっちゃ嫌な予感がする。
「どう!この姿!可愛くない!?」
「んあ、もしかしてこいつ…」
「定晴よ!」
魔理沙は一瞬きょとんとした後、少しずつ口角が上がっていって、最後には爆笑しだした。
「んはははは!何だよそのちんちくりんな姿は!?はははは!」
「そんな笑うなよ!」
「ははは!ゆ、紫の言うとおりか、可愛いな!はははは!」
くっそー。めっちゃ笑われた。しかし、に俺も霖之助が小さくなっていたら笑う自信があるからあまり強くは言えない。
「何やっているのよ。」
「霊夢!」
「ん?え~と…定晴さん?」
「分かるのか!?」
「何となく。」
何となくでこんなに姿が変わっている人を見分けられるのか。これも博麗の巫女の勘なのだろうか。
「そうだ!霊夢、俺の姿を元に戻せる所を知らないか?」
「ん?んー、永琳の所でも行ったら?」
「ああ、薬か!思い付かなかったな。よし、紫、スキマで道を繋げてくれ。」
「いやよ。」
紫に頼んだら間髪いれず拒否された。
「はぁ!?いや、繋げろよ。」
「もっとその姿を拝んどきたいんだもん。」
聖地【極楽浄土】
「きゃー!!!!」
少しばかりの物理支配。効果を薄めてはいるのだが、妖怪は触るだけで妖力が消し飛ぶぐらいの力を持っている。
「わ、分かったわよ。」
紫がスキマを開く。最初からそうすれば良かったのだ。なのに何故こんな姿を見たいのか全く意味が分からない。
「最近定晴が酷いわ…」
「ん?」
「何でもないわ!」
俺はスキマに入る。これで俺も元に戻れるだろう。これ以上笑われるのは嫌だからな。
魔理沙が未だに笑っていたので魔術の雪玉を投げつけといた。