真・恋姫†無双 仲帝国の挑戦 〜漢の名門劉家当主の三国時代〜   作:ヨシフおじさん

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48話:嵐の予感

  

 曹操の父・曹嵩の死には謎が多い。陶謙が殺害を命じたという説、単なる部下の暴走という説、曹嵩を交渉の為の人質に取ろうとして失敗し、やむを得ず殺したという説。あるいは曹操自身が徐州侵攻の大義名分を得る為に謀ったとも、追い詰められた劉焉が曹操の目を逸らす為に殺したとも言われている。

 あまりにも考えられる要因が多過ぎ、かつどれもが決定的では無いため、真相のほどはわからない。ただ一つ言える事は、曹嵩の死が曹操による徐州侵略を招き、それが誰も予想だにしなかった破局へと向かって行ったという事だ。

                             ――後漢書・仲国記

 

 ◇

 

 

「徐州を攻めるわ」

 

 曹操の発したその言葉を、荀或は耳を疑う思いで聞いていた。

 先日、函谷関にて劉焉軍と対峙する曹操の本陣に早馬の知らせが届いた。内容は曹操の父・曹嵩が徐州の屋敷で惨殺され、犯人の行方は分からない、というもの。

 

 しかも噂によれば、どうやら犯人は徐州の兵士らしい――曹操軍内部で「徐州討つべし」との気風が出来るまでそう長い時間はかからなかった。

 

「まずは南皮に伝令を送って麗羽の支持を取り付けなさい。向こうの支持が得られたら、徐州に向けて最後通牒を」

 

(か、華琳様……!?)

 

 矢継ぎ早に出される主君の命令に、戸惑う荀或。

 確かに肉親を殺された憤りは分かる。冷めた親子関係だったとはいえ、たった一人の父親だ。それが唐突に、かつ理不尽に惨殺されたとなればいくら曹操でも平静ではいられないはず。

 

「陶謙め!華琳様を裏切るとは!華琳様、ぜひとも徐州侵攻の任を私に!」

 

 それは居並ぶ将軍たちも同じ。特に曹操の親戚でもある夏侯惇は、話を聞くなり憤怒の形相で開戦を主張した。いつもの荀或なら“猪は黙ってなさい!”ぐらいの事は言うのだが、流石に状況が状況なだけに口を挟む事が出来ない。

 傍らに立つ夏侯淵は沈黙を貫いているが、親しい者ならばそれは彼女が内心の怒りを必死に鎮めているからだと気づいただろう。

 

「それにせっかくの徐州を攻める大義名分を、みすみすドブに捨てたら勿体ないのですよー」

 

 続けざまに、のほほんとした声でそれとなく不謹慎な台詞を吐いた人物――その名を程、字を昱、真名を風という。郭嘉と共に新たに曹操に仕えた軍師であり、着実に参謀として頭角を現しつつある。

 

「徐州はずーっと平和でしたから。まだ防衛体制も兵力も平常運転ですし、攻めるなら早ければ早い方が良いのですよ。一度併合してしまえば、後はいくらでも既成事実化できますしねー」

 

 普段はおっとりとしているものの、こういう時にあっさりと冷徹な献策が出てくるあたり、さすが曹操に大抜擢されただけあると言うべきか。

 

(むしろ急がないと、“実は徐州は関与していなかった”なんて証拠が出るかもですよー)

 

 口には出さなかったものの、程昱自身は徐州がシロだと考えていた。彼女の主な担当は軍政であり、マクロレベルの軍事戦略が主な仕事である。当然ながら仮想敵の戦力配備にも注意を払っており、徐州にも多くの密偵を放っていた。そこからもたらされた情報によると“徐州は戦力が分散して配備されており、とても我が軍を背後から叩けるようなものではない”という。情報伝達の問題から分進合撃が一般的ではないこの時代において、攻勢は必然的に戦力の集中配備を伴うものであり、この時点で程昱はこの事件が徐州側の意図しないものであると確信していた。

 つまり今回の件は曹操陣営にとって完全に不意打ちだったが、陶謙や劉備ら徐州側にとっても同じこと。であれば、相手が防衛体制を固める前に急ぎこれを叩くべし、というのが軍事的に妥当な行動だ。

 

 彼女らに呼応して、周囲にいる将軍たちも口々に徐州攻撃を訴える。

 

「曹嵩様の無念、晴らさずしておくべきか!」

 

「ここは断固たる措置を取るべきです!我らの覚悟を見せつけてやりましょうぞ!」

 

「我々は不当な暴力には決して屈しない!徐州へ正義の鉄槌を!」

 

 まずい――と荀或は肌で感じた。周りを見る限り、大部分の将軍が戦争を望み、開戦を煽っている。そして場の雰囲気やムードというのは本人が思っている以上に、その人の判断や思考に大きな影響を与えるもの。時としてそれは理性よりも感情を優先させ、取り返しのつかない過失を生み出してしまう。

 

「お、お待ちください!まだ徐州側が、曹嵩様の殺害に関与していたという証拠はありません」

 

 荀或は何とか動揺を抑えて、周囲に冷静になるよう説く。

 

「曹嵩が亡くなられた事に対する憤りは分かります。ですが……このまま勢いに任せて報復を行えば、世間では華琳様が私怨のために徐州を侵略したという悪評がたってしまいます!」

 

 曹操を天下人に押し上げる為には、『皇帝の権威』が鍵になると荀或は考えていた。そこで彼女はかつて曹操が“皇帝を保護した”という実績を利用し、自軍を官軍とするように今まで説いてきた。その為には曹操軍は正義でなくてはならず、一時の怒りに任せた戦争などもってのほか。例えねつ造だろうと、黒幕は徐州だという証拠を揃える必要があった。

 

「いま徐州を攻めれば悪評が立つ、と荀或殿はおっしゃられましたが……本当にそうでしょうか?」

 

 それまで無言でじっと話に耳を傾けていた郭嘉が、不意に口を開く。

 

「今回の件は完全に徐州側の過失であり、我々が彼らに対して何らかの報復措置を取るのは当然のこと。父上である曹嵩様を殺された華琳様は被害者であり、そのような事態を引き起こした徐州は加害者……責められるべきは徐州であって我々ではありません」

 

 話は至ってシンプル。被害者は正義であり、加害者は悪である。ゆえに正義が悪を討つ、たったそれだけのこと。学の無い民衆にも分かり易い、単純な勧善懲悪の物語だ。

 

「郭嘉、あなた……」

 

「荀或殿の危惧はお察しします。私も勢いに任せて徐州侵攻を行う事には反対です。しかしながら――実の親を殺されたにも拘わらず何の動きも見せなければ、世間は我々を白い目で見る事でしょう。儒教に照らし合わせてみれば、むしろ仇討ちこそが必要なのでは?」

 

 儒教的な「徳」の考え方では、子は親に服従するべしという「孝」の実践が重要視されている。世間では親の仇討ちを行うことは孝であり善であるとされ、逆に仇討ちをしないと親不孝者という目で見られてしまう。

 

 別に儒教的思想に限ったことでは無い。例えどれだけ有能であろうと、実の親の死に何の感慨も抱かないような人物に、一体誰が惹かれるというのか?否、誰も惹かれはしない。理解しがたく血も涙もない「人でなし」として、遠巻きに敬遠するのみ。

 民の求める英雄とは、いかなる時も冷静に損得勘定の出来る商人ではない。泣き、笑い、怒り、悲しむといった人間らしさを持った王……時として屈辱的な平和よりも、名誉に包まれた破滅を求める指導者が支持されるのは、そこに感情があり、人間らしさがあるからなのだ。

 

 

「双方の意見、聞かせてもらったわ。でも、私の結論は変わらない。徐州はここで確実に攻め落とすわよ」

 

 頃合いを見て、曹操が口を開く。淡々と語る曹操の声は、つい先ほど自分の親が殺された人間とは思えないほど、無機質で冷静なものだった。

 

「もし稟の言うように仇討ちで評価されるなら、それに越したことは無いわ。でもね、徐州侵攻に必要な大義名分……これは本来なら他額の資金と人員、時間を用いた謀略によって初めて得られるものよ。それがたった一人の人間、しかも失っても社会的損失にならない人間の死によって得られたのなら、元より動かないという選択肢は無いわ」

 

 実の父の死を単なる駒として扱うような、非情ともとれる曹操の発言。実際、曹嵩はただ曹操の父であるというだけで、客観的に見れば彼の死は、曹操陣営に何の損失ももたらしていなかった。むしろタダで徐州侵攻の大義名分を与えてくれたようなもの。実の親の仇討ちともなれば、儒教思想の根強い中華でこれに反論する事は難しい。ほとんど全ての諸侯が曹操を警戒する中、この機会を見逃せば次があるかどうか分からないのだ。となれば、答えはおのずと決まってくる。

 

「例え父の死を利用した事が知れ渡り、世間から“乱世の奸雄”と呼ばれたとしても、徐州占領にはそれ以上の価値がある」

 

 曹操はきっぱりと断言する。そしてすっかり黙り込んでしまった荀或を見つめ、軽く微笑みながら言った。

 

「それに――この私がその程度の批判に、怯むとでも思ったのかしら?」

 

「そっ、それは……!」

 

 世評など恐るに足らぬ、そう言わんばかりに曹操は居並ぶ群臣諸将を見渡す。その言葉には、覇王としての威厳と自信、そして傲慢さがあった。

 

「言わなかったかしら?私はこの古い因習に囚われた世界を、実力中心の社会へ変革する。そしていずれは民意を、価値観そのものすら変えてみせると」

 

 逆境を覆してこその覇道。決して民意を軽んじはしないが、民意が覇道を阻むのなら力でねじ伏せるまで。それが曹操の信ずる覇道……“王”としての在り方だ。

 

「そのためなら犠牲も悪評も、全てこの身で背負ってみせる。――覚悟なら、とうの昔に出来ているわ」

 

 

 そうだった、と荀或は思った。

 王は自らの信念を疑ってはならぬ。無論、それは民意を頭ごなしに否定する事を意味しない。民がそれを受け入れられぬというのなら、自ら語って聞かせる義務はある。されど決して、民の声に怯えて尻ごみしてはならない。王は民意を作り出す存在であって、民意に飲まれる存在では無いのだから――。

 人によってはそれを理想の押しつけ、傲慢さのなせる業と受け取るだろう。だが自分はかつて、そんな彼女の姿勢に心惹かれたのではなかったのか。

 

 歴史は常に勝者によって作られる。そして尊敬する主は、いずれ中華全土をその手中におさめるべき人物だ。個人の実力が正当に評価される、そんな新しい世界を作りたいと、曹操はかつて自分に言った。そして必要ならば多小の悪評など意にかさず、ひたすら己の信じる覇道を追求すると……。

 なればこそ、これは避けてはならない最初の試練なのだ。

 

 

「仇討ちという大義名分を得て、機を逃さず徐州を併合する……その理屈は理解できました。」

 

 再び口を開く荀或。慎重論を述べてきた荀或だったが、それはあくまで曹操の評判を思ってこそ。敬愛する主君が世間から悪評を受けるのに我慢できなかっただけで、徐州を攻め落とす事そのものに抵抗がある訳では無い。曹操自身が気にせぬならば、もはや何も言うまい。

 だが。だがしかし――

 

「――今、目の前にいる敵はどうするのですか?」

 

 荀或が慎重論を州張する2つ目の理由。それは目の前にいる劉焉軍の存在だった。劉焉は依然として函谷関で抵抗を続けており、このまま徐州との戦争になれば東西で二正面作戦となってしまう。

 

「策ならあるわ」

 

 曹操が間髪入れずに答える。肉親を殺されて動揺しないはずがないのに、その頭脳は機械のごとき精密さで必要な策をはじき出す。

 

「いくら我が軍の精兵いえども、二正面作戦はやはり不利。だから先んじて、徐州に混水摸魚計を仕掛ける」

 

 混水摸魚とは兵法三十六計の第二十計、「水を混ぜて魚を摸る」のこと。いわば敵の内患を意図的に作り出し、それに乗じる戦法を指す。

 

「とりあえず犯人の身柄は勿論、公式の謝罪と徐州牧・陶謙の首、多額の賠償金と領土割譲を要求する最後通牒を送りなさい。万が一にでも徐州が受け入れれば、これからは良き友人(・ ・ ・ ・)でいられるかもしれないわね」

 

 皮肉っぽい曹操の口調が表す通り、かなり無茶な要求である。無論、曹操とて徐州がこの条件を飲むとは思っていない。

 それでも一定の猶予を与えておけば、向こうが自暴自棄になって先制攻撃を掛けてくることは無いだろう。話を聞く限り、徐州では徹底抗戦を主張する強硬派と、劉備ら穏健派との間で意見が2分されているという。「窮鼠猫を噛む」という諺もあるように、下手に追い詰めて徹底抗戦の腹を決めさせるよりは、適度に手を緩めて内部分裂を誘導した方が良い事もあるのだ。

 

「兌州にはまだ3万、屯田兵を含めれば10万の兵がいるわ。風が言ったとおり、徐州が即時開戦を決意するなら、向こうは碌な防衛体制も組めないまま蹂躙されることになる。」

 

 もちろん全軍で攻め込む事は出来ないだろうが、6万程度の戦力なら徐州に投入可能だ。対する徐州の防衛戦力はせいぜい4万ほど。人口約300万の徐州にしては少ないように見えるが、劉勲の洛陽体制下で長い平和を謳歌していた諸侯は、その大部分が必要最低限の兵力しか有していなかった。むしろ平時から軍拡に努めていた曹操などはかなり例外的な部類に入り、後は馬騰と公孫賛が異民族対策としてそれぞれ6~8万ほどの兵力を保持しているぐらいだ。

 徐州も動員をかければ10万人程度は揃えられるが、屯田兵制を採用している曹操軍に比べ、どうしても時間がかかってしまう。しかも戦力は各地に分散しており、時間差・空間差で各個撃破されてしまう可能性が高かった。

 

「逆に最後通牒の猶予期間を利用して守りを固めるようでも、それはそれで構わないわ。既に氾水関と虎牢関はほぼ無傷で手に入れている以上、ここで撤退しても劉焉は反撃に移れないはずよ。ここにいる5万の兵と本国の侵攻可能な部隊、合わせて11万の兵力で徐州軍と渡り合える。」

 

 どちらにせよ曹操軍が数において負ける事は無い。そして質においても、厳しい訓練と猛訓練で知られる曹操軍が徐州の軍勢に劣る事などあるまい。皇帝と長安を手に入れられないのは残念だが、元から同盟の見返りとして袁紹と山分けする話になっていた以上、洛陽を含む司隷の東半分を手に入れただけでも十分な成果と言えるのではないだろうか。

 

「……本当に、これで勝てるのですね。華琳様?」

 

 改めて荀或が問う。兵力に問題はないが、戦は生き物だという事を彼女は軍師としてよく弁えていた。徐州には関羽や張飛といった名のある武将も大勢いる。策は2重、3重に用意し慎重を期すべきなのだ。

 

 対して、曹操の答えは簡結だった。曰く――秘策がある、と。 

 

 

 ◇

 

 

 最終的に、占領した司隷東部は『共同統治』という方向で袁紹と交渉することに決定された。一見すると袁紹だけが得をしたように見えるが、曹操軍が徐州へ向かっている間の防衛は全て袁紹軍が担当する事になっており、劉焉軍の存在を考えれば悪い取引では無い。袁紹は東部司隷の統治権の半分を手にいれ、曹操は袁紹軍という盾を借りる……お互いにとって利益がある以上、袁紹も恐らく首を縦に振るだろう。

 そして曹操の言っていた“秘策”は、最後まで出兵に慎重だった荀或をも納得させるものだった。詳細は郭嘉が中心となって計画することになり、程昱と共にその実行に向けた微調整を行うことが決定された。

 

 

「で、残った私はまたあのクルクル髪のお馬鹿さんの所へ行かなきゃいけないのね……」

 

 徐州への大まかな対策を決めた夏侯淵が天幕から退出すると、一緒に歩いていた荀或が不満そうに声を上げる。

 

「もうッ!こんな事なら袁家と繋がりなんか作るんじゃなかったわ!なんで郭嘉や程昱はずっと華琳様の傍にいるのに、私はいつも出張ばっかり……!」

 

「まぁまぁ。少し落ち着け、桂花。袁家との交渉を全面的に任せられているのは、それだけ華琳様から頼りにされてるという事だろう」

 

「知ってるわよ!でも、それでも私は華琳様の傍にいたいのっ!」

 

 それってタダの我が儘なんじゃ……と夏侯淵は思ったものの、言ったら余計ややこしい事になりそうだったので何も言わない事にした。

 

「でも……今日の華琳様は大分怒っていたから、しばらくそっとしておいた方がいいんじゃないか?」

 

「え?」

 

 不意に夏侯淵がそんな事を口走る。一緒に歩いていた荀或が思わず振り向くも、夏侯淵は至って真面目な表情で返す。

 

「なんだ桂花、気づかなかったのか?」

 

「気づかないも何も、華琳様はずっと落ち着いてたじゃない!肉親の死を利用するなんて、よっぽど思考が冷静じゃなければ無理なはずよ」

 

「そう、そこだ」

 

 荀或が思わず反論するも、夏侯淵は更に一歩踏み込む。

 

「普段の華琳様なら、いちいち“父上の死を利用する”などと口に出したりしない。そんな当たり前(・ ・ ・ ・)の事を、我々全員の前で敢えて言う必要はない。そうだろ?」

 

「あ………」

 

 政治の闇の中では、人の命など軽いもの。愛も命も金も、全て等しく利用し利用される、ゲームのカードでしかない。プレイヤーにとってはそれが当たり前(・ ・ ・ ・)であり、普段なら当たり前(・ ・ ・ ・)の事をわざわざ宣言する必要はないのだ。ならば考え得る理由は一つ……口に出すことで、自分に言い聞かせるため。

 

「華琳様は強いお方だが、それでも一人の人間だ。多分あれは華琳様なりの、曹嵩様と御自分自身に対するけじめのつけ方なんだろう」

 

 そういうことか――夏侯淵の言葉によって、先ほどからずっと胸に残っていた違和感が氷解するのを、荀或は複雑な気持ちで感じ取った。

 

「はぁ……やっぱり従姉妹には敵わないわね。私じゃ、まだまだ華琳様を理解しきれない」

 

 ぽつり、と呟く。血の繋がりなど普段は意識しないが、やはりこういう時に外様は親族に敵わないと思う。こうやって他人に言われなければ気づけなかった自分と違って、夏侯淵は曹操の本心を言われずとも感じ取れる。それがなんとなく羨ましくて――少しだけ悔しかった。

 そんな彼女の様子に何か気付いたのか、夏侯淵が真面目な顔で問うた。

 

「………桂花、ひょっとして妬いてるのか?」

 

「う、うっさい!!あと、さっき言った事はアンタの姉には内緒よ!」

            




 曹操みたく国のトップに立つと「私」を殺して「公」人として振舞わなきゃいけません。相手が実の親だろうとそれは変わらず……。
 やっぱり自分なりの信念みたいなのが無いと、こういう事には耐えられないでしょうね。あっても辛いでしょうけど。

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